Brocade FCスイッチ ゾーニング設定ガイド はじめに 本資料はFabric OSが稼働するBrocade Fibre Channelスイッチのゾーニン グについて理解するための参考資料として作成しています。 資料内に出てくるコマンド及び出力結果はFabric OS 7.2を元にしています が、バージョンによっては結果が異なる場合があります。 詳細情報はFabric OS Command Reference及びAdministrator’s Guideをご 参照下さい。 資料内の推奨設定はBrocadeの見解であり、各ストレージベンダーで推奨 が異なっていることもあります。 サポートの観点上、ストレージベンダーの推奨に従って下さい。 Zoning 2 目次 • ゾーニングの基礎 • CLIによるゾーニング手順 • デフォルト ゾーニング • WebToolsによるゾーニング手順 • ゾーン マージ • Network Advisorによるゾーニング手順 • 特殊なゾーニング • トラブルシュート他 Zoning 3 ゾーニングの基礎 Zoning 4 ゾーニングとは ファブリック内のアクセスグループを構成する機能 • ゾーニング(Zoning)の目的 ‒ Fabric内のNode間のアクセスを制御する機能 • 1つのFabricを論理的なアクセスグループに分割する機能 • Ethernet L2-SwitchにおけるVLAN(Virtual LAN)と似た機能 ‒ セキュリティーの向上 • 他のデバイスによるストレージへのアクセスを制限することでデータの一貫 性を保証 ‒ 障害伝搬範囲の低減 0 1 zone1 8 9 2 3 4 5 6 7 14 15 zone3 zone2 zone4 10 11 12 13 • RSCNやLIPの伝達範囲を、影響のあるゾーン内に制限 ‒ RSCNはソフトウェア処理であるため、大規模環境では負荷が大きい ‒ 無関係なRSCNの受信を低減し、安定したデータI/Oを提供 Zoning 5 ゾーニング構築の大まかな流れ • 事前準備 ‒ ファブリックの詳細構成図の作成 • 定義 ‒ 命名規則の決定 • ゾーンメンバー、ゾーン定義の命名ルール ‒ メンバーの識別手段の決定 • ポート(Domain,Index)、WWPN、WWNN のどれを使ってメンバーを識別するか ‒ ゾーンオブジェクト(エイリアス、ゾーン、ゾーンコンフィグ)の作成 • ゾーン設定のレビュー ‒ CLI、Network Advisor、WebTools、SAN Healthを使用 • ゾーン設定の有効化 • ゾーンメンバー間の通信の確認 Zoning 6 ゾーンオブジェクトの階層構造 • 3つのゾーンオブジェクト ‒ Alias • ポートやpWWN, nWWNをAlias(別名 ex: Server_1,Disk_A)で定義 • 最大64文字まで cfg ‒ Zone (zone1;zone2) • ゾーンに所属するメンバーを記述 • 単一のゾーンに3つ以上の複数のメンバーを登録可能 zone (alias1;alias2;alias3) • 同一メンバーは複数ゾーンに所属できる ‒ Zone configuration (もしくはzonesets) alias D,I pWWN nWWN • ファブリック内で有効化するZoneのグループ • 複数の zone configuration (cfg) を作成できるが、有効化にできるのは一つの cfg のみ Zoning 7 ゾーニングオブジェクト定義の流れ • エイリアスを作成 ‒ WWNやPortロケーション(Domain, Port number)に分かりやすい名前を付ける • 必須ではないが、管理が容易になるのでエイリアスの使用を推奨 ‒ alicreateコマンド alicreate “server_1”,”01:23:45:67:89:ab:cd:ef” • ゾーン定義を作成 ‒ アクセスさせるメンバーをまとめたゾーン定義を作成 • メンバーの指定はエイリアスを使用 • スイッチ間接続ポート(E_Port)は指定不要 ‒ zonecreateコマンド zonecreate “sample_zone”,“server_2;storage_B” • ゾーンコンフィグレーションを作成 ‒ ゾーン定義を1つ以上含んだコンフィグレーションを作成 ‒ cfgcreateコマンド crgcreate “sample_cfg”,”sample_zone1;sample_zone2;sample_zone3” Zoning 8 ゾーニング管理方法(ツール) • ゾーニングの設定、管理は下記の手段(ツール)を使用 操作方法 利点 必要機材 有償・無償 CLI コマンド ターミナルソフトのスクリプト等で大量設定が容易 ターミナルソフト 無償(標準機能) WebTools GUI コマンドを覚える必要が無い WWN等の入力間違いが少ない Java環境、Webブラウザ 無償(標準機能) GUI WebToolsの利点に加え、BNAサーバにゾーンDBを保 持できる(有償版のみ) 下記の様な操作が可能 編集前後の差分比較 ゾーンDBの移行・マージ 有効ゾーンDBのロールバック ゾーンDBのエクスポート・インポート オフライン編集 ゾーニング設定のレポーティング Windows/Linuxサーバ BNAパッケージソフト Brocade Network Advisor (BNA) 無償版、有償版 (ソフトウェア製品) ※無償版は機能制限有 有償版は75日の試用期間有 Zoning 9 ゾーンエイリアス 別名をつけてデバイス管理を簡単にする • Alias(別名)はデバイスやデバイスのグ • Alias指定は以下の制約を持つ ループに割り当てる名前 ‒ 名前 • Aliasを作ることで、デバイスに分かりや すい名前を付けたり、複数のデバイスを 一つの名前で扱うことができる • 面倒なエントリーを簡略化したり、直感 的な名前空間を作ることができる • Zone Aliasesはゾーンオブジェクトの繰 り返しの入力、たとえばPort WWNを簡 略化する • アルファベットから始まる • 大文字、小文字を区別した英数字とアンダースコアのみ • 最大64文字 ‒ メンバー • Domain, Index (Indexはポート番号のこと) • Node World Wide Name • Port World Wide Name ‒ Node WWNがゾーンオブジェクトになった場合、 そのデバイスのすべてのポートがゾーンに含まれ る ‒ Port WWNがゾーンオブジェクトになった場合、 当該ポートだけがゾーンに含まれる Zoning 10 ゾーン設計 1イニシエーター1ゾーンが推奨 ‒ Zoneに含めるメンバーは2つの方法で指定可能 • WWN1 デバイスの固有名(WWN)で指定 ‒ WWNゾーニング • LUN3 LUN2 LUN1 • Zoneのメンバー DomainID:1 デバイスを接続するスイッチのポートで指定 0 • 推奨設計 イニシエータ(サーバHBA)のこと • 複数のターゲット(ストレージ)を含んでも構わない WWN2 1 LUN6 WWN3 2 3 4 5 6 7 zone3 zone2 zone1: (1,0;1,10) zone2: (1,2;1,10;1,12) zone3: (WWN1;WWN5) 8 9 10 11 12 13 14 15 WWN4 ‒ 1つのZone内には1つのイニシエータのみ指定 • LUN5 zone1 ‒ Portゾーニング ‒ スイッチ間接続ポート(ISL)はメンバーに含めない LUN4 LUN1 LUN2 LUN3 WWN5 LUN4 LUN5 LUN6 ‒ 一つのメンバーを複数のZoneで指定可能 ‒ 同一ファブリック内ではWWNかPortゾーニングで統一 • WWNゾーニング、Portゾーニングの混在も可能だが推奨しない Zoning 11 Portゾーニングの定義 Domain ID:2 • Domain,Index (D,I) の形式で指定 0 8 0 8 1 9 1 9 2 10 2 10 3 11 3 11 4 12 4 12 5 13 5 13 6 14 6 14 7 15 7 15 ‒ Indexとはスイッチのポート番号のこと ‒ ダイレクタではスロット毎に同じポート番号が存在する 為、Indexはダイレクタ筐体全体におけるポートの通し 番号 • カスケードポートはメンバーに含めない • デバイスを入れ替えてもゾーンの変更は不要 ‒ サーバHBA,ストレージコントローラの交換保守等 Storage#A Domain ID:1 Server#1 Server#2 Storage#B Server#3 • デバイス接続ポート移動時にはゾーンの変更が必要 ‒ FCスイッチのモデル変更、ポート保守等 以前はよく利用されていた定義方法だが、仮想環境などWWN を使うケースが増えてきた現在ではWWNゾーンが推奨。Port ゾーンはFICON環境など特定用途で使用する Blue_Zone Red_Zone Green_Zone 1,10 ; 2,1 1,12 ; 2,4 1,14 ; 2,2 Server#1とServer#3のみがStorage#Aにアクセス可能 Server#2のみがStorage#Bにアクセス可能 Zoning 12 WWNゾーニングの定義 Domain ID:2 WWN_A1 • デバイスのWWNを指定 ‒ pWWNとnWWNどちらでも可能 ‒ pWWNを指定するのが一般的 • カスケードポートはメンバーに含めない • 接続ポートを変更してもゾーンの変更は不要 ‒ FCスイッチのモデル変更、ポート保守等 ‒ 仮想サーバ(NPIV)デバイスのマイグレーション • デバイスの入れ替え時にゾーンの変更が必要 ‒ サーバHBA,ストレージコントローラの交換保守等 • ゾーンメンバ入れ替えコマンドの実装によりWWN ゾーンの運用が容易になっている(FOS7.1以降) • スイッチのポート構成に依存しないので移行が容易 WWN_A2 Storage#A WWN_B Domain ID:1 0 8 0 8 1 9 1 9 2 10 2 10 WWN_1 Server#1 WWN_2 3 11 3 11 4 12 4 12 5 13 5 13 6 14 6 14 7 15 7 15 Server#2 Storage#B Blue_Zone Red_Zone Green_Zone WWN_3 Server#3 WWN_1;WWN_A1 WWN_2;WWN_B WWN_3;WWN_A2 Server#1とServer#3のみがStorage#Aにアクセス可能 Server#2のみがStorage#Bにアクセス可能 Zoning 13 ゾーンコンフィギュレーション たくさんのゾーン定義をまとめて有効化する • Zone Configurationは、有効にしたいゾーン定義の集合体 ‒ ゾーン定義は複数のzone configurationに属することができる ‒ 複数のconfigurationを用意して用途毎に使い分ける(本番用、保守用等) ‒ Zone configurationを有効にすると、zone configurationに含まれる全てのゾーンが有効と なる • Defined configuration ‒ ファブリックで定義されたすべてのゾーンオブジェクト • Effective configuration ‒ 今有効になっているzone configuration ‒ zone configurationを有効にした時点で形成される B6510-01:FID128:admin> cfgshow Defined configuration: cfg: Smpl_cfg Zone_1 zone: zone_1 Svr_1; Stor_1 alias: Stor_1 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 alias: Stor_2 50:00:00:e0:da:81:38:30 alias: Svr_1 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 Effective configuration: cfg: Smpl_cfg zone: Zone_1 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 Zoning 14 ゾーン有効化の挙動 • ゾーンを有効にするには cfgenable コマンドを使用 ‒ セーブコマンドで明示しなくてもゾーン設定がFlash memory に保存される ‒ 電源投入、再起動時にも内容は保持される • cfgenable Cfg_EngMkt を実行 ① Cfg_EngMktがEffective configurationになる ② Defined configurationがFlash Memoryに保存される ③ 有効化したゾーンコンフィグ名(“Cfg_EngMkt”)がFlash Memoryに保存される • 指定されたzone configurationは未定義なゾーン名、ゾー ンの別名、その他の一貫性に誤りが無いかを確認される Defined configuration Cfg_EngMkt Zone_Eng Zone_Mkt Effective configuration ① ② Cfg_EngMkt Zone_Eng Zone_Mkt ③ RAM Flash Memory • 失敗した場合、直前の状態が維持される(ゾーンが無効 か、直前に有効であったzone configurationが有効のまま になる) Zoning 15 ゾーン無効化の挙動 • ゾーンを無効にするには cfgdisable コマンドを使用 ‒ ゾーンを無効にするとDefault Zoneで指定したアクセスポリ シーが適用される (All Access / No Access) • cfgdisable Cfg_EngMkt を実行 ① Effective configuration が無効化 ② Defined configurationがFlash Memoryに保存される ③ Effective configuration名が”none”としてFlash Memoryに保 存される • 他のスイッチで編集中のゾーン設定(Transaction)は破棄 される ‒ cfgdisableを実行するスイッチで編集中の場合はFlash Memoryに保存される Defined configuration Effective configuration Cfg_EngMkt Zone_Eng Zone_Mkt Cfg_EngMkt Zone_Eng Zone_Mkt ① ② ③ RAM Flash Memory Zoning 16 ゾーン定義消去の挙動 • ゾーン定義をクリアにするには cfgclear コマンドを使用 ‒ cfgclearコマンドを使うと、Defined configurationのゾーンオ ブジェクトが削除される ‒ cfgdisableしていない状態(ゾーンが有効化したまま)では cfgclearコマンドは実行できない ‒ cfgclearだけではFlash Memoryに何も保存されない Defined configuration Effective configuration Cfg_EngMkt Zone_Eng Zone_Mkt ① • cfgclear を実行 ① Defined configuration がRAMから クリアされる • ゾーン定義を完全にクリアし、状態を保持するためには 下記の手順を実行する 1. cfgdisable RAM Flash Memory 2. cfgclear 3. cfgsave Zoning 17 ゾーン設定保存の挙動 • 変更したゾーン設定を保存するには cfgsave コマンドを使用 ‒ 変更したゾーン設定を保存してもそれらは有効にはならない ‒ 変更した設定を有効化するにはcfgenableを実行する • cfgsave を実行 ① 編集中の内容がDefined configurationに反映 ② Defined configurationがFlash Memoryに保存される ③ 有効化したゾーンコンフィグ名(“Cfg_EngMkt”)がFlash Memoryに 保存される • ゾーン設定が保存されると、Defined configurationおよびEffective configurationがファブリックのすべてのスイッチのフラッシュメモ リに書き込まれる ‒ 保存された設定は、電源投入時に呼び出される Defined configuration Effective configuration Cfg_EngMkt Zone_Eng Zone_Mkt Cfg_EngMkt Zone_Eng Zone_Mkt xxxx xxxx….. ① ② ③ RAM Flash Memory • Cfgsaveコマンドは現在のトランザクションを終了しコミットする • Defined configurationがサポートされているゾーンデータベースの サイズを上回った場合、以下のメッセージが表示される Commit zone DB larger than supported - <zone db size> greater than <max zone db size> Zoning 18 Zoning 設定における注意事項 • Zone 設定はファブリック内に伝播する ‒ どこかのスイッチで行った変更は、全てのスイッチに自動的に伝播する • トラフィックは中断しない • Zone 更新はトランザクション処理 ‒ ファブリック内で同時に複数箇所からZone変更はしない運用が望ましい • トランザクションの矛盾が発生する可能性(設定保存時にワーニングで通知される) • ZoneのメンバーはデバイスのWWNもしくはポートのみ指定 ‒ ISLポートは含めない(ただし、Traffic Isolation Zoning等の特殊なZoningは除く) Zoning 19 ゾーニングの設計まとめ • LUNマスキングをする/しないに関わらず、ファブリックでゾーニング設定は必ず実施 • メンバー指定はpWWNで統一するのがセキュリティと操作の一貫性において推奨 • エイリアスを作成するとデバイスの特定が容易 • オブジェクトの名前は判りやすく、かつ最小限の文字数にする • 1イニシエーターにつき1ゾーニングを定義(Single Inisiator Zoning) ‒ ターゲットは複数でもよい FOS6.x ‒ DiskストレージとTapeストレージは別ゾーンに分ける • default zoneはnoaccessを設定 • ゾーン設定するスイッチ FOS7.x エッジスイッチ コアスイッチ FOS7.x (最新) ‒ (エッジスイッチよりも)コアスイッチから実施した方が良い ‒ Fabric OSのバージョンの新しいスイッチから実施した方が良い • ゾーン情報はconfiguploadコマンドでバックアップ Zoning 20 Zone DBとトランザクション • ゾーン情報は、スイッチ内でデータベース (Zoning DB)として保持され ている トランザクション のロールバック (cfgtransabort) ‒ cfgsizeコマンドでDBサイズを確認 • v2.6.x,v3.1.xは96KB、v3.0.x, v4.0~4.2.xは128KB、v3.2.x, v4.4.x, v5.0~5.1.xは256KB • v5.2x以降,v6.x以降は1MB ‒ 複数のスイッチで構成されるファブリックのゾーンDBの最大値はDBサイズの 小さいFOSバージョンに合わせる • ゾーンオブジェクトの作成・編集は、「トランザクション」として管理 される • 以下のコマンド実行時にトランザクションは「コミット」される エイリアス (alias) 作成 ゾーン (zone) 作成 コンフィグ (zone config) 作成 コンフィグ有効 (cfgenable) ‒ cfgenable/cfgdisable、cfgsave • コミット時にリモートスイッチとZoning DBを同期 トランザクションのコミット ‒ cfgtransshowコマンド • トランザクションIDと中止 (abort)可能かどうかを表示 ‒ cfgtransabortコマンド • トランザクションを中止 (abort) = 「ロールバック」 Zoning 21 FOSv7.0.0と6.xの混在時の考慮点 • FOS v7.0.0が稼働するスイッチとv6.x以前のバージョンで稼働するス イッチが混在する環境においてはパッチが適応されたバージョンへアッ プグレードしておくこと ‒ パッチ未適応の場合、128KB以上のゾーンサイズを各スイッチに展開すること が出来ない ‒ 以前存在したXPATH OS 7.0とリリース名が同じ7.0になってしまうため • XPATH OSとはAP7420 FC Routing装置で稼働していたOS ‒ FOS v7.0.0のみ該当する不具合 ‒ 各バージョンのリリースノートを参照 メジャーバージョン パッチ適応バージョン 6.2 6.2.2d以降 6.3 6.3.2a以降 6.4 6.4.1以降 Zoning 22 ゾーニングの実装方法 Brocade スイッチはASICによるHardware Enforced ゾーニングの構成 名称 ポート(D,P)のみ Portゾーニング pWWNのみ WWNゾーニング ポートとpWWN Mixedゾーニング • ゾーニングの実装方法 ‒ Frame based hardware Enforcement • ASICが送信先ポートをチェックし、ゾーン定義されていない場合はフレームを破棄 • Brocadeの推奨 • Portゾーニング、WWNゾーニング、PortゾーニングとWWNゾーニングが重なっていな い状態 ‒ Session based hardware Enforcement • PLOGI (+ADISC/PDISC)セッションによる実装 • Name Serverの情報を元にPLOGIセッションでアクセス制御 • Mixedゾーニング、PortゾーニングとWWNゾーニングが重なっている状態 • 同一ファブリック内ではWWNかポートどちらかに統一 Mixed Zoning WWN Zoning Session Enforced Frame Enforced WWN1 (2,0) 0 1 2 3 4 5 6 7 Domain 2 8 9 10 11 12 13 14 15 (2,8) (2,9) portzoneshowコマンドで実装方法を確認可能 Switch:FID128:admin> portzoneshow PORT: 0 (0) E-Port PORT: 1 (1) F-Port Enforcement: SESSION BASED HARD defaultHard: 0 IFID: 0x43020005 PORT: 2 (2) F-Port Enforcement: HARD WWN defaultHard: 0 IFID: 0x43020002 WWN3 WWN2 WWN4 WWN5 (2,14) (2,15) Port Zoning Frame Enforced Port Zoning WWN Zoning Frame Enforced Session Enforced Zoning Frame Enforced 23 デフォルト ゾーニング Zoning 24 Default Zoning • Default Zoneは、「zoningが無効になっている場合」のデバイスアクセスを制御するポリシー • defzone –allaccess により、全てのデバイスがアクセス可能 • defzone –noaccess により、全てのデバイスで通信不可 • Default zoneはユーザーが定義したゾーン設定が無効な場合に効力を持つ • Default zoneの機能はファブリック単位で設定により有効・無効にできる ‒ Default zoneはFC-GS (Fibre Channel – Generic Service) 標準に基づく • defzoneコマンドはdefault zoneの設定と現在の設定の表示を行う • Default zoneの設定はzoningのトランザクションバッファに保存される ‒ 通常、cfgsaveによりcommitされる ‒ Cfgenableあるいはcfgdisableもcfgsaveと同様にcommitを暗黙的に行う ‒ Cfgtransabortコマンドにより、defzoneコマンドの結果もアボートできる Zoning 25 Default Zoning 設定例 B6510-01:FID128:admin> defzone --show 現在の設定を表示 Default Zone Access Mode committed - All Access transaction - No Transaction アクセス禁止(no access)に変更 B6510-01:FID128:admin> defzone --noaccess You are about to set the Default Zone access mode to No Access Do you want to set the Default Zone access mode to No Access ? (yes, y, no, n): [no] y B6510-01:FID128:admin> defzone --show Default Zone Access Mode committed - All Access transaction - No Access 設定の保存 B6510-01:FID128:admin> cfgsave You are about to save the Defined zoning configuration. This action will only save the changes on Defined configuration. Do you want to save the Defined zoning configuration only? (yes, y, no, n): [no] y Updating flash ... B6510-01:FID128:admin> defzone --show Default Zone Access Mode committed - No Access transaction - No Transaction Zoning 26 Default Zoning有効化 B6510-01:FID128:admin> cfgshow Defined configuration: cfg: smpl_cfg 途中省略 alias: svr_0 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 Effective configuration: cfg: smpl_cfg zone: smpl_zone 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 ゾーン定義・状態の表示 ユーザーが定義したゾーン設定が有効になっている B6510-01:FID128:admin> cfgdisable 稼働中のゾーン設定を停止 途中省略 Effective configuration is empty. "No Access" default zone mode is ON. B6510-01:FID128:admin> cfgshow 有効になっているゾーン設定は無いが、default zoneで設定 Defined configuration: したNo Accessの状態になっている 途中省略 Effective configuration: No Effective configuration: (No Access) Zoning 27 Default Zone “noaccess”時のゾーンマージ スイッチ同士のDefault Zoneの設定が異なった場合、FOS7.0以前と以降ではファブリックマージの挙動が異なる SW1 (既存側) Defzone状態 Zone設定 SW2(追加側) Defzone状態 Zone設定 FOS7.0以前 の挙動 FOS7.0以降 の挙動 備 考 No Access Zone Config No Access Empty Zone conflict Fabric 形成 Zone ConfigがSW2へマージ No Access Empty No Access Zone config Zone conflict Fabric 形成 Zone ConfigがSW1へマージ Zone conflict 無停止でコンフリクトを解決す るためにはDefzone を変更する • SW1でNo Access (もしくは) • SW2でAll Access Zone conflict 無停止でコンフリクトを解決す るためにはDefzone を変更する • SW1でAll Access (もしくは) • SW2でNo Access All Access No Access Zone Config Empty No Access All Access Empty Zone config Zone conflict Zone conflict Zoning 28 ゾーン マージ Zoning 29 ファブリックへスイッチ追加する • スイッチが保持するゾーン情報がそれぞれ異なっている場合、正しくカ スケード接続ができず、ファブリックのマージに失敗する • ゾーンが有効になっているファブリックにスイッチを追加する場合は下 記の手順で行う 1. 追加するスイッチにゾーン設定が無いことを確認 • cfgdisable;cfgclear;cfgsaveを実行してクリアする 2. デフォルトゾーニングの設定を既存ファブリックと合わせておく 3. 既存ファブリックに追加スイッチを接続 4. 既存ファブリックからDefined/Effective configurationが追加スイッチへ伝播 する Zoning 30 ゾーンが有効なファブリックのマージ スイッチ(ファブリック)をマージする場合、それぞれでゾーン設定を保持、有効化していた場合、zoning conflict に よる segmentation状態になる。マージするためにはゾーンオブジェクトを完全に同じ状態にしなければならない。 エラーメッセージ 記述内容 Configuration mismatch 二つのファブリックでゾーニングが有効になっていて、互いの Effective configurationが異なる場合。 Type mismatch 同じ名前のオブジェクトが他方のゾーニング設定で違うタイプに なっている場合に発生。 例:Fabric A: alias: Mkt_Host 1,16 Fabric B: zone: Mkt_Host 1,16 Content mismatch 互いのファブリックでオブジェクト名やタイプが同じでも、設定内 容が異なったり、順番が違っている場合に発生。 例:Fabric A: alias: Eng_Stor wwn2; wwn1 Fabric B: alias: Eng_Stor wwn1; wwn2 Zoning 31 Network Advisorによるゾーンマージ BNAゾーンデータベース編集機能の活用 • Brocade Network Advisor (BNA)では複 数のファブリックのゾーンデータベー スを保持することができる ‒ 保持したゾーンデータベースは比較、編 集が可能 ‒ 二つのゾーンデータベースをマージし、 新たなゾーンデータベースをスイッチへ 展開することでファブリックマージする 際のゾーンデータベース不整合を回避で きる Zoning 32 特殊なゾーニング Zoning 33 ゾーニングの種類 トラフィックを制御する特別なゾーニング • Brocade FC Switchではデバイスのアクセス制御に定義するゾーニング (Normal zone)の他にもトラフィックを制御する用途のゾーニングがある ‒ LSAN zone • 独立したファブリック間をルーティングする論理SANを構成する ‒ Traffic Isolation zone (TI zone) • 静的にISL経路を指定する ‒ QoS zone • 特定のホストとターゲットの間のトラフィックに優先度を設定 ※本資料はNormal zoneの説明を目的とする為、本章では他のゾーニングに関して紹介のみとする Zoning 34 LSAN Zone 異なるファブリックのデバイス間で通信 • LSAN (Logical SAN)ゾーン ‒ 異なるセグメント間(ファブリック間)のデバイス同士の通信を 実現する • LANでいうL3ルーティングの様なもの • pWWNゾーン定義することで通信を実現する (要Integrated Routing ライセンス) ‒ 定義方法は通常のゾーンと同じだが、ゾーン定義名を”lsan_”で始 まる文字列にする(大文字可) • 利用例 ‒ 離隔地間のファブリックをマージせずに通信する災対ソリュー ション ‒ 管理運用上(別システム、別組織など)ファブリックをマージさ せない統合バックアップ Zoning 35 Traffic Isolation Zone (TI Zone) 静的な経路指定手段 Backup • ファブリック上に専用の経路を設定 ‒ 通常のゾーン定義とは別定義 • 専用のzoneコマンドで指定 ‒ 他のアプリケーションによる帯域消費の影響を防ぐ ‒ アプリケーションが必要とする帯域を確保する ‒ FCルーティング経路(LSAN)にも適応可能 ‒ Fabric OS 6.0以降が動作する全ての製品でサポート ‒ オプションライセンスは不要 • 適用例 DataBase Traffic Isolation専用のゾーン定義(TI Zone)を指定すると 特定のノード間通信で使用するISLを明示的に指定できる。 ‒ Backup専用パス (赤) ‒ 専用のTrunkingやISL (E_Port)を指定し、経路を確保 ‒ DataBase: TIゾーンの設定無し (黒) ‒ Backup用以外の経路を使用 Zoning 36 Traffic Isolation (続き) • 導入における注意点等 ‒ TI ZoneはDefined Configにのみ現れ、Effective Configには現れない ‒ TI ZoneにはE_PortおよびN_Portを必ず含める ‒ NL_Portはサポートしない ‒ {Domain, Index (≒port)}で設定 ‒ Backboneファブリック (FC Routing環境)でTI Zoneを設定する場合は、ポート以外にinitiator/targetをpWWNで指 定 ‒ TI Zoneの設定はCLIのみ (Web Toolsは不可) ‒ TI ZoneはRouting情報は変更しない • サポート構成 ‒ Fabric OS 6.0以上 ‒ EX/VEX_PortはFabric OS 6.1でサポート • Failover mode ‒ Enable: TI Zone内の最後のISLがオフライン時、同一コストの他のISLへフェールオーバー ‒ Disable: TI Zone内の最後のISLがオフライン時、他のISLへフェールオーバーしない Zoning 37 QoS Zone トラフィックに優先順位を決めてQoSを実現 • QoS Zone ‒ FCトラフィックの優先順位を指定する ゾーニング ‒ 通常のゾーニングとして定義する • ゾーン定義名は”QOSH_”, “QOSL_”から始まる文 字列にする • ゾーンメンバーはWWNで指定する ‒ Fabric OS7.2.0以降は標準機能 • FOS7.2以前はAdaptive Networkingライセンス必要 Zoning 38 CLIによるゾーニング手順 Zoning 39 Zoning関係コマンド Create Delete Add Remove Show オブジェクト作成 オブジェクト削除 メンバー追加 メンバー削除 設定表示 Alias aliCreate aliDelete aliAdd aliRemove aliShow Zone zoneCreate zoneDelete zoneAdd zoneRemove zoneShow cfgCreate cfgDelete cfgAdd cfgRemove cfgShow Config オブジェクト内の メンバー入替 オブジェクト名称変更 オブジェクトコピー オブジェクト削除 zoneObjectRename zoneObjectCopy zoneObjectExpunge (FOS7.1~) Alias zoneObjectReplace Zone Config その他 - Zone 設定の有効化 cfgEnable Zone 設定の無効化 cfgDisable Zone 設定の Flash への格納 cfgSave Zone 設定のクリア cfgClear zonehelpでゾーニング関連コマンドが表示される Zoning 40 CLIを使ったゾーニング設定例 • エイリアスの作成 admin> alicreate “Eng_Host”,”1,0” admin> alicreate “Eng_Stor1”,”1,1” admin> alicreate “Mkt_Host”,”10:00:8c:7c:ff:08:f9:00” admin> alicreate “Mkt_Stor2”,”50:0a:09:81:99:fb:8f:f9” admin> alicreate “Mkt_Stor3”,”50:00:00:e0:da:81:38:30” Engineering Host Port 0 Storage1 Port 1 • ゾーン定義の作成 admin> zonecreate “Zone_Eng”,”Eng_Host; Eng_Stor1” admin> zonecreate “Zone_Mkt”,”Mkt_Host; Mkt_Stor2; Mkt_Stor3” • ゾーンコンフィギュレーションの作成 admin> cfgcreate “Cfg_EngMkt”,”Zone_Eng; Zone_Mkt” Engineering Host Domain 1 Storage 1 複数のメンバーを指定するときは セミコロン(;)で区切る Marketing Host Storage 3 Storage 2 Marketing Host WWN 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 Storage2WWN 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 Storage3WWN 50:00:00:e0:da:81:38:30 Zoning 41 CLIを使ったゾーニング設定例 • 現在の設定を確認 admin> cfgshow Defined configuration: cfg: Cfg_EngMkt Zone_Eng; Zone_Mkt zone: Zone_Eng Eng_Host; Eng_Stor1 zone: Zone_Mkt Mkt_Host; Mkt_Stor2; Mkt_Stor3 alias: Eng_Host 1,0 alias: Eng_Stor1 1,1 alias: Mkt_Host 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 alias: Mkt_Stor2 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 alias: Mkt_Stor3 50:00:00:e0:da:81:38:30 Effective configuration: No Effective configuration: (No Access) Engineering Host Port 0 Storage1 Port 1 Engineering Host Domain 1 Storage 1 Marketing Host Storage 3 Storage 2 Marketing Host WWN 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 Storage2WWN 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 Storage3WWN 50:00:00:e0:da:81:38:30 まだゾーニングを有効にしていない為、No Effective のままになっている Zoning 42 CLIを使ったゾーニング設定例 • ゾーンコンフィグを有効にする admin> cfgenable Cfg_EngMkt Engineering Host Port 0 Storage1 Port 1 You are about to enable a new zoning configuration. 途中省略 zone config "smpl_cfg" is in effect Updating flash ... admin> cfgshow Defined configuration: cfg: Cfg_EngMkt Zone_Eng; Zone_Mkt 途中省略 alias: Mkt_Stor3 50:00:00:e0:da:81:38:30 Effective configuration: cfg: Cfg_EngMkt zone: Zone_Eng 1,0 1,1 zone: Zone_Mkt 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 50:00:00:e0:da:81:38:30 Engineering Host Domain 1 Storage 1 Marketing Host Storage 3 Storage 2 Marketing Host WWN 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 Storage2WWN 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 Storage3WWN 50:00:00:e0:da:81:38:30 cfg_EmgMktが有効になっている Zoning 43 ゾーンオブジェクトの操作コマンド • ゾーンオブジェクト(エイリアス、ゾーン定義、ゾーンコンフィグ)に対して下記の操作コマンドが用意さ れている • zoneobjectcopy (オブジェクトのコピー) ‒ zoneobjectcopy “Cfg_EngMkt”,”Cfg_Test” • zoneobjectrename (オブジェクトのリネーム) ‒ zoneobjectrename “Zone_Engg”,”Zone_Eng” • zoneobjectexpunge(オブジェクトの削除) ‒ zoneobjectexpunge “Mkt_Host” ‒ 他のオブジェクトの中からも当該オブジェクトが削除される。例えば、エイリアスを削除した場合、このエイリア スを使ったゾーン定義の中からも削除される • zoneobjectreplace(オブジェクト内のメンバー入替) ‒ zoneobjectreplace “WWN_1” “WWN_2” ‒ FOS7.1からサポートされたコマンド、ゾーンデータベース内のオブジェクトメンバーを入れ替える Zoning 44 ゾーニング関連コマンドの機能拡張 FOS7.1で実装されたゾーンメンバーの入れ替えコマンド • zoneObjectReplaceコマンド ‒ ゾーンメンバー (WWN/Domain,Index)を、他のメンバーと置き換え ‒ Zone DB上のすべてのオブジェクトを置き換え ‒ TI Zoneなど特殊なゾーンは対象外 ‒ 入替後に設定を有効にするには、cfgEnableコマンドを実行 B6510-01:FID128:admin> zoneshow Defined configuration: cfg: smpl_cfg smpl_zone zone: smpl_zone stor_0; svr_0 alias: stor_0 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 alias: stor_1 50:00:00:e0:da:81:38:30 alias: svr_0 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 Effective configuration: cfg: smpl_cfg zone: smpl_zone 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 B6510-01:FID128:admin> zoneobjectreplace “50:0a:09:81:99:fb:8f:f9” “50:0a:09:81:99:fb:ab:cd” B6510-01:FID128:admin> zoneshow Defined configuration: cfg: smpl_cfg smpl_zone zone: smpl_zone stor_0; svr_0 alias: stor_0 50:0a:09:81:99:fb:ab:cd alias: stor_1 50:00:00:e0:da:81:38:30 alias: svr_0 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 Effective configuration: cfg: smpl_cfg zone: smpl_zone 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 Zoning 45 ゾーニング関連コマンドの機能拡張 FOS7.1からAliasをワイルドカード指定可能 • Aliasにおけるワイルドカード (*)の使用 • zoneCreate/zoneRemoveコマンドなどで、Aliasをワイルドカード指定が可能 B6510-01:FID128:admin> zonecreate “new_zone”,”s*” B6510-01:FID128:admin> zoneshow Defined configuration: cfg: smpl_cfg smpl_zone zone: new_zone stor_0; stor_1; svr_0 zone: smpl_zone stor_0; svr_0 alias: stor_0 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 alias: stor_1 50:00:00:e0:da:81:38:30 alias: svr_0 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 Zoning 46 ゾーン表示関連のコマンド • nsaliasshow ‒ スイッチのネームサーバの表示情報(nsshow)にエイリアスの 情報を付加して表示 • nodefind <WWN | PID | Alias> ‒ WWN,PID,Aliasで指定したノードの情報を表示 • nszonemember –a ‒ オンラインのデバイスでゾーンのメンバーになっているデバ イスのPIDとエイリアスを表示 admin> nsaliasshow { Type Pid COS PortName NodeName TTL(sec) N 011c00; 3;10:00:8c:7c:ff:07:d4:00;20:00:8c:7c:ff:07:d4:00; na 途中省略 LSAN: No Aliases: N 011d00; 3;10:00:8c:7c:ff:08:f9:00;20:00:8c:7c:ff:08:f9:00; na 途中省略 LSAN: No Aliases: svr_0 The Local Name Server has 4 entries } • nszonemember –u ‒ オンラインのデバイスでゾーンのメンバーになっていないデ バイスのPIDとエイリアスを表示 Zoning 47 ゾーニング関連コマンドの機能拡張 FOS7.1からトランザクションの差分情報表示 • zoneShow/cfgShowコマンド: 以下のオプションを追加 ‒ -transdiffs: 実行中のトランザクション情報を含めて、ゾーン情報を表示 ‒ -trasdiffsonly: 実行中のトランザクションがあるゾーン情報のみを表示 • 表記については以下の通り ‒ “*”: 変更が行われているゾーン (トランザクションが実行中) ‒ “+”: トランザクションで追加されたメンバー ‒ “-”: トランザクションで削除されたメンバー B6510-01:FID128:admin> zoneshow --transdiffs Defined configuration: cfg: smpl_cfg smpl_zone *zone: +new_zone stor_0; stor_1; svr_0 zone: smpl_zone stor_0; svr_0 alias: stor_0 50:0a:09:81:99:fb:8f:f9 alias: stor_1 50:00:00:e0:da:81:38:30 alias: svr_0 10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 B6510-01:FID128:admin> zoneshow --transdiffsonly *zone: +new_zone stor_0; stor_1; svr_0 Zoning 48 WebToolsによるゾーニング手順 Zoning 49 Zone Adminの起動 • WebToolsを起動し、メニューバーか らZone Adminを起動する ‒ Configure > Zone Admin ※ WebTools起動方法については Administrator’s Guide等、別の資料を参 照のこと Zoning 50 Zone Admin画面 通常のゾーニングはBasic Zones モードで操作する Node WWN メンバー追加 Port WWN メンバー削除 他のスイッチのポートやオフライン デバイス等、左側のSelection List に表示されないものを追加 Zoning 51 エイリアスの作成 Alias tabを選択する 新規作成、削除、名前変更 作成後に編集する場合はプルダ ウンで目的のエイリアスを選択 Zoning 52 ゾーンの作成 新規作成、削除、名前変更、コピー Zone tabを選択する 作成したAliasを選択し、Zone Memberに追加する Zoning 53 ゾーンコンフィグの作成 新規作成、削除、名前変更、コピー Zone Config tabを 選択する 作成したZoneを選択し、Zone Config Memberに追加する Zoning 54 ゾーンの有効化、設定保存、etc ゾーン有効化、設定保存、設定全消去 Enable Config をクリックするとゾーンコ ンフィグの選択画面が表示される。 有効にするコンフィグを選んでOKをク リック Zoning 55 Network Advisorによるゾーニング手順 Zoning 56 Zoning 画面の起動 1 • Network Advisorのメイン画面のツール バーからZoning管理画面を起動する ‒ Configure > Zoning > Fabric ※ Network Advisorの入手、インストール、 起動方法についてはAdministrator’s Guide やInstallation Guideを別途参照のこと 本章は有償版を基にしているため、無償版では一部使用で きない機能がある 2 Zoning 57 Zoning管理画面 表示中のゾーンデータベース スイッチ上のデータベースやBNAサーバに 保存されたデータベースを選択できる 設定対象のファブリックを選択 ゾーニング有効化 Alias, PID, WWNを選択 デフォルトゾーニング 設定 現在有効なオブジェクト は緑のマークが付く エイリアス エリア ゾーン エリア ゾーンコンフィグ エリア 各オブジェクトの作成、編集 Zoning 58 エイリアスの作成 1 エイリアス名の入力 3 追加ボタンをクリック New Aliasをクリックする と別画面が表示される 2 エイリアスの対象になる デバイスを選択 オフラインデバイスのWWNを直接入力して追加 4 OKボタンをクリックして設定完了 Zoning 59 ゾーンの作成 2 ゾーン名を入力 3 4 ゾーンを選択し 右クリックでメ ニュー表示 ゾーンに追加したいメンバーを選択 (複数選択可) 1 新規ゾーンの作成 Zoning 60 ゾーンコンフィグの作成 2 ゾーンコンフィグ名の入力 3 ゾーンコンフィグに追 加するゾーンを選択 (複数選択可) 4 1 新規ゾーンコンフィグの作成 Zoning 61 ゾーンの有効化 有効化するゾーンコン フィグを選択し、 Activateをクリックす ると確認画面が開く 既存で有効なコンフィグとの差異が表示される 問題なければ、OKをクリックし、有効化 Zoning 62 有効なゾーンコンフィグの表示 Active Zone Configuration タブ選 択すると現在有効なゾーンコンフィ グの表示画面になる Zone Member Displayでは ・全メンバー表示 ・オンライン(ログイン)メンバーのみ表示 ・オフラインメンバーのみ表示 が選択可能 ※オフラインメンバーの表示はWWNを手入力したと きの記述間違いや取り外したデバイスの特定に便利 Zoning 63 ゾーンデータベースの比較・マージ 参照ゾーンDB 編集ゾーンDB Zoning 画面右上のZone DB Operation のプルダウンメニューからCompareを選ぶと ゾーンDBの比較やマージができる BNAサーバ上で編集するので運用中のシステ ムに影響を与えない ※この画面から直接スイッチ上のゾーンDBを 上書きすることはできない Zoning 64 トラブルシュート他 Zoning 65 ゾーンDBのバックアップ・リストア • ゾーンDBをFCスイッチ外部に保存する手段 ‒ FCスイッチ設定ファイルとして保存 • configupload コマンド(CLI)、WebTools、BNA ‒ BNA Zoning画面でXMLファイルとしてエクスポート • ‒ 改行コードや不要なキャラクタが挿入されトラ ブルの原因になる BNA有償版のみ • ゾーンDBのリストア ‒ FCスイッチ設定ファイルのダウンロード • configdownload コマンド(CLI)、WebTools、BNA • 1台のスイッチでファブリックを構成している場合の手段 • スイッチ上にゾーン情報が存在する場合、設定ファイルの内 容と混在してしまうので、事前にスイッチ上の情報はクリア しておくこと ‒ カスケード接続で他のスイッチから情報を伝播させる • • configファイルやエクスポートしたファイル は編集せずに使用すること 2台以上のスイッチでファブリックを構成している場合の手段 ‒ BNA Zoning画面でXMLファイルをインポート configファイル内のゾーンDB例 [Zoning] cfg.Cfg_EngMkt:Zone_Mkt;Zone_Eng zone.Zone_Eng:Eng_Host;Eng_Stor1 zone.Zone_Mkt:Mkt_Host;Mkt_Stor2;Mkt_Stor3 alias.Eng_Host:1,28 alias.Eng_Stor1:1,1 alias.Mkt_Host:10:00:8c:7c:ff:08:f9:00 alias.Mkt_Stor2:50:0a:09:82:89:fb:8f:f9 alias.Mkt_Stor3:50:0a:09:82:99:fb:8f:f9 defzone:allaccess enable:Cfg_EngMkt Zoning 66 ゾーニングのトラブル例 ゾーニングトラブルあるある • スイッチ1台のゾーンDBをクリアしようとしたら、カスケードしている他のスイッチの情報も全部 クリアされた・・・ ‒ ゾーンDBはファブリック全体に伝播するので、当たり前の話ですが、ついうっかり陥るミス • 作業前にconfiguploadでスイッチ情報のバックアップ • cfgsaveコマンドの実行は慎重に • ゾーンを設定したのに、サーバからストレージが認識されない・・・ ‒ サーバ、ストレージ側のLUNマスキング等の設定の確認も必要 ‒ ゾーンメンバーの記述ミスに注意(特にWWN) • nszonemember –uやオフラインデバイスの確認 • 設定したゾーンをゾーンコンフィグに追加忘れに注意 ‒ デバイスがファブリックに認識されていない(オンラインになっていない) • nsshow、switchshowでデバイスの存在を確認 • fcpingコマンドによる疎通確認 Zoning 67 fcpingによるデバイス接続確認 fcpingはSANスイッチから Source/Destinationデバイスに送信 • fcpingコマンド ‒ Fibre Channel ELS ECHOリクエストを発行 ‒ 送信元とあて先をファイバチャネルアドレス (24ビット/3バイト)またはWWNで指定 ‒ ゾーニングのチェックなどに有効 ‒ ELS ECHOリクエストは、fcpingコマンドを発行したスイッチのEmbedded Port (SID = 0xFFFCxx, xx = domain id)から発行される ‒ fcpingコマンドを発行するスイッチは、source/destinationのいずれかを含むスイッチとする ことを推奨 ‒ 第三者となるスイッチから発行することも可能だが、送出されるリクエストは実際の経路と 異なる場合がある ‒ 全てのデバイスがELS ECHOに対応しているとは限らないので注意 Zoning 68 ありがとうございました 本件に関するお問い合わせ ブロケード コミュニケーションズ システムズ株式会社 https://www.brocadejapan.com/form/contact
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