平成15年度 第6次企業局経営健全化計画 実 施 状 況 報 平 成 16年8 月 沖縄県企業局 告 書 目 次 Ⅰ 平成15年度企業局経営健全化計画について ・・・・・・・・・・ Ⅱ 平成15年度企業局経営健全化計画の実績 1 1 経済性の向上 (1)収益性の向上・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 (2)生産性の向上・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 (3)企業債の償還等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (4)公共工事の入札制度改革・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 (5)動力費の低減・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 (6)薬品費の節減・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 (7)情報開示の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 (8)情報化の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 (9)工業用水道事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 2 施設の維持・運営の効率性の向上 (1)供給施設数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 (2)施設の維持・運用管理の充実・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 (3)施設の効率的運用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13 3 安定給水の確保 (1)施設整備進捗率・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 (2)危機管理体制の確立・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 (3)有収率・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16 4 17 安全でおいしい水の供給 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Ⅰ 平成15年度企業局経営健全化計画について 沖縄県企業局では、県民に安全でおいしい水を供給するために伊江村を 含む本島内30市町村へ水道用水を供給する水道用水供給事業と、製造業を はじめとした県内産業を支える基盤である工業用水を各事業所等へ供給す る工業用水道事業を運営している。 水道用水及び工業用水を低廉な料金で供給するため、地方公営企業とし ての合理性及び能率性の発揮を基本に、昭和60年度から5次にわたり企業 局経営健全化計画を策定し、経営の健全化・効率化に努めてきた。 平成15年度を初年度とする第6次企業局経営健全化計画においても、 規制改革、地方分権、行財政改革等の進展に伴う経営環境の変化に適切に 対応し、安全でおいしい水を低廉な料金で安定的に供給することにより、 県民サービスの向上に寄与することを目的として策定した。 この計画を着実に推進するために、各所属に新たに経営健全化推進会議 を設置することにより、所管する所属アクションについて、各所属が主体 的に取り組める体制づくりを図るとともに、局内の評価機関である、所属 長等で構成する企業局経営健全化推進委員会を月1回、平成15年度では11 回の委員会を開催し、計画の進捗状況等を検証してきたところである。 この報告書は、第6次企業局経営健全化計画の平成15年度実施状況に ついて取りまとめたものであり、平成15年度企業局経営レポートの所属 アクションを評価したものである。 第6次企業局経営健全化計画の平成15年度実績については、所属アク ション数73に対して、民間委託の推進をはじめほぼ計画どおり達成でき たアクションが50、動力費の低減、薬品費の節減など一部達成したアク ションが14、供給施設の整理統合など未達成のアクションが9となって いる。 なお、経費節減額については、目標である1億8千万円に対して、2億 1千万円となっている。 -1- Ⅱ 企業局経営健全化計画の実績 計画の目標 経済性の向上 収益性の向上 経営資本営業利益率(%) 目 標 値 指標等名 営業収益対営業費用比率(%) アクション名 民間委託の推進 評価 0.60 119.2 実 績 値 0.67 122.7 アクション名 評価 ○ 逆浸透膜の交換費用の節減 ○ 量水器維持管理業務の委託 ○ 廃棄逆浸透膜の有効利用 × 緊急修繕工事店制度の創設 × 海淡汚泥の有効利用 × 維持工事年間契約制度の創設 × 粒状活性炭廃炭の有効利用 ○ 給与制度の見直し △ 硬度低減化施設における生成ペレット の有効利用 ○ 修繕費の平準化 ○ 逆浸透膜の計画的交換 ○ 経営資本営業利益率 目標値の0.6%に対して、実績は0.67%(達成率:111.7%)となっている。 これは、経営健全化計画の効果と併せて、その他の経費節減努力と減価償却費等が当初見 込みより下回ったことにより、営業利益が増加したことによる。 営業収益対営業費用比率 営業収益は若干減少したものの上記のとおり営業費用が減少したため、目標の119.2%に 対して122.7%(達成率:102.9%)となっている。 ・民間委託の推進 平成15年度は比謝川取水ポンプ場及び水道施設管理事務所の工作班と量水器班の民間委託 を実施し、約49百万円の経費節減効果があった。 緊急修繕工事店制度及び維持工事年間契約制度については、一つの制度として実施するこ ととして、検討を進めている。 ・給与制度の見直し 特殊勤務手当の見直しについては、組合と継続交渉となった。 人事委員会勧告に基づく給与改定については、基本給カット及び期末手当の支給率の見直 し等を実施した。併せて、退職手当の支給率の見直しも実施。 ・修繕費の平準化 平成15年度予算から実施している。償却対象有形固定資産に対する修繕費の割合(過去5 年)を当該年度償却対象有形固定資産に乗じる。 逆浸透膜の交換については、毎年252本ずつ交換することとしており、平成15年度は膜単 価47%減(71,820千円)で発注しているが、渇水に伴い海水淡水化施設をフル稼働したこ とにより、工事は一時中止とした。 ・廃棄物の有効利用 廃棄逆浸透膜の有効利用については、海水淡水化施設フル稼働により工事が一時中止とな ったため工事再開後売却処分予定。海淡汚泥については、「土壌の汚染に係る環境基準」 を上回っていること、汚泥発生量が少ないため有効利用は困難。粒状活性炭廃炭は、分析 の結果公的基準を満たしており、有用物として有効利用できるか確認する。生成ペレット の有効利用については、350円/tで売買契約を締結しており、平成15年度は349千円の売 却益があった。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 -2- 計画の目標 経済性の向上 指標等名 職員一人当たりの営業収益 (千円) 職員一人当たりの有形固定資産 (千円) アクション名 組織・機構の見直し 維持管理業務の役割分担の明確化 定員管理の適正化 取水ポンプ場の自動化 生産性の向上 目 標 値 55,210 1,457,391 実 績 値 54,501 1,354,693 評価 アクション名 評価 ○ 職員の意識改革を図る職員研修・人事 交流等の充実 ○ ○ 資格取得奨励による職員の資質向上 △ ○ 総合技術としての水道技術を備えた 技術者の育成 ○ ○ 職務権限の委譲 × 職員一人当たりの営業収益 目標値55,210千円に対して、実績値は54,501千円(達成率:99%)となっている。これは 営業収益が減少したのに併せて、定員削減は計画どおり実施したものの臨時業務等について 臨時職員を配置したことによる。 職員一人当たりの有形固定資産 目標値1,457,391千円に対して、実績値は1,354,693千円(達成率:93%)となっている。 これは主として定員削減は計画どおり実施したものの臨時業務等について臨時職員を配置し たことによる。 ・組織・機構の見直し 水道施設管理事務所の保全機能を各浄水管理事務所に移管することとしており、平成15年 度の組織改正で久志浄水管理事務所に施設管理課を設置した。平成17年度の分散化に向け て課題等を整理している。 維持管理業務の役割分担については、水道施設管理事務所と浄水管理事務所で協議を行い、 オイルの補充は各浄水管理事務所で行うこととした。 ・定員管理の適正化 平成15年度は民間委託(11名)と事務事業見直し(2名)により13名の定員を削減した。 今後、国庫補助金の削減も勘案して対応していく必要がある。 比謝川取水ポンプ場及び大保取水・導水ポンプ場については、計画どおり進捗している。 ・職員の意識改革を図る職員研修・人事交流等の充実 局独自研修として、自主研修グループへの支援制度及び那覇市との新たな研修人事交流 (1 年間)を実施した。 資格取得については、資格取得者数5名を目標としていたが、エネルギー管理士の1名に とどまっている。 総合技術としての水道技術を備えた技術者の育成では、職場研修等を実施してきたが、全 庁的に対応する必要があるため、所管課で総合的な方針を策定する必要がある。 ・職務権限の委譲 当初、給与の認定事務の委譲を検討してきたが、過誤認定等も想定されることから、当該 事務以外の業務の委譲について検討しており出先機関の庶務事務量の分析等を行ってい る。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 -3- 計画の目標 経済性の向上 企業債の償還等 内部留保資金の適正規模の検討 指標等名 企業債残高 アクション名 評価 内部留保資金の活用による企業債借入 額の適正化 × 目 標 値 − − アクション名 実 績 値 − − 評価 内部留保資金の適正規模の検討 企業局の施設整備にあたっての財源の多くを占める国庫補助金は、三位一体改革に伴い削 減されてきている。そのため、投資の財源である内部留保資金については、この国庫補助金 削減の動向を踏まえて検討していくこととしている。 企業債残高 企業債残高については、平成15年度末で約764億円となっている。国庫補助金が平成16年 度ベースで推移すると、平成16年度をピークに企業債残高は減少していくものと想定される。 ・内部留保資金の活用による企業債借入額の適正化 企業債借入額の検討については、今後の国庫補助事業費の動向及び新たな施設整備計画に 基づく財政計画を検証したうえで決定することとしており、また、企業債繰上償還につい ては金利の動向を把握し、効果性を検討する。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 -4- 計画の目標 経済性の向上 公共工事の入札制度改革 目標達成度(%) 目 標 値 指標等名 アクション名 評価 入札契約事務手続きの改善 ○ 公共事業支援統合情報システム (CALS/EC)の導入 △ 70 アクション名 実 績 値 70 評価 目標達成度 局内入札制度検討委員会の設置、現場説明会の廃止試行、入札監視委員会の設置、その審 議対応など、一連の取り組みを通し、局内の工事発注担当課所における入札制度の公正性、 透明性、競争性の確保に対する認識が高まった。 取り組みの効果として、 一般競争入札における参加要件の緩和による参加対象者の増加 (従 来約30社→50社)、業者指名時の選択基準をより明確にするようになったことなどが挙 げられる。 ・入札契約事務手続きの改善 局内検討機関として企業局建設工事入札・契約制度検討委員会を設置するとともに、知事 部局と共同で入札監視委員会を設置した。具体的な見直しでは現場説明会の廃止を7月か ら試行している。また、電子入札等に関する情報収集を行った。 ・公共事業支援統合情報システム(CALS/EC)の導入 電子納品システムについてはシステム構築・導入に向けた基礎条件の統一等がなされてい ないことから、次年度以降に試行導入を検討する。電子入札システムについては、国の施 行状況及び土木建築部の動向を踏まえ、導入に向けた具体的な検討を進める。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 -5- 計画の目標 経済性の向上 動力費の低減 動力費単価(円/m3) 目 標 値 指標等名 アクション名 動力費の低減 評価 △ 夜間電力有効活用による動力費低減 △ 受電契約変更による電力費低減 ○ 14.47 アクション名 小水力発電施設導入 実 績 値 14.11 評価 ○ 動力費単価 渇水の影響により海水淡水化施設をフル稼働したため基本電力の契約変更ができなかった ことから節減額は目標に達していない。動力費単価の目標値の14.47円/m3に対して、実績 値は14.11円/m3と目標を達成できたのは、給水量の増加や電気料金の低減等に起因してい る部分もある。 ・動力費の低減 海水淡水化施設の夜間電力の有効活用により約959万円節減。根路銘増圧ポンプ場の契約 電力変更により約59万円節減。しかしながら、海水淡水化施設の契約電力の変更について は、渇水対策により平成16年1月以降フル稼働したことにより、実施できなかった。 夜間電力有効活用による動力費低減では、検討した結果、北谷浄水管理事務所管轄の施設 では厳しい状況にある。 受電契約変更については、平成15年4月に実施し、約420万円の節減効果があった。 ・小水力発電施設導入 10月に実施設計を発注し、3月に完了。水車はフランシス型、発電機は誘導発電機を採用 する。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 -6- 計画の目標 経済性の向上 薬品費の節減 薬品費単価(円/m3) 目 標 値 指標等名 アクション名 評価 薬品費の節減 △ 薬品契約方法の見直し ○ 2.93 アクション名 実 績 値 2.96 評価 薬品費単価 目標値2.93円/m3に対して実績では2.96円/m3と0.03円/m3増加している。これは硬度低減 化施設で2,000万円の経費節減を目標としていたが、達成できなかったのが大きな要因であ る。 ・薬品費の節減 久志浄水場の送水濁度の変更(1.5度→1.7度)により1,600万円の節減効果を見込んでい たが、517万円にとどまっている。これは久志原水濁度変動に対する適正注入率管理が難 しかったことに起因している。 硬度低減化施設については、設定注入率として理論値を用いていたが実績注入率との乖 離が目標額を達成できなかった原因となっている。 なお、海水淡水化施設については、平成12年度と比較すると1.54円減少している。 ・薬品契約方法の見直し 浄水薬品10品目全てにおいて、平成16年度から競争入札とした。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 -7- 計画の目標 経済性の向上 情報開示の推進 ホームページ訪問者数(人) 目 標 値 指標等名 アクション名 評価 79,000 実 績 値 アクション名 168,223 評価 広報活動の充実 ○ 行政活動コストの表示 △ 県民ニーズの把握 ○ インターンシップ等の受入 ○ ホームページ訪問者数 目標79,000名に対して168,223名(達成率:213%)の訪問者があった。渇水の影響等によ るダム貯水率情報やおきなわの水(子どもホームページ)へのアクセス件数の割合が大きい。 ・広報活動の充実 水道事業連絡会議や産業まつりを通して局事業のPRを行った。局ホームページの充実に ついては、各課所発信体制の整備など、迅速な更新に努めていくこととしている。 ・県民ニーズの把握 水道週間や産業まつり等においてアンケート調査を実施。 ・行政活動コストの表示 工事、イベント・シンポジウム及び印刷物で行政活動コストの表示を行うこととし、達成 率は、それぞれ95%、0%、63%となっている。工事及び印刷物については、周知徹底を 図ることにより、100%を目指していくこととし、各種イベント等においても独自にでも 表示していくよう努める。 ・インターンシップ等の受入 施設見学については、目標20,000名に対して18,481名(達成率:92%)となっている。イ ンターンシップについては、水質管理事務所において琉球大学の学生10名を受け入れた。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 -8- 計画の目標 指標等名 経済性の向上 情報化の推進 基幹業務システムの開発進捗率 (%) アクション名 目 標 値 評価 30 実 績 値 アクション名 30 評価 基幹業務システムの開発 ○ ネットワークシステムの再構築 ○ 文書管理システム導入 ○ 情報機器の一括導入 ○ グループウェア導入 ○ EUM推進員の育成 ○ 財務会計システムの再構築 ○ 土木工事積算システムの再構築 ○ 基幹業務システムの開発進捗率 平成15年度は、基幹業務システムは、10システム中グループウェア、財務会計システム及 び土木工事積算システムの3システムを開発する予定で、目標どおり達成できた。 ・基幹業務システムの開発 平成15年度開発予定3システムは全て開発完了し、土木積算システムについては、平成15 年7月より本格稼働している。 ・文書管理システム 計画どおりに進捗し、システムの一次開発が完了。平成16年1月からの試験稼働を経て、 4月から本庁にて稼働している。 ・グループウェア導入 Web 対応の基幹業務システムとの連携も視野に入れたシステムを構築。 ・財務会計システムの再構築 8月の発注を経て、平成16年3月に新システムへの移行作業が完了。 ・土木工事積算システムの再構築 予定どおり新システムの導入・移行を完了し、7月より本格稼働。 ・ネットワークシステムの再構築 本庁舎内ネットワークシステムにおける幹線部分の増強(100Mbps →1 Gbps)を図ると ともに、北谷浄水管理事務所及び水道施設管理事務所の回線拡充(128Kbps →1.5Mbps) と回線の統合(海水淡水化センター、石川倉庫)を実施した。 ・情報機器の一括導入 パソコン103台、サーバー8台及びプリンタ27台の仕様統一を図り、ネットワークシステ ムの再構築と併せて約7,000万円の経費節減効果があった。 ・EUM推進員の育成 平成15年度 EUM 推進員は28人、うち15人が新任で、連絡会議を4回開催した。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 -9- 計画の目標 経済性の向上 工業用水道事業 工業用水道事業の経営健全化 指標等名 アクション名 目 標 値 評価 工業用水道事業規模の見直し ○ 工業用水需要の拡大 △ − アクション名 実 績 値 − 評価 工業用水道事業の経営健全化 工業用水道事業の経営健全化の抜本的対策として事業規模の見直しを図ることとしてお り、余剰分については水道へ転用することにより有効活用することとしている。転用につい て、国の了解を得ており、平成16年度に諸手続を行うこととしている。 ・工業用水道事業規模の見直し 県の工水の将来需要見込み30,000m3/日に基づき、企業局事業再評価委員会により事業再 評価を行い、計画給水量を30,000m3/日と見直すこととなった。これを受けて、関係省庁 と調整中である。 ・工水需要の拡大 新規受水事業所は6社あったものの4社の給水廃止により平成15年末の契約水量は前年度 末から1,054m3/日減の19,915m3/日となっており、受水事業社は74社となっている。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 - 10 - 計画の目標 施設の維持・運営の効率性の向上 供給施設数(基) 目 標 値 指標等名 アクション名 供給施設の整理統合 供給施設数 評価 74 アクション名 実 績 値 76 評価 × 供給施設数 知念村久原供給施設及び南部水道企業団宮平供給施設の統廃合を目指していたが、知念村 においては緊急時における施設活用、南部水道事業団においては統合に係る施設整備に時間 を要するため、平成15年度は実現できなかった。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 - 11 - 計画の目標 施設の維持・運営の効率性の向上 施設の維持・運用管理の充実 目 標 値 指標等名 アクション名 施設の維持・運用管理の充実 評価 − 実 績 値 − アクション名 評価 新石川浄水場運転管理の充実 ○ 不用資産(遊休地)の整理 × 水管理システム再構築 ○ 境界の明確化 ○ 集中検針システムの整備 △ マッピングシステム導入 ○ 設備保全管理システム導入 ○ 福地ダム∼久志浄水場間導水トンネ ル管理用道路用地について ○ 施設の維持・運用管理の充実 施設の維持・運用管理の充実を図るため、現在建設中の新石川浄水場の効率的な運転管理 について検討した。また、効率的な施設の維持・運用管理のため、各種システムの導入を進 めている。さらに、施設の適切な管理のため遊休施設について売却を行うとともに、施設の 境界杭の復元を図った。なお、遊休施設の売却については落札者がなかった。 ・新石川浄水場運転管理の充実 施設整備にあたっては、省力化を念頭において行っている。運転管理については、第三者 委託等の外部委託だけではなく、水道事業のありかたを含めた企業局の組織・機構全体の 検討を行う必要がある。 ・水管理システム再構築 水管理システム更新に係る基本設計を発注。汎用システムを導入することにより、開発コ ストの低減を図ることとしている。 ・集中検針システムの整備 8カ所の供給施設を集中検針システムに取り込んだ。 ・マッピングシステム導入 システム導入に向けて、図面19,000枚のデジタル化を実施するとともにシステム仕様の検 討を行った。 ・設備保全管理システム導入 パッケージソフトを導入することとし、デモ用のパッケージを使った仕様検討を行った。 独自開発と比較して開発費用の大幅な低減が見込まれる。 ・不用(遊休)資産の整理 9月に普通財産(コザ増圧ポンプ場、大謝名調整池跡地)の入札を行ったが落札者がおら ず、売却できなかった。また、行政財産の処分について、関係課で調整会議を行った。 ・境界の明確化 関係課所で連絡会議等を開催することにより、資産管理に対する知識習得を図っている。 また、各浄水管理事務所においては計画的に用地杭の復元を行っている。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 - 12 - 計画の目標 施設の維持・運営の効率性の向上 施設の効率的運用 目 標 値 指標等名 アクション名 受水団体の配水池の整備促進 施設の効率的運用 評価 − アクション名 実 績 値 − 評価 ○ 施設の効率的運用 配水池総容量の貯留時間が平成15年度で9時間未満となっている市町村を対象に配水池整 備を要望しており、5月の水道事業連絡会議、7月の石川浄水管理事務所管内水道事業連絡 会議で、安定給水のための配水池建設促進を要請した。 今年度は、糸満市、北中城村、中城村及び読谷村が配水池を建設している。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 - 13 - 計画の目標 安定給水の確保 施設整備進捗率(%) 目 標 値 指標等名 アクション名 評価 26.7 実 績 値 アクション名 26.7 評価 新石川浄水場の整備 ○ 東系導水トンネルの改修の検討 ○ 多目的ダムの建設促進 ○ 北谷浄水場改良に向けての基本調査 △ 石川∼上間送水管布設工事 ○ 石川浄水場建物等の補修整備 ○ 西系列幹線導水施設建設事業 ○ 施設整備進捗率 計画どおり達成した。しかしながら、三位一体改革による国庫補助金の削減により今後は 厳しい状況になるものと考えている。そのため、施設整備にあたっては、優先順位の高い施 設から整備していく必要がある。 ・新石川浄水場の整備 9月に埋立護岸工事が完了し、現在土木工事を実施中である。なお、仮設工法の変更によ り、約3億円の経費節減効果があった(進捗率:18.7%)。 ・多目的ダムの建設促進 国の進める羽地ダム、億首ダム、大保・奥間ダムともに順調に進捗しており、羽地ダムに ついては、試験湛水を行っている。 ・石川∼上間送水管布設工事 6月に7件の布設工事を発注したが、うち3件が次年度繰越となっている (進捗率:44%)。 ・西系列幹線導水施設建設事業 名護導水トンネルについては一部繰越工事があり、早期完了に努める。大保導水ポンプ場 については予定どおり実施設計・用地取得が完了した(進捗率:85%) 。 ・東系導水トンネルの改修の検討 全体を3分割して毎年1区間ずつ調査を行い、調査結果を基に計画的に補修することとし た。 ・北谷浄水場改良に向けての基本調査 北谷浄水場の水処理設備について、調査設計を発注。 ・石川浄水場建物等の補修整備 薬注棟、ろ過池及びポンプ棟屋根の防水工事を実施。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 - 14 - 計画の目標 安定給水の確保 危機管理体制の確立 目 標 値 指標等名 アクション名 評価 施設監視装置整備 ○ 危機管理体制の確立 △ 緊急時行動マニュアルの作成 ○ 電気事故対策マニュアル作成 ○ − アクション名 緊急時給水拠点の確保 実 績 値 − 評価 △ 危機管理体制の確立 金武ダム及び名護調整池に監視カメラを設置。また、テロや台風等にも適切に対処できる よう各種マニュアルを策定中である。さらに、水道災害時の対策として緊急給水栓整備計画 書を作成した。 ・施設監視装置整備 金武ダム及び名護調整池に監視カメラを設置した。なお、カメラの設置にあたっては汎用 化を図ることにより、コスト縮減を行うこととしている。 ・危機管理体制の確立 浄水場運転管理要綱、水管理センター管理要領、水質事故対応マニュアル(緊急時行動マ ニュアル)、管路事故対応マニュアル、災害事故対策マニュアル、電気事故対策マニュア ルを策定中である。 ・緊急時給水拠点の確保 緊急給水栓整備計画書を策定し、16カ所を3年で整備することとした。平成15年度は2 カ所を整備した。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 - 15 - 計画の目標 安定給水の確保 有収率(%) 目 標 値 指標等名 アクション名 効率的な漏水探査法の調査研究 評価 100 アクション名 実 績 値 100.4 評価 ○ 有収率 平成15年度の有収率は、100.4%となっている。有収率が100%を超えているのは、近年は 大きな漏水事故等もないことから、水道メーターの誤差によるものと考えられる。 ・効果的な漏水探査法の調査研究 先進地域へのアンケートや漏水防止講習会への派遣を行った。引き続き、情報収集に努め 漏水探査法指針確立を模索する。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 - 16 - 計画の目標 安全でおいしい水の供給 指標等名 総トリハロメタン及び (㎎/L) ブロモジクロロメタン 目 基準値の 70%以下 実 クリプトスポリジウム(個/40L) 標 0 績 値 北谷浄水場総硬度(㎎/L) アクション名 評価 116 値 一部で超過 0 116 アクション名 評価 高度浄水処理施設の整備 ○ 浄水池・調整池の水質保全対策 × トリハロメタン低減化対策 △ 硬度平準化対策 ○ クリプトスポリジウム対策 ○ 水質データ管理システムの導入 ○ 水道水源の保全 △ 総トリハロメタン及びブロモジクロロメタン 夏場以降、送水時間の長い地点で、水質基準は満たしているものの水質管理目標値で ある基準の70%を超過するケースが散見された。そのため、水運用と塩素処理の停止 等により対処しているところであるが、抜本的な対策として高度浄水処理施設を導入す る必要がある。 クリプトスポリジウム 浄水では検出されていないものの、水源である一部の河川において検出されている。 北谷浄水場総硬度 硬度平準化対策の一環として導入した硬度低減化施設の稼働(6月)により平均総硬度は 目標値と同じく116㎎/L となっている。 ・高度浄水処理施設の整備 5月に実験プラントを設置し、実証実験開始。トリハロメタン生成能の低減効果を確認す るとともに臭素酸イオンも水質基準以下になることを確認。 ・トリハロメタン低減化対策 浄水処理の変更、水源取水量の調整、送水時間の短縮を図るとともに、市町村モニタリン グ調査を実施してきた。 ・クリプトスポリジウム対策 北谷浄水場の水源である川崎取水ポンプ場において検出されるようになっており、同ポン プ場における定期検査を月2回とした。また、検出された場合は、すぐに関係課に報告し、 浄水場でのろ過水濁度の管理強化を図った。 ・水道水源の保全 河川浄化の啓発に関するイベント等に補助金を拠出。また、「第3回水道原水水質保全事 業実施促進協議会」、「第1回天願川の浄化対策に係る関係行政機関担当者連絡会議」が 開催された。 ・浄水池・調整池の水質保全対策 ロボットによる断水なしでの浄水池・調整池の内部調査を行う予定であったが、資料収集 のみであった。 ・硬度平準化対策 5月30日の硬度低減化施設の稼働により6月以降の北谷浄水場平均浄水総硬度は目標値の 116㎎/L となっている。 ・水質データ管理システムの導入 システムの1次開発を行い、平成16年度から水質管理事務所にて運用開始される。 ※ ○:ほぼ計画どおり達成、△:一部達成、×:未達成 - 17 -
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