平成 25 年 7 月 11 日 第一東京弁護士会 総合法律研究所 知的所有権法部会 担当:弁護士 野本 新 東京地方裁判所平成 25 年 3 月 22 日判決 (平成 22 年(ワ)第 44788 号) 同一の名称が複数の会社によって使用されている場合における商標の類似性等について判 断した事例 1.事案の概要 A. 当事者 原告 1:和幸商事株式会社 被告:和幸株式会社 原告 2:株式会社東邦商事 「とんかついなば和幸」を運営 原告 3:和幸フーズ株式会社 原告 1~3 「とんかつ和幸」を運営 (訴外 協和株式会社「とんかつ和幸」を運営) B. 原告の商標権(3 社で共有) 登録番号 第 3237537 号 出願日 平成 4 年 8 月 25 日 登録日 平成 8 年 12 月 25 日 商品及び役務の区分 第 42 類 指定役務 とんかつ料理を主とする飲食物の提供 登録商標 原告商標目録記載 とんかつ和幸 (とんかつ を二文字づつ横書き 全体は縦書き) C. 被告の行為 (1) 以下のとおりレストランを運営 期間 平成 20 年 9 月 11 日から平成 22 年 7 月 14 日まで 場所 東京都葛飾区 名称 和幸食堂 役務の内容 とんかつの提供を含む (2) 三種の標章を使用 1 被告標章 1 被告標章目録 1 記載 和幸食堂 被告標章 2 被告標章目録 2 記載 銀めし和幸食堂 (毛筆体 横書き) 被告標章 3 被告標章目録 3 記載 銀めし和幸食堂 (毛筆体 縦書き) (3) 使用態様 看板、外装、ブラックボ ウェブサイト メニュー表 ード、商業施設の外看板 被告標章 1 ○ 被告標章 2 ○ 被告標章 3 ○ ○ ○ D. 原告らの請求 上記の被告標章の使用が原告商標権の侵害に当たるとして、損害賠償及び謝罪広告を請求 E. 経緯 昭和 33 年 10 月 原告 1「とんかつ和幸川崎本店」を開業(川崎) 昭和 35 年 協和「とんかつ和幸」をパーラーの店舗名に使用(数寄屋橋) 協和は、原告 1 の創業者 X が友人 Z と設立した会社 昭和 51 年 5 月 協和の役員 Y(Z の義弟)が協和から独立して被告を設立 9 月 被告「とんかつ和幸町田小田急店」を開業(町田) 原告 1 の了解を得ている (役務商標導入) 平成 4 年 8 月 25 日 原告商標につき特例商標出願 平成 4 年 9 月 14 日 協和参考商標 1(P16)について特例商標出願 平成 4 年 9 月 30 日 被告参考商標 2(P16)について特例商標出願 平成 19 年 8 月 8 日 被告参考商標 2(P16)の存続期間満了(更新せず) 平成 20 年 被告は 76 店舗で「いなば・とんかつ・和幸」「いなば和幸」の表示を使用 平成 21 年 協和の「とんかつ和幸」店舗数 9 店舗 平成 22 年 原告らは 149 店舗で原告商標を使用 F. 「和幸」の使用状況・区別 ・ 昭和 24 年の電話帳に飲食店「和幸 B」 ・ ミシュランガイドに懐石料理店「和幸」 ・ 「和幸」 ・ 「旬彩処和幸」等多数の飲食店が全国に存在 ・ 新聞、雑誌等の紹介記事のほとんどにおいて、3 社は区別されていない G. 関連紛争 2 (1) 名称使用禁止等請求事件 平成 4 年 12 月 3 日、原告 1 が被告に対して「とんかつ和幸」 「和幸」の名称の使用禁止、 損害賠償等を求める訴えを提起 平成 6 年 9 月 20 日、和解が成立 「一 被告(本件被告)は,原告(本件原告1)に対し, 「月刊食堂」一九九二年一〇月 号の記事において,取材に応ずる際の不手際から,あたかも被告代表者が「とんかつ 和幸」の創業者であるかのような記述等不相当な表現が生じたことに関し,陳謝の意 を表する。 二 被告は,原告に対し,平成八年一〇月末日限り,被告の営業するとんかつ屋の表示 である「とんかつ和幸」に冠を付する等,原告の表示である「とんかつ和幸」と明確 に区別できる表示(以下, 「新表示」という。)に変更する。右冠等は, 「本家」, 「元祖」 など,被告が原告の本家であると誤解されるような表現であってはならない。よって, 原告は,被告に対し,被告が,従来及び右変更に至るまで,とんかつ屋としての「和 幸」 , 「とんかつ和幸」の表示を用いて営業していることについて,何らの請求もしな い。ただし,被告は,新表示を平成七年三月末日限り,原告と協議の上決定するもの とし,その決定後は,新たに出店するとんかつ屋については,新表示を用いる。 三 原告及び被告は,今後,互いの営業が別経営であることを第三者に対し常に明確に するよう努めるものとする。ただし,原告は,被告が通常の使用の形態で商号として 「和幸株式会社」を使用することについては異議をとどめない。 四 原告は,被告に対し,原告が和光堂株式会社からとんかつ弁当等商標法,同施行令 に定める商品区分第三二類加工食品(平成三年政令第二九九号による改正前の区分) につき, 「とんかつ和幸」という商標について専用実施権を得た場合にも,被告が第二 項の新表示をとんかつ弁当等に使用することについて異議を述べないことを確認する。 五 原告はその余の請求を放棄する。(以下略)」 (2) 商標登録無効審判請求事件 平成 20 年 4 月 18 日、被告は、被告標章 1 について商標登録を受けた 平成 20 年 10 月 30 日、原告らが商標登録無効審判請求 平成 21 年 10 月 15 日、無効審決←「とんかつ和幸」と類似している 平成 22 年 9 月 17 日、知財高裁が審決取消訴訟の請求を棄却←「食堂」には独立した出 所識別機能なし、「和幸食堂」とは別に「ワコウ」の称呼も生じる;「とんかつ」には独 立した出所識別機能なし、 「とんかつ和幸」とは別に「ワコウ」の称呼も生じる (3) 商標登録異議申立事件 平成 20 年 9 月 26 日、協和が被告の「いなば和幸」の商標について登録異議を申立て 平成 21 年 8 月 17 日、登録取消の決定 平成 22 年 3 月 29 日、知財高裁が取消決定を取消す判決←「いなば和幸」は構成部分全 体を見るべきであるから「とんかつ和幸」に類似しない 3 (4) 商標登録無効審判請求事件 平成 20 年 10 月 30 日、原告 1 が被告の「いなば和幸」の商標について無効審判を請求 平成 23 年 9 月 26 日、請求不成立の審決 平成 24 年 12 月 13 日、知財高裁が審決取消請求を棄却する判決←「いなば和幸」は構成 部分全体を見るべきで「とんかつ和幸」に類似しない 2. 争点と裁判所の判断 A. 商標の類否 (1) 当事者の主張 被告標章 1 原告 被告 ・ 「食堂」に出所識別機能なし ・ 「食堂」幅広く各種料理を ・ 「和幸食堂」の称呼・観念と 提供する意味合いがあり一 「ワコウ」の称呼 被告標章 2、3 ・ 「銀めし」等に出所識別機能 なし 定の識別力あり ・ 食堂と識別力の弱い和幸と が結合した「和幸食堂」の ・ 「和幸食堂」の称呼・観念と 「ワコウ」の称呼 表記全体で識別機能 ・ 外観上まとまりよく一体に 構成されている ・ 「ワコウショクドウ」の一 体不可分の自然的称呼のみ が生じる ・ 「一般料理店の和幸」の観 念が生じる 原告商標 ・ 「とんかつ」に出所識別機能 なし ・ 本来の豚カツを平仮名で表 記することによる強い印象 ・ 「とんかつ和幸」の称呼・観 念と「ワコウ」の称呼 ・ とんかつと識別力の弱い和 幸とが結合した「とんかつ 和幸」の表記全体で識別機 能 ・ 「トンカツワコウ」の一体 不可分の自然的称呼のみが 生じる ・ 「豚カツ専門店の和幸」の 観念が生じる 「和幸」の識別機能 ・ 全国 240 店舗 ・ もともと3つの「とんかつ 4 ・ 広告宣伝 和幸」が存在した ・ X と Z の名前から一文字づつ ・ 「和幸」の文字を店名やそ をとった造語 の一部とする飲食店は極め て多い(タウンページで 61 件) 類否 ・ 称呼が共通 外観、称呼、観念が異なる ・ 識別力を有する和幸の文字部 分が共通 (2) 裁判所の判断 (a) 判断基準 ① 商標と標章の類否は,対比される標章が同一又は類似の商品・役務に使用された場合 に,商品・役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべき であるが,それには,そのような商品・役務に使用された標章がその外観,観念,称 呼等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察す べく,しかもその商品・役務の取引の実情を明らかにし得る限り,その具体的な取引 状況に基づいて判断すべきものである。そして,商標と標章の外観,観念又は称呼の 類似は,その商標を使用した商品・役務につき出所の誤認混同のおそれを推測させる 一応の基準にすぎず,したがって,これら3点のうち類似する点があるとしても,他 の点において著しく相違することその他取引の実情等によって,何ら商品・役務の出 所の誤認混同をきたすおそれの認め難いものについては,これを類似の標章と解する ことはできない(最高裁昭和39年(行ツ)第110号同43年2月27日第三小法 廷判決・民集22巻2号399頁,最高裁平成6年(オ)第1102号同9年3月1 1日第三小法廷判決・民集51巻3号1055頁参照) 。 ② 複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについては,商標の構成部分 の一部を抽出し,この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断す ることは,原則として許されない。他方で,商標の構成部分の一部が,取引者,需要 者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めら れる場合や,それ以外の部分から出所識別標識としての称呼,観念が生じないと認め られる場合等においては,商標の構成部分の一部だけを他人の商標と比較して商標そ のものの類否を判断することも許される(最高裁昭和37年(オ)第953号同38 年12月5日第一小法廷判決・民集17巻12号1621頁,最高裁平成3年(行ツ) 第103号同5年9月10日第二小法廷判決・民集47巻7号5009頁,最高裁平 成19年(行ヒ)第223号同20年9月8日第二小法廷判決・裁判集民事228号 561頁参照) (b) 原告標章 ・ 「とんかつ」の部分は, 「とんかつ」の部分は,同商標の指定役務の対象そのものを表 5 す語から成るものであるから,原告商標の「とんかつ」の部分からは,それ自体で独 立した出所識別標識としての称呼及び観念は生じない ・ 「和幸」の部分は,それ自体造語であって一般的な熟語ではないから,出所識別標識 として強く支配的な印象を与える部分であると認められる ・ 原告商標からは, 「とんかつ和幸」という当該商標の全体に対応した称呼及び観念とは 別に, 「和幸」の部分に対応した「ワコウ」との称呼も生じるものと認められる。 (c) 被告標章1 ・ 「和幸食堂」というまとまった外観とともに,「ワコウショクドウ」という1連の称呼 が生じ,また, 「和幸」という名前の「食堂」といった観念が生じることは否定し得な い ・ 「食堂」の文字部分は, 「食事をする部屋」あるいは「いろいろな料理を食べさせる店」 を意味する語であるばかりでなく,役務を提供する場所そのものを指す語であるから, 「食堂」の部分[からは],それ自体で出所識別標識として独立した称呼及び観念は生じ ない ・ 「和幸食堂」という当該標章の全体に対応した称呼及び観念とは別に,「和幸」の部分 に対応した「ワコウ」の称呼も生じるといわざるを得ないのであって,原告商標と被 告標章1との類否判断に際して,被告標章1から「和幸」の部分を抽出することは当 然に許される (d) 被告標章2 ・ 「和幸食堂」の文字部分が大きく強調されており,同部分が標章の中心的構成部分に 当たることは明らかであるから,被告標章1について説示したところがそのまま当て はまる。 ・ 被告標章2からは, 「和幸食堂」ないし「銀めし和幸食堂」という当該標章の全体に対 応した称呼及び観念とは別に, 「和幸」の部分に対応した「ワコウ」の称呼も生じると いうべきであって,原告商標と被告標章2との類否判断に際して,被告標章2から「和 幸」の部分を抽出することは当然に許される (e) 被告標章3 被告標章2と同様 (f) 類否の判断 ・ 原告商標と被告各標章とは,出所識別標識として強く支配的な印象を与える「和幸」 との文字部分及び「ワコウ」という称呼において共通する ・ 両商標(標章)の全体的な外観の相違は,出所識別標識としての称呼及び観念が生じ ない「食堂」及び「とんかつ」部分が異なる程度にとどまる ・ 外観の相違を考慮してもなお,原告商標と被告各標章とが同一又は類似の役務に使用 された場合には,当該役務の出所について混同が生じるおそれがある ・ 被告各標章は、原告商標と類似する 6 (g) 「和幸」の識別力 ・ もともと「和幸」という名称は造語である ・ 原告ら及び被告を含む本件3社は,いずれも長きにわたって「とんかつ和幸」の名称 又は「和幸」の文字を含む名称で豚カツ料理店を経営してきており,それぞれその知 名度を高めるべく経営努力を重ねてきた結果,現在では幅広い地域において有名な豚 カツ料理チェーン店として認知されるに至ったと認められる ・ 原告商標権の指定役務に用いられる限りにおいて, 「和幸」の文字部分は相応の出所識 別力を有する B. 被告の過失 (a) 当事者の主張 被告 原告 ・ 被告標章 1 の商標登録を受けた後の平 ・ 自己の登録商標であることは過失推定 成 20 年 9 月 11 日から使用を開始し、 を覆さない 無効審決が確定する前の平成 22 年 7 月 15 日には使用をやめた ・ 上記の期間の使用は自己の登録商標の 使用 ・ 通常の注意義務を果たした ・ 左の事実は非類似と判断するべき根拠 昭和 51 年から「とんかつ和幸」の店 とならない 名を使用 ・ 使用を許容したことはない 特例商標出願して重複登録していた 原告が「とんかつ和幸」の使用を許容 していた ・ 原告商標が既に登録されていたことを 知っていたはず ・ 和解条項において要求されている、新表 示を決定するための協議を経ていない (b) 裁判所の判断 ・ およそ業として役務を提供する者が,その役務について商標を使用する場合には,他 人の商標権を侵害することがないよう,事前に商標等の調査を尽くして,これを慎重 かつ十分に検討する必要がある ・ 被告のように,その使用する商標について商標登録を得ることができた場合において も変わらない ・ 本件においては,前記認定の本件に至る経緯からすれば,被告は,原告が原告商標権 を有しており,また,「和幸」の部分が造語であることを十分に認識し又は認識すべき 7 であったと認められるから,・・・登録異議申立てによりその登録が取り消されたり, 無効審判請求により無効とされたりするといった事態になることも当然に予想すべき ・ 「和幸」には相応の識別力があり、識別力が弱いとの前提は失当であるし、原告1は被 告標章の使用に反対しており、本件ではなおさら慎重な検討が求められる事情があっ た ・ 過失の推定を覆す事情なし C. 損害の発生及びその額 (a) 当事者の主張 原告 被告 ・ 使用料率 10% ・ 高額に過ぎる グループ内では 5%だが被告の行為悪質 ・ 和幸食堂の売上の 6 割はとんかつ以外 ・ 信用毀損(1000 万円) なので原告商標は顧客吸引力なし 和幸食堂はとんかつ以外の料理も提供 ・ 原告らのみに帰すことのできる顧客吸 し「和幸」のブランドイメージ低下 引力はない 和解の趣旨を潜脱する目的 (b) 裁判所の判断 ・ 「和幸」の文字部分は相応の出所識別力を有するから、損害が発生しなかったとはい えない ・ 原告商標の使用料相当額は,本件店舗の売上額の1%とするのが相当 ・ 原告ら及び被告を含む本件3社は・・・幅広い地域において有名な豚カツ料理チ ェーン店として認知されるに至ったと認めることができるが,その知名度を形成 するに当たっては,被告にも相当程度の寄与があると認められること ・ 原告のみならず,被告もかつては「とんかつ和幸」の登録商標を有しており,そ れが重複登録であったことから,被告としてはあえて更新登録申請を行うことな く商標権を消滅させたものであること ・ 協和は現在もなお「とんかつ和幸」の登録商標を有していること ・ 原告和幸商事と被告との間で成立した本件和解においても,被告が「和幸」の文 字を使用すること自体は禁止されておらず,被告は「とんかつ和幸」の名称に冠 を付する等,原告の表示である「とんかつ和幸」と明確に区別できる表示に変更 する義務を負うにすぎないこと ・ 信用毀損は認められない ・ 同一の表示を含む標章を複数の事業主体が使用していた場合・・・共通する表示 部分のみでは複数の事業主体のいずれに係るものであるかを認識することは困難 である ・ 豚カツ料理店以外の飲食店一般においては,現在では「和幸」の文字を含む名称 8 を有する飲食店が全国に多数存在するに至っていることからすれば, 「和幸」の文 字部分が本件3社の中でもとりわけ原告らの役務であることを示す出所識別標識 として高い知名度を有しているとまではいうことができない。 ・ ブランドイメージの低下も認められない 3.検討 A. 3 社が使用している「和幸」の表示の識別力 ・ 本判決: 「相応の」識別力 c.f. 平成 22 年 3 月 29 日判決【また、本件商標の「和幸」の文字部分の出所識別機能についてみると、 前記(1)アのとおり、本件3社は、・・・我が国有数の豚カツ料理チェーン店として認知され ているということができるのであるから、本件商標が本件役務について使用された場合、取引者 及び需要者は、本件商標の「和幸」の文字部分が「とんかつ和幸」の名称又は「和幸」の文字を 含む名称の豚カツ料理店を指すと容易に理解するものと認められるが、他方で、 ・・・ 「とんかつ 和幸」の名称又は「和幸」の文字を含む名称の豚カツ料理店が本件3社ないし複数の別会社によ り経営されるものであるとの事実が本件役務に係る取引者及び需要者に広く知られているとま で認めることはできないのであるから、・・・本件商標の「和幸」の文字部分が、本件役務に係 る取引者及び需要者に対し、引用商標の商標権者である補助参加人が当該役務の出所である旨を 示す識別標識として強く支配的な印象を与えるものということはでき・・・ない。 】 平成 24 年 12 月 13 日判決【 (3 社が、)それぞれ「とんかつ和幸」の名称を使用して豚カツ料理 店としての営業を開始していること、 ・・・ 「和幸」の表示を含む店名の飲食店が全国に多数存在 することに照らすと、 「和幸」の表示を含む標章に接した取引者、需要者は、 「和幸」の部分のみ ではいずれの事業主体に係るものであるかを認識することが困難であり、「和幸」の部分が、識 別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めることはできない。】 ・ 単独での使用・識別力のない表示との組み合わせは混同のおそれ ・ 識別力のある表示との組み合わせ ・ 損害の認定において考慮 B. 登録商標の使用の抗弁を否定 ・ 登録異議、無効審判には期間制限 C. 和解に定められた協議義務の不履行は評価されていない (以上) 9
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