平成26年度 第3回理事会 資料 - 1 平成27年度 事 業 計 画 書(案) 自: 平成 27年 4月 1日 至: 平成 28年 3月31日 公益社団法人企業情報化協会 1.平成27年度活動基本方針 - 『 経営とITの融合 ワークスタイル変革のためのIT利活用元年 』 - 昨年は、アベノミクス効果により各種経済指標の改善の傾向が顕著になるなど、日本経済が回復に向か う兆しが見えた年となりました。 小会におきましても、一昨年4月に公益社団法人に移行し「経営とITの融合」を活動ドメインとして、会員 を始めとするお客様へのお役立ち機関として更なるサービス強化を推進して参りました。 本年は、IT新潮流と言われる最新の技術の利活用による経営革新とワークスタイル変革に力点を置い て活動を推進して参ります。 特に、ITを活用した働き方革新・ワークスタイル変革は政府も主導しているように、個別の企業にとどまら ず、日本経済全体の今後の競争力強化に対して多大なる影響力を与えるものと考えます。 SMBC(ソーシャル・モバイル・ビッグデータ・クラウド)の融合が生み出す新たな可能性を事業の革新に どう活かせるか、その戦略の巧拙もまた、企業の競争力に大きな影響を与えるでしょう。 さらには情報漏洩問題やサイバーテロ対策など情報セキュリティを取り巻く課題は、国家規模で噴出して おり、こうした課題に対する積極的な取り組みも不可欠です。 日本のIT産業は、グーグル・アマゾン・アップルといった世界的なITサービス企業の後塵を拝している状 況にはありますが、今こそ、経営効率化や顧客との信頼性の確保、企業価値向上のために、大いに知恵を 絞っていかなければならない時機にあると考えます。 その観点からは、技術だけでなく、日本企業が本来得意技として有する「おもてなし」を始めとする、きめ こまやかなサービスや品質力が、グローバルな競争の中で今後も優位を維持する要因となることは間違い ありません。 こうしたスキルや資質に対しITを相乗的に活用し、各社が更に一歩進んで新たな独自のマネジメントシ ステムの再構築とビジネススタイルを変革することこそ、今後の更なる躍進を果たす源泉であると思います。 本年も会員の皆様の更なる要請にお応えすべく、新たなる研究および交流を深める事が、わが国経済 の更なる活性化につながるものと確信しております。 本年度も小会の活動にご注目をいただくと同時に、会員の皆様の積極的なご参画をお願い申しあげる 次第です。 1 2. 重点方針 本年度も,日本経済が直面しているテーマを軸として情報化推進のための調査研究を積極的に実施い たします。平成27年度は先に示した基本方針に基づき、次の重点項目について展開を行います。 2.1 ITを活用した働き方革新の研究の推進 昨今、テレワークやダイバーシティ、更にはワークライフバランスといった新しい働き方への変革が叫ば れております。こうした変革を支える上でITの活用は必須の要件となっております。高まる社会の要請にこ たえるために、個々の技術導入研究の域を超えて、その一歩先にあるワークスタイルの変革や働き方の革 新といった視点から一層の研究を行い、従来から実施している各研究会の更なる充実を目指します。 2.2 IT新潮流を捉えた活動の深化 小会では、いわゆるSMBC(ソーシャル・モバイル・ビッグデータ・クラウド)のビジネス活用に関する研究 会を従来から実施しておりますが、これらの技術の融合と社会への普及の本格化を睨んで、カンファレンス、 調査、研究会活動を深化させてまいります。 2.3 表彰制度の充実 従来から実施している「IT賞」「カスタマーサポート表彰制度」では、他の模範となるべき優秀な企業を広 く顕彰し、またその表彰企業数も年々増加してまいりました。また、昨年新設いたしました「サービス・ホスピ タリティ表彰制度」や「IT賞」にてIT構築に顕著に貢献された個人を「スーパーSE百人衆」として表彰致し ました。本年度は、表彰制度の更なる充実を目指し、多くの企業や個人の方々を顕彰すべく取り組んで参 ります。 2.4 「情報セキュリティコンソーシアム」の新設 IT先進国でも既に国家規模で深刻な危機に直面している情報漏洩やサイバーセキュリティに関する課 題に対して「情報セキュリティコンソーシアム」設置します。 今後のサイバーセキュリティ対策の在り方ならびに強化策、更には人材育成まで含めた情報セキュリティ に関する包括的な内容を議論し、研究会・シンポジウムなどを通じて普及啓蒙を図って参ります。 2 3. 個別事業活動内容 3.1 会員活動 平成26年度末現在、正会員120社となっております(平成25年度末 118社)。平成27年度は、テーマ 別研究会・領域別調査の実施や、個別ヒアリングによるニーズサーベイの実施を含めたサービスの充実化 をはかることにより、更なる拡充に努めてまいります。 平成9年10月1日に発足した特別会員制度である「コンタクトセンター推進協議会(運営委員長:二宮 由之 SMBC日興証券株式会社 常務執行役員)」会員については、平成26年度末現在、会員は47社と 微減となりました(平成25年度末49社)。平成27年度についてはカスタマーサポート領域の課題研究調査 などを実施し、現状課題に合致した活動に集中化的に取り組んでまいります。 3.2 事業活動 3.2.1 表彰ならびに顕彰活動 (1) 平成27年度 第33回「IT賞」 IT賞は高度情報化を実現し経営革新に顕著な成果を収めた機関・企業を表彰し、我が国の情報化促 進に寄与した証として顕彰しています。 平成27年度の「IT賞」は「IT総合賞」「ITマネジメント革新賞」「ITビジネス革新賞」「IT特別賞」の4種に 適合する企業の発掘と積極的なプロモーションを行い、多くの会社に応募頂けるよう務めてまいります。更 に昨年より情報化の推進に顕著な功績が認められる個人に対しての個人表彰である、「スーパーSE百人 衆」も強化して参ります。 また、平成20年度・21年度・23年度・24年度・25年度に情報化月間において、 IT賞受賞会社が経済産業大臣表彰を授与されました。これからも経営に資する情報化の顕彰活動に尽力 してまいります。(審査委員長:斎藤 信男 小会顧問 慶応義塾大学 名誉教授) (2) 平成27年度 第16回カスタマーサポート表彰制度(旧:優秀コンタクトセンター表彰制度) 既に国民生活の社会インフラとなっているコンタクトセンターで顕著な成果を収めた機関・企業を表彰し、 特に顧客に対するサポート・サービスに関して、創意工夫や先進的な試みを行い、他の模範となるべく顕 著な成果をあげられた企業に対して“Best Customer Support of The Year”として表彰を行います。 また、3年前から賞の種別を「最優秀賞」「優秀賞」「特別賞(経営貢献賞・顧客満足度賞・人材育成賞・ 奨励賞)」の6種に設定し、審査委員会(委員長:小野 譲司 青山学院大学 経営学部教授)のもと、書類 審査、ヒアリング審査、実地審査などを経て優秀企業を表彰いたします。 (3) 平成27年度 第2回 サービス・ホスピタリティ・アワード 顧客接点領域において、顧客に対するサービス・ホスピタリティに関して創意工夫や先進的な試みを行 い、顧客満足や顧客価値を高め、経営に優れた貢献に寄与した証として表彰を行います。 (審査委員長:西尾 久美子 京都女子大学 現代社会学部 教授) 3 3.2.2 大会(カンファレンス)事業活動 (1) 第31回IT戦略総合大会(ITMC2016)(平成28年2月4日・5日) IT協会の年次大会として「経営とITの融合を目指して」を統一テーマに掲げ、企業情報化の更なる推進 に向けてCIOおよび情報統括責任者を対象に3本のシンポジウムを併設して開催いたします。 (委員長:宇治 則孝 小会会長 日本電信電話株式会社 顧問) (2) 第18回コンタクトセンター総合大会(平成27年9月10日・11日) 「顧客価値創造を実現するコンタクトセンターを目指して」を統一テーマに、国民生活のサービス向上に 資するための研究成果の発表やわが国を代表するカスタマーサポートやコンタクトセンターの先進ユー ザ事例・課題解決のためのツール・サービスの発表と優秀企業表彰制度授賞式典からなる総合大会を2 日間にわたり開催いたします。 (運営委員長:二宮 由之 SMBC日興証券株式会社 常務執行役員) (3) 第6回コンタクトセンターマネジメント新潮流シンポジウム(平成28年3月) 多様化する顧客ニーズに柔軟に対応するコンタクトセンターの在り方を主題とし、社会インフラとしてのソ ーシャルCRM、在宅オペレーションを支える最新の技術動向について議論をすることを目的に開催い たします。 (4) 第4回ビッグデータ活用シンポジウム(平成27年8月) クラウドやスマートデバイスの急速な普及により、新たなコミュニケーション手段であるツイッターやフェー スブックなどのソーシャルメディアが活用され始めております。 さらにここに集まった大量のデータを分析および解析することにより新たなるサービスが拡大しつつあり ます。本シンポジウムはで国民生活を豊かにするであろうビックデータの利活用について今後の方向性 を探ってまいります。 (5) 第3回モバイルワークスタイルシンポジウム(平成27年8月) 本シンポジウムでは、統一テーマをモバイル時代のワークスタイル変革と題し、企業価値向上に向けて様々 なとり組みを考察し、総合的なワークスタイルの変革動向とその将来性を議論する目的で開催いたします。 (6) 第2回情報セキュリティシンポジウム(平成28年3月) IT先進国でも既に国家規模で深刻な危機に直面している情報漏洩やサイバーセキュリティに関する課 題に対し、今後のサイバーセキュリティ対策の在り方ならびに強化策、更には人材育成まで含めた情報 セキュリティに関するシンポジウムを開催いたします。 3.2.3 海外調査研究活動 (1)第28次トップエグゼクティブミッション-CIO(情報統括役員)のための訪欧研究調査団 欧州におけるIT活用の最新のトレンドを中心にSMBC(ソーシャル・モバイル・ビッグデータ・クラウド) などの利活用を通じて今後の情報戦略の一助となることを目的に開催いたします。 (平成27年10月12日~18日)(団長:宇治 則孝 小会会長 日本電信電話株式会社 顧問) 4 (2) 第4回ビッグデータ戦略的ビジネス活用調査団 米国におけるビッグデータの最新のトレンドを中心に、基盤技術・分析手法・データサイエンティストの育 成や利活用についての実態について調査研究を行い、今後の事業推進・戦略立案の一助となることを 目的といたします。(平成28年3月) (団長:宇野 直樹 東京海上日動システムズ株式会社 代表取締役社長) (3) 第3回東南アジアITビジネス動向研究調査団 東南アジア現地のITを取り巻く環境や文化、日本との違いの実態を直接調査研究し、日本企業がどの ように対応すべきなのか、また、国内での活動への応用・適用を考察します。 (平成27年7月)(団長:草葉 義夫 株式会社IHIエスキューブ 代表取締役社長) 3.2.4 研究会事業活動 (1) 第16期CRM/コンタクトセンターコンソーシアム2015 IT時代におけるCRMの推進とコンタクトセンターの革新を通じた生活者サービス向上目的としたコンソ ーシアムを開催します。顧客価値創造のための戦略的次世代CRMの実践とこれを具現化するコンタクト センターの有り方を研究する場として位置づけ、国民生活の活性化を目指します。 (企画委員長:木村 真理子 ディー・エイチ・エル・ジャパン株式会社 執行役員) (2) 第10期グループCIO交流会議 グループ経営のIT戦略強化に向けて、グローバル化対応に向けたビジネス変革に伴うシステム開発の 高速化やこれに対応するIT人材の育成などをテーマに、グループCIOが取り組むべき必須の課題につ いて研究を進めます。 (企画委員長:中島 洋 国際大学 教授) (3) 第9期ITサービスマネジメント研究会 顧客サービス高品質化のためのITサービスマネジメントのあり方の研究を通じて、IT利用者と提供者の 双方に有益なサービスマネジメントとITリラテシーの向上策を検討いたします。 (企画委員長:伍賀 孝昌 三井造船システム技研株式会社 代表取締役社長) (4) 第8期IT人材活性化コンソーシアム 本研究会では、IT部門・IT企業における元気のある職場づくりを目指し、社員個々ならびに組織の活性 化と情報リラテシー向上を図るための各種施策やメンタルケア対策について、実践的な取り組みをベー スに研究を行ってまいります。 (企画委員長:吉澤 和弘 株式会社NTTドコモ 代表取締役副社長) (5) 第7期クラウドファースト応用研究会 (旧:クラウドコンピューティング研究会) 本研究会はクラウドがもたらす新しいパラダイムのあり方を探り、導入から本格活用の時代に対応したわ が国経済の活性化と企業活動における新しいIT活用の方法を探ります。 (企画委員長:荒本 和彦 NTTコミュニケーションズ株式会社 取締役) 5 (6) 第7期ITコア人材ネットワーク交流会 本交流会は将来IT分野で活躍が期待されている中核人材(30歳~40歳)の異業種交流の場として位置 づけ、知見や視野の拡大・将来につながる人脈形成と情報リテラシー向上を目的に開催致します。 (ファシリテーター:牧野 司 株式会社東京海上日動研究所 主席研究員) (7) 第7期Next CIOネットワーク会議 ―経営とITの融合を考える会― 本会議は、次世代のCIO の方々が経営とITの融合を実現し、わが国のIT活用に対しての課題解決を 目的として開催してまいります。 (8) 第7期 カスタマーサポート部門 次世代コア人材ネットワーク交流会 カスタマーサポート部門の中核人材の育成を目的に顧客サービス向上や高度人材育成などの共通課 題解決を目的として開催いたします。 (ファシリテーター:玉本 美砂子 JBMコンサルタント 代表取締役社長) (9) 第6期VOC活用研究会 国民生活の安心安全に繋がるVOCに関し、コンタクトセンターを中心とした顧客からの要望や意見をサ ービス改善に活かし、VOCの効果的な活用方法について、ユーザ事例・システム活用事例を通して今 後の新しいサービスのあり方について研究いたします。 (企画委員長: 浅妻 慎史 株式会社ファンケル お客様視点推進事務局事務局長) (10) 第5期スマートデバイス・ビジネス活用研究会―モバイルワークスタイルの研究― 本研究会ではクラウド時代に連動した携帯情報端末を中心としたビジネス活用の可能性について議論 を行い、今後の国民生活の利便性向上に繋がる新しいITパラダイムの方向性について研究を進めてま いります。 (委員長:幸重 孝典 全日本空輸株式会社 上席執行役員) (11) 第4期ビッグデータ戦略的ビジネス活用研究会 従来からの構造化データにとどまらず、ソーシャルメディアに集まる非構造化データなど膨大なデータの 中から、企業は経営判断のための新たな知見や予測を見出す必要に迫られています。この“ビッグデー タ”の戦略的活用と有効性について、活用・技術・人の観点から考察し、先進事例を通して研究を行いま す。 (企画委員長:行徳 セルソ 日産自動車株式会社 常務執行役員CIO) (12) 第4期SNSビジネス活用研究会 ~SNSがもたらす社内外コミュニケーションとビジネスライフスタイル変革を探る~ 本研究会では、社会生活に活用され始められているSNSに対して如何に対応するのか、また潜在顧客 への効果的なアプローチなどについてコンプライアンスやリスク管理など留意すべき事象について研究 します。(企画委員長:五十嵐 芳彦 東京海上日動火災保険株式会社 常務取締役) (13) 第4期サービス・ホスピタリティ研究会 本研究会は、当世一流と言われるホテル・百貨店・テーマパークなどのエクセレントサービスから100年 以上にわたって存続している長寿企業のおもてなしのこころまで、今昔100年の物差しの中でサービス・ ホスピタリティとは何かを研究します。 (企画委員長:萬年 良子 アメリカン・エクスプレス・ジャパン株式会社 ワールド・サービス・ジャパン副社長) 6 (14) 第3期顧客感動フォーラム 顧客満足から感動や感謝されるサービスのあり方の検証とそのサービスマインドやホスピタリティを実現 できるための仕組み作りについて研究します。 (ファシリテーター:敷田 正法 株式会社高島屋 日本橋店 コンシエルジュ) (15) 第2期CS推進マネジメント研究会 本研究会ではCSを通じての企業競争優位の構築と長期的収益向上を実現するための経営戦略や 実践事例を通じてそのノウハウ・知恵を蓄積・活用することを目的に開催します。 (企画委員長:安田 雅美 NTTコムウエア株式会社 代表取締役副社長) (16) 第1期情報セキュリティコンソーシアム― サイバーセキュリティ研究会 IT先進国でも既に国家規模で深刻な危機に直面している情報漏洩やサイバーセキュリティに関する 課題に対し、今後のサイバーセキュリティ対策の在り方ならびに強化策、更には人材育成まで含めた情 報セキュリティに関する研究会を開催いたします。 (運営委員長:中島 洋 国際大学 教授) 4. その他活動 小会が研究会などを通じて蓄積したノウハウなどを基に、コンタクトセンター開設支援-調査・コンサルテ ーション-や人材育成プログラムや資格認定制度の設計などの活動を推進いたします。 また、クラウド活用やSNS社内活用研修なども積極的に取り組んでまいります。 以上 7
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