平成26年04月01日発行 - 岩手県農業会議

「農業会議役職員を講師に開催された農地中間管理事業の気仙地方研修会(3月19日)」
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正勝
らの経営戦略や戦術をどう立てる
か、
また、
地域の合意による共同の
力を如何に発揮するかが最大の課
題 で あ り、知 恵 の 出 し ど こ ろ で あ
る。
特 に、今 回 の 施 策 は 地 域 の 連 携
が 不 可 欠 で、そ れ が な い と 十 分 に
利 用 で き な い 内 容 の も の が 多 い。
結 論 的 に 言 う と、農 政 の 大 転 換 の
意 図 す る と こ ろ は、今 後 の 施 策 は
現場の意欲的な取組への支援に重
点 化 す る と い う も の で あ り、農 業
者 や 地 域 の 自 主 性、主 体 性 が 大 い
に問われることになる。
◆ 前 述 の と お り、新 年 度 か ら 農 政
改革が実行される。
また、
7月に農
業 委 員 統 一 選 挙 が 行 わ れ、8 月 に
は東北・北海道農業活性化フォー
ラムが農業委員の参加のもとに本
県で開催される。
そして、
当会議が
昭 和 年 8 月 に 設 立 さ れ て 以 来、
周年の大きな節目である。
さように、
迎えた新年度は、
きわ
めて重要かつ意義深い行事等が予
定 さ れ て い る。農 業 委 員 会 系 統 組
織 の 総 力 を 結 集 し、ま た、関 係 機
関・団体のご支援とご指導をいた
だ き な が ら、新 た な 一 歩 を 力 強 く
踏み出したい。
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岩手県農業会議会長 佐々木
1
平成の農政大転換
◆「三寒四温」「行きつ戻りつ」「冴
え 返 り 冴 え 返 り 」な ど の 言 葉 で 象
徴されるが、
今年も、
ようやく春が
巡ってきた。
そして、
先の東日本大
震 災 か ら 3 年 が 経 過 し た が、再 建
は道半ばであり被災者の苦悩はま
だ ま だ 続 く。復 興 の 加 速 化 を 望 む
ばかりである。
◆さて、
我が国農政の改革元年、
言
わ ば 平 成 の 農 政 大 転 換 で あ る。先
月 日、 年 度 の 予 算 が 可 決 成 立
し具体的な施策が今年度から本格
的に実施される。
今次の農政改革について現場や
関 係 者 の 評 価 は 様 々 で あ る が、私
の受け止めはこうである。
まずは、
これまでの国の農政は猫の目とゆ
や さ れ て き た が、農 業・農 村 の 基
本 政 策 は 法 制 化 の 考 え が 示 さ れ、
順次その実現を図ることとされ
た。
また、
個々の施策が産業政策と
地 域 政 策 に 体 系 化 さ れ、内 容 的 に
も 全 体 が 見 直 さ れ た。我 が 国 農 政
の 路 線、道 筋 が 明 確 に な っ た と い
うことである。
◆その結果、
施策という“ボール”
は現場の方に投げられたことにな
る。農 業 者 は も と よ り 地 域 全 体 と
して施策の狙いと内容を良く理解
する必要がある。そのうえで、
最大
限 の 有 効 活 用 を 図 る 観 点 か ら、自
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◆ 農業委員選挙で期待されること において、遊休農地等の利用意
平成 年度は、来る7月に実 向調査や農地台帳及び地図の法
施される農業 委員統一選挙にお 定化・公表など、農地中間管理
いて本県では 市町村、そのほ 事業に関連する重要な役割を担
か年度内に5市町村において選 うこととなり、こうした新たな
挙が行われる。
政 策 課 題 に 対 応 す る た め に も、
これらの選挙を契機に、農業 従前にも増した体制づくりが求
委員会系統組織の役割と活動状 められている。
況、選 挙の意 義 等について関 係
機関・団体を始め、農業者や住 ◆ 女性農業委員登用の意義と目標
民等へ幅広く普及浸透を図る必 一方、農業従 事 者の約半分は
女性であり、その女性の声を農
要がある。
業の方向付けや地域の発展に反
また、行動する農業委員会と
して、女性・青年農業者や認定 映させ、更には、農 業に関する
農業者など、幅広く多様で、
かつ、 方針決定の場に参画してもらう
地域農業と農村の振興に熱意と ことは当 然のことである。逆に
意欲を持つ人材が、数多く農業 言えば、女性の能力を活用しな
委員に登用されることが期待さ ければ社会の損失であり、現実
に、女性を活かせる経営は発展
れる。
するというデータが農業白書で
示されており、組織や、地域に
ついても同様のことが言える。
また、女性農業者は生産者で
あるとともに、生活者、消費者
の目 線 も持っており、男 性には
無い観点からの発言や活動が期
待できる。 こうした中で、女性農業委員
の登用については、男 女 共同 参
画の観点から目標が掲げられて
おり、国の第3次男女共同参画
基本 計 画において、2020年
には %程度になるよう期待さ
れてお り、また、女 性 が一人 も
いない農業委員会の解消を目指
すこととされている。
本県では女性農業委員の割合
26
10
12
◆農政の大改革の中での選挙
今回の選挙は、以下の2点で、
今 までの統一選 挙の年 とは異な
る。ひとつは、昨 年 月に政府
が決定した「農林水産業・地域
の活力創造プラン」に基づく農
政の大改革の実行元年であるこ
と。もうひとつは、農 業 委 員 会
制 度をめぐって、現 在、規 制 改
革会議など各方面で議論が行わ
れ、6月に向けて、具 体的な結
論を得るとされており、これら
に的確に対応できる有為な人材
が登用される必要がある。
もとより農業委員会は農地と
担い手対策を本来業務とする組
織であるが、この度の農政改革
◆おわりに
これまで、農業委員は農業者
の最も身近な相談役として活動
し、農業を振興する上でも重要
な役割を果たしてきた。農政の
転換期にあたり、さらに熱意と
意欲を持った方々が登用される
必要がある。
(文責 三浦良夫)
が9・8%と比較 的 高 く、また、 更なる女性農業委員の登用促進
女性農業委員のいない農業委員 のヒントになるのが、宮 城 県 大
会は2委員会だけで、全国の中 崎市で行っている、
「一日農業委
でも先進県ではあるが、目標達 員会」である。
成に向けて更なる取り組みが必
女性農業者に農業委員の話が
要である。
あった場合、農業委員が何をやっ
ているかよくわからないので断
る場合があるという。
大崎市農業委員会では、この
問題への対 応 策 として、地域の
人に農 業 委 員 がどんな 活 動 を
行っているのか 知っても ら う た
めに、6人の女性農業委員が準
備 を 行 ない、年2回「一日 農 業
委 員 会」を開 催している。9つ
ある選挙区から2名ずつ女性農
業者に出てもらい、模擬農業委
員会を行うが、それに参加した
女性の中に農業委員を引き受け
る人もおり、未来の農業委員を
見つける場になっている。
さらに、議会推薦で出た農業
委 員はも う一期、次は、選 挙 委
員に手をあげることにしており、
女 性 農 業 委 員 増 加の原 動 力 と
なっている。
◆女性登用のための環境づくり
女性が農業委員として活動す
る た め に 不 可 欠 な の が、 家 族、
とりわけ夫の理解と協力である。
農業に加え、家事、育児、介護
などの合間を縫って出かけるに
は、まわりのサポートが不可欠
である。
また、地域の理解も必要であ
る。
そのためには、自らも日頃か
ら地域の会合等に積極的に参加
し、自分の存在を知らせながら、
意思表示をしていくことが必要
である。
さらに、女性農業委員の登用
促進に向けては、女性の仲間に
よる支援も効果的である。二戸
地方では、JA女性部、農業農
村指導士会、森林組合女性部な
どが揃って、市町村議会議長等
に女性農業 委員の登用について
要請を行い成果をあげた。こう
した女性農業者組織による要請
活動が他の地方でも広がってほ
しい。
◆今後に向けて
来年度は引き続き、 市町村
で選挙が行われる。これに向け
18
2
平成26年4月1日
No.40
30
前千葉会長農林水産大臣賞受賞
2
6
18
の貸 付を促すこととなったところで
あります。
しかし機構では、農用地等として
利用することが著しく困難なものに
ついては、農地中間管理権を取得し
ないとしております。遊休農地は中
山間地域に多く発生しておりますが、
それらの農地中間管理権が取得され
ないとすれば、遊休農地対策の強化
を目指すとしている機構の趣旨に沿
わないと思われますので、今後も議
論を重ね趣旨に沿った形での事業実
施をお願いしたいと思います。
さて、当農業委員会では平成 年
度の「農地の日」の一斉活動として、
国道に隣接している遊休農地の刈払
い等を全農業委員で実施し、地域の
意欲ある担い手への利用集積に繋げ
るともに、現地での幟旗設置や農業
委員会だより配布を通じて、市民に
遊休農地解消を啓発したところであ
員及び農業委員会に対して農林水 業者の代表の立場から各般に至る
産大臣が表彰するもので、平成
活動に取り組み、この間、農地部
年度については、表彰制度の見直 会長として、また、平成 年から
し 等 に よ り 時 期 が 遅 れ ま し た が、
期 年は会長として農業委員会
先般、3月に決定されました。
活動の指導的役割を果たしまし
た。
を信念に一
「現場の声を第一に」
貫して現場主義に徹した活動を実
践 し ま し た。農 地 問 題 の 取 り 組 み
で は、遊 休 農 地 の 実 態 調 査 を 農 業
委 員 総 動 員 で 実 施 し、結 果 を 踏 ま
え て、再 整 備 や 担 い 手 へ の 利 用 集
積など有効活用の推進に努めまし
た。一 方、担 い 手 に 関 し て は、地 域
の 実 情 に 応 じ、個 別 経 営 体 と 組 織
○千葉哲男氏の業績概要
千葉氏は、
平成 年
月から 年
月まで
年の長きに
わ た り、 一
関市農業委
員として農
24
7
16
更なる国、県などの支援とそのあり
方についての検討が必要と感じてお
ります。
また、国民が固唾を飲んで見守っ
ているTPP交渉の行方については、
現時点において合意は先送りとされ、
交渉の長期化もささやかれ始めまし
たが、今後とも厳しい交渉が続くも
のと思われます。
さて、担い手への農地集積や耕作放
棄地解消の加速を目指す農地中間管
理機構関連2法案が昨年 月6日に
成立し、農地法を含む関係法の一部
改正もなされたところであります。
この中で農地中間管理事業との関
連で、農業委員会における農地台帳
及び地図が法定化されるとともに公
表が規定され、また、遊休農地につ
いてはその所有者に対し書面で利用
意向調査を行うこととされ、農地中
間管理機構(以下、機構という。
)へ
経営体を両輪とした地域農業確立
の 必 要 性 を 説 く と と も に、自 身 が
認 定 農 業 者 で あ っ た こ と か ら、そ
の 立 場 を 活 か し、市 の 認 定 農業者
協議会との連携を図り、
担い手への
農地の利用集積や集落営農組織の
育成に力を尽くしました。
東日本大震災からの復旧・
また、
復興では、被災地域の窮状に心を
強く痛め、他の農業委員会にも呼
びかけ、復旧・復興対策などにつ
い て、
「 緊 急 要 請 」 や「 建 議 」 な
どに奔走するほか、農業委員によ
る被災地での復旧支援、職員の派
遣などに力を尽くしました。
ります。
当市の遊休農地は、農業委員によ
る地域と一体となった取り組みの成果
もあり、わずかずつではありますが
減少傾向となっております。
今後は農地中間管理機構との連携
強化はもちろんですが、当農業委員
会独自の活動も充実させながら、更
なる遊休農地の解消を目指してまい
りたいと考えております。
今回の農政の大変革では農業委員
会の果たす役割と責任が拡大してい
ることから、より一層、地域の農家の
くらしと農地等を守るため、与えら
れた責務を果たしてまいりたいと思
います。
今後とも当農業委員会に対する皆
様のご支援よろしくお願い申し上げ
ます。
3
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24
一関市農業委員会
4月になり、本格的な農作業シー
ズン到来間近となりました。
甚大な被害をもたらした東日本大
震災から3年が過ぎ、復興への槌音
は聞こえるものの、今なお 万人の
方が避難生活を続けていることなど、
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12
~同農業委員 会 も 受 賞 ~
このたび、国 の 平 成 年 度 農 業
委員及び農業委員会表彰におい
て、一関市農業 委 員 会 前 会 長 の 千
葉哲男氏( ) と 市 農 業 委 員 会 が
同時に農林水産 大 臣 賞 を 受 賞 し ま
した。
この賞は、農 林 水 産 功 績 者 表 彰
規程に基づき、 農 業 委 員 会 の 事 務
の遂行に関し功 績 が 顕 著 な 農 業 委
24
遊休農地解消に係る農地中間管理
65
事業と農業委員会活動について
髙橋 善郎
北上市農業委員会
会 長
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平成26年4月1日
No.40
当 公 社 は、農 地 中 間 管 理 機
構 の 指 定 を 受 け、4 月 か ら 農
地 中 間 管 理 事 業 に 取 り 組 み、
地域農業マスタープランの実現
に向けた活動を支援します。
事業を開始するに当たって、
公 社の 業 務 執 行 体 制 や 賃 貸 借
の手続き及びスケジュールなど
についてご紹介します。
【業務体制】
昨 年 度 まで 農 地 保 有 合 理 化
事 業 と新 規 就 農 対 策 等 を担 当
し てい た 農 業 振 興 部 を、 農 地
対策部と就農支援部に再編し、
農 地 中 間 管 理 事 業( 特 例 事 業
の売買を含む。
)は、農地対策
部 が 担 当 し ま す。 常 勤 役 員 を
新 た に 迎 え、 職 員 の 増 員 も 行
います。県内を4ブロックに分
け、 担 当 者 が 当 該 地 域 に お け
る 農 地の 貸 借 や 売 買 等 の 業 務
を行います。
ま た、 市 町 村 を 越 え た 広 域
的な出し手と受け手のマッチン
グなどを行う農地コーディネー
ターを旧地方振興局のエリアを
ベースに配置するとともに、ほ
場 整 備 地 区 な ど 農 地の 利 用 集
積 を早 急に 推 進 する必 要 があ
る地区には臨時の農地コーディ
ネーターも配置したいと考えて
おります。
本 事 業 の 推 進 に 当 たって は
公社だけではできませんので、
業務の一部を市町村等に委託し
ま す。 委 託 内 容 は、 事 業 推 進
のための啓発・宣伝のほか公社
の 借 入 予 定 地の 位 置・ 権 利 関
係 の 確 認 や、 所 有 者 等 と 行 う
現 地 協 議 の 場 での 助 言 指 導 等
となります。
公 社 は、 特 に 農 地 情 報 が 集
中 し てい る 農 業 委 員 会 と の 連
携 を 緊 密 に 行い 事 業 に 取 り 組
むこととしております。
【貸借の手続き】
事 業 の 実 施 地 区 は、農 地 利
用の 効 率 化 及 び 高 度 化 が 効 果
的に 促 進 されると見 込 まれる
区 域 と し、 特 に 地 域 農 業 マス
タープランの区域を重点地区と
して実施します。
借 入 農 地 は、再 生 不 能 で 借
受 希 望 者 が な く 貸 付 け ること
が困難な農地以外のものについ
て、 農 業 委 員 会 等 の 申 し 出 に
より、現地で協議のう え、
「農
用 地 利 用 集 積 計 画 」の 公 告 に
より借入れます。
公 社 は、 借 入 れ た 農 地 を 貸
付 け る た め、 借 受 希 望 者 の 募
集 を 行い、 応 募 者 の 氏 名 や 借
受 け を 希 望 す る 農 地の 種 類 な
どを整理して公表します。
貸付の相手方は、応募者の中
から公社の選定ルールに基づい
て選 定、現 地協 議を経て、
「農
地利用配分計画案」
を市町村に
作成していただき、公社が「農
地利用配分計画」を決定します。
この 農 地 利 用 配 分 計 画 は、 県
知 事 が 認 可 し、 公 告( 縦 覧 )
す るこ とで 農 地の 利 用 権 が 設
定(公社の貸付)されます。
農地の賃料については、農業
委 員 会の 賃 借 料 情 報 を も とに
出 し 手、 受 け 手 そ れ ぞ れ と 協
議 す る こ と に な り ま す が、 基
本 的には 借 入 と 貸 付の 賃 料 は
同額となると思っています。
貸付相手方の選定ルールは、
借 受 希 望 者の規 模 拡 大 又 は 経
営 耕 地の 分 散 錯 圃 の 解 消 に 資
すること及び借受希望者のニー
ズ を 踏 ま え て 公 平・ 適 正 に 調
整することとしています。
な お、 公 社 は、 借 入 後、 原
則 として2 年 間 を 経 過 して も
貸 付 け を 行 う こ と が で き ない
と き は、 県 知 事 の 承 認 を 受 け
て 契 約 を 解 除 す ること として
おります。
ま た、 公 社 が 年 以 上の 期
間で借入れている農地について
は、借 受 者 が 簡 易 な 整 備 等 を
希望している場合は、利用条件
の改善を行うこととしており、
この 場 合 の 整 備 費 用 の 負 担 区
分については別途協議して定め
ることになります。
【スケジュール】
今年度の4月から6・7月ま
でのスケジュールは、次のとお
り 考 え てい ま す。4 月 に 農 業
委 員 会 等 か らの 申 し 出 に よ り
所 有 者 と 借 入 協 議 を 行い、5
月の 農 地 利 用 集 積 計 画の 公 告
で、 公 社 が 借 り 入 れ ま す。 借
入 手 続 き と 平 行 して、借 受 希
望者の募集( 日間)を行い、
6 月 に 応 募 者の中 か ら 借 受 者
を 選 定、 貸 付 協 議 を 経 て、 農
地 利 用 配 分 計 画 を 決 定、6 月
末 か ら7 月 に 県 知 事 が 農 地 利
用 配 分 計 画の公 告 を 行 う こと
により貸付けが完了します。
新 規 事 業のた め、 事 務 手 続
きなど現場に合っていないとこ
ろは、今 後、改 善しますので、
農 業 委 員 会 の ご 指 導・ご 協 力
よろしくお願いします。
4
農地中間管理事業 特集
(公社)岩手県農業公社 伊藤安男
農地中間管理事業について
平成26年4月1日
No.40
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農地中間管理事業の活用のポイントについて
岩手県農業会議 河村茂幹
特集 農地中間管理事業
に 対 す る 割 合 )に 応 じ た 単 価
で交付される。
そ の 単 価 は、2 割 ~ 5 割 で
2万円( アール当たり。以下
同じ)
、5割~8割が2,
8万円、
8割超が3,
6万円となります。
途 中から貸 付 割 合が高 まれ
ば その 時 点 で 追 加 交 付 さ れ ま
す。
但 し、その 単 価 は 3 年 後 か
ら4分の3、
5年 後 から 半 額 と
なります。
つま り、 貸 し 付 け 割 合 が 高
く、 早 め に 取 り 組 む ほ ど 有 利
になります。
この協力金の使途は、地域で
の 合 意 を 踏 ま え、 自 由 に 決 め
ることが出来ます。
( 受 け 手に
交 付。 出 し 手 に 交 付。 必 要 な
機械施設の整備など)
これらのメリット措置は、地
域 での 話 し 合 い と 合 意 が 大 事
です。
今回の新農政全般に言えるこ
とですが、みんなの創意工夫に
より、その分、多くの助成が得
られる仕組みになっています。
せっかくの制度ですので、有
効に活用するため、お互い知恵
を出し合いたいものです。
そのため、地域農業マスター
プランの作成・見直しのための
話し合いでは、ぜひ、この予算
の活用を取り上げていただきた
いと思います。
地域農業マスタープラン
を基本に
10
農地中間管理事業とは
10
10
30
50
70
10
農 地 の 貸 し 借 り の 新 しい 仕
組みが始まります。
担い手への農地集積・集約化
を 進 め、 農 地の 有 効 利 用 と 経
営 の 効 率 化 を 実 現 す る た めの
画 期 的 な 手 法 と 期 待 さ れ てい
ます。
ここでは、農 業 者の視点で、
上手な活用方法について述べて
みたいと思います。
事業の仕組み
(内容)
岩 手 県 の「 農 地 中 間 管 理 機
構 」 と し て、 公 益 社 団 法 人・
岩手県農業公社(以下、
「公社」
と言 うことにします。
)が、4
月1日に業務開始しました。
「地域農 業マスター
これは、
プラン」の取り組みに当たって、
「信頼できる農地の中間的受け
皿があると、人・農地問題の解
決 を 進 め や す く な る 」 との 声
を踏まえてのものです。
その 役 割 は ① 農 地 を 借 受 け ②
その農 地を 管理し③ 貸し付 け
る ま での 間、 必 要 な 場 合 条 件
整 備 を し ④ 担 い 手 等 へま と ま
り の あ る 形 での 利 用 に 配 慮 し
て、貸し付けるというものです。
経 営 転 換 す る ために 部 門 の 経 し手への支援(2種類)と、②
営 を 縮 小 し たいと き ― 公 社 に 地域に対する支援(1種類)が
貸 し 付 け、 公 社 が 担い 手 の 希 あります。
望 も 踏 ま え、利 用 農 地 が 集 約
①の一つはリタイア・経営転
化 す る よ う 配 慮 して 担い 手 に 換 す る 場 合の「 経 営 転 換 協 力
転貸します。
金」
、 公 社 に 年 以 上 貸 付 し、
② 地 域の 担い 手 相 互 間 で 分 散 その 農 地 が 公 社 か ら 受 け 手 に
錯 綜 している 利 用 権 を 交 換 し 貸 し 付 け ら れ た 場 合 に、 そ の
たいと き ― そ れ ぞ れ 交 換 を 希 面 積が0,
5ヘクタール以下の
望する担い手が、
まず公社に利 場合 万円(一戸当たり。以下
用権を移転し、
公社は利用農地 同 じ )
、0,
5~2,
0ヘクター
が 集 約 化 す るよ う 配 慮 して 担 ルでは 万円、2ヘクタール以
い手に転貸し、
利用権の交換が 上は 万円が交付されます。
簡易に行えるようにします。
な お、特 定 農 作 業 委 託 契 約
③ 農 地 を 貸 し 付 け たいが、 受 を 集 落 営 農 と 年 以 上 締 結 し
け 手 が 見つか ら ない 場 合 ― 公 た 場 合 は、 公 社 を 通 さ な く て
社 が 農 地 を 借 り 入 れて 適 正に も、この 協 力 金 は 対 象 に な り
管理するとともに、並行して、 ます。
借 受 希 望 者の募 集 を 県 外 も 含 ①の二つ目は農地の集積・集約
めて行い、場合によっては市民 化 に 協 力 す る 場 合の「 耕 作 者
農 園・ 新 規 就 農 者 の 研 修 農 場 集積協力金」
、公社の借受農地
な ど と しての 利 用 可 能 性 を 探 等 に 隣 接 す る 農 地( 交 付 対 象
ることで、早期に農地としての 農地)について、自ら耕作して
有 効 活 用 が 図 ら れ る よ う 努 め いる も の を 公 社 に 貸 し 付 け た
ます。
所 有 者、 又 は、 所 有 者 が 公 社
④ 遊 休 農 地 を 活 用 し たい が ― に 貸 し 付 け た 場 合 に そ の 農 地
農地パトロールで遊休農地が確 の 耕 作 者 に 対 して 交 付 さ れ ま
認 さ れ た り、 所 有 者 か らの 申 す。 年以上貸し付けし、
かつ、
し 出 が あ る 場 合、 ま た、 相 続 機 構 か ら 受 け 手 に 貸 し 付 け ら
等 で 東 京 な ど 遠 隔 地に 所 有 者 れることが要件になります。
がいる場合にも、公社に農地を
( アー
交 付 単 価は2万 円
預けるよう、勧めることにして ル)
で、
3年後から半額、
5年 後
います。
は、
さらにその半額となります。
②は「地域集積協力金」
、地域
農業マスタープランの作成地域
この事業を活用する
内の区域の農地が、一定割合以
上 公 社 に 貸 し 付 け ら れ てい る
場 合 に( 公 社 か ら 受 け 手 に 貸
し付けられていなくても良い)
貸 付 割 合( 地 域 内の 農 地 面 積
この事業をどんな場合に、
メリット措置(協力金等)
どう使うか例を挙げると
メ リッ ト 措 置 で あ る 機 構 集
①高齢農家がリタイアしたり、 積協力金は、①個々の農地の出
5
平成26年4月1日
No.40
10
い世代の加入を重点的に進めること 〈職員の部〉
農業者年金加入推進ニュース
と し てい る の で、 本 県 に お いて も、 遠野市農業委員会
年度計画に定める新規加入目標の達
佐々木敦緒前事務局長
成に向けて、関係 機関・団 体が一丸
大船渡市農業委員会 ■新規加入者数がまとまりました
となり、取り組まれますようお願い
志田重男事務局長
本 年 度3月 時 点の新 規 加 入 者 数
(農業者年金基金2月末受付分まで。 します。
平成 年度からは「第3次全国農
業新聞で結ぶ信頼の絆・3カ年運動」
以下、数値は暫定値)は 人となり、
を展開し、年間平均部数4,
500部
加入推進目標125人に対する進捗
全国農業新聞普及ニュース
以
上を普及目標に掲げ、年間の普及
率は %です。うち、重点対象とし
推進計画の作成と普及強調月間(年
ている若年層( ~ 歳)は 人と
3回)での集中的な取組を実施する
なり、目標 人に対する進捗率は ・ 平成 年の全国農業新聞普及状況
は、
年間平均部数目標4,
500部に
こととしております。会長の陣頭指
5%です。
対して4,
038部となりました。新
揮の下、農業委員及び事務局が一丸
なお、この2月に基金の記録管理
規 申 込 2 4 2 部 に 対 し て、中 止 が
となり、目標部数確保に向けて年度
システムが刷新され、新規加入実績
初めから取組みいただくようお願い
の 集 計 公 表 方 法 が 変 更 さ れ ま し た。 320部と新規申込を中止が上回る
厳しい状況となっておりますが、
大船
いたします。
このため、3月末日までに基金が受
渡 市 部、陸 前 高 田 市 8 部、二戸 市、
付処理した一か月分を、新3月分と
奥州市4部、
平泉町、
山田町3部の純
して追加集計する経過措置が講じら
増を達成しております。
れることになり、 年度の新規加入
平成 年全国
者数が確定するのは4月中旬ごろに
こうした取組に対し、
情 報 会 議で次の農 業 委 員 会、農 業 委
なる予定です。
員、
事務局職員が表彰されます。
大健
◇目標達成市町村
1位・洋野町、2位・一関市、3位・ 闘された皆様に感謝申し上げます。
北上市、
4位・陸前高田市、
西和賀町、 ◇普及拡大特別優秀農業委員会表彰
で3委員会が全国 傑に入賞。
金ケ崎町
(達成率の高い順、
同率の場合は人数
①普及部数の部
の多い順)
一関市農業委員会第 位
◇若年層の目標達成市町村
②農業委員数対比普及率の部
1 位・ 遠 野 市、2 位・一関 市、3 位・ 紫波町農業委員会第4位
北上市、
洋野町、
4位・宮古市、
陸前高
③増加部数の部
田市、
葛巻町、
西和賀町、
大槌町
大船渡市農業委員会第2位
◇情報活動功労者表彰で農業委員3
また、加入者数では一関市が最多
の 人(うち、若年層も8人で最多) 名、事務局職員2名が受賞
です。関係各位のご尽力に感謝申し 〈農業委員の部〉
大船渡市農業委員会
上げます。
平 成 年 度 は、
「加入者累計 万
鈴木幸雄会長、藤原重信農業委員
陸前高田市農業委員会
人に向けた前期3カ年運動」の中間
石川滿雄会長
年になります。この運動は、特に若
26
行 事 名
48
13
26
69
4月15日(火) 第407回常任会議員会議
(エスポワールいわて)
4月15日(火) 農業者年金新任業務担当者研修会(サンセール盛岡)
4月17日(木)〜18日(金) 新任農業委員会職員研修会
(盛岡市内)
5月12日(月) 市町村農業委員会事務局長研修会
(盛岡市内)
5月15日(木) 第408回岩手県常任会議員会議
(エスポワールいわて)
5月15日(木) 市町村農業委員会会長研修会
(盛岡市内)
5月27日(火) 全国農業委員会会長大会
(日比谷公会堂)
6月13日(金) 第409回岩手県常任会議員会議
(エスポワールいわて)
4
10
4
6
20
39
25
60
30
43
13
25
48
10
26年4月から6月までの主要な行事
編集・発行人/事務局長・三浦良夫 〒020︱0024 盛岡市菜園一丁目 番 号(第二産業会館 階) 電話〇一九︱六二六︱八五四五 印刷/川口印刷工業株式会社
開催時期
全国情報会議
(東京都
「椿山荘」
)
4月9日
(水)
26
10
平成26年4月1日
No.40