タイヨーテックスSS タイヨーテックスSS100

タイヨーテックスSS100
タイヨーテックスSS 100
(防露断熱塗料)
タイヨーテックスSSは、特殊な合成 樹脂 を展色剤とし て、防露 性と断熱性に 優れた充
填物質を配合した塗料で、その塗膜はとくに防露性に優れ約2㎜の塗膜でも十分な効果を
発揮します。
塗 膜 の 断 熱 性 が 大 き い の と 同 時 に 塗 膜 が 水 分 を 吸 収 し 、発 散 す る 呼 吸 性 が あ る た め で す 。
また、防振性、付着力、耐久性、耐油性、断熱性などの諸性状が優れていますから、厨
房器具、一般建造物、冷凍設備、暖房関係などに用途が開発せられています。
一般性状試験表
試験項目
容器の中で
の状態
皮張り性
試
験
方
法
ヘラまたは棒でかきまぜる。
密閉容器に3/4入れて40℃で
試験する。
試
験
果
か き ま ぜ た と き 、格 別 に 困 難 で な く 、容 易 に 全
体が混合し、チクソトロピーの状態となる。
240時間放置して、皮が張らない。
比重
20℃比重カップ
1 . 3 5 ±0 . 0 2
粘チュウ度
20℃ストーマー粘度計
120~125KU
不揮発分
105~110℃
70%
3時間
結
均一なグレー色で凹凸の多いツヤなし塗膜と
塗膜の状態
塗膜の厚さ2~3㎜
な り 流 れ 、シ ワ 、粘 着 、上 乾 き 、ワ レ な ど の が
ない。
作業性
スプレー塗り、ハケ塗り、ヘラ付け
いずれも容易で、作業に支障がない。
耐水性
20℃
塗膜に異常を認めない。
耐油性
ミネラルスピリット20℃30分浸漬 同
耐衝撃性
デュポン式500g、30cm、径10mm 塗 膜 に ワ レ 、 ハ ガ レ を 認 め な い 。
耐塩水噴霧
200時間(3㎜)
異常を認めない。
100時間(3㎜)
異常を認めない。
ウエザオ
メーター
24時間
上
タイヨーテックスSSの特性
(1)
防
露
性
一般に金属類の両側に著しい温度差が生じたとき高い方の面に水滴が発生し、凝集し
て滴下するがタイヨーテックスSSを、温 度 の高い方の面 に塗装し ておくと、水滴の発
生が少なくなり、またその凝集滴下を有効に防止する。
ドライアイス投入
鉄製容器
支
支
持
持
台
タイヨーテックスSS
台
上記装置によって鉄製容器の裏側に結露し、水が滴下するまでの時間を測定する結果
は下表のとおり。
試料
無
水滴が落下するまでの時間
塗
装
備考
18分
湿度
80±3%
タ イ ヨ ー テ ッ ク ス SS
2㎜
1時間39分
室温
35℃
タ イ ヨ ー テ ッ ク ス SS
4㎜
2時間42分
水温
15℃
この結果でも明らかようにタイヨーテックスSS塗装面と無塗装の面とでは水滴発
生の状況に非常に差がある。
(2)
断
熱
性
タイヨーテックスSSの断熱性は極めて良く塗膜の厚さ10㎜について熱伝導率を
測 定 し た 結 果 0 . 1 2 ~ 0 . 1 3 Kcal/mh℃ で あ る 。
(3)
防
音
性
タイヨーテックスSSの防振性 、遮音性 は大きく金属 面に塗装 するとき、金属面にく
わえられた衝撃音が小さくなって、消音効果がある。
厚さ0 .8㎜の鉄 板にタイヨーテックスSSを2㎜厚に塗 装し 、その衝撃 音を測定し
た 結 果 、 各 波 長 に 対 し て 1 5 ~ 2 0 デ シ ベ ル (db/sec)低 く な る 。
(4)
耐
熱
性
タ イ ヨ ー テ ッ ク ス S S の 塗 膜 は 1 5 0 ℃ 、3 0 分 間 の 加 温 に さ ら さ れ て も 変 化 し な い 。
また瞬間的には200℃の高温にも耐える。
(5)
付
着
性
付 着 性 の よ い 特 殊 合 成 樹 脂 を ビ ヒ ク ル と し て い る の で タ イ ヨ ー テ ッ ク ス S S は 、鉄 板
はもとより、亜鉛鍍金鉄板、ステンレス板などにも良く付着する。
タイヨーテックスSSの塗装方法
(1)
粘ちゅう度
タイヨーテックスSSの、粘ちゅう度はストーマー粘度計で120KUである。
使用する前に、とくに粘ちゅう度を調節する必要がないように調整してあるが、気温の
差や塗装方法の違いで希釈する場合は、専用シンナーを用いて下さい。
(2)
か き ま ぜ
タイヨーテックスSSは、沈降 物がほと んどないが 、長期間保 存した場合に 多少顔料
が下に沈むことがある。石油缶の場合には棒でかきまぜればよいが、ドラム缶容器の場合
には粘ちゅう度が高いのでミキサーを使用すると容易に均一になる。
(3)
塗 装 用 具
タイヨーテックスSSは、吹付け塗りがもっとも良い塗膜を形成する。
吹 付 け 塗 り に は プ ラ ン ジ ャ ポ ン プ 、 大 口 径 ガ ン を 用 い て 、 塗 圧 2kg/cm 2 、 吹 付 圧 4~
5kg/cm 2 で 行 う 。塗 圧 を あ げ す ぎ る と 塗 料 が 多 く 出 て 、均 一 な 塗 膜 を 作 り 難 く 、流 れ の 原
因になることがある。また塗圧が低い場合には、塗装時間が長くなって作業能率を悪く
する。
ガンの口径6㎜の場合には作業性が良く、塗面の凹凸も多い。口径4㎜のガンを使用
すると塗膜の凹凸は細かくなる。
簡 単 な 方 法 で は 、 モ ル タ ル ガ ン を 使 用 し て 、 塗 圧 4~ 5kg/cm 2 で 行 え ば よ い 。
(4)
塗
付
量
乾 燥 塗 膜 の 厚 さ 、 1 ㎜ の 場 合 に は 1 kg 当 た り 0 . 8 ㎡ で 行 え ば よ い 。
(5)
乾 燥 時 間
タイヨーテックスSSは常温(自然)乾燥型であるので、夏期と冬期では異なった乾
燥性を示す。
指触乾燥
硬化乾燥
夏
期
30分
4~5時間
冬
期
1時間
6~8時間
(塗膜の厚さ2㎜の場合)
タイヨーテックスSSは常温(自然)乾燥型であるが、塗装後3~6分セッティング
した後120℃で15分加熱すると、持ち運び可能な状態となる。