2015年4月17日 27年4月分問屋、仲買・小売の先行き動向調査１.調査実施期間平成27年 4月1日～ 27年4月10日２.調査実施方法東京､大阪､名古屋の問屋､仲買･小売商に対し､アンケート調査票を送受することにより実施した。 4月分の回答企業数は45社である。３.判断指数の算出方法各調査項目について以下の方法でウェイト･ディフュージョン･インデックスを算出した。 Weight.Ｄ.Ｉ.(ウェイト･ディフュージョン･インデックス)＝{(｢増加｣の評価を行った回答の割合)×2＋(｢やや増加｣の評価を行った回答の割合)－(｢減少｣の評価を行った回答の割合)×2－(｢やや減少｣の評価を行った回答の割合)}÷２したがって､この割合がゼロの場合はその増加と減少が等しいことを示し､プラスになるほど増加が多く､逆にマイナスになるほど減少が多いことを示す。４.調査結果の概要 (1) 荷動き動向　Weight.Ｄ.Ｉ. 品目 27/4月 △ 21.1 国産材仕入動向 △ 15.5 外材 △ 20.3 国産材販売動向 △ 13.4 外材 △ 18.1 国産材在庫動向 △ 14.3 外材 27/5月 27/6月 △ 18.4 △ 10.8 △ 13.1 △ 10.0 △ 12.2 △ 8.3 △ 10.7 △ 8.5 △ 14.3 △ 7.6 △ 9.3 △ 8.3 (2) 価格動向　Weight.Ｄ.Ｉ. 品目 27/4月 27/5月 27/6月 △ 18.5 △ 3.7 △ 4.0 スギ正角(グリーン) △ 16.7 △ 3.3 △ 3.6 スギ正角(ＫＤ) △ 17.2 △ 6.9 △ 3.7 ヒノキ正角 △ 14.3 △ 5.4 △ 1.9 ヒノキ土台角 11.5 5.8 2.0 米ツガ正角(現地挽) 5.4 1.8 0.0 米ツガ防腐土台角 15.4 5.8 0.0 米ツガ割物(現地挽) △ 13.0 13.0 △ 2.0 米マツ平角北洋アカマツタルキ(現地挽) 3.2 △ 3.2 △ 1.7 △ 20.0 △ 5.0 △ 1.8 ホワイトウッド集成管柱 △ 12.5 △ 5.4 △ 1.9 レッドウッド集成平角 16.0 8.0 6.5 型枠合板(輸入) △ 12.0 4.0 2.3 針葉樹構造用合板 △ 6.5 0.0 2.4 針葉樹構造用合板(厚物) 1 ・製材品の仕入、販売及び在庫の動向は、国産材、外材とも3ヵ月連続して減少。・スギ正角（グリーン、KD共）及びヒノキの価格は弱含みで推移。・米ツガ製材品は強保合ないし保合で推移。・米マツ平角は4月のやや弱保合から5月はやや強保合、6月は保合に。・北洋アカマツタルキは総じて保合で推移。・WW集成管柱及びRW集成平角は4月のやや弱保合が5月、6月は保合に。・型枠合板（輸入）は4月のやや強保合が5 月、6月は総じて保合に、針葉樹構造用合板は4月のやや弱保合が5月、6月は総じて保合に。（３）モニターからのコメント＜荷動き動向＞東京 (米材問屋) ・米マツ一般材丸太は、日本、中国共に引き合い低調で産地港頭在庫も急増、カナダ物はセコグロ中心で US 向けが主力。オールド材の出材はほとんどなく不足感が強い。 (外材問屋) ・先安感が強く買い気がない。・欧州材の入荷は増えるものの米加材、ロシア材の入荷は増えない見込み、日本の相場が安いため現地との契約仕が出来ない状態。また、3 月の荷動き悪く 4 月以後も荷動きは余り良くないと思われるので仕入れは多くならな入い見込み。れ (集成材問屋) 動・3 月は仕入れ抑えたので、4 月は多少は買おうと思う。向 (中国・南洋材問屋) ・産地は雨季明けしたが、原木伐採量増えず、強含み。・相変わらず入荷少ない。・ラワン平割は原木不足を理由に価格が上がっている。 (広葉樹等問屋) ・旭川原木市は活況、突板原料不足気味、ロシア産原木コスト高止まり、品質ともなわず。 (国産材問屋) ・これ程荷動き悪いと仕入れできず。 (仲買・小売) ・国産・外材共に余分な在庫はしない。相変わらず外材役物の単価落ち着かない。・アカマツに良材が少なく、仕入れに気を使っている。また、問屋の営業が多くなった。・まとまった物件の見積もりがなく仕入れは控えめ。大阪 (仲買・小売) ・全体的に大阪市場は荷動き悪い。東海 (外材問屋) ・品薄は WW-KD のみ、特に間柱。他は国産、外材共仕入れやすい。 (仲買・小売) ・5 月に向け若干の受注増につき仕入れも増加。・一進一退の相場で相場が上がる兆候が見えないので当分は当用仕入れする。販売動向東京 (米材問屋) ・米マツ一般材丸太の京浜マーケットではメーカーの仕事がそこそこあるものの、価格が伸びず、問屋も新材価格は上げられずにいる。 (外材問屋) ・ここ数年来の悪さです。・大手ビルダーを中心にプレカットも仕事少なく買い気がないため荷動き良くならない。町場の仕事も小口が少しあるくらいで荷動きは低調のままの状態の見込み。欠品材が入荷しても多くはない。 (集成材問屋) ・3 月も売上不振、4 月も回復の兆しは見えないが、多少は良くなることを期待。 (中国・南洋材問屋) ・入荷の度に上昇する仕入コストに販売価格への転嫁が追いつかない。・低位、横ばい。注文材、加工付材は多少増えている。・1～2 月の見積もりが徐々に決まってきている。バンドルの荷動きは低調。 (広葉樹等問屋) ・3 月の景況の悪さが続く、公共事業、民需共少なく厳しい状況。 (国産材問屋) ・役物が動いたのでさほど落ち込みはなかった。4 月は地方選の特需が入った。・構造材は相変わらず動かない、造作材の動きは良い。・少々安くしてもお客様はいるものだけの傾向。・たまたま物件があったので横ばいだが、全般的に荷動きは極度に不振のようだ。・役物は動きが良い。 (仲買・小売) ・引き合い少ない。・国産・外材共に荷動きは低調。戸建物件相変わらず少なく、去年同期の半分。・建材メーカーの（希望的？）予想では 4 月から回復するとの事だがそうなるとありがたい。販売動向在庫動向・3 月で一段落した仕事が多いが、4 月からの仕事も見えているので、動き出しが早ければ順当に動きそう。・新年度はいつも悪い。・3 月の荷動きが悪かった、4 月も 3 月を上回る荷動きの悪さが予想される。・新年度に入っても依然として荷動きは良くならない。大阪 (仲買・小売) ・建売住宅苦戦、新築物件少ない。・全体的に大阪市場は荷動き悪い。・プレカット物件減少。・4 月の市内動きが不透明です。東海 (外材問屋）・先月同様全く動きなし。・先月と同じ、荷動き悪い。 (仲買・小売) ・若干の回復傾向。・3 月より 4 月は良くなってくると予想していたが、状況に変化は見られず当面販売増は期待しにくい。東京 (米材問屋) ・メーカーの丸太消費量が回復せず、問屋の手持ち在庫も増加傾向にある。 (外材問屋) ・慎重な仕入れになっている。・全体に荷動き悪く、集成材に先安感があり、その他の樹種も値上がり状況ではないので在庫は少なめとなる。また入荷量も増えないので横ばい、欠品材の入荷があっても在庫としては横ばい。 (集成材問屋) ・3 月は当用買いに終始したので、在庫は大分減少した。いつでも仕入れできる状態になっているが・・・ (中国・南洋材問屋) ・相変わらず入荷少なく在庫の片寄り多い。・最低限間に合うくらいです。・入荷、出荷共にバランスはとれている。 (広葉樹等問屋) ・高いコストの在庫転嫁できず。 (仲買・小売) ・在庫をしぼる。・まとまった仕事がなく、下地材のみの現場ばかりで、構造材の動きが全くない状況。・在庫は減少。大阪 (仲買・小売) ・全体的に大阪市場は荷動き悪い。東海 (外材問屋) ・横ばい。 (仲買・小売) ・ＷＷ製品の安定入荷がなく予備の在庫の積み増しあり。 <価格動向> スギ正角東京(国産材問屋) ・下げようがないと思っていたが、これだけ荷動きの不振が続くとさすがあやしくなってきた。東京(仲買・小売) ・国産材はかわいそう。・保合。大阪(仲買・小売) ・ＫＤ材、安くなっても荷動きにつながらない。東海 (仲買・小売) ・安価傾向。・KD 材は販売が上向かない以上相場は変わらないと思う。ヒノキ正角土台角東京(国産材問屋) ・正角は、産地は安い。東京(仲買・小売) ・国産材はかわいそう。・保合。大阪(仲買・小売) ・もうかなり下がっている。東海 (外材問屋) ・土台角は安い。東海(仲買・小売) ・今月も値下げ止まらず。・正角は既に下落できないような状況になっている。最近の相場になっているのでこの状態で需要増なしでは横ばい状態続く。土台角は昨年の暴騰により使用される土俵から降ろされ下値安定になっている。ヒノキ土台が使用されるまで時間が必要。米ツガ東京(外材問屋) ・正角(現地挽)は入荷コスト高と入荷量が極端に少ないため、荷動き悪いが値上げ傾向の見込み。防腐土台角はコスト高も荷動き悪く値上げが出来ない状況が続くと思われるが、タイミングにより値上げもある。割物（現地挽）は荷動きは良くないが入荷少なく値上げは続くが、これ以上値上げが続くと他樹種への変更が出てくる。東京(仲買・小売) ・円高の影響も、川上は上げたいようだが動き悪いため横ばい。・輸入材は総じて強保合。大阪(仲買・小売) ・無節物、品不足のため値上がり。・ほとんど流通せず。東海 (外材問屋) ・そろそろ値下げ？米マツ平角東京(外材問屋) ・構造材は荷動き不振。・国内大手メーカーの値下げで値下がりとなろう。東京(仲買・小売) ・動き悪く、弱いようだ。・円高の影響も、川上は上げたいようだが動き悪いため横ばい。・輸入材は総じて強保合。大阪(仲買・小売) ・先月下げているが、もう一段の可能性も。東海(外材問屋）・大手の値下げ。・荷動き悪い。値下げしたが変化なし。北洋アカマツタルキ東京(外材問屋) ・荷動き悪く相場流動的であるが、今後の契約は現地価格と日本の相場との値差が大きく契約出来ない状況。良材は入荷なく値上がり傾向だが、下級材は大手の荷動きなく、値下げとなっている。東京（合板問屋）・荷動き低調。東京(仲買・小売) ・3m は相変わらず品薄で強含み。・良材少なく品質的には強く感じる。・良材少なく特に 3m 物がない状況。・輸入材は総じて強保合。東海(外材問屋）・先行見通せず。・変わらず。 WW･RW 集成材東京(外材問屋) ・米マツ平角が弱くなると同じように弱くなる。東京(集成材問屋) ・需要がないため（少ないため）価格が弱い。回復の兆しがみえない。・荷動き悪く、国内メーカーを中心に値下げとなってきている。現地のラミナーコストは高いが２ＱＴのラミナーコストは安くなるため先安感の共食い状況。東京(仲買・小売) ・円高の影響も、川上は上げたいようだが動き悪いため横ばい。・保合。大阪(仲買・小売) ・ＷＷ，先月下がらなかったが今月少し下がる。東海 (外材問屋) ・WW 値下げ、＠/本 1,850 円。RW 値下げ、＠/m3 58,000 円東海 (仲買・小売) ・ＲＷ供給過剰。合板東京（合板問屋）・荷動き悪く、決算処分売りあり下落。東京(仲買・小売) ・針葉樹合板は決算前の安い玉がはければ、多少値を戻すと思われる。・型枠合板は価格的に天辺に来たよう、針葉樹合板は 3 月弱く 4 月上げとの話もあるが、動き悪いため横ばい。・ラワン系が強く薄物合板も若干高くなっている。・型枠は玉が少ないようで強保合に。針葉樹合板は大分下がったので、少々値戻しをするのでは。大阪(仲買・小売) ・針葉樹合板が値下がりした。5 月に入れば値戻しあるかも。・先月までの値上がりから落ち着いた様子。・針葉樹合板、少し戻した感あり。・3 月針葉樹は安いもの出たが、4 月は戻れるか？東海 (外材問屋) ・針葉樹構造用合板値下げ、＠/枚 760 円、針葉樹構造用合板（厚物）値下げ、＠/枚 1,880 円東海(仲買・小売) ・ラワン合板も値下げ落着く。針葉樹合板は 4 月底値？