製品仕様書PDF - Azbil Corporation

No.SS1-PRX300-0010
(第 3 版)
【Rel.300】
リレーショナル製造情報管理システム
プ
レ
キ
シ
オ
PREXIONTM
(PREXIONスマートクライアントMIB)
ン
1. 概 要
PREXIONは、プラントや工場内のさまざまな監視・制御システ
ムからプロセスデータや製造データを自動収集し、そのデータ
を長期に渡って履歴データとして蓄積し、オープンな製造情報
管理環境を提供します。PREXIONによって収集/蓄積された
データは、ネットワークを通じてさまざまな部門のパソコンで
容易に利用できます。
PREXIONは、対象とするプロセスに合わせたデータ収集ができる
ように、次のようなデータハンドリング機能を持っています。
PREXIONは、図1の機能構成図のように大きく次の3つのコン
ポーネントで構成されています。
● PREXIONコレクタ
(データ収集機能)
● PREXIONサーバ
(データ管理機能)
● PREXIONクライアント(データ利用機能)
PREXIONコレクタ
(以下コレクタ)
は、さまざまな監視・制御シス
テムとのインタフェースとして機能し、プロセスデータを監視・
制御システムから収集します。
PREXIONサーバは、コレクタの収集したプロセスデータにタイム
スタンプを付加して、ヒストリデータとして保存管理します。
また、PREXIONクライアントからのデータ要求に対して、デー
タを返します。
PREXIONクライアントは、PREXIONサーバで保存管理してい
るデータに、アクセスするためのミドルウェアとPREXIONの
データを利用するためのアプリケーション・ソフトウェアを提
供します。データを利用するためのアプリケーション・ソフト
ウェアには、ヒストリトレンド、イベントヒストリクライアン
ト、ロット実績管理クライアント、スマートクライアントMIB
があります。このクライアントにより、PREXIONのデータ利用
者は、計器室から離れた事務所や本社からも、イントラネット
や公衆回線/専用線を経由して容易にアクセスすることが可能
です。
■ 連続ヒストリ
連続ヒストリは、定周期でプロセスデータを収集する機能です。
■ イベントヒストリ
●
●
ユーザ定義イベント
ユーザ定義イベントは、ロットやバッチの実績収集のよう
な、割り込み処理的にデータ収集する機能です。
標準イベント
標準イベントは、アズビル株式会社製制御システム(*)のプロセス
アラームやオペレータ操作、メッセージなどのイベントを収集す
る機能です。
*:Advanced-PSTM、HarmonasTM、Industrial-DEOTM
■ ロット実績管理
(オプション)
ロット実績管理は、ユーザ定義イベントで収集した各ユーザ定
義イベント
(通常は各工程)
ごとの実績データをロットの実績と
して1つにまとめる機能です。収集されたロットの実績データ
を一覧表示したり、ロットごとの実績帳票を自動もしくは手動
で作成したりすることができます。
PREXIONクライアント
ヒストリ
マネージャ
ヒストリ
トレンド
Microsoft
Excel
Microsoft
Access
ヒストリ
シート
アドイン
ヒストリ
クエリ
アドイン
Microsoft
IE
スマートクライアント
MIB
ロット
実績管理
クライアント
イベント
ヒストリ
クライアント
イベント
ヒストリ
マネージャ
情報系ネットワーク
PREXIONサーバ
Microsoft
IIS
アプリケーションサーバ
管理サーバ
ロット実績管理
(Webサービス) (Webサービス)(Webサービス)
連続ヒストリ
MIBデータベース
イベントヒストリ
ロット実績管理
ヒストリエンジン
ユーザ定義イベント
標準イベント
イベントヒストリエンジン
制御系ネットワーク
PREXIONコレクタ
OPCサーバ
OPC:OLE for Process Control
IIS :Internet Information Service
IE :Internet Explorer
制御システム
図1. PREXION機能構成図
1
2. 機能概要
2.1. PREXIONコレクタ
コレクタは、制御システムからプロセスデータや製造データを
収集します。PREXIONのコレクタは、連続ヒストリ用として
定周期でデータ収集する機能と、ロットやバッチ処理に対応し
たイベント的にデータ収集するユーザ定義イベント機能をサ
ポートします。コレクタは、OPCデータアクセス2.0に準拠した
OPCサーバです。
下記の制御システム用のコレクタを準備しています。
● TDCSTM3000 Rel. 430
● Advanced-PS
(APS5000)
● Harmonas、Industrial-DEO
● CENTUM XL
(ECGW3経由)
● CENTUM CS
(ACG経由)
● EX-5000
(GWU経由)
また、上記以外にもさまざまな制御システムからデータ収集が
行なえるように、各制御システム用のコレクタを作成すること
が可能です。
PREXIONコレクタとPREXIONサーバとの間は、OPCにより接
続されています。したがって、OPCサーバが提供されている制
御システムにおいては、当社のPREXIONコレクタを使用する
ことなく、PREXIONサーバにデータ収集が行なえるように設
計されています。他社から提供されるOPCサーバには、下記の
ようなものがあります。
● Exaopc
● CS1000/CS3000のHISで動作するOPCインタフェース
● CIEMAC DS OPCサーバ
● DeviceXPlorer MELSEC OPC Server、DeviceXPlorer SYSMAC
OPC Server、デバイスエクスプローラ2007
など
図2. ヒストリマネージャ
PREXIONサーバで管理しているヒストリカルデータに対して
データを挿入したり、保存されているデータ値を修正したりす
ることもできます。データ値を修正した場合には、いつどの
データを何から何に変更したという修正記録が残ります。デー
タ値の修正は、システム管理者のみが行なえます。
2.2. PREXIONサーバ
2.2.1. 連続ヒストリ
PREXIONサーバは、コレクタが収集したデータにタイムスタ
ンプを付加して、リレーショナル・データベースのテーブル上
で、ヒストリカルデータとして保存管理します。PREXION
サーバでは、制御システムには存在していないデータを計算ア
イテムとして登録することができます。
また、定周期データ収集において収集周期に依存しないデータ
利用が可能なように、次のようなインターバルやリダクション
を施したデータサービスが行なえます。
● 保存値
(生値)/内挿値
● ユーザ指定インターバルのスナップショット/平均値
● ユーザ指定インターバル最大値/最小値
● ユーザ指定インターバル合計値
● ユーザ指定インターバル差分値/ロールオーバ補正付き差分
また、上位アプリケーションがリアルタイムデータを必要とす
る場合には、最新のスキャンデータをリアルタイムデータとし
て利用できます。
PREXIONサーバでは、収集するタグデータをプラント、エリ
ア、ユニット、または ライン、工程、装置といったディレクト
リ/サブディレクトリに分けて作成することができ、データを
実装置に合わせた形で階層化して管理することができます。こ
れにより、データ利用者は、Windowsのエクスプローラの操作
に近い感覚で、目的としているデータに迅速にアクセスできま
す。または、データの日本語名称
(ディスクリプタ)
をキーワー
ド検索できます。
図3. データ編集履歴
2
PREXIONのデータは、外部メディアにアーカイブすること、
および自動アーカイブすることが可能です。ヒストリカルデー
タファイルのヒストリ期間はアーカイブ設定ウィンドウで確認
できるので、外部メディアにアーカイブした場合にも、目的の
データファイルを迅速に探し出すことができます。
図6. 出力ファイル一覧ウィンドウ
図4. アーカイブ設定ウィンドウ
既設の制御システムからPREXIONにデータ収集する場合に
は、制御システムのタグ・データベースから排出したテキスト
ファイルを元に、収集保存したいタグを一括コンフィギュレー
ションできます。
テキストファイル内の設定項目は下図のように列名が自動的に
読み取られ、設定項目をどの列から取り込むか容易に設定でき
ます。
図7. 出力タスク編集ウィンドウ
2.2.2. ユーザ定義イベント
ユーザ定義イベントとは、制御システムのフラグをイベントト
リガとして設定し、このイベントトリガフラグがONした時の
み、あらかじめ設定しているアイテム
(タグ)
データを収集する
機能です。トリガフラグがONした時、スナップショット
(1回
のみ)
収集する設定と、トリガフラグがONの時に定周期で収集
するように設定することができます。
図5. アイテム一括登録ウィンドウ
ヒストリデータのファイルエクスポート
PREXIONサーバでは、PREXIONで管理しているヒストリデー
タを下記のファイルフォーマットで出力する機能が提供されて
います。
● CSVファイル
● テキストファイル
● HTMファイル
CSVおよびテキストファイル、PREXIONのサーバマシン上で
も、ネットワークで接続されているマシン上でも出力すること
が可能です。したがって、生産管理システム側がプロセスデー
タを必要とする場合には、このファイル出力機能を使って運転
情報をアップロードすることも容易に行なえます。
また、HTMファイルでファイル出力し、IIS
( Internet Information
Service)
を使用することにより、イントラネット上で運転デー
タを公開することも可能となります。
図8. イベントヒストリマネージャ
3
2.2.3. 標準イベント
標準イベントとは、アズビル株式会社の制御システム(*)の発報
するプロセスアラーム、オペレータ操作、メッセージなどのイ
ベントを自動収集して長期保存します。
ルできるため、異なった時間のデータを容易に比較することが可
能です。表示時間を現在とした場合には、最新の収集データを使
用して自動的にデータを更新します。代表的機能は、スクロー
ル、ヘアライン・カーソル、ズームなどです。
前述のトレンドからワンタッチで解析機能へ展開できます。
また、散布図や管理図上のグラフ上で必要な部分をダブルク
リックすると、その時のトレンドへと展開します。
● 相関・回帰分析
● ヒストグラム
● 管理図
*:Advanced-PS、Harmonas、Industrial-DEO
2.2.4. ロット実績管理
ロット実績管理は、ユーザ定義イベントで収集した各ユーザ定
義イベント
(通常は各工程)
ごとの実績データをロットIDやバッ
チ番号をキーにして製造実績として1つにまとめる機能です。
スナップショット
(1回のみ)
収集のユーザ定義イベントのみを
サポートしています。
<ユーザ定義イベント>
ロット管理共通ID
収集データ
工程1
Lot ID
ユーザ定義イベント
データ収集
ロット定義
銘柄 データ1 データ2 データ3
収集データ
工程2
Lot ID
銘柄 データA データB
収集データ
工程3
Lot ID データX データY データZ
図9. ロット実績収集イメージ
各行程でのデータは、ユーザ定義イベントで設定された項目を
使用し、下図のようにユーザ定義イベントを組み合わせてロッ
トを定義します。
図11. 解析機能
■ トレンドグラフとイベント情報のリンク
ロットやバッチ処理のイベント
(ユーザ定義イベント)
や、アズ
ビル株式会社DCSのプロセスアラーム、メッセージ、オペレー
タ操作イベント、バッチスイートが発するバッチイベントのイ
ベント情報と連動してトレンドグラフを表示することができま
す。
●
プロセスアラーム
●
システムアラーム
●
システムイベント
●
シーケンスイベント
●
オペレータチェンジ
●
メッセージ
●
バッチイベント
図10. ロット実績管理設定ウィンドウ
2.3. PREXIONクライアント
PREXIONクライアントでは、PREXIONで管理しているデータ
を利用する環境を提供します。
2.3.1. トレンド
■ トレンド基本機能
トレンドは、PREXIONのヒストリデータをトレンドグラフ化して
表示するアプリケーションです。時間スクロールやズームを始め
とする豊富な機能がほとんどマウスの操作で利用できます。
また、下図のように複数のトレンドウィンドウを表示している場
合のウィンドウ間でのタグの移動も、マウスでタグをつまみ、表
示したいウィンドウ上に移動することで直感的に操作できるよう
になっています。表示中のグラフは、タグごとに時間をスクロー
図12. トレンドグラフとイベントのリンク
トレンドのカーブからどのようなイベントが運転中にあったか
を確認したり、プロセスアラームやオペレータ操作、バッチ工
程のイベントをキーにしてトレンドグラフを呼び出したりする
ことが可能となります。これにより、運転解析や規格外製品製
造時のトラブル解析などを支援します。
4
2.3.2. ヒストリ・リンク
(Microsoft Excel/Microsoft Access
インタフェース)
ヒストリ・リンクは、Microsoft ExcelやMicrosoft Accessから
PREXIONのヒストリデータにアクセスするための環境を提供
します。
PREXIONのヒストリデータをMicrosoft ExcelやMicrosoft Access
へ取込むには、それぞれのメニューからヒストリ・クエリ・ビ
ルダを呼び出します。これを利用することにより、Microsoft
ExcelやMicrosoft Access上にPREXIONのデータを容易に取り込
むことができます。
また、Microsoft Excelでは、データの自動更新をすることもで
きるため、リアルタイムの簡易な監視アプリケーションも
Microsoft Excelの基本的な使い方だけで容易に行なえます。
2.3.3. 印刷ジョブ
印刷ジョブは、Microsoft Excelで作成した帳票の印刷およびそ
の帳票をファイルへ保存するタスクスケジューラです。
Microsoft Excelで作成した帳票の印刷をスケジューリングした
り、印刷後その帳票を下図のように作成した日時をファイル名
に付け加えたファイルとして保存します。
図13. Microsoft Excelへのデータ取り込み
図14. 帳票出力ファイル
5
2.3.4. ヒストリ・クエリ・ビルダ
ヒストリ・クエリ・ビルダを利用することにより、タグ名と時
刻など、自分が使いたいデータを指定するだけで、そのデータ
を入手できます。
また、ヒストリ・クエリ・ビルダでは、収集したデータを生
データで利用したり、平均値など演算結果として利用したりす
るなど、データ利用目的によって、下記のような様々な検索
モードを準備しています。このクエリ・ビルダは、トレンド、
Microsoft Excel、Microsoft Access、ヒストリ・ページのクライ
アント機能から呼び出して利用できます。
● 保存値
● 最小値
(生値)
● 最終値
● 合計値
● 補間値
● 差分値
● 平均値
● 積算値
● 最大値
● 変化幅
● 標準偏差
● データ数
図17. ロット実績帳票イメージ
2.4. スマートクライアントMIB
(Rel.300以降で対応)
スマートクライアントMIBは、PREXIONで収集しているデータを
使って、操業状態を解り易く可視化するためのクライアントです。
■ 主な特徴
● ドラッグ&ドロップによる直観的操作
アイテムのドラッグ&ドロップで表示形式を変更したり、関連情
報の呼び出しが可能です。例えば、グラフィック上の数値データ
やバーグラフをマウスポインタでつかみ、トレンドグラフ上に置
くことで該当アイテム
(タグ)
をトレンド表示可能です。
● リプレイ表示
現在値の操業状態を表示するだけでなく、PREXIONのヒス
トリカルデータを使って、過去の操業状態をリプレイ表示す
ることが可能です。
● ビジュアルエンジニアリング
Microsoft Visioを使用し、Visual Basicやスクリプトなどの特
別な知識を必要とせずに画面作成が可能です。
図15. ヒストリ・クエリ・ビルダ
2.3.5. ロット実績の検索とレポート
ロット実績としてまとめた情報を、ロットIDや銘柄、期間、も
しくは任意の実績データで検索条件を設定し、検索することが
できます。
検索条件に該当したロットは下図のように一覧に表示されま
す。この一覧より、選択したロットの詳細レポートをMicrosoft
Excelで表示することができます。レポートのフォームは自由
にMicrosoft Excelシート上に作成でき、開始から終了までの任
意のアイテムのトレンドも表示することができます。
また、帳票用クライアントパソコンからは、ロット終了時に自
動でレポートを印刷したり、Microsoft Excelファイルを自動生
成することができます。
図16. ロット実績一覧
図18. MIBランタイムのサンプル
6
●
セキュリティを確保した通信
WEB通信のhttpを使用して通信することで、サーバとクライ
アントの間でファイアーウォール越しにセキュリティを確保
して利用することが可能です。
●
ブラウザ起動パーツ(注)
ウィンドウ内のボタンから通常使うブラウザに設定されたブ
ラウザを起動し、指定したURLのWebページを表示します。
Web表示パーツ(注)
■スマートクライアントMIB基本機能
● グラフィック作成機能
画面作成はMicrosoft Visioを使用して、特別なアプリケー
ション知識なしで作成可能です。PREXIONで収集している
データを下記の標準パーツを用いて様々な形式で表現するこ
とが可能です。各種パーツはVisioのステンシルに組み込まれ
るので、Microsoft Visioで静止画の作成が可能です。
●
標準パーツ
スマートクライアントMIB内のウィンドウに指定したURLの
Webページを表示します。
注:ブラウザ起動パーツとWeb表示パーツへのドラッグ&ドロップ
には対応していません。
●
PREXIONパーツ
PREXIONで収集しているデータを表示するパーツには、以
下のようなものがあります。
データ表示パーツ
PREXIONから取得した数値データや文字列データを表示しま
す。表示するアイテムの値だけでなく、アイテム
(タグ)
名、工
業単位、ディスクリプタ
(日本語名称)
も表示できます。
リプレイ機能
グラフィック画面に配置されたアイテム
(タグ)
のデータを過
去の任意の時間に戻し、過去の状態を再現することができま
す。戻した時刻から再生
(倍速再生機能あり)
し、プロセスの
挙動を確認することができます。
また、リプレイ期間と再生スピードをファイル保存しておく
ことも可能です。
図19. アイテム情報付きデータ表示
ステート表示パーツ
PREXIONから取得したアイテム
(タグ)
のON/OFFや開/閉な
どの状態を表示します。生値に文字列を対応させることも
できます。
(例:生値「0」→表示「閉」など)
図23. リプレイ設定ウィンドウ
●
アイテム一括変更機能
同一装置群や設備が複数ある場合には、1つの画面レイアウ
トでアイテム
(タグ)
だけを入れ替えて表示することが可能で
す。画面内のアイテム
(タグ)
をグルーピングし一括して他の
アイテム(タグ)グループに変更することができます(パーツ
プロパティセット)。
●
ポップアップ表示
ウィンドウ内を分割してグラフィック画面を作成するほか、
ポップアップウィンドウとしての画面を作成することが可能
です。
また、ウィンドウ内の画面をポップアップ表示に切り替えて
表示することも可能です。
●
業務に応じたメニュー切り替え
ユーザをグループ分けして管理することができるようになっ
ているため、クライアントからは業務に応じた必要な画面だ
けを表示できます。
●
サーバでの画面情報一元管理
作成した画面はサーバで一元管理します。画面の追加や変更
があった時には、サーバから必要な情報をダウンロードする
のでクライアントでのメンテナンスは不要です。
図20. ステート表示パーツ
トレンドパーツ
PREXIONから取得したデータをトレンド表示します。連続ヒス
トリクライアントでのトレンド表示と同等の操作が行なえます。
図21. トレンドパーツ
バーグラフパーツ
PREXIONから取得した数値データを棒グラフ表示します。
グラフと共にアイテム(タグ)名、工業単位、ディスクリプ
タも表示できます。
図22. アイテム情報付きバーグラフ
7
3. システム構成
3.1. マルチベンダーシステムと接続し
た場合のシステム構成
マルチベンダーの制御システムと接続す
る場合には、各社の提供するO P C サー
バ、または各制御システムのゲートウェ
イやHMI
(ヒューマン・インタフェース)
を経由して、各制御システムのデータを
PREXIONに収集します。
注: 図中では、PREXIONクライアントとス
マートクライアントMIBを分けて接続し
ていますが、両クライアントは共存可能
です。
ERP
品質管理
システム
設備管理
システム
PREXIONクライアント
PREXIONスマートクライアントMIB
PREXION
PREXIONスマートクライアントMIB
PREXIONクライアント
制御系LAN(Ethernet)
PLC
DCS
図24. システム構成
(マルチベンダーシステムと接続)
3.2. Harmonasと接続した場合のシ
ステム構成
PREXIONクライアント
PREXIONスマートクライアントMIB
Harmonasと接続して使用する場合には、
制御系Ethernetに直結した構成で動作しま
す。この場合のデータ収集する先は、
Harmonas自身が管理しているOPCサーバ
のデータとなります。
注: 図中では、PREXIONクライアントとス
マートクライアントMIBを分けて接続し
ていますが、両クライアントは共存可能
です。
PREXION
スーパーバイザリ・ステーション
(HSS)
制御系LAN
(Ethernet)
コントローラ
(DOPC III/HC)
図25. システム構成
(Harmonasと接続)
8
4. 仕 様
4.1. PREXIONサーバ・プラットフォーム仕様
必要ハードディスク容量の計算(連続ヒストリ)
数値データの場合、1データあたり約5.5バイトが必要です。た
とえば、1分周期2000アイテムの場合、1日は約 5.5バイト×60
×24×2000 = 15.9 MBが必要となります。
PREXIONサーバを動かすマシンは、当社より標準機(サーバ
CPU4600)を提供します。
サーバ機は他のアプリケーションと共存できません。
サーバCPU-4600
(HD-P91B5ASC3J)
項 目
仕 様
CPU
Intel Core 2 Duo 2.33GHz
RAM
2GB
ハードディスク
80GB RAID 1 (ミラーリング)
外部メディア
DVD-RAM(片面4.7GB)
OS
Windows Server 2003 SP1
データベース
Microsoft SQL Server 2005 SP2
保守期間
納入後5年間。保守期間終了後にサーバ機の更新が必要となります。
4.2. PREXIONクライアント・プラットフォーム仕様
PREXIONクライアントは、他のアプリケーションと共存して
利用できます。そのため、以下の示すクライアントの仕様は参
考データです。各クライアントは単独で利用可能です。
連続ヒストリクライアント
イベントヒストリクライアント
(ユーザ定義/標準イベントクライ
アント)
ロット実績クライアント
Windows Server 2003 SP1
Windows XP Professional SP2/SP3
Windows 2000 Professional SP4
OS
128MB以上(推奨512MB)
RAM
(注1)
ソフトウェア環境
83MB以上(注2)
40MB以上
ハードディスク空き容量
Microsoft Excel 2000、2002、
2003、2007
Microsoft Access 2000、2002、
2003、2007
IE 5.5以降
*Excel 2007の場合、ファイルの保
存形式はExcel97-2003互換のブッ
クのみです(拡張子xls)。
Microsoft Excel 2000、2002、
2003、2007
Microsoft Access 2000、2002、
2003、2007
注1: 連続ヒストリクライアント、およびイベントヒストリクライアントの一方
または両方をインストールする場合、空き容量は40MB 以上必要です。
.NET Framework 1.1
Microsoft Excel 2000、2002、
2003、2007
注2: 連続ヒストリクライアント、およびイベントヒストリクライアントの一方
または両方をインストール、さらにロット実績管理クライアントインス
トールをする場合は、40 + 83 = 123MB 以上の空き容量が必要です。
4.3. スマートクライアントMIB・プラットフォーム仕様
スマートクライアントMIBは、他のアプリケーションと共存し
て利用できます。そのため、以下の示すクライアントの仕様は
参考データです。
スマートクライアントMIBは、PREXIONクライアントソフト
ウェアをインストールしていないPCにも、単独でインストール
できます。
項 目
仕 様
OS
Windows XP Professional SP2 /SP3、Windows 2000 Professional SP4、Windows Server 2003 SP1
RAM
推奨512MB以上
ハードディスク空き容量
1GB以上
ソフトウェア環境
.NET Framework 2.0 SP1以降
グラフィック画面作成環境
Microsoft Visio 2003 SP2以降、2007
9
4.4. PREXIONソフトウェア仕様
4.4.1. 連続ヒストリ
項 目
仕 様
コレクタ接続形態
ローカル/リモート
接続コレクタOPC
DA (データアクセス)2.0に準拠したOPCサーバ
最大プロセスデータ収集コレクタ数
20
最大登録点数
OPCサーバによりオンライン収集するアイテム数は、実数型、整数型の場合、最大38400点。
計算値として登録するアイテムや、テキストファイルから入力するアイテムは、その制限を受
けません。
データ収集周期
1秒∼1日
(ただし、接続する制御システム、OPCサーバ、もしくはゲートウェイのパフォーマンスに依存
します。)
収集可能な制御システムのデータタイプ
実数型、整数型、文字列型、日付時刻型、列挙型、論理型
PREXIONのデータタイプ
実数型、整数型、文字列型
バックアップ/回復
構成情報の保存およびシステムの再構成機能
データ保存形式
RDBテーブル
サーバへのデータ保存能力
連続ヒストリ、ユーザ定義イベント、ロット実績管理の合計の保存能力が最大500PPS(毎秒パ
ラメータ)
アーカイブ/回復
ヒストリデータのオフライン保存・回復機能・自動アーカイブ可
データの編集
ヒストリデータの変更・挿入機能
データのエクスポート
FTPを使って定期タスクでローカル/リモート・ノードへデータをCSVファイル、テキストファ
イル、またはHTMファイルとしてエクスポートする機能(ただし、HTMファイルはローカル・
ノードのみ)
メッセージ機能
指定したタイムスタンプで特定のアイテムと結合する文字列の挿入・編集機能
書き込み
サーバを経由して、データの値を変更する機能
API言語
SQLストアドプロシージャ
提供するAPI
最新値の読み出し、ヒストリデータの読み出し、ヒストリ編集、メッセージ、書き込み(出
力)
ネットワーク
TCP/IP
4.4.2. ユーザ定義イベント
項 目
仕 様
コレクタ接続形態
ローカル/リモート
接続コレクタOPC
DA (データアクセス)2.0に準拠したOPCサーバ
最大プロセスデータ収集コレクタ数
20
最大ユニット数
359
コレクタごとのアイテム数
OPCサーバ仕様に依存
(コレクタごとのアイテム数の上限値はOPCサーバ仕様に依存しますが、イベントヒストリサー
バのH/W仕様や連続ヒストリ、イベントヒストリの負荷などにも影響を受けるので、過負荷時に
は指定されたアイテムの収集周期が守れないことがあります。連続ヒストリ、ユーザ定義イベ
ントの合計のアイテム登録(収集周期ごとのアイテム点数の総和)がデータベースへの書き込
み仕様上限値(500PPS )以下になるように定義してください。)
ユニットごとのイベント数
100イベント/ユニット
イベントごとのアイテム数
100アイテム/イベント
最大登録点数
点数に指定はなし
データ収集周期
1秒∼8時間
収集可能な制御システムのデータタイプ
実数型、整数型、文字型、日付時刻型、列挙型、論理型
PREXIONのデータタイプ
4バイト実数型、8バイト実数型、2バイト整数型、4バイト整数型、日付時間型、文字列型
バックアップ/回復
構成情報の保存およびシステムの再構成機能
データ保存形式
RDBテーブル
サーバへのデータ保存能力
標準イベントとユーザ定義イベントを合わせて1日10万件
アーカイブ/回復
ヒストリデータのオフライン保存・回復機能・自動アーカイブ可
データのエクスポート
FTPを使って定期タスクでローカル/リモート・ノードへデータをCSVファイル、テキストファ
イルとしてエクスポートする機能
ネットワーク
TCP/IP
10
4.4.3. 標準イベント
項 目
収集するDCSイベント
Advanced-PS
TDCS3000 Rel.432.6以降
収集するDCSイベント
Harmonas Rel.200以降
Industrial-DEO Rel.200以降
仕 様
プロセスアラーム、オペレータメッセージ、プロセスチェンジ、SOEイベント、システム
ステータス、システムエラー、ステータス通知
プロセスアラーム、システムアラーム、システムステータス、オペレータチェンジ、メッ
セージ、シーケンスイベント、拡張オペレータチェンジ、バッチ、自動シーケンス
PREXIONのデータタイプ
イベント種に依存(固定)
データ保存形式
RDBテーブル
サーバへのデータ保存能力
標準イベントとユーザ定義イベントを合わせて1日10万件
アーカイブ/回復
ヒストリデータのオフライン保存・回復機能・自動アーカイブ可
データのエクスポート
FTPを使って定期タスクでローカル/リモート・ノードへデータをCSVファイル、テキス
トファイルとしてエクスポートする機能
4.4.4. ロット実績管理
項 目
仕 様
実績データグループの最大登録数
100
1つの実績データグループあたりの最大イベント数
100
1つの実績データグループあたりの最大アイテム数
1000
PREXIONのデータタイプ
ユーザ定義イベントに準ずる
サーバへのデータ保存能力
連 続 ヒ ス ト リ 、 ユ ー ザ 定 義 イ ベ ン ト 、 ロ ッ ト実 績管 理の 合計 の保 存能 力が
500PPS(パラメータ毎秒)
アーカイブと回復
イベントヒストリのアーカイブにより、ロット実績も実行される
4.4.5. スマートクライアントMIB
項 目
仕 様
最大登録ユーザ数
100
プロジェクト数
20
画面更新周期
1分∼1日
リプレイ期間(注)
24時間
1画面あたりのパーツ数
50
注:過去に遡ることができる期間は、PREXIONのオンラインデータ期間に依存します。
11
5. ライセンス体系
ライセンス体系
名 称
PREXION300エントリエディション
エントリエディション ライセンス
(EE)
PREXION300エントリエディション
PEアップグレードライセンス
プロフェッショナル
エディション(PE)
ユーザCAL
プロフェッショナル
エディション(PE)
デバイスCAL
オプション
形 番
クライアントライセンスの考え方
FNV-PRX30JEE
1台のPCにのみクライアントソフト
ウェアをインストール可
FNV-PRX30JUL
PREXION300プロフェッショナルエ
ディション デバイスCAL用と同等
PREXION300プロフェッショナル
エディション
基本ライセンス ユーザCAL用
FNV-PRX30JPEU
5ユーザまで使用可能
使用するユーザ数でライセンス
(クライアントソフトウェアのイ
ンストールは自由)
PREXION300プロフェッショナル
エディション
5ユーザ追加ライセンス
FNV-PRX30JP5U
ユーザ数を5ユーザ分追加
スマートクライアントMIBを含む
PREXION300プロフェッショナル
エディション
10ユーザ追加ライセンス
FNV-PRX30JPAU
ユーザ数を10ユーザ分追加
スマートクライアントMIBを含む
PREXION300プロフェッショナル
エディション
基本ライセンス デバイスCAL用
FNV-PRX30JPED
PC5台まで使用可能
使用するユーザ数でライセンス
PREXION300プロフェッショナル
エディション
5PC追加ライセンス
FNV-PRX30JP5D
使用PC数を5台分追加
スマートクライアントMIBを含む
PREXION300プロフェッショナル
エディション
10PC追加ライセンス
FNV-PRX30JPAD
使用PC数を10台分追加
スマートクライアントMIBを含む
PREXION300ロット実績管理ライセ
ンス
FNV-PRX30JLM
PREXIONサーバ単位にライセンス
(クライアント数に制限なし)
保 守
ソフトウェア保守契約
( 年 間保 守契 約。 1年 目は
ライセンスに付与 して いま
す 。 2年 目以 降は 年間 保守
契約の更新が必要です。)
FNV-MB10JC05U クライアント数5ユーザ分追加
スマートクライアントMIB
ユーザ追加ライセンス
FNV-MB10JC10U クライアント数10ユーザ分追加
FNV-MB10JC50U クライアント数50ユーザ分追加
スマートクライアント
(注4)
MIB
FNV-MB10JC05D クライアント数PC5台分追加
スマートクライアントMIB
デバイス追加ライセンス
FNV-MB10JC10D クライアント数PC10台分追加
FNV-MB10JC50D クライアント数PC50台分追加
注1: 上記は、Rel.300のプロフェッショナルエディション、エントリエディションにおけるライセンス体系です。
注2: Harmonas/Industrial-DEOのDOHSTM、HSS_H、HSS_H、DOSS_HにおけるHarmonas/Industrial-DEO専用エディションについては、
「リレーショナル製造情報管
理システムPREXION(プロフェッショナル・エディション、エントリ・エディション)」
(No.SS1-PRX230-0010)
を参照してください。
注3: スマートクライアントMIBは、Rel.300で追加されたクライアントです。本クライアントはRel.300の導入と同時にPREXIONクライアント数と同じ数の利用が可
能になります。スマートクライアントMIBを単独でご利用になる場合は、ご利用形態に合わせてスマートクライアントMIBのライセンスを追加してください。
注4: スマートクライアントMIBのクライアント数を追加する場合は、PREXIONプロフェッショナルエディションを使用していることが条件となります。
PREXION、TDCS、Advanced-PS、Industrial-DEO、Harmonas、DOHSはアズビル株式会社の登録商標です。
CENTUM、CS1000、CS3000、Exaopcは横河電機株式会社の登録商標です。
● CIEMACは株式会社東芝の製品です。
● MELSEC OPC Server、SYSMAC OPC Serverは株式会社たけびしの製品です。
● Windows、SQL Server、Visio、Visual Vasic、Excel、Internet Explorerは米国Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。
● Ethernetは 米国ゼロックス社の登録商標です。
● Pentium、Intel CoreはIntel社の米国における登録商標です。
● その他本文中に記載している製品名、機種名、社名は各社の商標、または登録商標です。
● ここに記載されている製品は特にお断りがない限り標準製品です。
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初版発行:2008年7月
印 刷:2013年1月
(第3版)
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