Commander シリアルポートのトリガ設定 (BarTender10.1 Automation 版以上) Commander でシリアルポート(RS-232C)を監視することで、シーケンサー、センサー、バーコード リーダなどの機器からシリアルポート経由で PC にデータを送信し、PC でデータを受信したタイミン グでデータの内容を含む BarTender のラベルを発行することができます。 BarTender Automation 版以上が必要です。 このサンプルは、シリアルポートから 13 桁の数字を受信して、そのデータを CSV ファイルとして保 存し、そのデータを差し込んだ JAN コードのラベルを自動発行するサンプルです。 BarTender と Commander はインストールされているものとします。 Commander をまだ試したことがない場合は、前もって別資料 「Commander による自動発行基本 編」をもとにフォルダ監視による発行を試されることをおすすめします。 1. フォルダの準備 C:\Commander フォルダを作成し、その中に Documents, Scan フォルダを作成します。 1/7 2. サンプルデータとドキュメントの作成 メモ帳に以下の内容を入力し、“sample.csv”として、C:\Commander\Documents フォルダ内に保存 します。このデータはラベルの作成時にサンプルデータとして利用され、Commander の実行時に はトリガの内容に差し替えられます。 1234567890128 BarTender でラベルを新規作成し、任意の A4 プリンタを選択して、2 列x5 行のレイアウトで以下の ようなレイアウトを作成します。(ラベルプリンタの場合は 1 行x1 列のレイアウトでよいでしょう。) ファイル>データベースの設定 より、先程作成したテキストファイル“sample.csv”に接続します。 形式は複合した引用符とコンマ、列名のヘッダは なし とします。 ラベル上のバーコードのデータソースはデータベースフィールド“フィールド 1” を選択します。 (データベースに接続する手順について不明な場合は、別資料 「テキストファイル(CSV)との接 続」を参考にしてください。) 印 刷 プ レ ビ ュ ー か 印 刷 が 問 題 な く 出 力 さ れ た ら 、 C:\Commander\Documents フ ォ ル ダ 内 に “JAN.btw”として保存します。 2/7 3. Commander タスクの作成 スタート>すべてのプログラム>BarTender(バージョン)より、Commander を開きます。 メニューの タスク>追加 でタスクを追加します。 トリガタブは、以下のように設定します。 ポート: 監視するシリアルポートを選びます。他のデバイスで同じポートを使用しないようにし てください。 ポートの構成: 相手側の機器に合わせて通信速度などを設定します。 プロトコルメッセージでは、機器からの接続時やトリガ検出時に指定した文字列の応答を返す よう設定することができます。 トリガイベント: トリガが発生する条件です。 ポートがアイドル状態になりました: 一連のデータが届いたのち、しばらく無通信状態に なった時に発生します。 受信した文字数: 一定の文字数のデータを受信した後に発生します。 受信した一連の文字: 特定の文字列を受信した後に発生します。 テキストボックスで文字列を指定でき、右の▶ボタンから<CR><LF>等の制御文字も入力で きます。 [トリガーコンテンツの順序を含みます]とした場合、受信したデータをファイルに保存した 時に、指定した文字列も含めて保存します。 受信したデータをファイルに保存: 受信したデータ(通常、前回のトリガ後、今回のトリガまでのデータ)を指定したフォルダに保存 し、後に利用できるようにします。このファイルはコマンド内で変数 %Trigger File Name% で参 照できます。 このサンプルでは C:\Commander\scan\received.dat として保存します。 (ファイル名は received.dat, received(1).dat, received(2).dat というように連番で保存されてい きます。) ファイルのエンコーディング: 保存するファイルのエンコードを指定します。日本語(シフト JIS)や Unicode が選択できます。 ASCII 文字列(半角英数)のみであればアメリカ、西ヨーロッパ(ANSI)で対応できます。 3/7 コマンドタブでは、任意のコマンドタイプを選びます。この例では、 [BarTender]を選択します。 BarTender コマンドのドキュメントタブでは先ほど作成したドキュメント C:\Commander\Document\JAN.btw を指定します。 4/7 印刷タブでは[印刷]にチェックし、必要に応じてプリンタを指定します。 トリガの内容をデータベースとして利用する場合は、テキストファイルタブで[テキストファイル]をチ ェックし、ファイル名を %Trigger File Name% のままにします。 印刷後に保存したデータファイルを削除する場合は[処理が完了したらファイルを削除]をチェックし ます。 連番のラベルを印刷するなどで、印刷後にドキュメントを上書き保存したい場合は、右端の環境設 定タブで[ドキュメントの保存]をチェックします。 5/7 必要な設定を行ったら、ファイル>名前をつけて保存 で、現在のタスクをタスクリスト(*.tl ファイル) に保存します。 4. タスクの実行 Commander で検出の開始ボタンを押して、タスクの検出を開始します。 シリアルポートに外部機器から条件にあった信号(例: 4535164030489 )を流すと、トリガが発生し、 データが差し込まれたラベルが印刷されます。 送信するデータは 12 桁の任意の数字、または正しい JAN チェックデジットの入った 13 桁の数字と してください。13 桁で誤ったチェックデジットが入っているとエラーになって印刷できません。 12 桁のデータの場合は BarTender が自動的に正しいチェックデジットを付加します。 6/7 5. よくある質問 PC にシリアルポートがない場合はどうすればいいですか? シリアルポートを追加する必要があります。USB ポートに挿せるタイプの変換ケーブルを使うのが 一般的でしょう。なお、変換ケーブルのインストールに関するサポートは弊社では行っておりませ ん。 シリアルポートからの信号を PC が受信できているかを確認する方法はありますか? WindowsXP 以前ではハイパーターミナルという通信ソフトウェアがアクセサリに含まれており、これ で通信を確認できました。Windows Vista 以降では、何らかの通信ソフトウェアをインストールして 利用する必要があります。Tera Term や Hercules SETUP utility などのフリーソフトウェアがある ので、そうしたソフトウェアを利用するのが良いでしょう。 (ソフトをダウンロードすることによる不具合、不利益につきまして弊社では、一切責任を負いかね ますのであらかじめご了承ください。) 以上 7/7
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