計算機アーキテクチャ概論 Introduction to Computer Architecture 担当:青野 雅樹 http://www.kde.cs.tut.ac.jp/~aono/CA-H26.html はじめに:シラバスと成績に関して 大まかなシラバス 基本アーキテクチャ、コンピュータの性能(第1~3回) 命令セット、アドレス方式(第4~8回) MIPSアセンブラ(第5, 7回) キャッシュメモリアーキテクチャ(第9~10回) 仮想記憶アーキテクチャ(第11~12回) プロセッサアーキテクチャ(第13~14回) 入出力アーキテクチャ(第15回) 成績 レポート課題(4課題程度):20% 期末試験:80% コンピュータアーキテクチャとは コンピュータの設計思想・指針 ハードウェア(マシン言語)とソフトウェア(プログラム 言語)の間にシステムプログラム(基本ソフトウェア) あるいは、オペレーティングシステム(OS)がある。こ れは、ハードウェアとソフトウェアの間のセマンティッ ク・ギャップを埋める働きを持つ コンピュータ・アーキテクチャとは、OSとハードウェア との機能分担の割合や方式を設計すること マシン語の機能レベルを定めること ISA、ノイマン型コンピュータ 命令セットアーキテクチャ(ISA)とは、コンピュータの機 能に基づき、マシン語セットを設計すること この原型は、フォン・ノイマンによる「ノイマン型」コン ピュータ・アーキテクチャにある。 プログラム内蔵方式(stored program) プログラムもデータもともにメモリに保持 逐次実行 コンピュータ=ALU+制御装置+メモリ+バス+I/O Von Neumann(フォン・ノイマンって誰?) ハンガリー生まれ、アメリカ育ちの数学者・物理学者 真空管計算機であるEDSAC(1949)や EDVAC(1952)の開発に携わる プログラム内蔵方式 ノイマン型コンピュータの特徴のひとつ 実行するプログラム(命令)も処理するデータ もあらかじめ、(全く同様に)メモリに格納し、実 行時に必要なプログラムを読み出し、逐次実 行する方式 この方式自体、基本的には現在の計算機に踏襲 されている。ただし、データの(大量)処理では、 データは2次記憶装置に置かれ、必要なもののみ がメモリにロードされる。 コンピュータの歴史(1940年代) プログラミングは、 ケーブルの差し 替えと、スイッチ による手作業 ENIAC: 真空管18000本、 世界最初の計算機、ノイマ ン型以前の計算機、1943年、ペンシルバニア大学の Mauchly & Eckertによる。公開は1946年。 EDSAC(1949) 世界最初のプログラ ム内蔵方式のコン ピュータ。左端は フォン・ノイマン。素 子は真空管。 コンピュータの歴史(1950年代:HW) UNIVAC: 世界最初のノイマン型商 磁気ドラム: 磁気テープ: 最初のメモリ は磁気式で あった。容量 は1Kバイト 程度。 大容量2次記 憶装置として 1980年代ま で使用された。 用計算機、1951年、Mauchly & Eckert コンピュータの歴史(1950年代:SW) FORTRAN: John Backusによる 世界最初の実用化された高級言語、 IBM704(トランジスタで構成された計 算機例)用に開発された。 コンピュータの歴史(1960年代:HW) メモリもICで構 成され、IC(半 導体)メモリの 走りであった。 ノイマン型コン ピュータの商用 化と普及に成 功した事例で ある。 IBM 360: IC(集積)回路で構成された商用計算 機、1964年製作、東京オリンピックで日本でブレーク した。アーキテクチャという言葉が最初に用いられた。 コンピュータの歴史(1960年代:HW) プログラムは、主として、 パンチカード(紙)で入 力された。この流れは いわゆるメインフレー ム計算機では、1980 年代前半まで残った。 IBM 360:内部の IC(集 積)回路の結線状態 コンピュータの歴史(1960年代:HW) 磁気テープ装置。90年 代初頭まで存在した。 IBM 360で活躍した。1本で8MBくらいし か保存できなかった。 当時NHKで放映された「タ イムトンネル」でも磁気テー プが頻繁に画面に出ていた。 コンピュータの歴史(1960年代:SW) 1960年代には、このほかに ALGOL60と呼ばれる言語が、 Naurにより、広まった。begin~ endで文を表現するなど、その後 の言語(PascalやCなど)に多大 な影響を与えた。 COBOL: 写真は、COBOLの設計者、Grace Hopper(女性)、米国国防省に勤務していた。 COBOLは、FORTRANとともに現在も生き残っ ている。 コンピュータの歴史(1970年代:HW) IBM 370: 「マイクロプログラム 方式」が採用された。IBMはこれを 機に、370ファミリ(シリーズ)という 言葉を定着させた。勿論、ノイマン型 コンピュータの仲間である。 コンピュータの歴史(1970年代:HW) ILLIAC 4: 並列計算機(アレイ 計算機、SIMD方 式)として開発され た。現在、ボストン のコンピュータ博物 館に保存されてい る。非ノイマン型コ ンピュータ事例。 コンピュータの歴史(1970年代:HW) DEC PDP-11: 1970年代はミニコンが 登場した時期でもあった。 大学などを中心に広まっ た。UNIXの広まりに多 大な貢献を果たした。ノ イマン型コンピュータ。そ の後、DEC社のVAX11(32ビットCISCアー キテクチャ)に影響。 PDP-11にUNIXを実装した、ベル 研究所のKen Thompsonと Dennis Ritchie。2人は、C言語の 開発者でもある。ビル・ゲイツは高校 生のときに、PDP-10に接して計算 機に興味をもった、といわれている。 Gordon Bell: PDPシ リーズやVAXの開発者 コンピュータの歴史(1970年代:SW) UNIXとC言語を開発した、Ken ThompsonとDennis Ritchieが Clinton大統領(1990年代当時) から表彰される。 Pascal言語 を開発したNiklaus Wirth (スイス人)。 コンピュータの歴史(1970年代後半:HW) VLSI: 超大規模集積回路の実用化。 Macintosh: 開発者Jef Raskin。 AppleのMacintosh PCはユーザ・ インターフェイスに革命をもたらした。 コンピュータの歴史(1970年代後半:スパ コン登場) Seymour Roger Cray スパコンの父。Cray Research Inc.創始者。 CRAY-1, X/MP: CRAY-1 はピーク性能160MFLOPS, X/MPで800MFLOPS。ベクトル型スーパーコンピュータ。一号機の CRAY-1は1976年。USA ロスアラモス国立研究所に導入された。 開発者はSeymour Roger Cray。 コンピュータの歴史(1980年代:HW) Ethernet: 様々な計算機をつなげるローカ ルエリアネットワーク(LAN)が普及しはじめた。 Ethernet: 開発者のBob Metcalfe。LANが実用化された。 コンピュータの歴史(1980年代:SW) Bjarne Stroustrup C++言語: により開発された。(当時 ATT研究所)、現在Morgan Stanley(株)。 デンマーク生まれ。 Macintosh: ユーザ・インターフェ イス(GUI)に革命をもたらした。 コンピュータの歴史(1990年代:HW) 光ファイバ: 実用化がはじまった。現在 では高速ブロードバンドのインフラとして、 FTTHの普及が広まっている。光ファイバの 発明として、リチャード・カオ(中国)が2009 年にノーベル物理学賞を受賞している。 WWW: インターネットの開発者Tim Berners-Lee。現在もSemantic Web のEvangelistとして活躍。 コンピュータの歴史(1990年代:SW) Windows: 1995年に発売され たWindows95で一躍、ウィンドウズ を有名にした。マイクロソフト社の創始 者Bill Gates。 Linux: フィンランドのヘルシンキ大学 の学生時代にLinuxを開発した、Linus Torvalds。現在、米国在住。 コンピュータの歴史(1990~2000年代: HW & SW) PC cluster: 分散並列処理の実装法 として注目されている。1台のPCはノイマン 型であるが、クラスター化されたものは非ノ イマン型といえる。Googleなどの検索エン ジンはPCクラスターで実装されてきた。 Java言語: 開発者のJames Gosling(右)、サンマイクロシステムズ 社。車のナンバーも”Java”。 コンピュータの歴史(1990~2000年代: HW & SW) Larry Page: 現在GoogleのCEO。 Google 創始者のPageとBrin: 米国Stanford大学の学生だった。 コンピュータの歴史(2000年代:HW ) DSP / cFFT, VLIWアーキテク チャ内臓 アンプ用ASIC 加速度センサー (TUT,石田研究室), MEMS技術でマイ クロチップ化 ASICの例: 特殊用途集積回路。また、 このようなASICを搭載した、組み込み 計算機が台頭した。 コンピュータの歴史(2000年代:HW ) Gigabit Ethernetアダプタ WLANの構築例: 無線でデータの送受信 Bluetooth (ブルートゥース) • 免許なしで使える2.45GHz帯の 電波を利用し、1Mbps程度の速度 で通信が可能 。 • 赤外線を利用するIrDAと違って、 機器間の距離が10m以内であれ ば障害物があっても利用することが できる 。 •iPodで、Bluetoothで音楽を無線 送信するアダプタとヘッドセットが流 行ったことがある。 •任天堂のWiiリモコンで採用された。 Bluetoothでの無線通信構築例:プリンタ、携帯電 話、PDAなどで徐々に普及してきている。10メートル 以内の距離にないと通信できないこと、一部の無線 LANと干渉するなど難点もある。 ムーアの法則(インテルのCPU) Gordon Moore 『半導体チップの集積度は、およそ18カ月で2倍になる』 コンピュータの歴史(2000年代:HW ) 地球シミュレータ: 最大40TFLOPSの 地球シミュレータ: 2002年当時、日本が 世界に誇ったスーパーコンピュータ。当時 世界最速だった。非ノイマン型。 計算速度、640ノード、5120プロセッサ、 10TBメモリ コンピュータの歴史(2000年代:HW ) IBM Blue Gene/L:IBMが作成した スーパーコンピュータ。遺伝子(ゲノム)解析 などを目的として作られた。非ノイマン型。 IBM Blue Gene/Lの位置づけ: 最大10テラFLOPSの計算速度を誇る。 (2004年当時) コンピュータの歴史(2000年代:HW ) eServer IBM Blue Gene:現在世界最速のスーパーコンピュータ。73TBの主記憶 を持つ。OSはCNK/SLES 9。CPUはPowerPC 440 700MHz (2.8 GFlops) 米国のロー レンスリバモア研究所内に設置されている。10万ノードのコンピュータから成ると報告されて いる。 478.2 TFLOPSの計算速度を持つ。(R-maxと呼ばれるLINPACKのベンチマークによる)。 最もシミュレーションが困難とされる、核兵器の科学的な計算や高温下での材料の評価計算 などを行っている。 コンピュータの歴史(2010年代:HW ) 京:2010-2011まで世界最速のスーパーコンピュータであった。計算速度10PFLOPS= 毎秒1京回に名前が由来する。理化学研究所と富士通が共同開発。構築費は1120億円以 上、運用費は年80億円。完成したのは2012年7月。医療、新物質・エネルギー創生、次世代 ものづくり、防災・減災地球変動予測、宇宙の起源と構造などの応用が期待される。OSは Linux。CPUはSPARC 64 VIIIfxが88000個以上 、水冷。86万以上のノード(864ラッ ク,1ラック=102ノード)のコンピュータから成る。メモリはDDR3 SDRAM。ファイルシステム はLustre(クラスタファイルシステム), Open MPIで並列計算可能。 コンピュータの歴史(2010年代:HW ) セコイア(Sequoia):2012年6月に世界最速のスーパーコンピュータとなった。USAの Lawrence Livermore国立研究所にある。IBM製作。157万以上のノー(CPU)からなり、 数的にも「京」の2倍以上。316平方メートルの敷地に置かれている。核兵器のテストに使用さ れると言われている。 コンピュータの歴史(2000-10年代: HW: タブレットPC他 ) iPad:マルチタッチ(ピンチングによる縮小・拡 大)、仮想キーボード、ビデオ撮影、写真撮影、音 楽視聴、電子書籍、WiFiでインターネット接続, iOS (Objective Cでプログラミング) iPod, iPad, iPhone:2001年の1000曲聴ける音楽プレイヤーとしてiPodが 爆発的ヒット、その後、iPad(2010), iPhone(2007,iPhone4(2010), iPhone5(2012))。 いずれも我々のライフスタイルを一変させるきっかけとなった。USBから充電できるケーブル があるため、現在では全世界の主要空港や旅客機の座席にUSB端子がある。 コンピュータの歴史(2010年代:SW ) SaaS: Software as a Service PaaS: Platform as a Service HaaS: Hardware as a Service IaaS: Infrastructure as a Service クラウド: 最近は個人のディスクもクラウド 上に置く人が増えている(例:マイクロソフト のOneDrive) GPGPU(2010年代 ) GPGPU(2010年代 ) • シミュレーション向き • 条件分岐に難がある スーパーコンピュータの現状 2012/9月現在 (http://www.top500.org参照) スーパーコンピュータ名 1 USA Sequoia - BlueGene/Q, Power BQC 16C 1.60 GHz, Custom 2 日本 K computer - SPARC64 VIIIfx 2.0GHz, Tofu interconnect 3 USA Mira - BlueGene/Q, Power BQC 16C 1.60GHz, Custom 4 独 SuperMUC - iDataPlex DX360M4, Xeon E5-2680 8C 2.70GHz, Infiniband FDR 5 中国 Tianhe-1A - NUDT YH MPP, Xeon X5670 6C 2.93 GHz, NVIDIA 2050 6 USA Jaguar - Cray XK6, Opteron 6274 16C 2.200GHz, Cray Gemini interconnect, NVIDIA 2090 7 伊 Fermi - BlueGene/Q, Power BQC 16C 1.60GHz, Custom 8 独 JuQUEEN - BlueGene/Q, Power BQC 16C 1.60GHz, Custom 9 仏 Curie thin nodes - Bullx B510, Xeon E5-2680 8C 2.700GHz, Infiniband QDR 10 中国 Nebulae - Dawning TC3600 Blade System, Xeon X5650 6C 2.66GHz, Infiniband QDR, NVIDIA 2050 スーパーコンピュータの現状 2013/6月現在 (http://www.top500.org参照) スーパーコンピュータ名 1 中国 Tianhe-2 – NUDT Xeon ES-2692 + Xeon Phi Custom, 54 Pflops, 国立スパコンセンター 2 USA Titan – Cray XK7 Opteron 6274 + Tesla K20X, Custom, 27 Pflops, Oak Ridge NL 3 USA Sequoia - BlueGene/Q, Power PC, A2, Custom, 20 Pflops, LLNL 4 日本 http://www.top500.org K computer – RIKEN SPARC64 Viiifx, Tofu, 11 Pflops, RIKEN 5 USA Mira – Blue Gene/Q PowerPC A2, Custom, 10Pflops, Argonne NL 6 USA Stampede – PowerEdge C8220 Xeon E5-2680+Xeon Phi, Inifiniband, 8.5Pflops, Texas ACC 7 独 JUQUEEN - BlueGene/Q, PowerPC A2, Custom, 5.8 Pflops,ユーリヒ総合研究機構 8 USA Vulcan - BlueGene/Q, PowerPC A2, Custom, 5.0Pflops, LLNL 9 独 SuperMUC – BiDataPlex DX360M4 Xeon E5-2680, Inifiniband, 3.2Pflops, ライプチヒ 10 中国 Tinhe-1A – NUDT YH Cluster Xeon 5670+Tesla 2050, 4.7Pflops, 国立スパコンセンター スーパーコンピュータの現状 2014/6月現在 (http://www.top500.org参照) スーパーコンピュータ名 1 中国 Tianhe-2 (MilkyWay2) –TH-IVB-FEP Cluster, Intel Xeon E5-2692 12C 2.200GHz, TH Express-2, Intel Xeon Phi 31S1P, 54 Pflops, 312万コア,NUDT, 国立スパコンセンター 2 USA Titan – Cray XK7 Opteron 6274 + Tesla K20X, Custom, 27 Pflops, 56万コア, Cray, Oak Ridge NL 3 USA Sequoia - BlueGene/Q, Power PC, A2, Custom, 20 Pflops, 157万コア, IBM, LLNL 4 日本 K computer – RIKEN SPARC64 Viiifx, Tofu, 11 Pflops, 70万コア, Fujitsu, RIKEN 5 USA Mira – Blue Gene/Q PowerPC A2, Custom, 10Pflops, 78万コア, IBM, Argonne NL 6 スイス Piz Daint - Cray XC30, Xeon E5-2670 8C 2.600GHz, Aries interconnect , NVIDIA K20x, 7.7 Pflops, 11.5万コア, Cray, スパコンセンター 7 USA Stampede – PowerEdge C8220 Xeon E5-2680+Xeon Phi, Inifiniband, 8.5Pflops, 46 万コア, DELL, Texas Advanced Comp. Center 8 独 JUQUEEN - BlueGene/Q, PowerPC A2, Custom, 5.8 Pflops,46万コア, IBM, ユーリヒ総 合研究機構 9 USA Vulcan - BlueGene/Q, PowerPC A2, Custom, 5.0Pflops, 39万コア, LLNL 10 USA Cray XC30, Intel Xeon E5-2697v2 12C 2.7GHz, Aries interconnect , 3.2Pflops, Cray, 22.5万コア 自作PCの歴史(ここ15年程度) 20世紀末 のPC Northブリッジ: CPU とメモリ、グラフィックス ボードからなる。 PC のマザー ボード: おおむ ね、Northブリッ ジとSouthブリッ ジに分けられる。 Southブリッジ: USB バス、PCIバス、ATAバ スなどの制御を行う。 20世紀末頃のPC PC のマザーボード 別角度からの様子 Ethernetポート USBポート 20世紀末のマザーボードの典型例 Northブリッジ: CPU とメモリ、グラフィックス (PCI-Express)ボード が配備される。 Southブリッジ: USBバス、 PCIバス、ATA (SATA)バスなど の制御を行う。 21世紀初頭のPC(マザーボード) Northブリッジ: CPU とメモリ、グラフィックス ボードからなる。 PC のマザーボード: おおむね、Northブリッ ジとSouthブリッジに分 けられる。 Southブリッジ: USB バス、PCIバス、ATAバ スなどの制御を行う。 21世紀初頭 のPC Northブリッジ: CPU とメモリ、グラフィックス ボードからなる。 PC のマザーボード: 、 NorthブリッジとSouth ブリッジの境界が少し、 崩れてきている。 Southブリッジ: USB バス、PCIバス、ATAバ スなどの制御を行う。 最近のマザーボード(2012年) Northブリッジ: この socket LGA2011 ではCPU(Core i7)とメ モリ(DDR3, 最大8個、 MAX 64GB)からなる。 Intel Rapid Storage Technology: 3TB以上の HDDを識別できる Southブリッジ: USB (3.0, 2.0)バス、PCI Expressバス、Serial ATA(3.0 Gb/s), eSATA, Gigabit Ether(1000M b/s)バスなどの制御を行う。 最近のマザーボード(2013-14年) USB-3.0端子は当たり前:青色 Southブリッジ: Serial ATA(3.0 Gb/s, 6.0 Gb/s)の両方がある。どちら に起動ディスクをつなげるかでブートでき なかったりする。 ビデオボード(2013-14年) 化粧ケースと本体: MSI NVIDIA Geforce GTX 760 DVI, HDMI端子、ケーブル スペック: 搭載GPU: NVIDIA Tesla K20 CUDAコア数:2496コア プロセッサ周波数:706MHz 単精度演算性能: 3.52TFlops Tesla K20: PCI-Expressに装 メモリ:5GB GDDR SDRAM 着できる。ビデオ出力端子はない CPU関連デバイス (Northブリッジ) CPU(IntelのCPUの変遷:1993年以降) Pentium: i486の後継として“5”を 意味するギリシャ語のPentaとラテン 語のiumから作られた造語。以降 Intelのブランド名となった。1993年 デビュー。 Pentium4: Netburstアーキテク チャのもと、多段パイプラインや多段 キャッシュなどの技術が用いられてい る。2001年デビュー。 Core 2 Duo: 現在のIntel製CPUの主流であり、 2つのコアを内部にもつことから、この名前がつい ている。キャッシュは共有するので、デュアルプロ セッサのXeonとは異なり、発熱を抑える設計に変 更された。2006年デビュー。 CPU(IntelのCPUの変遷:2010年以降) Core i7 393 (3.28GHz) 水冷クーラー Intel + AMD CPUロードマップ Intel CPU ロードマップ メモリ (主にDRAM) Laptop memory: ノートPCでは、小型のメ モリが使用される. DDR3 1枚で8GBのDDR3 Desktop memory:デスクトップ PCでは、チップセットに応じて様々な メモリが使用される. I/O関連デバイス (Southブリッジ) IEEE1394 (Firewire) IEEE1394カード、ケーブル: 約50MB/秒 のスピードでデータを転送できる。デジタルビデ オとコンピュータのインターフェイスとして有名。 メモリ (フラッシュメモリ: EPROM) USB memory:フラッシュメモリ とも呼ばれる半導体メモリで、最近 では、USBメモリスティックがフ ロッピーディスクに代わり流行して いる.最大で512GBまである。 SD-card memory:1999年にSanDisk社、パナソ ニック、東芝の3社が共同開発。携帯電話、携帯音楽プ レーヤ、デジカメ等に使用される。USBメモリと同じくフラッ シュメモリ(RAM,ROMの中間的要素を持つ)でできてい る。マイクロSDカードでも最近では128GB以上のものが 登場している。 注:USBメモリには広く出回っている低速(R:10MB/s, W:1MB/s程度)のものと、 USB2.0対応の高速(R:30MB/s, W:20MB/s)のものがある。USB3.0対応のものも あるが、外付けのUSB3.0対応のHDDに比べて、真のUSB3.0速度は出ていない。 SDカード系の変遷 SDHC (SD High Capacity)と SDXCは2TBまで可能。exFATシ ステム。SDHCまではFAT32 SD-card memoryの容量の変遷。最大で10MB/sec (SDXCは300MB/s) のデータ転送が可能。携帯電話、デジタルカメラ、デジタルビデオ、携帯音楽プレーや などで採用されている。SDカードが広まったひとつの要因は国際標準化がある。 SD = Super Density, SDXCは容量を大きくできる。 HDD(ハードディスク装置) パラレルATA(EIDE)系 のHDD:EIDEでは2個の装 置までしか接続できない. SATA系のHDD:今の主流 で、SATAケーブルと逆L字 形電源ケーブルが必要 容量としては、最大4TBのものが販売されている。 HDD: 2TBの壁問題 HDD の論理セクターは 512Bが前提「セクター サイズ×LBA (Logical Block Array)でアクセ スできるセクター数」で HDD 容量限界を計算 LBA でアクセスできるセクター数は 32bit のた め、2 の 32 乗で約 4G 個となる。上記の式から 512B×4G = 2TB (アクセス限界) GPT(GUID Partition Table)方式で解決 2番目のセクターから可変長の「基本 GPT」というパーティション テーブルが置かれる。(セクター数64bit) 起動には注意(マザーが「UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)」に対応していること) S-ATA (シリアルATA) Parallel ATA VS Serial ATA: 上が従 来のATA、下がS-ATA。パラレルだと同期をとるの が大変だった。シリアルでは、同期が簡単にとれ、 高速性と、同時に接続できるATA装置数が増えた。 SSD ((Flash) Solid State Drive) (シーク動作や回転待ち時間などの時間的ロ スが無く)、ランダム読込速度が速い 衝撃に耐性がある 低消費電力・低発熱である 軽い HDDと比較すると大容量品がまだない 目下、単体での最大は1TB程度 容量あたりの単価が極めて高価 CD-ROM/-R/-RW CD-ROMメディア: 約 700MBのデータを保持 できる。IDE接続が多い CD-ROM系装置の内側 DVD-ROM/RAM/-R/+R/-RW etc. 内蔵型DVD装置:IDE接続が多い。 DVDメディア: 片面で約4.7GB 最近はSATAタイプもあり、8倍速以 上の書き込みも可能になった。 のデータを保持できる。IDE接続(P C用途)が多いが、デジタルビデオ やレコーダにも使用される。 HD DVD, Blue-ray Disc HD DVDメディア: DVD Video との互換性がある。片面15GB、両面 30GBの記憶量を有する。 Blue-ray Disc: 25GBのものと50GB データ(片面2層)を保持できるものがある。。 青紫色半導体レーザー世代の光ディスクの規格である。 USB3.0 HDD, SSD, DVDのサイズ比較 ウェアラブルPC (Wearable PC) Googleメガネ: Google Maps, Google+, Gmail, Google Now 等のソフトウェアがついている XYPAD wrist PC おわりに 計算機は、その誕生の時から、歴史とともに、常に進 化してきた。 計算機内で命令がいかに処理されるかは、ノイマン型 計算機の特徴を有する限り、共通の構成論で捉えるこ とが出来る。 本授業では、ノイマン型計算機アーキテクチャの基本 概念を理解し、ハードウェアとソフトウェアのインター フェイス(をアセンブラを通して)のあり方を考察するこ とに重点を置く。
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