2015.4.8 発行 カワカブ会の講演会 カイラス巡礼とチベット仏教 聖山カイラスは、チベット仏教やヒンドゥー教の最高の巡礼地であるとともに、日本人にとっても憧 れの聖地であり続けてきました。近年チベット問題が注目されるなか、12 年に 1 度の大巡礼の年(午 年)であった昨年は、外国人へのカイラス入域許可がほとんどおりず、禁断の地であることを改めて 印象づけました。 そこで聖地をテーマにするカワカブ会では、カイラスの旅を今年も計画するとともに、カイラス巡礼 とチベット仏教について学ぶ勉強会を開催いたします。講師は、チベット仏教と曼荼羅がご専門の 田中公明先生にお願いしました。田中先生の著書や講演は専門的なものが多いのですが、今回は 特に入門的な内容でお願いしています。他では聞くことのできない貴重な機会です。 今の時代にチベット仏教や聖地がどのような意味を持つのかということにも、思いをめぐらす機会に なればと思います。ご関心があればどなたでも参加できますので、ぜひお聞きにいらしてください。 ●日時: 5月2日(土) 14:00∼16:30 ●会場: 東京中央区/浜町区民館 (7 号室) (地下鉄・浜町駅から 5 分、日本橋浜町 3-37-1) http://www.meccs.co.jp/shiteikanri/chuo/hall/hamacho.html ●会費: 1,000 円 (学生 500 円) ●講師: 田中公明先生 ●主催: カワカブ会 (予約不要ですが、参加人数をご連絡いただけると助かります) チベット仏教の旗とカイラス (撮影:小林尚礼 2004 年) 【講演要旨】 チベット西部に聳えるカイラス山とマナサロワール湖は、仏教・ヒンドゥー教・ジャイナ教・ボン教とい うインド・チベットの主要宗教の聖地として、多くの信徒の巡礼を集めてきた。カイラス山とその周辺の 聖地群については、それぞれの宗教の立場から、さまざまな解釈がなされてきたが、今回は主として インド・チベット仏教の立場から、その位置づけを見ることにしたい。 *参考書: 『チベット巡礼』 KDD クリエイティブ (1997 年) 共著者: 田中公明 *参考番組: NHK スペシャル「チベット大河紀行」(1994 年) 学術協力:田中公明 【田中公明先生プロフィール】 1955 年福岡県生まれ。東京大学文学部卒(印度哲学専攻)、同大学大学院博 士課程満期退学。文学博士(東京大学大学院)。(公財)中村元東方研究所・専 任研究員。チベット文化研究会副会長。慶応義塾大学・非常勤講師。10 数次 にわたってチベット仏教圏を調査。著作は、「チベットの仏たち」、「曼荼羅グラフ ィクス」、「活仏たちのチベット ダライ・ラマとカルマパ」、「性と死の密教」などチ ベット・インド・ネパールの仏教と美術に関するもの多数。ホームページ 「Mandala」:http://www.geocities.jp/dkyil_hkhor/mandala_002.htm 【カワカブ会】 梅里雪山(チベット名:カワカブ)を中心に、ヒマラヤ・チベットの自然と聖地に関する情報を発信し て、ともに学ぶことを目的とした集い。聖地を訪ねる旅や勉強会などを主催している。 《連絡先》 横浜市青葉区鴨志田町 569-1-21-508、Tel・Fax:045-507-5677、[email protected] (小林尚礼) 人間の背後にある自然をテーマに撮影・執筆活動を行ない、カワカブ会を主宰する。主著に『梅里 雪山 十七人の友を探して』。京都大学大学院(環境工学)修了。京大学士山岳会理事。
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