計算機の歴史 - 知識データ工学・情報検索研究室

計算機アーキテクチャ概論
Introduction to Computer Architecture
担当:青野 雅樹
http://www.kde.cs.tut.ac.jp/~aono/CA-H26.html
はじめに:シラバスと成績に関して
 大まかなシラバス
 基本アーキテクチャ、コンピュータの性能(第1~3回)
 命令セット、アドレス方式(第4~8回)
 MIPSアセンブラ(第5, 7回)
 キャッシュメモリアーキテクチャ(第9~10回)
 仮想記憶アーキテクチャ(第11~12回)
 プロセッサアーキテクチャ(第13~14回)
 入出力アーキテクチャ(第15回)
 成績
 レポート課題(4課題程度):20%
 期末試験:80%
コンピュータアーキテクチャとは
 コンピュータの設計思想・指針
 ハードウェア(マシン言語)とソフトウェア(プログラム
言語)の間にシステムプログラム(基本ソフトウェア)
あるいは、オペレーティングシステム(OS)がある。こ
れは、ハードウェアとソフトウェアの間のセマンティッ
ク・ギャップを埋める働きを持つ
 コンピュータ・アーキテクチャとは、OSとハードウェア
との機能分担の割合や方式を設計すること
 マシン語の機能レベルを定めること
ISA、ノイマン型コンピュータ
 命令セットアーキテクチャ(ISA)とは、コンピュータの機
能に基づき、マシン語セットを設計すること
 この原型は、フォン・ノイマンによる「ノイマン型」コン
ピュータ・アーキテクチャにある。
 プログラム内蔵方式(stored program)
 プログラムもデータもともにメモリに保持
 逐次実行
 コンピュータ=ALU+制御装置+メモリ+バス+I/O
Von Neumann(フォン・ノイマンって誰?)
 ハンガリー生まれ、アメリカ育ちの数学者・物理学者
 真空管計算機であるEDSAC(1949)や
EDVAC(1952)の開発に携わる
プログラム内蔵方式
 ノイマン型コンピュータの特徴のひとつ
 実行するプログラム(命令)も処理するデータ
もあらかじめ、(全く同様に)メモリに格納し、実
行時に必要なプログラムを読み出し、逐次実
行する方式
 この方式自体、基本的には現在の計算機に踏襲
されている。ただし、データの(大量)処理では、
データは2次記憶装置に置かれ、必要なもののみ
がメモリにロードされる。
コンピュータの歴史(1940年代)
プログラミングは、
ケーブルの差し
替えと、スイッチ
による手作業
ENIAC:
真空管18000本、 世界最初の計算機、ノイマ
ン型以前の計算機、1943年、ペンシルバニア大学の
Mauchly & Eckertによる。公開は1946年。
EDSAC(1949)
世界最初のプログラ
ム内蔵方式のコン
ピュータ。左端は
フォン・ノイマン。素
子は真空管。
コンピュータの歴史(1950年代:HW)
UNIVAC: 世界最初のノイマン型商
磁気ドラム:
磁気テープ:
最初のメモリ
は磁気式で
あった。容量
は1Kバイト
程度。
大容量2次記
憶装置として
1980年代ま
で使用された。
用計算機、1951年、Mauchly &
Eckert
コンピュータの歴史(1950年代:SW)
FORTRAN: John Backusによる
世界最初の実用化された高級言語、
IBM704(トランジスタで構成された計
算機例)用に開発された。
コンピュータの歴史(1960年代:HW)
メモリもICで構
成され、IC(半
導体)メモリの
走りであった。
ノイマン型コン
ピュータの商用
化と普及に成
功した事例で
ある。
IBM 360: IC(集積)回路で構成された商用計算
機、1964年製作、東京オリンピックで日本でブレーク
した。アーキテクチャという言葉が最初に用いられた。
コンピュータの歴史(1960年代:HW)
プログラムは、主として、
パンチカード(紙)で入
力された。この流れは
いわゆるメインフレー
ム計算機では、1980
年代前半まで残った。
IBM 360:内部の IC(集
積)回路の結線状態
コンピュータの歴史(1960年代:HW)
磁気テープ装置。90年
代初頭まで存在した。
IBM 360で活躍した。1本で8MBくらいし
か保存できなかった。
当時NHKで放映された「タ
イムトンネル」でも磁気テー
プが頻繁に画面に出ていた。
コンピュータの歴史(1960年代:SW)
1960年代には、このほかに
ALGOL60と呼ばれる言語が、
Naurにより、広まった。begin~
endで文を表現するなど、その後
の言語(PascalやCなど)に多大
な影響を与えた。
COBOL: 写真は、COBOLの設計者、Grace
Hopper(女性)、米国国防省に勤務していた。
COBOLは、FORTRANとともに現在も生き残っ
ている。
コンピュータの歴史(1970年代:HW)
IBM 370: 「マイクロプログラム
方式」が採用された。IBMはこれを
機に、370ファミリ(シリーズ)という
言葉を定着させた。勿論、ノイマン型
コンピュータの仲間である。
コンピュータの歴史(1970年代:HW)
ILLIAC 4:
並列計算機(アレイ
計算機、SIMD方
式)として開発され
た。現在、ボストン
のコンピュータ博物
館に保存されてい
る。非ノイマン型コ
ンピュータ事例。
コンピュータの歴史(1970年代:HW)
DEC PDP-11:
1970年代はミニコンが
登場した時期でもあった。
大学などを中心に広まっ
た。UNIXの広まりに多
大な貢献を果たした。ノ
イマン型コンピュータ。そ
の後、DEC社のVAX11(32ビットCISCアー
キテクチャ)に影響。
PDP-11にUNIXを実装した、ベル
研究所のKen Thompsonと
Dennis Ritchie。2人は、C言語の
開発者でもある。ビル・ゲイツは高校
生のときに、PDP-10に接して計算
機に興味をもった、といわれている。
Gordon Bell: PDPシ
リーズやVAXの開発者
コンピュータの歴史(1970年代:SW)
UNIXとC言語を開発した、Ken
ThompsonとDennis Ritchieが
Clinton大統領(1990年代当時)
から表彰される。
Pascal言語
を開発したNiklaus
Wirth (スイス人)。
コンピュータの歴史(1970年代後半:HW)
VLSI: 超大規模集積回路の実用化。
Macintosh: 開発者Jef Raskin。
AppleのMacintosh PCはユーザ・
インターフェイスに革命をもたらした。
コンピュータの歴史(1970年代後半:スパ
コン登場)
Seymour Roger Cray
スパコンの父。Cray
Research Inc.創始者。
CRAY-1, X/MP: CRAY-1 はピーク性能160MFLOPS,
X/MPで800MFLOPS。ベクトル型スーパーコンピュータ。一号機の
CRAY-1は1976年。USA ロスアラモス国立研究所に導入された。
開発者はSeymour Roger Cray。
コンピュータの歴史(1980年代:HW)
Ethernet: 様々な計算機をつなげるローカ
ルエリアネットワーク(LAN)が普及しはじめた。
Ethernet: 開発者のBob
Metcalfe。LANが実用化された。
コンピュータの歴史(1980年代:SW)
Bjarne Stroustrup
C++言語: により開発された。(当時
ATT研究所)、現在Morgan Stanley(株)。
デンマーク生まれ。
Macintosh: ユーザ・インターフェ
イス(GUI)に革命をもたらした。
コンピュータの歴史(1990年代:HW)
光ファイバ: 実用化がはじまった。現在
では高速ブロードバンドのインフラとして、
FTTHの普及が広まっている。光ファイバの
発明として、リチャード・カオ(中国)が2009
年にノーベル物理学賞を受賞している。
WWW: インターネットの開発者Tim
Berners-Lee。現在もSemantic Web
のEvangelistとして活躍。
コンピュータの歴史(1990年代:SW)
Windows: 1995年に発売され
たWindows95で一躍、ウィンドウズ
を有名にした。マイクロソフト社の創始
者Bill Gates。
Linux: フィンランドのヘルシンキ大学
の学生時代にLinuxを開発した、Linus
Torvalds。現在、米国在住。
コンピュータの歴史(1990~2000年代:
HW & SW)
PC cluster: 分散並列処理の実装法
として注目されている。1台のPCはノイマン
型であるが、クラスター化されたものは非ノ
イマン型といえる。Googleなどの検索エン
ジンはPCクラスターで実装されてきた。
Java言語: 開発者のJames
Gosling(右)、サンマイクロシステムズ
社。車のナンバーも”Java”。
コンピュータの歴史(1990~2000年代:
HW & SW)
Larry Page: 現在GoogleのCEO。
Google 創始者のPageとBrin:
米国Stanford大学の学生だった。
コンピュータの歴史(2000年代:HW )
DSP / cFFT,
VLIWアーキテク
チャ内臓
アンプ用ASIC
加速度センサー
(TUT,石田研究室),
MEMS技術でマイ
クロチップ化
ASICの例: 特殊用途集積回路。また、
このようなASICを搭載した、組み込み
計算機が台頭した。
コンピュータの歴史(2000年代:HW )
Gigabit Ethernetアダプタ
WLANの構築例: 無線でデータの送受信
Bluetooth (ブルートゥース)
• 免許なしで使える2.45GHz帯の
電波を利用し、1Mbps程度の速度
で通信が可能 。
• 赤外線を利用するIrDAと違って、
機器間の距離が10m以内であれ
ば障害物があっても利用することが
できる 。
•iPodで、Bluetoothで音楽を無線
送信するアダプタとヘッドセットが流
行ったことがある。
•任天堂のWiiリモコンで採用された。
Bluetoothでの無線通信構築例:プリンタ、携帯電
話、PDAなどで徐々に普及してきている。10メートル
以内の距離にないと通信できないこと、一部の無線
LANと干渉するなど難点もある。
ムーアの法則(インテルのCPU)
Gordon Moore
『半導体チップの集積度は、およそ18カ月で2倍になる』
コンピュータの歴史(2000年代:HW )
地球シミュレータ: 最大40TFLOPSの
地球シミュレータ: 2002年当時、日本が
世界に誇ったスーパーコンピュータ。当時
世界最速だった。非ノイマン型。
計算速度、640ノード、5120プロセッサ、
10TBメモリ
コンピュータの歴史(2000年代:HW )
IBM Blue Gene/L:IBMが作成した
スーパーコンピュータ。遺伝子(ゲノム)解析
などを目的として作られた。非ノイマン型。
IBM Blue Gene/Lの位置づけ:
最大10テラFLOPSの計算速度を誇る。
(2004年当時)
コンピュータの歴史(2000年代:HW )
eServer IBM Blue Gene:現在世界最速のスーパーコンピュータ。73TBの主記憶
を持つ。OSはCNK/SLES 9。CPUはPowerPC 440 700MHz (2.8 GFlops) 米国のロー
レンスリバモア研究所内に設置されている。10万ノードのコンピュータから成ると報告されて
いる。
478.2 TFLOPSの計算速度を持つ。(R-maxと呼ばれるLINPACKのベンチマークによる)。
最もシミュレーションが困難とされる、核兵器の科学的な計算や高温下での材料の評価計算
などを行っている。
コンピュータの歴史(2010年代:HW )
京:2010-2011まで世界最速のスーパーコンピュータであった。計算速度10PFLOPS=
毎秒1京回に名前が由来する。理化学研究所と富士通が共同開発。構築費は1120億円以
上、運用費は年80億円。完成したのは2012年7月。医療、新物質・エネルギー創生、次世代
ものづくり、防災・減災地球変動予測、宇宙の起源と構造などの応用が期待される。OSは
Linux。CPUはSPARC 64 VIIIfxが88000個以上 、水冷。86万以上のノード(864ラッ
ク,1ラック=102ノード)のコンピュータから成る。メモリはDDR3 SDRAM。ファイルシステム
はLustre(クラスタファイルシステム), Open MPIで並列計算可能。
コンピュータの歴史(2010年代:HW )
セコイア(Sequoia):2012年6月に世界最速のスーパーコンピュータとなった。USAの
Lawrence Livermore国立研究所にある。IBM製作。157万以上のノー(CPU)からなり、
数的にも「京」の2倍以上。316平方メートルの敷地に置かれている。核兵器のテストに使用さ
れると言われている。
コンピュータの歴史(2000-10年代:
HW: タブレットPC他 )
iPad:マルチタッチ(ピンチングによる縮小・拡
大)、仮想キーボード、ビデオ撮影、写真撮影、音
楽視聴、電子書籍、WiFiでインターネット接続,
iOS (Objective Cでプログラミング)
iPod, iPad, iPhone:2001年の1000曲聴ける音楽プレイヤーとしてiPodが
爆発的ヒット、その後、iPad(2010), iPhone(2007,iPhone4(2010), iPhone5(2012))。
いずれも我々のライフスタイルを一変させるきっかけとなった。USBから充電できるケーブル
があるため、現在では全世界の主要空港や旅客機の座席にUSB端子がある。
コンピュータの歴史(2010年代:SW )
SaaS: Software as
a Service
PaaS: Platform as
a Service
HaaS: Hardware as
a Service
IaaS:
Infrastructure as a
Service
クラウド: 最近は個人のディスクもクラウド
上に置く人が増えている(例:マイクロソフト
のOneDrive)
GPGPU(2010年代 )
GPGPU(2010年代 )
• シミュレーション向き
• 条件分岐に難がある
スーパーコンピュータの現状
2012/9月現在
(http://www.top500.org参照)
スーパーコンピュータ名
1
USA
Sequoia - BlueGene/Q, Power BQC 16C 1.60 GHz, Custom
2
日本
K computer - SPARC64 VIIIfx 2.0GHz, Tofu interconnect
3
USA
Mira - BlueGene/Q, Power BQC 16C 1.60GHz, Custom
4
独
SuperMUC - iDataPlex DX360M4, Xeon E5-2680 8C 2.70GHz, Infiniband FDR
5
中国
Tianhe-1A - NUDT YH MPP, Xeon X5670 6C 2.93 GHz, NVIDIA 2050
6
USA
Jaguar - Cray XK6, Opteron 6274 16C 2.200GHz, Cray Gemini interconnect,
NVIDIA 2090
7
伊
Fermi - BlueGene/Q, Power BQC 16C 1.60GHz, Custom
8
独
JuQUEEN - BlueGene/Q, Power BQC 16C 1.60GHz, Custom
9
仏
Curie thin nodes - Bullx B510, Xeon E5-2680 8C 2.700GHz, Infiniband QDR
10
中国
Nebulae - Dawning TC3600 Blade System, Xeon X5650 6C 2.66GHz, Infiniband
QDR, NVIDIA 2050
スーパーコンピュータの現状
2013/6月現在
(http://www.top500.org参照)
スーパーコンピュータ名
1
中国
Tianhe-2 – NUDT Xeon ES-2692 + Xeon Phi Custom, 54 Pflops, 国立スパコンセンター
2
USA
Titan – Cray XK7 Opteron 6274 + Tesla K20X, Custom, 27 Pflops, Oak Ridge NL
3
USA
Sequoia - BlueGene/Q, Power PC, A2, Custom, 20 Pflops, LLNL
4
日本
http://www.top500.org
K computer – RIKEN
SPARC64 Viiifx, Tofu, 11 Pflops, RIKEN
5
USA
Mira – Blue Gene/Q PowerPC A2, Custom, 10Pflops, Argonne NL
6
USA
Stampede – PowerEdge C8220 Xeon E5-2680+Xeon Phi, Inifiniband, 8.5Pflops,
Texas ACC
7
独
JUQUEEN - BlueGene/Q, PowerPC A2, Custom, 5.8 Pflops,ユーリヒ総合研究機構
8
USA
Vulcan - BlueGene/Q, PowerPC A2, Custom, 5.0Pflops, LLNL
9
独
SuperMUC – BiDataPlex DX360M4 Xeon E5-2680, Inifiniband, 3.2Pflops, ライプチヒ
10
中国
Tinhe-1A – NUDT YH Cluster Xeon 5670+Tesla 2050, 4.7Pflops, 国立スパコンセンター
スーパーコンピュータの現状
2014/6月現在
(http://www.top500.org参照)
スーパーコンピュータ名
1
中国
Tianhe-2 (MilkyWay2) –TH-IVB-FEP Cluster, Intel Xeon E5-2692 12C 2.200GHz,
TH Express-2, Intel Xeon Phi 31S1P, 54 Pflops, 312万コア,NUDT, 国立スパコンセンター
2
USA
Titan – Cray XK7 Opteron 6274 + Tesla K20X, Custom, 27 Pflops, 56万コア, Cray,
Oak Ridge NL
3
USA
Sequoia - BlueGene/Q, Power PC, A2, Custom, 20 Pflops, 157万コア, IBM, LLNL
4
日本
K computer – RIKEN SPARC64 Viiifx, Tofu, 11 Pflops, 70万コア, Fujitsu, RIKEN
5
USA
Mira – Blue Gene/Q PowerPC A2, Custom, 10Pflops, 78万コア, IBM, Argonne NL
6
スイス
Piz Daint - Cray XC30, Xeon E5-2670 8C 2.600GHz, Aries interconnect , NVIDIA
K20x, 7.7 Pflops, 11.5万コア, Cray, スパコンセンター
7
USA
Stampede – PowerEdge C8220 Xeon E5-2680+Xeon Phi, Inifiniband, 8.5Pflops, 46
万コア, DELL, Texas Advanced Comp. Center
8
独
JUQUEEN - BlueGene/Q, PowerPC A2, Custom, 5.8 Pflops,46万コア, IBM, ユーリヒ総
合研究機構
9
USA
Vulcan - BlueGene/Q, PowerPC A2, Custom, 5.0Pflops, 39万コア, LLNL
10
USA
Cray XC30, Intel Xeon E5-2697v2 12C 2.7GHz, Aries interconnect , 3.2Pflops,
Cray, 22.5万コア
自作PCの歴史(ここ15年程度)
20世紀末
のPC
Northブリッジ: CPU
とメモリ、グラフィックス
ボードからなる。
PC のマザー
ボード: おおむ
ね、Northブリッ
ジとSouthブリッ
ジに分けられる。
Southブリッジ: USB
バス、PCIバス、ATAバ
スなどの制御を行う。
20世紀末頃のPC
PC のマザーボード
別角度からの様子
Ethernetポート
USBポート
20世紀末のマザーボードの典型例
Northブリッジ: CPU
とメモリ、グラフィックス
(PCI-Express)ボード
が配備される。
Southブリッジ: USBバス、
PCIバス、ATA (SATA)バスなど
の制御を行う。
21世紀初頭のPC(マザーボード)
Northブリッジ: CPU
とメモリ、グラフィックス
ボードからなる。
PC のマザーボード:
おおむね、Northブリッ
ジとSouthブリッジに分
けられる。
Southブリッジ: USB
バス、PCIバス、ATAバ
スなどの制御を行う。
21世紀初頭
のPC
Northブリッジ: CPU
とメモリ、グラフィックス
ボードからなる。
PC のマザーボード: 、
NorthブリッジとSouth
ブリッジの境界が少し、
崩れてきている。
Southブリッジ: USB
バス、PCIバス、ATAバ
スなどの制御を行う。
最近のマザーボード(2012年)
Northブリッジ: この
socket LGA2011
ではCPU(Core i7)とメ
モリ(DDR3, 最大8個、
MAX 64GB)からなる。
Intel Rapid Storage
Technology: 3TB以上の
HDDを識別できる
Southブリッジ: USB
(3.0, 2.0)バス、PCI
Expressバス、Serial
ATA(3.0 Gb/s), eSATA,
Gigabit Ether(1000M
b/s)バスなどの制御を行う。
最近のマザーボード(2013-14年)
USB-3.0端子は当たり前:青色
Southブリッジ: Serial ATA(3.0
Gb/s, 6.0 Gb/s)の両方がある。どちら
に起動ディスクをつなげるかでブートでき
なかったりする。
ビデオボード(2013-14年)
化粧ケースと本体: MSI
NVIDIA Geforce GTX 760
DVI, HDMI端子、ケーブル
スペック:
搭載GPU: NVIDIA Tesla K20
CUDAコア数:2496コア
プロセッサ周波数:706MHz
単精度演算性能: 3.52TFlops
Tesla K20: PCI-Expressに装
メモリ:5GB GDDR SDRAM
着できる。ビデオ出力端子はない
CPU関連デバイス (Northブリッジ)
CPU(IntelのCPUの変遷:1993年以降)
Pentium: i486の後継として“5”を
意味するギリシャ語のPentaとラテン
語のiumから作られた造語。以降
Intelのブランド名となった。1993年
デビュー。
Pentium4: Netburstアーキテク
チャのもと、多段パイプラインや多段
キャッシュなどの技術が用いられてい
る。2001年デビュー。
Core 2 Duo: 現在のIntel製CPUの主流であり、
2つのコアを内部にもつことから、この名前がつい
ている。キャッシュは共有するので、デュアルプロ
セッサのXeonとは異なり、発熱を抑える設計に変
更された。2006年デビュー。
CPU(IntelのCPUの変遷:2010年以降)
Core i7 393 (3.28GHz)
水冷クーラー
Intel + AMD CPUロードマップ
Intel CPU ロードマップ
メモリ (主にDRAM)
Laptop memory:
ノートPCでは、小型のメ
モリが使用される.
DDR3
1枚で8GBのDDR3
Desktop memory:デスクトップ
PCでは、チップセットに応じて様々な
メモリが使用される.
I/O関連デバイス (Southブリッジ)
IEEE1394 (Firewire)
IEEE1394カード、ケーブル: 約50MB/秒
のスピードでデータを転送できる。デジタルビデ
オとコンピュータのインターフェイスとして有名。
メモリ (フラッシュメモリ: EPROM)
USB memory:フラッシュメモリ
とも呼ばれる半導体メモリで、最近
では、USBメモリスティックがフ
ロッピーディスクに代わり流行して
いる.最大で512GBまである。
SD-card memory:1999年にSanDisk社、パナソ
ニック、東芝の3社が共同開発。携帯電話、携帯音楽プ
レーヤ、デジカメ等に使用される。USBメモリと同じくフラッ
シュメモリ(RAM,ROMの中間的要素を持つ)でできてい
る。マイクロSDカードでも最近では128GB以上のものが
登場している。
注:USBメモリには広く出回っている低速(R:10MB/s, W:1MB/s程度)のものと、
USB2.0対応の高速(R:30MB/s, W:20MB/s)のものがある。USB3.0対応のものも
あるが、外付けのUSB3.0対応のHDDに比べて、真のUSB3.0速度は出ていない。
SDカード系の変遷
SDHC (SD High Capacity)と
SDXCは2TBまで可能。exFATシ
ステム。SDHCまではFAT32
SD-card memoryの容量の変遷。最大で10MB/sec (SDXCは300MB/s)
のデータ転送が可能。携帯電話、デジタルカメラ、デジタルビデオ、携帯音楽プレーや
などで採用されている。SDカードが広まったひとつの要因は国際標準化がある。
SD = Super Density, SDXCは容量を大きくできる。
HDD(ハードディスク装置)
パラレルATA(EIDE)系
のHDD:EIDEでは2個の装
置までしか接続できない.
SATA系のHDD:今の主流
で、SATAケーブルと逆L字
形電源ケーブルが必要
容量としては、最大4TBのものが販売されている。
HDD: 2TBの壁問題
 HDD の論理セクターは 512Bが前提「セクター
サイズ×LBA (Logical Block Array)でアクセ
スできるセクター数」で HDD 容量限界を計算
 LBA でアクセスできるセクター数は 32bit のた
め、2 の 32 乗で約 4G 個となる。上記の式から
512B×4G = 2TB (アクセス限界)
 GPT(GUID Partition Table)方式で解決
 2番目のセクターから可変長の「基本 GPT」というパーティション
テーブルが置かれる。(セクター数64bit)
 起動には注意(マザーが「UEFI(Unified Extensible
Firmware Interface)」に対応していること)
S-ATA (シリアルATA)
Parallel ATA VS Serial ATA: 上が従
来のATA、下がS-ATA。パラレルだと同期をとるの
が大変だった。シリアルでは、同期が簡単にとれ、
高速性と、同時に接続できるATA装置数が増えた。
SSD ((Flash) Solid State Drive)
 (シーク動作や回転待ち時間などの時間的ロ
スが無く)、ランダム読込速度が速い
 衝撃に耐性がある
 低消費電力・低発熱である
 軽い
 HDDと比較すると大容量品がまだない
 目下、単体での最大は1TB程度
 容量あたりの単価が極めて高価
CD-ROM/-R/-RW
CD-ROMメディア: 約
700MBのデータを保持
できる。IDE接続が多い
CD-ROM系装置の内側
DVD-ROM/RAM/-R/+R/-RW etc.
内蔵型DVD装置:IDE接続が多い。
DVDメディア: 片面で約4.7GB
最近はSATAタイプもあり、8倍速以
上の書き込みも可能になった。
のデータを保持できる。IDE接続(P
C用途)が多いが、デジタルビデオ
やレコーダにも使用される。
HD DVD, Blue-ray Disc
HD DVDメディア: DVD Video
との互換性がある。片面15GB、両面
30GBの記憶量を有する。
Blue-ray Disc: 25GBのものと50GB
データ(片面2層)を保持できるものがある。。
青紫色半導体レーザー世代の光ディスクの規格である。
USB3.0
HDD, SSD, DVDのサイズ比較
ウェアラブルPC (Wearable PC)
Googleメガネ: Google Maps,
Google+, Gmail, Google Now
等のソフトウェアがついている
XYPAD wrist PC
おわりに
 計算機は、その誕生の時から、歴史とともに、常に進
化してきた。
 計算機内で命令がいかに処理されるかは、ノイマン型
計算機の特徴を有する限り、共通の構成論で捉えるこ
とが出来る。
 本授業では、ノイマン型計算機アーキテクチャの基本
概念を理解し、ハードウェアとソフトウェアのインター
フェイス(をアセンブラを通して)のあり方を考察するこ
とに重点を置く。