高校 2 年渕上夏菜・読書のすすめ石丸篤志先生 …………………………………p.２冬休み長期貸出のお知らせ………………… p.３・特集：「世界のクリスマス」 ………………… p.４・新着図書紹介…………………………………… p.７ 1 先生方に、オススメの本・思い出の本や読書にまつわるいろいろなエピソードについて語っていただきます！私の読書遍歴数学科石丸篤志機関銃』、『里見八犬伝』、『時をかける角川映画が人気あり、『セーラー服とを買って読むようになりました。当時郎」シリーズは好きな人も多いのではています。「ガリレオ」や「加賀恭一でいて、新刊がでるのを楽しみに待っ現在は、東野圭吾の作品を良く読んが終わり、入学までの自由時間が多く少女』などは原作を読み、映画を見てミモピアの原稿を依頼されて何になってからは、赤川次郎の本を日に二私の読書の仕方は面白いと感じた作ないでしょうか。ついて書こうか悩んでいましたが、感冊くらいは読んでいました。「三毛猫」者のシリーズを集中して読んでいく又原作を読んだと思います。大学受験想文のような文章を上手く書く自信シリーズは面白かったです。は触れ合っていないように感じますことが多いので、あまり多くの作者とこのようにして思い返してみると、がなかったので、自分の今までの読書の記録を書き出してみます。大学時代には、『竜馬がゆく』を皮ていた『科学』と『学習』（どちらもルに惹かれて購入したのですが、とて水女子大学名誉教授）は書店でタイトい性格（父親から「本は財産だ」と言（雑誌は除く）を捨てることが出来な最後になりますが、私は買った本が、読書の方法の一つとしては「あり」現在は休刊）でした。毎月の付録を作も読みやすく内容も面白かったのでわれていたことも原因）なので、我が切りに司馬遼太郎作品にはまり読みることを楽しみにしていた覚えがあ「数学者」シリーズを集めるようにな家にはどんどん本がたまる一方です。記憶している、最初に定期購読したります。小学五～六年あたりでは図書りました。『国家の品格』は二〇〇六時折帰省する時に宮崎の実家に持っではないかと自分では思っています。室を利用するようになり、図書室にお年のベストセラーとなりました。また、て行くのですが、その際に昔買った本ふけっていました。『若き数学者のアいてあった江戸川乱歩のシリーズを知っている人も多いと思いますが、小を読み返してみると、年齢や生活状況本は小学生のころに学習研究社（現・借りて読み続けていました。特に少年川洋子の『博士の愛した数式』は著者に応じて感じ方が変化することがあメリカ』（著者・藤原正彦・現お茶の探偵団の出てくる話は何回も借りてが藤原教授との対談をして生まれてります。皆さんも昔読んだ本を読み返学研ホールディングズ）から発売され読んでいたように思います。中学時代きた作品です。れません。また、今読んでいる本をしてみると新たな発見があるかもしはよく覚えていないので飛ばすことにします。高校生になると自分の小遣いで本 2 3 『若き数学者のアメリカ』藤原正彦著所在：295.3/F 後々読んでみると今とは違った感想『博士の愛した数式』小川洋子著所在：913.6/O を持つかも知れません。ガリレオシリーズ最新作『真夏の方程式』東野圭吾著所在：913.6/H 『セーラー服と機関銃』赤川次郎著所在：文庫本コーナー読書のスタイルは人それぞれだと東野圭吾最新作『マスカレード・ホテル』東野圭吾著所在：913.6/H 『南総里見八犬伝』曲亭馬琴著所在：文庫本コーナー思います。多くの本を読んで色々なことを感じて下さい。『時をかける少女』筒井康隆著所在：文庫本コーナー『竜馬がゆく』司馬遼太郎著所在：文庫本コーナーいよいよクリスマスまで一週間となりました。今回はみんなで世界のクリスマス事情を調べました。一．イギリス高校二年中村ひかる英国女王は毎年、宮殿で働く従業員にプレゼントを贈られます。二．アメリカ高校二年川内夏海三．フィンランド高校二年石橋ひかりこの記事を書いている現地点、十二来るクリスマスまで、あと二週間を「民族のサラダボウル」とも形容さ一九八四年三月五日には、「クリス残そうかというこの師走時、皆さまい月八日（余談ではあるが〆切前日であタログから選ぶことができたようでマスの時期に、ツリーやクレッシュかがお過ごしだろうか。クリスマスとれるアメリカでは、クリスマスは宗教すが、最近の中身は「サプライズ」（内（キリスト誕生のシーンを再現した言えば？と聞かれて「バーゲン」と即る）。緒）だそうで、全員に同じものが贈ら飾り）をショッピングモールに飾るの答出来る方、部長である。問題と密接です。れます。は、合衆国憲法修正第一条違反ではな以前は勤労年数によって、特別なカこれらのプレゼントのほかに、必ずエア・ギター世界選手権やら携帯ぶ一国、フィンランドである。さて、私の担当は北欧五カ国の内の同士も、是非ご一読いただきたい。パソコンの前で聖夜を過ごす予定のこの日に最終決戦を控えた乙女も、リスマスだ。今回のミモピアの特集は世界のクいか？」と、裁判沙汰にまで発展しました。そのような経緯で、参考『レッド・ステイツの真実』」と言うほうが好まれてい Holidays! ます。公正）の立場から今では「 Merry 」よりも「 Happy Winter Christmas! （政治的 PC 贈られるものがもうひとつあります。それはクリスマスプディングです。クリスマスプディングは、テーブルに運ばれる際、ブランデーがかけられ、火がつけられます。青い炎が劇的場面を作り上げる瞬間です。著参考『イギリス人は甘いのがお好き』木島タイブァース由美子西森マリー著ん投げ世界選手権やら、他国とは一線を逸した愉快な祭りが多数あることで有名な国だが、最も有名なのはなんといっても、この国の北部に住居を構える、サンタさんの存在であろう。 4 カイの群れと共に暮らしている( といもともと、サンタさんは南極でトナの中にはちゃんと日本語に精通してこのあなたも心配ご無用。サンタさん英語なんて出来ないわ！というそい。サンタがそんなんで良いのかなんしていらっしゃるのだ、それも仕方ないが、毎年何百万ものの手紙を配達て言ってはいけない。大人の世界とはいつだって世知辛いのである。う設定だった) が、南極にトナカイの餌となる苔が少なくなってしまった、いらっしゃる方もおられるのだ。も( ちろん宛名とリターンアドレスは英という極めて現実的な大人の事情に四．オーストラリア高校一年平野春花オーストラリアの十二月は夏真っ盛りです。る姿も一風変わっていて面白いです青い海でサンタがサーフィンをすそんな世知辛い世の中で、皆さまがが、やはり多くのオーストラリア人はよりフィンランドのラップランド州よいクリスマスを過ごせることを心語で無くてはならないが ) ちなみに、返事がほしい場合は必ず国際返信用切手百( 五十円を) 二枚以ホワイトクリスマスに強い憧れを抱にある、現地語で「耳の山」という意味を持つコルヴァトゥントゥリといより祈っている。そこで考え出されたのが年に二度きます。上同封すること。それでは、よいお年を。もいもい。う山に引っ越してきたと( いう設定はいけない。大人の世界とはいつだっ何故金がかかるのかなんて聞いてだそ)うだ。この「耳の山」、二つ並んだ頂がまクリスマスを祝うことです。あるホテルでは、冬場の七～八月にて世知辛いのである。（＊「もい」とは… moi. フィンランド語で、「やあ」「こんにちは」というるで野兎の耳のようだから。と付けられた名前であるが、その耳で世界中の編チャーガイド７）』参考『オーストラリア（ワールドカルり、うらやましいなと思いました。の楽しみ方が、オーストラリアにはあ日本では真似できないクリスマスというものです。ってホワイトクリスマスが楽しめるもてなし、運が良ければ天気が悪くな燃える暖炉、サンタやツリー等で客を伝統的なクリスマスディナーや火が員会クリスマスおもしろ事典刊行委参考『クリスマスおもしろ事典』 moimoiは、「バイバイ」という意味になります。）意味の、くだけた挨拶ことばです。たまに返事が来ない時もあるらし sf-99999,Korvatunturi,FINLAND JOULPUKKI 通りである。さて、肝心の宛先であるが、以下の子供たちがいい子にしているかどうか察知しているのだとか。レーダー要塞かなんかか。そんな恐ろしさも垣間見える耳の山であるが、冬の北欧は、まぁ寒い。とにかく寒い。しかも遠い。こんな小さな島国からでは、サンタさんに会いに行くのも一苦労である。そこで、手っ取り早くサンタさんとコンタクトをとる方法として、手紙をお勧めする。 5 五．日本中学三年青柳李那みなさんはクリスマスというのを知っていますか？「何当たり前のこと言っているんだ」、と感じた方がほとんどだと思いお読みください。い方は「クリスマスおもしろ事典」をもっとクリスマスについて知りたウス暦（旧暦）を使っているため、日感じがしますが、ロシア正教会はユリ後クリスマスを祝うというのは変なのです。日本人の感覚では、お正月ので言う元旦を越えて、一月七日に祝うされてしまいました。労働基準法も真より、聖ニコラスの代理人として抜擢にロシア革命での宗教活動の禁止には全く関係なかった民話上の人なのはじめの二人は、本来クリスマスと参考『クリスマスおもしろ事典』っ青！レゴリオ暦より少し遅めになるのでそして日本語でおばあちゃんとい本を始め多くの国で使われているグ編クリスマスおもしろ事典刊行委員会方々はご注意願います。シアでクリスマスを！と思っているす。ロシアでクリスマスを祝いたい！美妃ますが、ではそのクリスマスが、日本井手ホワイトクリスマスを過ごすためロ六．ロシア高校二年においていつから始まったか、ご存知でしょうか？「キリスト教が来たころじゃない」という意見が聞こえましたてしまったバーブシュカはロシアのうそのまんま過ぎる名前をつけられ意外なことに、ロシアにとって一番女サンタなのです。一夜の宿を求めてが、まさにそのとおりです。あの画期的なヘアスタイルのザビ重要な祭りは日本と同じく新年の祭きた三人の博士から、ベツレヘムといそんなロシアのクリスマス、つまりり物を抱え、後を追いかけながら子供い、そのことを後悔します。そして贈う土地に誘われたものの、断ってしまらいの大切さであるといわれていまキリスト降誕祭は、「ヨールカ」と呼他国と似たところも持ちつつ独自のこのように、ロシアのクリスマスは、私は好きです。でもそんな太っ腹なおばあさんがゼントする気だったのでしょうか？るそうです。一体どれだけ博士にプレす。同じヨーロッパ内でもここまで違これは西欧のクリスマスと同じくりです。エルが、日本にキリストを伝えにきた一五四九年の三年後の一五五二年に、初めてクリスマスミサが行われました。それから今現在まで続いてきたク赤い服と白いひげが特徴のサンタ達にプレゼントをおすそ分けしていそんなロシアのクリスマスは、世界クロースおじさんならぬ、長いひげのばれています。一位の面積千七百七万五千四百平方「ジェド・マロース」こと「厳寒おじうのです。もっとクリスマスについて語りたキロメートルの広大な大地のごとくさん」。そして「スニェグーロチカ」リスマスは、日本人のほぼすべてに認いところですが、これ以上しゃべると大規模であるかというと、そうとは限知されているお祭りです。すべて語りつくしてしまいそうなのこと「雪娘」、「バーブシュカ」こと「お本語にするとそのまんま過ぎる。ばあちゃん」が有名です。しかし、日りません。まず、ロシアのクリスマスは十二月で、この辺りでやめておこうと思います。二十五日ではありません。なんと日本 6 歴史のもとに進化していること、同じクリスマスといえど国が違えばここまで違うということ。そのようなところが今回の企画の面白いところだと思いました。著著者は日本人女性と結婚し、東京で暮らすデンマーク人。12 月の週ごとにイェンセン家がクリスマスに行う習慣や楽しみ方を綴ります。参考『クリスマスおもしろ事典』・ミューレル B クリスマスおもしろ事典刊行委～北欧、手づくりの暮らしに教わる～イェンス・イェンセン著編『イェンセン家のクリスマス』員会デンマークのクリスマス。『ビジュアル博物館・ロシア』キャスリーン・ ★番外編★ 「10 代の本棚：こんな本に出会いたい」あさのあつこ「現代用語の基礎知識 2012 年版」自由国民社、「素粒子はおもしろい」益川敏英「小学館ことも大百科：キッズペディア」、「iPS 細胞とはなにか」「ギネス世界記録 2012」、「ミラーニューロンの発見」「星読み＋」石井ゆかり、「ずぼらな青木さんの冷えとり毎日」青木美詠子「学生が語る戦争・ジェンダー・地域」、「図解ﾎﾞｰｲﾝｸﾞ 787vs.ｴｱﾊﾞｽ A380」青木謙知「ﾊﾟｵﾛ･ﾏｯﾂｧﾘｰﾉの日本史漫談」ﾊﾟｵﾛ･ﾏｯﾂｧﾘｰﾉ、「あみあみレストラン」ほしみつき「ガロアの生涯：神々の愛でし人」L.ｲﾝﾌｪﾙﾄ、「トマト缶レシピ」平沢美佐子「ｽﾃｨｰﾌﾞ・ｼﾞｮﾌﾞｽﾞ名語録」桑原晃弥、「菓子ひなみ：三六五日の和の菓子暦」「職業は武装解除」瀬谷ルミ子、「やっぱりおいしいさかなレシピ」沼口ゆき「ｼｮｯｸ・ﾄﾞｸﾄﾘﾝ：惨事便乗型資本主義の正体を暴く」ﾅｵﾐ･ｸﾗｲﾝ「抗争する人間」今村仁司、「女子栄養大学の手作りスイーツ」小笠原章子「悩みが解決する友だちづきあいのコツ」宮田雄吾「遺体：震災、津波の果てに」石井光太、「アレルギーでも食べられるしあわせケーキ」「高校生、災害と向き合う」諏訪清二、「米粉じゃなくて、ご飯でパン」山田一美「居場所のちから：生きてるだけですごいんだ」西野博之「パスタでたどるイタリア史」池上俊一、「一冊でわかる芸術・美術・建築からわかる日本史」「ひらがな暦：三六六日の絵ことば歳時記」おーなり由子、「名画・絶世の美女」平松洋「にほんのお守り：願いがかなう小さな神様」中津川昌弘、「ラファエル・ナダル自伝」「自分の体で実験したい：命がけの科学者列伝」、「理科年表平成 24 年版」、「シアター！２」有川浩「栞子さんと奇妙な客人たち」三上延「マンガ量子力学：この世を支配する奇妙な法則」石川真之介、 7 「鬼物語」西尾維新ほか多数 ☆ 編集後記 ☆ 初めに、今回の編集後記は、先生に代わり図書部 3 名が担当させていただく。さて、本来ならばクリスマスとは、聖夜との異名をとることからも分かる通り、神聖で高貴なものである……、はずだった。しかし日本人もたくましいもので、やれクリスマス商戦やら、やれクリスマス特価だのと「我々無宗教だからイエス様と関係ないもーん」と言わんばかりに商人魂を見せつけている。その恩恵を受けている身分なので、別にそれに文句をいう気はないが、多少物寂しい気持ちになっても文句は言われまい。だがしかし、そのような世知辛い世の中にも、心温まるクリスマスエピソードは世界中にちりばめられているのである。今回のミモピアでその片鱗を少しでも味わっていただけたのならば僥倖、これに過ぎたるはない。参考までに、図書室には各国のクリスマスについて多くの本がある。これをきっかけとし日本内外のクリスマスに目を向けていただけたら幸いだ。そして調べ、実際にクリスマスを過ごしてみるというのはいかがだろうか？案外楽しいと思われる。では、よいお年を…（●＾o＾●）ﾉｼ最後に、お忙しい中原稿をご執筆いただいた石丸先生、ありがとうございました。図書部二年執筆：石橋、井手：校正、挨拶：川内編集◎中村学園女子中学・高等学校図書部 8 発行日◎平成 23 年 12 月 16 日