製品安全デ−タシ−ト(MSDS) 製造者情報 整理番号(MSDS・No.) SH−007 製品名(化学名・商品名等) [物質の特定] 単一製品・混合物の区別 : 化学名 含有量 CAS,No. 化審法No. 労働安全衛生法 通知物質政令No. P R T R 法指定 化学物質政令No. 国連分類 国連番号 会 社 住 所 担当部門 TEL FAX 作 成 改 定 山王工業株式会社 東京都新宿区高田馬場2−4−23 研究室 小 林 勇 03−3202−0071(代) 03−3209−0186 平成 7年 6月 1日 平成14年 9月25日 ヘルメチックNo.G−100(IV) 混合物製品 エポキシ樹脂 含水ケイ酸アルミニウム M E K 30∼35% 10∼15% 20∼30% 78-93-3 25068-38-6 1332-58-7 − − − − − − 7-1283 − 2-542 不飽和ポリエステル フェノ-ル樹脂 タルク 10∼15% 10∼15% 10∼15% − − 14807-96-6 − − − − − − − − − その他 1∼2% − − − − − − 2-542 − − − − − − − − − − − − − − − − 1193 − − − − − − − − [危険有害性の分類] 分類の名称 : ・引火性液体、 急性毒性物質 有害性 : ・蒸気を吸入すると麻酔作用がある。 ・眼刺激性、皮膚感作性 環境影響 : ・生分解し易い。 危険性 : ・引火性の強い液体 ・酸、アルカリ、アミン類と反応する。 [応急措置] 目に入った場合 : ・直ちに多量の水で15分間以上洗眼し、医師の診断を受ける。 皮膚に触れた場合 : ・直ちに汚染された衣服や靴を脱ぎ、接触部を水又は微温湯流しながら洗浄した後、石鹸を使ってよ く洗い落とす。 吸入した場合 : ・被災者を直ちに空気の新鮮な場所に移動させる。呼吸が止まっている場合、及び呼吸が弱い場合 は、衣類を緩め呼吸気道を確保した上で人工呼吸を行う。体を毛布等で覆い、保温して安静に保つ。 ・出来るだけ早く医療処置を受ける。 飲み込んだ場合 : ・意識のある場合には多量の水を飲ませた後、吐かせ直ちに医師の手当てを受ける。 ・意識の無い場合は水等を与えてはならない。 [火災時の措置] 消火方法 : No.G−100(IV) 1 ページ ・火災発生場所の周辺には関係者以外の立入りを禁止する。 ・小規模火災には粉末( ドライケミカル )、二酸化炭素等を用いる。 ・大規模火災の際には、泡消火剤を用いて空気を遮断することが有効である。 ・周辺火災の場合は、移動可能な容器は速やかに安全な場所に移す。移動不可能な場合は、周囲 の設備等に散水して冷却する。 ・消火作業は風上から行い、その際には必ず適切な保護具を着用する。 消火剤 : ・粉末( ドライケミカル )、炭酸ガス、耐アルコ−ル泡 [漏出時の措置] ・風下の人を退避させる。漏出した場所の周辺にはロ−プを張るなどして人の立入りを禁止する。 ・付近の着火源となるものを速やかに取り除く。作業の際には必ず適切な保護具を着用し飛沫が皮膚 に付着したりガスを吸入しないように注意する。風下で作業をしない。 ・漏出液が少量の場合は、乾燥砂・土・おがくず・ウエス等に吸収させ密閉できる容器に回収する。 ・流出した製品が側溝等から入り込み、河川等に排出されないように注意する。 [取り扱い及び保管上の注意] 取り扱い : ・吸入を防ぎ、目・粘膜・皮膚との接触を避ける。必要に応じ適切な保護具を着用する。 ・作業環境を許容濃度以下に保つ。 ・室内で取り扱う場合は蒸気の発生源を密閉する設備、又は局所排気装置を設ける。 ・取り扱い後は手洗い、洗顔を十分に行う。作業衣等に付着した場合は着替える。 ・引火し易いため、火気・火花・ア-クを発生する物又は高温点火源を付近で使用しない。 ・取り扱い場所で使用する電気機器は防爆構造とし、機器類は静電気対策を講じる。 保 管 : ・直射日光を避け、風通しのよい冷暗所(25℃以下)に貯蔵する。 ・保管場所は火気厳禁とする。 ・酸化性物質等の混触禁止物質とは同一の場所で保管しない。 [暴露防止措置] 管理濃度 :200ppm 許容濃度 :日本産業衛生学会 ( 1992年 ) 200ppm 590 ㎎/m 3 (MEK) A C G I H ( 1997年 ) TLV−TWA 200ppm TLV−STEL 3000ppm 設備対策 :屋内作業場での使用時は、発生源を密封する設備又は局所排気装置を設置する。 取り扱い場所の近くに安全シャワ-・手洗い・洗眼設備を設け位置を明瞭に表示する。 保護具 :呼吸保護具 ; 有機ガス用防毒マスク、 空気呼吸器等 保護眼鏡 ; ゴ−グル・防災面等 保護手袋 ; 耐油性ゴム手袋 保護衣 ; 不浸透性作業衣、 ゴム長靴、 ゴム前掛け等 [物理/化学的性質] 外観等 :アイボリ−色の半乾性、粘弾型 沸 点 : 79.57℃(760㎜Hg) (MEK) 融 点 : −87.3℃ (MEK) 蒸気圧 :9.49 kPa(71.2 ㎜Hg)( 20 ℃ ) (MEK) 揮発性 :あり 比 重 :1.18 初留点 :79.2℃ 溶解度 :20℃で水に26.8wt% 有機溶媒に可溶 [危険性情報] 引火点 :−7℃(密閉) −5.6℃(開放) 発火点 :514℃ 爆発範囲 :1.7∼11.4vo1% 可燃性 :引火しやすい。(消防法指定可燃物) No.G−100(IV) 2 ページ 発火性 :なし 酸化性 :空気と接触すればパ−オキサイドが生成される可能性がある。 爆発性 :蒸気は空気より重く低所に停留して爆発性混合ガスを作りやすい。 安定性 :通常の取り扱い条件においては安定である。 反応性 : アルカリ類・アミン類・アルデヒド類・アンモニア等と反応する。 [有害性情報] 《人への健康影響》 刺激性 : ・蒸気・液体は目・皮膚を刺激する。 100ppm 鼻・のど に僅かな刺激性。 200ppm 目に軽度の刺激性 ・眼・鼻への刺激性に関する許容濃度は約200ppmである。 急性毒性 : 経口ラット LD50 5,000 mg/kg(エポキシ樹脂) 経口ラット LD50 270 mg/kg(フェノ−ル) 経口マウス LD50 4,050 mg/kg(MEK) 経口ラット LD50 2,737 mg/kg(MEK) 蒸気・液体は眼・皮膚を刺激する。 経 皮 ;経皮吸収される事がある。 吸 入 ;蒸気を吸入すると鼻・のどの刺激・頭痛・めまい・吐気を起こす。 100ppm/5分で嗅覚への影響・結膜刺激呼吸器への影響がある。 中枢神経 ;中枢神経系に影響を与え麻酔作用・血圧低下・心臓及び呼吸への影響を 生じる事がある。 飲み込んだ場合 ;飲み下した場合は、嘔吐・消化器障害・呼吸不全・頭痛・酩酊状態 昏睡等を起こす。 慢性毒性 : ・反復又は長期の皮膚への接触は脱脂を起こす。 ・吸入暴露では麻痺等を起こす。 代謝・排泄 : ・MEKは速やかに吸収され各組織に平均に分配される。そして直ぐに呼吸及び尿中にMEK及び 尿中にMEK及びその代謝物である3-ヒドロキシ-2-ブタノンとして排泄される。 皮膚腐食性 : ・眼・皮膚・肺に対して腐食性を示す(フェノ−ル) 発ガン性 : ・知見なし 変異原性 : ・サルモネラ菌・大腸菌を用いるAmesによる試験では変異原性はなし。 微生物・染色体異常 : ・フェノ−ルの微生物を用いた試験で陰性 生殖毒性 : ・情報なし その他 : ・フェノ−ルは水質汚濁防止法にて規制を受ける。規制は5ppmであるが、地方自治体によっては上 乗せ規制がある。 《動物への健康影響》 急性毒性 : 経口ラット LD50 2,737 ㎎/㎏ 経口マウス LD50 4,050 ㎎/㎏ 経皮ウサギ LD50 6,480 ㎎/㎏ 吸入ラット LD50 23,500 ㎎/ m3/8h(8,000ppm) 吸入マウス LD50 32,000 ㎎/ m3/4h(10,900ppm) 眼刺激性 : ・ウサギの眼に0.005mL(4㎎)滴下した試験で激しい刺激性を示した。しかし、これよりも多い0.1mL (80㎎)滴下した試験でも刺激性はより少なかったとの報告がある。 皮膚刺激性 : ・ウサギの皮膚に8㎎塗布した場合、僅かな刺激性を示した。 ・500㎎では中程度の刺激性を示した。 ・モルモットとウサギの横腹に毎日0.1mL(80㎎)づつ10日間塗布した場合24∼72時間後に紅 斑・浮腫が生じた。 亜急性毒性 : No.G−100(IV) 3 ページ ・ラットに760及び800ppmを1日6時間、週5日4週間反復吸入させた所、肝臓肥大及び肝臓顆粒体 の代謝に僅かな変化が起こった。 ・ラットに1、254・2、518・5、041ppmを1日6時間、週5日90日反復吸入させた所、最高投与群に体 重減少・肝臓重量の増加等影響があった物の全ての群で食物摂取・眼・神経系への大きな影響は 見られなかった。また中枢神経系・抹消神経系の形態変化も見られなかった。 感作成 : ・知見なし 反復投与毒性 : ・知見なし 慢性毒性 : ・ラットに200ppmを1日12時間、24時間反復吸入させた所、4ヶ月後に一過性の神経伝達速度の減 少が見られた。但しこの変化はそれ程重要なものではない。 ・ラットに1、125ppmを5ヶ月連続吸入させたが抹消神経障害は起こらなかった。 変異原性 : ・サルモネラ菌・大腸菌による変異原性テストでは陰性であった。 発ガン性 : ・I A R C(国際ガン研究機関)・N T P(米国・国家毒性プログラム)等の発ガン性物質リストには記 載されていない。 催奇形性 : ・知見なし 生殖毒性 : ・ラット・マウスの妊娠6∼15日に400∼3,000ppmを1日7時間、反復吸入させた3つの試験が行わ れ、これらの結果より以下の結論が得られた。 ・母体に毒性を示す濃度である3,000ppmでは軽度の発生毒性を示す。無作用濃度は母体・胎仔 共に1,000ppm最低作用濃度は3,000ppmであった。 代謝排泄 : ・雄モルモットの腹腔内及び雄ラットに経口投与した場合、代謝を受けて2-ブタノ−ル、3−ブタンジ オ−ル・3-ヒドロキシ-2-ブタノンになる。 その他 : ・MEKはC6化合物(メチル-n-ブチルケトン・n-ヘキサン・2-5-ヘキサンジオン)の神経毒性及びハ ロアルカン類(四塩化炭素・トリクロロメタン)の肝臓・腎臓毒性を高める作用がある。 [環境影響情報] 生分解性 : ① 活性汚泥法により容易に生分解する。 (800ppm g/Lまでの濃度ではほぼ完全に分解する。) ② BOD・COD BOD=2.03 g/g(理論酸素要求量の83%) COD=2.31 g/g(理論酸素要求量の95%) 生態影響 : 魚毒性 金魚 LC50(24h) 5,000 ㎎/L以上 ミジンコ LC50(24h) 8,890 ㎎/L以上 泥鰌 TLm(24h) 15 ㎎/L以上 フナ TLm(24h) 25 ㎎/L以上 [廃棄上の注意] 廃棄は関係法令を遵守して適性に処理する。 ①活性汚泥法で処理する。 ②免許を所有する専門業者に処理を委託する。 [輸送上の注意] 消防法 容器表示 :第1石油類、危険等級Ⅱ、数量、火気厳禁 積載方法 :運搬時の容器積み重ね高さは、3m以下にする。 混載禁止 :第1類及び第6類の危険物・高圧ガス 毒物及び劇物取締法(医薬用外劇物) 容器表示 :医薬用外・劇物・名称・製造者の名称及び住所 積載方法 :消防法と同様 No.G−100(IV) 4 ページ ① 車両等によって運搬する場合は、荷送人は運送人に対し運送注意書(イエロ−カ−ド)を携 帯させる。 ② 容器の破損・汚れが無い事を確かめ、衝撃、転倒、落下、破損がないよう積み込み、荷崩れ 防止を確実に行う。 ③ タンク車(ロ−リ−)等への充填・積み卸し時は平地に停車させ車止めをし荷崩れ防止を確実 に行う。 ④ ホ−スの脱着時はホ−ス内の残留物の処理を確実に行う。 ⑤ ロ−リ−・運搬船には所定の標識板・消火設備・火災防止用応急資材を整える。 [主な適用法令] 消防法 : ・危険物 第4類第一石油類 労働安全衛生法 : ・施行令別表第1 危険物(引火性の物) ・有機則(施行令別表第6の2) 第2種有機溶剤 ・施行令第18条 表示義務物質 毒物及び劇物取締法(医薬用外劇物) : 船舶安全法 : ・危規則 危険物告示別表第5 引火性液体類 特定化学物質等障害予防規則 [引用文献] 1. 国際化学物質安全性カ-ド( I C S C )日本語版 化学工業日報社(1994) 2. 危険・有害物質便覧(労働省安全衛生部監修) 中央労働災害防止協会(1992) 3. 化学物質安全デ-タブック(化学物質安全情報研究会編) オ−ム社(1996) 4. 既存化学物質 変異原性試験デ−タ集 5. 三井石油化学工業㈱ 製品安全デ−タシ−ト(エポキシ樹脂) 6. 日本シリカ工業㈱ 製品安全デ−タシ−ト 7. 古河機械金属㈱ 製品安全デ−タシ−ト 8. 土屋カオリン工業㈱ 製品安全デ−タシ−ト 9. サンテクノケミカル㈱ 製品安全デ−タシ−ト(MEK) 記載内容の問い合わせ先電話番号 : 03−3202−0071(代) 記載内容は、現時点で入手できる資料・情報・デ−タに基づいて作成しておりますが如何なる保証を なすものではありません。又、注意事項は通常の取り扱いを対象としたものであって、特殊な取り扱い の場合には、新たに用途・用法に適した安全対策を実施の上、御利用下さい。 No.G−100(IV) 5 ページ
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