先天異常モニタ リ ングの実地調査に 関する研究 (大阪班)

先天異常モニタリングの実地調査に
関する研究(大阪班)
分担研究者倉智敬一
研究協力者大浦敏明
谷村 孝
今川 誠
寺村定雄
古山順一
福井雅夫
竹村 喬
林 昭
佐々木 陽
荻田幸雄
末原則幸
藤野俊夫
(先天異常モニタリング実地調査大阪班)
1.はじめに
近年,周産期死亡,乳児死亡は著しく減少したが,その原因のなかで先天異常の占める割合
は,ますます大きくなってきており,昭和57年では新生児死亡の22.5%,乳児死亡の27.7%を
占めている。また,欧米各国では,あのrサリドマィド」の経験を生かし,二度と同じことを
繰り返さないために,常に先天異常の発生状況を把握し,異常の出現をいち早く発見し,警報
を発し,その対策を立てるべく「先天異常モニタリング」が行われている。わが国において
も,日本母性保護医協会,東京都立病院グループ,日赤病院グループなどによって,先進的に
「病院べ一ス」の先天異常モニタリングが行われてきた。大阪府における先天異常モニタリン
グ実地調査は「人ロ動態ベース」の先天異常モニタリングとして試行し,本調査における問題
点を浮彫にし,その解決策をたてるとともに,先天異常モニタリングを全国におし広げる基礎
づくりを目的として開始された。
本年度は,いままでおこなってきた新生児調査を継続して実施するとともに,わが国での統
一した先天異常モニタリングをおこなうために,並行して先天異常モニタリング実施調査を行
っている神奈川,鳥取班と協力して,共通調査項目,共通マーカーなどの決定や,定期的報告
集計について検討し,合意を得た。今後,各項目,マーカー奇形の定義,診断基準,除外事項
などについて,引き続き,各班の間で調整することとなった。
大阪班では3班で合意した共通項目,マーカー奇形を組み入れた新「新生児調査票」を作成
し,それを使用して新生児調査をおこなう準備をおこなった。
2.新生児調査
(1)調査対象およぴ方法
大阪府にある総ての産科医療機関において取り扱かわれた全ての生産児および在胎24週以後
の死産児(在胎週数不明の場合は児体重500g以上)を対象とした。奇形は発生頻度,重症
一129一
li辮
届出数
嵜形児発生頻度
lil
奇形児数
奇形児数
奇形児発生頻度
19ε2 ’ 19鴎 19図
1−3 4−6 7−9 10−12 1−3 4−6 7−9 10−12 1−3 4−6 7。9
届出年月
(3ヶ月毎)
図1 大阪府先天異常モニタリング実地調査 届出数・奇形児数・頻度
1981。12∼1984,9
表1 新生児調査と大阪府人口動態統計
11981.12∼1984.9
先天異常モニタリング実地調査 大阪班
大阪府人口動態統計
昭和57年
・全 届 出
昭和57「年
全出産
169,872
64,886
死産児
0。64%
0.68%
母平均年齢
’28.03歳
28.02歳’
母35歳以上
6,54%
6』,16%
4,58%
性比*
1.06
1。04
1.05
初産婦*
43.1 %
41.6%
低体重児*
5,40%
早産*
4,45%
4.80%
双胎*
1.21%
1,11%
血族結婚
0。24%
0,26%
、5・24・%
106,826』
0.68%
44.6%
5.40%
、1.20%
*生産児について
度,診断度を考慮しかつ国際クリアリングハウスの11項目を含む22項目のマーカ』奇形を定め
るとともに,その他の奇形をも対象寺しか。1奇彦は生後7日目までに診断がついたものに限っ
ロヌ ひリチ
た。調査票は奇形の有無にかかわらず,全ての児につし)七調査票を作成する全例報告方式をと
った。調査票の内容はA=母(産婦)の情報,B:児の情報,C:奇形の有無,・・D:奇形の内
訳に関する項目に分れており,またあらかじめ図を挿入し記載の助けとした。』調査票は毎月ご
とま、とめて翌月10日までに各地区医師会を通じ大阪府医師会へ回収した。
一130一
表2 各マーカー奇形児数と頻度
(対出産10,000) 60。ネ231
一、』鍾、
マーカー奇形
奇形児数
ノ、
1.無’脳
128
2.脳r脳髄膜瘤1 丹
3.水 頭
rr一
奇形頻度
23「
7.5
1.’4
3。5
59
4.単前脳胞
8
0.5
5.小眼球・無眼球’
26
1。5
6.耳介異常
340
20.0
7.唇 裂
8.口蓋裂
鴨・・
13,3,
・83
4.9
39一
2.言
11、食道閉鎖および狭窄・気管食道痩
12,膀帯ヘルニア1
13.直腸および肛門の閉鎖
14.尿道下裂
15.外陰・会陰部異常
3 ー ウ一 〇D 4 4
10,脊椎披裂(二分脊椎〉・脊髄髄膜瘤
︻ *
﹂ 2 7 7 1 2
5 2 4 6 3 7
9 0,5 3 5 n乙
9.小顎 22§
16,多 指
123
7.2
17.合 指
18.裂 手
64
3.8
9
0。5
41
2.4
19,上肢の減数異常(減形成)
20.上肢の絞拒輪症候群
0.5
8、
16『,多 趾
76
17『。合 趾
91
5.4
18『.裂 足
2
0.1
4。5
19「.下肢の減数異常(減形成)
23
1.4
2α・下肢の絞掘輪症候群
11
、0.7
21. ダウン症候…群
104
6.1
22.結合双生児
3
0.2
届出数 169,872
「
一
レ”㎜
1
男子における頻度
(2)結 果
昭和56年12月から59年9月までの34ヵ月の分として,169,872枚の調査票が回収された(表
1)。このうち昭和57年の分は6街886枚で,1これは同年の大阪府入口動態統計の出生+死産ゐ
約60.5%に相当する。毎月の届出数は4,500から6,000であった(図1)。昭和57年の母平均年
齢は28.02歳,母35歳以上は6,16疹,死産児0.68彩,低体重児5.24%,早産児4』80%であった
(表』1)。1この間での奇形児の発生頻度は1,07殆,またマーカー奇形をもつ児の頻度は0181%で
あった。
1”
i) 主なマーカー奇形の頻度
主なマーカー奇形の頻度(対出産10,000)・をみると無脳7.5,』水頭3.5,唇裂・1313,口蓋裂
一131一
%湘 ⑳ m⋮ 80%⑩ 溢 笹 跨
1 1 1 0。 L − 乱 α
奇形発生頻度 奇形発生頻度
父年齢(5歳階級)別
奇形児頻度
4.o O4.0
母年齢(5歳階級)別奇形児頻度
一,5 202530354045一
一24 −29 −34 −39 −44
年 齢
図2 父年齢(5歳階級)別
奇形児頻度
0
00 0ワ543
﹄騒3 ∩乙 −
︵薄出産一〇、σOO︶
奇形発生頻度
∼1920∼2425∼2930∼3435∼3940∼44
母 年 令
図5 母年齢別ダウン症候群発生頻度
4.9,.脊椎披裂3、5,気管食道痩・食道閉鎖1.2,尿道下裂は男子の4、1,ダ・ウン症候群6.1で
あった(表2)。
(ii)・各因子(群)における奇形頻度
母年齢(5歳階級)別奇形頻度をみると20∼39歳では差がみられないが,19歳以下および40
歳以上において高くなっていた。父年齢が上昇するにつれ奇形頻度がやや漸増する傾向にあっ
た(図2)。各マーカー奇形と父母年齢との関連については,母年齢の上昇につれダウン症候
群の発生頻度が高くなるということが確かめられた(図3お
一132一
表5 各因子(群)における奇形発生頻度
主な因子 (群)
奇形児頻度(%)
全出産
1.07
双胎
2,01
早産児
3,27
低体重児
3.61
早産+SFD(一1.5SD以下)
生産(生後7日以上生存)
生後7日以内の死亡
11.3
0.79
19.5
子宮内胎児死亡
10,2
死産(分娩中)
26.9
%1
0
奇形発生頻度
1
0.5
24∼2728∼3132∼3536∼3940∼4344∼週
在胎週数
図4 在胎週数別奇形発生頻度
単胎での奇形頻度は1.05%であるのに対し,双胎では2.01%と約2倍であった(表3)。在
胎週数別奇形頻度をみると,正期産群では0.93%であるのに対し早産児群では3,27%と高く,
また,早産群のなかでも在胎週数が少ないほど奇形頻度は高くなっていた(図4)。児体重別
奇形頻度をみると,児体重2,500∼3,999g群0.87%に対し2,500g未満の低体重児群では
3.61%と高かった。また,児体重が軽くなるほど奇形頻度は高くなった(図5)。Light for
date児(以下LFDと略す)では奇形頻度は高くなり,LFDの程度が進むほど奇形頻度はさ
らに高くなり,この傾向は早産児群においてより著明となり,早産かつ一1.5SD以下の群で
は11.3彫,すなわち8例のうち1例は奇形を持つ児であった(図6)。従来より,死産児にお
いて奇形頻度が高いことが指摘されていたが,今回の調査では生産群を生後満6日以上生存し
た群(生産生存群)と,生後満6日以内に死亡した群(生後死亡群)に分け,死産児を死産児
(分娩前)すなわぢ子宮内胎児死亡群と死産児(分娩中)とにわけた。生産生存群0.79%である
のに対し,死産(分娩前)10.2鰯と高かったが,生後死亡群19.5%,死産(分娩中)群で26.9
%ときわめて高かった(表3)。
一133一
%3020 佃 5432 1 渇。4
00
奇形発生頻度
∼499 500
∼999
3000 3500 4000
1000 1500 2000 2500
499∼1999∼2499∼2999 ∼3499∼3999 ∼g
児 体 重
・》
、
、
図5 出産時体重別奇形頻度
12
10
9
尋
奇
形 7
頻 6
在胎
翠一36週
度
(恥) 5
4
3
2
曲
37−41週
1
十
5
LD
S
児煙くマ65一巳。.5−0’ +0ゑ
<
+0・5 南1・5
図6 児発育と奇形頻度
表4.産婦の疾患と奇形
・産婦の疾患の一
奇形児数
奇形頻度
有無
届出数
無
1557539
1,358
妊娠中毒痒,
92,43
・36.
1.48
糖尿病
369
17
4.61
甲状腺疾患
315
1
0.63
産婦の疾患
一134一
%
0.87
O∼寸
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遡
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一135一
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ゆ一
一
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一 一
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一
荘瞭無燵
癬紹藁
冊 韻
鞭 細
羅 輪
腔畔趣︽
副ト掴磁
騒置嚢掴
卜蝿ミぐ毎塩
遜置掴釧
譲踏理紅
緊 ノマ
荘蝋竃吋
1乞
敵期□
談 凶
1
・R6
営蜜聴
ぐ甫鳳
卜鷲ムヘぐ盗
領総
盗演醤
醤 煮
判軽渕
盗 轟
蝉ー衆−卜
司
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荘
製
ぜ
鼠甜醍畔鐸
員湊
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∩潔
無紹
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一H−H冒→一 一H一一㎝ H−H一〇〇 Qq㎝
卜
一136一
︵対出産︸O、OOO︾
奇形発生頻度
21
無脳の発生頻度の推移
12.0
7,45
0.45
唇裂の発生頻度の推移
18。0
8,6
1982 1983 1984
1−3 4−6 7−9 10−12 1−3 4−6 7−9 10−12 1−3 4−6 7−9
届出年月(3ヶ月毎)
図 7
表7 主なマーカー奇形のベースラインと期待値・観察値
マーカー奇形の種類
水頭
唇裂
口蓋裂
脊椎披裂
気管食道痩・食道閉鎖
謄帯ヘルニア
直腸・肛門の閉鎖
尿道下裂
多 指
合指
多趾
合趾
ダウン症候群
届出数
*男子における頻度
126,772
期待値
観察値
38,253
観察値/期待値
81
31
00
01
60
50
51
30
90
10
51
7
2
4
1
9
4
8
9
4
8
91
0
7
40
9
1
脳ヘルニァ
1984.1∼9
1
6
3
1
1
74008
3 14
21
1
1 0
24
12
21
12
1
2
8
6 84
8
2
4
319496
44
14
54
1
14
27
1
33
31
敏 絃
2
1
1
1
2
1
1
無脳
3
3
673635722026
7 1 33
14 31234 74生臥 臥
1982.1∼1983,12
ベースライン
母の合併症についてみると,合併症のない群0,87%に対し糖尿病では4.61%と高かったが,甲
状腺疾患では奇形頻度が高いという結果は得られなかった(表4)。
(iii)主なマーカー奇形頻度の推移
国際クリアリングハウスに準じ各マーカー奇形頻度の3ヵ月ごとの推移をみた(表5,6)。
一137一
.表8 、主なマーカr奇形の診断時期
出生前診断例
奇形の種類
症例数
24週以前の症例
例数
(%)
104
99
脳ヘルニァ
21
14
66.7
水
頭
46
16
34,8
脊椎披裂
46
膀帯ヘルニア
31
ダウン症候群
80
無
脳.
4
6
2
一95.2
8.7
19.4
2.5
5
1
1
1
,.3
表9 先天異常モニタリング実地調査の統一案(1』) 調査方法,調査項目
調査対象 1.総ての生産児
2,在胎満24週以後の死産児(週数不明の場合は児体重500g以上)
方法生後7日(生後満0日から満6目)迄に診断がついたものに限る
奇形の有無にかかわらず総ての児について調査票を作成する
(全例報告方式)
調査項目
母(産婦)に関する項目
1.母年齢
2。父年齢
3,血族結婚(いとこ婚)
4.妊婦の疾患 (1) 重症妊娠中毒症
糖尿病
121
13〕 甲状腺疾患
(4) 心疾患
(5〉 腎疾患
(6) てんかん
5.妊娠・分娩歴 ほ1 自然流産(妊娠満24週未満)
〔2) 死産 (妊娠満24週以後)
’(31 生産 (妊娠週数を問わない)
6.奇形児出産歴
7.妊娠初期の住所
8.喫煙習慣
9.飲酒習慣
新生児に関する項目
1.生年月日
2.在胎週数
3.性
4,
生産・死産の別
5。児体重
6,単胎・多胎の別 多胎の場合は 胎児数
外表奇形の有無
1.診断時期
2.
外表奇形の種類とマーカー奇形の種類の数
一138一
表10 先天異常モニタリング実地調査の統一案(2)
マーカー奇形
1,無 脳
2.脳・脳髄膜瘤
3.水 頭
4.小 頭
5.単前脳胞
6.小眼球・無眼球
7.白内障
8。小 耳
9。外耳道閉鎖
10.唇 裂
11.唇裂口蓋裂
12.口蓋裂
13.その他の顔面裂
14.脊椎披裂(二分脊椎)・脊髄髄膜瘤
15,食道閉鎖および狭窄・気管食道痩
16,膀帯ヘルニア
17.腹壁破裂
18,直腸および肛門の閉鎖
19.尿道下裂
20』勝胱外反
21.性別不分明の外生殖器異常
22,多 指
23.合 指
24.裂 手
25.上肢の減数異常(減形成)
26,上肢の絞掘輪症候群
27.多 趾
28.合 趾
29,裂 足
30.下肢の減数異常(減形成)
31.下肢の絞拡輪症候群
32,ダウン症候群
33.軟骨無形成症(Achondropl紋sia)
34,結合双生児
先天奇形のように各異常の頻度が低く,かつ調査母集団が十分大きいときは,その発生数はポ
ア.ソン分布に従うことが指摘されている。図7のなかでポアソン分布での90%の区域を示し
た。無脳および唇裂においては・ポアソン分布の90%上限を越えたことが3回あったが,一時
的であり継続的な高値ではなかった。なお1無脳にお』ける在胎週数は24母27週,11彩,28∼a1
週,25%,32∼35週,31努デ’36∼39週,23%と在胎週数が一定でないのでず最終月経日を逆算
し,その月による推移をみた。調査の初期に90%上限を越えたことがあったが,一時的で,そ
の後は異常高値はみられていない。
また,国際クリアリングハウスに準じ,観察値/期待値をもとめた。ここでは,昭和57∼58
年の2年間の頻度をベースラインとし,昭和59年1∼9月の9ヵ月における期待値および観察
値/期待値を求めた。口蓋裂で観察値/期待値が1.46,脳ヘルニアで1.43,膀帯ヘルニア1.43,
一139一
ダウン症候群1.54であったが,高値はえられなかった(表7)。
(iv) 主なマーカー奇形の診断時期
無脳の95彩,脳ヘルニアの66彩,水頭の35%が出産前に診断されていた(表8)。また,無
脳などで・妊娠24週以前に診断されている症例も少なくなく・今後・このような傾向がますま
す大きくなるものと推測する。今後,これらの外表奇形をマーカーとして使用する場合,この
ような症例をいかに把握するかが,本調査の成否の鍵といえる。
3.新「新生児調査」について
わが国での先天異常モニタリングの統一について,神奈川班,鳥取班と合同で検討した結
果,共通調査項目(表9)および共通マーカー(表10)の合意をえた・それらの項目につい
て,次年度より定期的に報告,集計することとなった。なお,これらの共通項目は最低共通項
目であり,それらをふまえ各班で具体的な調査票を作成することとなった・なお・各項目・奇
形マーカーの定義,などについて,今後,継続して検討する予定である。
これらの結果をふまえ,大阪班では図8,9の如き調査票を作成した。なお調査票は表裏両
面印刷となっており,奇形ありの場合には裏面にも記入するようになった。
なお,調査対象,診断時期,調査方法は従来通りである。
謝辞;本調査は,大阪府医師会,大阪産婦人科医会,日木母性保護医協会の諸先生の御協力によるも
のであり,感謝いたします。
参 考 文 献
1)Rina Chen;Statistical tachnics in births defects surveillance systems.ContL Ep圭一
dem。Biostatist。,1:184∼189,1979。
2)Intemational C正earinghouse for hirths defects monitoring systems・1980・1981・1982
Annual report(1982,1983,1984),Stockhorm,
3)末原則幸,倉智敬一:先天異常モニタリングシステムの現状と問題点.産婦人科の世界,
37;17∼22,1985.
4)倉智敬一,大浦敏明,谷村 孝,寺村定雄,今川 誠,福井雅夫,竹村 喬,林 昭,
張 知夫,荻田幸雄,藤野俊夫,末原則幸;大阪府における先天異常モニタリングプロ
グラム。大阪府医師会医学雑誌,18:88∼89,1985。
5)末原則幸,倉智敬一,寺村定雄,福井雅夫,竹村 喬,荻田幸雄;大阪府先天異常モニ
タリング実地調査.大阪母性衛生学会雑誌,19;63∼72,1985。
一140一
D 外表奇形の内訳(続き)
e マーカー外表奇形(図示とあるものは、必ず f項で詳細に説明して下さい。また左、右、左右ともを明示して下さい。)
頭部1 □田無 脳
体幹20日踵脊椎披裂{二分脊椎)・脊髄髄膜瘤 (図示)
2[ユ皿脳。脳髄膜瘤
21口漁食道閉鎖おjfび狭窄・気管食道疲
3口皿水頭
4口鷹小頭
22口:“膀帯ヘルニア (図示1
5口泌単前脳胞 (図示・)
24ロロ“直腸およぴ肛門の閉鎖
6□渇小限球・無眼球 (左、右、両側)く図示)
25口脳尿道下裂 (図示}
7[コ働白内障 (左、右、両側)
26ロロ錯膀’胱外反
8口m小耳 (左、右、両側)〔図示)
27□1絡性別不分明の外生殖器異常 (図示)
23口1⑫腹壁破裂(図示)
9口拗外耳道閉鎖 (左、右.両側)
L肢28口1岬多指 (左、右、両側)(図示)
珀□憎副耳 (左、右、両側)(図示)
29ロ1“合指 佐、右、両側)(図示1
11□潤耳前震孔 (左、右、両側)(図示)
30□憎裂手 〔左、右、両側)(図示)
12□脱耳介低位 〔左、右、両側)(図示)
31口獅L肢の減数異常(減形成〕(左、右、両側)(図示》
13日説埋没耳 (左、右、両側)(図示)
32口鳴上肢の絞苑輪症候群 【左、右、両側)1図示》
14口悌その他の耳介異常 (図示)
15ロ03県唇裂 く左、右、両側)(図示)
16口階唇裂+ロ蓋裂 (左、右、両側) (図示)
17目燭口蓋裂 (左、右、両側)(図示)
18□蹴その他の顔面裂 (図示)
下肢33口悦多趾 (左、右、両側)(図示)
34□鵬合趾 (左、右.両側)(図示》
35口醜裂足 (左、右.両側)(図示)
36口旧下肢の減数異常〔滅形成) (左、右、両側) (図示)
37□搦下肢の絞据輪症候群・(左、右、両側》(図示)
その飽38□愉ダウン症候群
19□偶小顎
39 [コ1釦軟骨無汗多成揃三 〔Ac駈o“drop監asia)
40口糊結合双生児 (図示)
f その他の外表奇形、内臓奇形、騰帯・胎盤等の異常があれば記入して下さい。
(口mあり [コ撤なし〉
(部位、症状などを 具体的に記入して下さい.)
g 備考 e、f項の説明のため、必要に応じ、図示あるいは写真を添付して下さい。
(写真日mあリ ロmなし)
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。。/侭鼻孔
口蓋垂
厚生省研究フィールドワーク大阪班
図 9
一142