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東芝⾃自動機器システムサービス株式会社
駅自動改札機や郵便物自動区分機、紙幣処理機などの社
会インフラ機器の保守・部品供給を担う東芝自動機器シ
ステムサービスは、ヤマトグループが沖縄に開設した国
際ロジスティックセンター内の「パーツセンター」と国
際輸送ソリューションを活用。海外への部品供給にかか
るコスト削減と配送の迅速化を実現し、各国公共機関の
お客様から高い信頼を得ることに成功している。
Chapter- 01.
急速に拡大するアジアでの社会インフラ機器の導入
その部品供給体制をいかに構築するか
東芝自動機器システムサービス(以下、TASS)は、東芝グループが開発・販売している駅自動改札機や券売機などの駅務機
器、高速道路料金所のETC、郵便物自動区分機、ID発行機、そして紙幣処理機などについて、国内での保守業務と、海外の保
守会社への技術支援、交換部品の供給業務を担っている。海外のサポート国は北米、欧州、アジアなど20カ国におよぶ。
保守を担う機器は、いずれも公共機関を顧客とする特殊なものばかりだ。また、国によって仕様が異なるオーダーメイド機器
が多い。例えば、紙幣処理機は紙幣の情報を読み取り判別するが、当然ながら各国で紙幣が異なるため、センシングのための
部品の仕様が微妙に異なっている。
さらに東芝グループ内での事業再編もあり、TASSの保守範囲は年々拡大している。1979年の創業当時は駅務機器だけだっ
たが、その後、保守機器が増加。結果、供給サポートする部品の点数も飛躍的に増加してきた。在庫が必要な交換部品点数は
現在、2万種、76万点にまで達する。
TASSの滝澤靖司社長は、「とにかく多くの種類の部品を、多くのお客様に供給
しています。機器はお客様ごとにカスタマイズされており、部品の疲労劣化の度
合いも異なるために、どれほどの在庫が必要なのかも詳細に見極めておかなけれ
ばなりません。そして何よりも、扱っている製品が社会生活に密接に絡むミッ
ション・クリティカルなものばかりであるため、部品供給の遅滞はお客様に大き
なダメージを与えてしまいます」と解説する。
TASSではかつて、欧州のお客様向けにいち早く部品を供給しようとオランダに
倉庫を設けたが、維持コストがかさみうまく機能しなかった。供給する部品が増
加すればするほど小口輸送のコストはかさみ、輸送手続きが煩雑化して迅速に届
けられない事態が起きる。例えば欧州向けの輸送の場合、成田空港を利用すると
3∼4日はかかっていた。すぐに届けてほしいというお客様の要望に応えるため
に、TASSの社員自身が1枚の電子基板を手持ちで届けたこともあった。
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東芝⾃自動機器システムサービス株式会社
代表取締役社⻑⾧長
滝澤靖司 ⽒氏
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滝澤社長は「私たちが扱っている社会インフラ機器は、今後、アジアを中心に急速に普及が進むと見られています。そうすれ
ば当然ながら、当社が供給する部品の点数はさらに増加するでしょう。そうなった際に、部品を保管しておく倉庫を確保でき
るのか、事業採算から見て輸送コストを吸収できるのか、何よりもお客様に迅速にお届けできるのかという大きな課題に直面
します。これに一刻も早く手を打たなければならないと頭を悩ませていました」と、事業課題について語った。
Chapter- 02.
多様な効率化を実現した「パーツセンター」
優れた輸送品質を確保しながら、
輸送時間を短縮、配送コストを削減
TASSが、将来の供給部品数の増加やサポート国の増加を見込んで効率化の活路を求めたのが、ヤマトグループが提供する国
際宅急便などのグローバルソリューションだった。その要となるのが沖縄・那覇空港に隣接する国際ロジスティクスセンター
内に設けられた「パーツセンター」である。
ここから那覇空港を深夜に発つ貨物便を使うことで、世界各国へパーツを届けるリードタイムを、成田空港を利用した場合よ
りも2日短縮。大幅なスピード向上を実現した。
TASSでは、「パーツセンター」内に海外20数カ国向けの紙幣処理機用ならびに郵便自動区分機用保守パーツを確保してい
る。その部品数は約3300種、11万4000個におよぶ。
海外の保守会社から依頼された部品は、TASS川崎本社にある海外営業部から「パーツセンター」に電子メールで出荷指示が
なされ、ヤマトグループが部品のピッキングと梱包、出荷伝票の作成、通関などを一貫して行い出荷する。到着空港でもヤマ
トグループが輸入通関業務や配送を引き継ぐ(一部、現地事業者の利用もある)。
かつては海外営業部から倉庫へ出荷の2日前までに注文を出す必要があった。現在ではアジアの場合、出荷当日の夕方までに
注文がなされれば翌日の朝には現地に到着することも可能だ。
「那覇空港の税関の迅速な対応もあり、お届けできるまでの時間は大幅に短縮され、各地の保守担当会社にも評価されていま
す。なにしろ迅速な対応ほどお客様の信頼を生み出すものはないのですから」と、滝澤社長はスピード向上の要因とその効果
を語る。
TASSがヤマトグループのソリューションに期待をかけたのは、時間の短縮だけではない。まず輸送品質。一口にパーツと
いっても電子基板のような慎重な扱いが必要なユニット部品もあり、「壊さないサービス品質」(滝澤社長)が求められる。
その点、ヤマトグループの輸送品質は、サービスを利用すれば利用するほどその信頼性を確認できるという。
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コスト削減効果も大きい。TASSでは、ソリューションの活用に当たり、ヤマトグループとともに詳細なコストシミュレー
ションを行った。国ごと・部品ごとにさまざまな配送パターンを想定し、さらに税関手続きの時間などもコストとして勘案し
た。
「成田空港や羽田空港は、出荷される荷物が多く、税関が非常に忙しい。しかも、どうしても小口荷物は後回しになりがちで
す。この時間コストも無視できませんでした。しかし沖縄であれば、アジアに近く税関手続きもスムーズで、効率のよい供給
体制を築くことができます。利用してみて、サイズが小さくて届ける部品数も少ないほどソリューションを利用するコスト効
果が大きいことがわかってきました。これはお客様への迅速で機動的な対応というサービス向上にも資するものだと思いま
す」と、滝澤社長はシミュレーション結果を分析する。
「パーツセンター」へは、神奈川県川崎市にあるTASSの倉庫から定期的に部品が補充されている。部品の生産は、これまで
はすべて国内で行われていたが、一部が海外の部品メーカーに委託されるようにもなった。将来的には、メーカーから直接、
「パーツセンター」に納品する仕組みも検討されている。
Chapter- 03.
本業を強化する事業戦略の前提
さらなる効果の拡大を図る
「パーツセンター」を軸とするヤマトグループのソリューションは、2013年4月にプロジェクトが起ち上がり、2014年4月
から本格活用されている。
「パーツセンター」の活用による事業効率化やコスト削減などのメリットは、日に日に明白なものとなってきている。例えば
小口輸送の効率化によるさまざまなメリットの創出がある。かつては、小口輸送が多いために出荷伝票の作成や出荷作業に多
くの人と時間を割かねばならなかったが、「パーツセンター」の利用で発送業務に人材を割く必要がなくなり、より付加価値
の高い業務へと注力できるようになった。
滝澤社長は、この事業効率の向上を高く評価している。「本来、私たちの本業は保守であり、特殊な機器であるだけに保守
サービスには高い付加価値があります。当社では、設置からメンテンナンスまで機器のライフサイクルに沿って業務の幅を広
げることを目指しており、さらに新しいソリューションの創造にも力を入れていきたいと考えています。ヤマトグループさん
のソリューションの活用で、当社の戦略的な取り組みの基盤ができたと喜んでいます」。
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現在、「パーツセンター」に部品を集約している機器の主な市場は欧米だ。今後のアジアへの展開を見据えた場合、アジアの
中心に位置する沖縄パーツセンターの戦略的、地理的なメリットは、さらに相乗的に発揮できると期待されている。
さらなる効果の拡大に向けた取り組みも検討されている。1つが、TASSとヤマトグループ間の商取引情報を標準的な形式で
電子的に交換できるEDIの導入だ。現在、電子メールで行われている出荷指示の自動化することで、業務負担をさらに軽減で
きる。
到着地での効率化も課題になっている。部品を発注してきた保守会社が、現地の配送で特定の業者を指定してくるパターンが
あり、せっかく早く届けても現地業者との接続がネックになるケースが多いことがわかってきた。現地のヤマトグループへの
接続であればスムーズなのだが、お客様の意向を無視するわけにはいかない。そこで、どのような改善が可能なのか検討が始
まっている。
滝澤社長は今後のビジョンを次のように語る。「目指すは究極のジャスト・イン・タイムです。世界で使われる機器の稼働状
況や故障状況をモニタリングし、部品交換の必要性が生じると思われるときは予防措置として部品を先送りする。これは当社
側の課題ですが、前提となる部品の配送体制についてはヤマトグループさんがしっかりとしたソリューションを提供してくれ
ると確信しています。実は、今回のパーツセンターの活用でも、私たちの立場になってさまざまな活用提案をいただき、それ
が当社の戦略へと組み込まれてきたのです」。
ヤマトグループの多彩なソリューション提案力は、単なる業務や物流の効率化を超えて、企業に新たな可能性をもたらすもの
になっている。
(掲載内容は取材時のものです。部署名及び役職名は、現在のものと異なる場合があります)
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