〜 Amantea アマンテア 〜

〜 Amantea
アマンテア 〜
インディペンデンツァ通りには、近年修復された旧デ・ルーカ邸がある。
17世紀前半に建てられた美しい館で、もとはクララ女子修道院だった。正
面からコッレージョ通りを上りきると同名の教会が建つ。さらに進むと、
もと州の牢獄として使われていた修道院がある。
インディペンデンツァ通りの終点には、母教会が建つ。東方のニ聖人、聖
パンタレオと後年は聖ビアジオに奉献されているのは、町の起源がビザン
ティンにあるためだ。広場にはエノテカがあり、人々がワインを酌み交わ
している。
カヴール通りはかつて町が商業で繁栄した時代の中心地で、大きな館も幾
つか見られる。この辺りは路地が
網目のようになっており、町中で
最も入り組んだ地区だ。カヴール
通りを下りきると、美しいミラベ
ッリ邸がある。海を正面に道を右
に下ると、右手上方に岩壁が現れ
る。岩に刻まれた階段と排水路は
ビザンティン時代のものとも言わ
れる。
カヴール通りから短い階段を上り、
城の真下を通るカステッロ通りへ
入ると、岩を削った最古の城壁が
ある。町全体を見渡す眺望を見な
がら進むと、すぐにカルミネ教会
の裏手に出る。ウンベルト1世大通
りに着いたら、バールに入りレモ
ンのグラニータでリフレッシュし
てもよい。
オリエントの聖人に献じられた母教会
12世紀初頭のノルマン塔。
側にはノルマン-アラゴン城と
聖フランチェスコ教会も
リナルド・ボナ
ンノ作の浮き彫
り「プレゼーピ
オ」(写真左)が
ある、聖ベルナ
ルディーノ教会
(写真右)
大階段を降り、聖ベルナルディーノ教会と修道院へ。修復も済み、実際に修道士が住んでいる。広場に面した5
つのゴシック様式のアーチと、修道院の扉脇に刻まれた16世紀の碑文はぜひ見ておきたい。
町の中心コンメルチョ広場は、選挙時には政治集会が開かれ、人々は朝夕のそぞろ歩きにここを通る。夏には皆
が海辺へ行ってしまい賑やかさが薄れるが、逆に静かで落ち着いた雰囲気になる。たくさんの店が並ぶマルゲリ
ータ通りは、町の中心と海岸通りを結び、住民たちの散歩道にもなっている。
キアヌーラ広場(写真左)で製作するパッリアーロ氏の作品(写真右)。画家の町でもあり、在住アーティストは少なくとも36人。
〜 アマンテア海岸のホテル 〜
Hotel La Principessa ホテル・ラ・プリンチペッサ★★★★
S.S. 18 Localita’ Principessa di Campora San Giovanni 87030 Amantea (CS)
Tel. +39.0982.46903 Fax. +39.0982.48977
www.hotellaprincipessa.it e-mail: [email protected]
Hotel Ristorante La Tonnara ホテル・リストランテ・ラ・トンナーラ★★★★
Via Tonnara, 13 - 87032 Amantea (CS) Tel. +39.0982.424272 Fax. +39.0982.42390
www.latonnara.it e-mail: [email protected]
Casalbergo La Tonnara カサルベルゴ・ラ・トンナーラ★★★★
Lungomare Tonnara, 9 - 87032 Amantea (CS) Tel. +39.0982.424590 +39.0982.426248
Fax. +39.0982.42381 www.casalbergolatonnara.it e-mail: [email protected]
Hotel delle Canne ホテル・デッレ・カンネ★★★
Via Stromboli, 229 (S.S. 18) - 87032 Amantea (CS) Tel. +39.0982.41947 +39.0982.42059
Fax. +39.0982.426019 www.hoteldellecannel.it e-mail: [email protected]
Hotel Mediterraneo ホテル・メディテッラーネオ Via Dogana, 64 - 87032 Amantea (CS)
Tel./Fax. +39.0982.426364 www.mediterraneohotel.net e-mail: [email protected]
Hotel Marechiaro ホテル・マレキアーロ★★★★
Via Europa, 62 (S.S. 18) - Campora San Giovanni (CS) Tel. +39.0982.46552
Fax. +39.0982.46156 www.hotelmarechiaro.it e-mail: [email protected]
アマンテアの日曜市
il mercato di Amantea
「アマンテアの日曜市は永久に免税であること」---アンジュー=ドゥラッツォ
家フランチェスコ3世が1432年に出す告示以前より、農産物の日曜市はいつ
も早朝から活気にあふれていた。イタリア全土、特に南部では市が開かれるの
をよく目にするが、アマンテアでは少し違う。売り手は生産者その人であり、
露店に並ぶのは彼らの大地の産物なのだ。そのためラベルも貼られず、樽から
ボトルに注がれたワイン数本、できたてのリコッタチーズ、その日の採れたて
卵が半ダース、何本かのエクストラバージン・オリーブオイル、手作りのソッ
プレッサータサラミやカチョッタチーズ、季節ごとの野菜や果物、といった品
揃えになる。9月を過ぎると自家製トマトソースやフルーツジャム、マルシリ
アーナぶどうの「モスタルダ」
(果物のシロップ煮にマスタードを加えたもの)、
ニンニクとミントで香り付けしたズッキーニやナスのオイル漬けが並ぶ。春に
はブーケのように器用に束ねられた初物のサクランボがお目見えする。
市は月曜を除き毎日が開かれるが、訪れるならやはり日曜朝がよい。売り手た
ちが周辺のあちこちの農園から、オート三輪やミニバン、多くは地方バスでやって来る。早朝ならば、バルダッ
キーニ通りを市へ向かう、野菜と果物で山積みのかごを頭上に抱えた女達の姿があるかもしれない。
新市場は、表情たっぷりでひと癖ある、楽しい土地の人々とじかに触れ合う絶好の機会だ。中でもユニークなの
は魚売りのアッスンタ。屋内市場で唯一の魚屋で、彼女の言葉
使いは生き生きと精彩に富み、だがしばしば理解不能で(この
点は心配無用。彼女のジェスチャーは実に表現力豊かで、通り
すがりの日本人でも分かる)、5匹頼んだ魚を10匹も買わされた
りすることがある。農家のマルチェッロも一風変わった人物だ。
海風を受ける土地で野菜を作るだけではもの足らず、自家製サ
ルミを高さ400mのある貯蔵室で熟成し直販している。そして
日曜だけルピーニ(豆)を売るおばあちゃん、ジャンニーナ。
愛情のこもった穏やかさで、皆を魅了している。
参考資料 testo di consultazione: Sergio Zanardi,
mercato amantea
色彩豊かな春のアマンテア