報道発表 平成 29 年 3 月 3 日 東 京 税 関 健康や安全を脅かす危険性のある知的財産侵害物品の差止めが高水準 ~東京税関における平成 28 年の知的財産侵害物品の差止状況~ 東京税関における平成 28 年の知的財産侵害物品の差止状況は、次のとおりです。 1. 健康や安全を脅かす危険性のある知的財産侵害物品の差止めが引続き高水準 ○ 医薬品、化粧品、運動・健康器具、自動車付属品及びバッテリー等、消費者の 健康や安全を脅かす危険性のある侵害物品の差止実績が 836 件、35,501 点となり、 件数ベースで見ると、統計を取り始めた平成 17 年以降、過去 3 番目の数値であり 引続き高い水準で推移しています。 2. 輸入差止点数が増加 ○ 輸入差止点数は 247,861 点で、前年より 27,720 点増加(12.6%増)しています。 そのうち、約 4 割(93,044 点)をインクカートリッジが占めています。 第 1 位:コンピューター製品 98,121 点 第 2 位:携帯電話及び付属品 29,075 点 第 3 位:バッグ類 13,832 点 第 4 位:医薬品 13,387 点 第 5 位:衣類 11,277 点 3. 中国来が依然として高い水準 ○ 中国からの差止件数は 7,592 件(前年比 5.7%減、構成比 90.6%)、差止点数は 162,140 点(前年比 6.8%減、構成比 65.4%)となり、平成 19 年以降、件数・点数 共に最大の仕出国となっています。 【お問い合わせ先】 東京税関 税関広報広聴室 TEL 03-3599-6264 FAX 03-3599-6442 1 平成 28 年における知的財産侵害物品の差止状況(詳細) 輸入差止件数は 8,381 件で、前年と比較して 6.6%減少しました。 輸入差止点数は 247,861 点で、前年と比較して 12.6%増加しました。 1日平均でみると 23 件、約 680 点の知的財産侵害物品を差し止めていることになります。 「差止件数」とは、税関が差し止めた知的財産侵害物品の輸入申告及び郵便物の数です。 「差止点数」とは、税関が差し止めた知的財産侵害物品の数です。 例えば、1つの輸入申告において、20 点の知的財産侵害物品が含まれていた場合は、1件 20 点と して計上しています。 知的財産侵害物品の輸入差止実績(平成24年~平成28年) 件数 件数(件) 点数(万点) 点数 12,000 60 10,854 10,663 10,134 10,000 50 8,969 8,381 8,000 40 34.5 32.0 30.8 6,000 30 24.8 22.0 4,000 20 2,000 10 0 0 平成 24 年 平成 25 年 平成 26 年 2 平成 27 年 平成 28 年 ○仕出国(地域)別輸入差止実績 輸入差止件数は、中国を仕出しとするものが 7,592 件(前年比 5.7%減、構成比 90.6%)、 次いで香港が 264 件(前年比 36.8%減、構成比 3.2%)、フィリピンが 154 件(前年比 29.4% 減、構成比 1.8%)となりました。 輸入差止点数は、中国を仕出しとするものが 162,140 点(前年比 6.8%減、構成比 65.4%)、 次いで香港が 63,854 点(前年比3倍、構成比 25.8%) 、ウクライナが 7,878 点(前年比全増、 構成比 3.2%)となりました。 仕出国(地域)別差止実績 構成比(点数ベース) 仕出国(地域)別差止実績 構成比(件数ベース) タイ 0.9% 韓国 1.5% フィリピン 1.8% 韓国 1.7% その他 2.0% タイ 1.6% その他 2.3% ウクライナ 3.2% 香港 3.2% 中国 65.4% 香港 25.8% 中国 90.6% (注) 四捨五入しているため、構成比の合計が 100%とならない場合があります。 知的財産侵害物品の仕出国(地域)については、中国が件数・点数とも平成 19 年以降 最大の仕出国となっています。仕出国別の構成比では、件数で 9 割、点数で 7 割弱を占 め、依然として高い水準で推移しています。 仕出国(地域)別差止点数の推移 仕出国(地域)別差止件数の推移 (件数) (点数) 500,000 12,000 中国 香港 10,000 400,000 韓国 8,000 タイ 中国 香港 韓国 フィリピン タイ その他 6,000 4,000 2,000 300,000 その他 200,000 100,000 0 0 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H19 H28 (年) 3 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 (年) ○知的財産別輸入差止実績 輸入差止件数は、例年同様、偽ブランドバッグ等の商標権侵害物品が 8,192 件(前年比 7.1% 減、構成比 97.1%)で大半を占めています。次いでキャラクター関連商品等の著作権侵害物品 が 151 件(前年比 12.7%減、構成比 1.8%) 、デザインを模倣した意匠権侵害物品が 48 件(前年 比 60%増、構成比 0.6%)となりました。 輸入差止点数は、商標権侵害物品が 145,146 点(前年比 31.6%減、構成比 58.6%)、次いで特 許権侵害物品が 93,044 点(前年比 106 倍、構成比 37.5%) 、著作権侵害物品が 7,442 点(前年 比 86.0%増、構成比 3.0%) 、となりました。 知的財産別差止実績構成比 (件数ベース) 意匠権 0.6% 著作権 1.8% 知的財産別差止実績構成比 (点数ベース) 特許権 0.4% 著作権 3.0% 特許権 37.5% 商標権 97.1% 意匠権 0.9% 商標権 58.6% (注) 四捨五入しているため、構成比の合計が 100%とならない場合があります。 ○品目別輸入差止実績 輸入差止件数は、バッグ類が 3,985 件(前年比 7.6%増、構成比 41.8%) 、衣類が 1,039 件(前年比 0.7%減、構成比 10.9%) 、靴類が 1,000 件(前年比 18.4%減、構成比 10.5%) 、 携帯電話及び付属品が 986 件(前年比 1.0%増、構成比 10.4%) 、時計類が 408 件(前年比 28.3%増、構成比 4.3%)となりました。 輸入差止点数は、コンピュータ製品が 98,121 点(前年比 16.6 倍、構成比 39.6%) 、携 帯電話及び付属品が 29,075 点(前年比 31.6%減、構成比 11.7%) 、バッグ類が 13,832 点(前 年比 17.5%減、構成比 5.6%) 、医薬品が 13,387 点(前年比 31.8%減、構成比 5.4%) 、衣類 11,277 点(前年比 30.2%減、構成比 4.6%)となりました。 品目別差止実績 構成比(件数ベース) 品目別差止実績 構成比(点数ベース) その他 33.1% 時計類 4.3% その他 22.1% バッグ類 41.8% 携帯電話 及び付属品 10.4% 衣類 4.6% 靴類10.5% コンピュー タ類 39.6% 医薬品 5.4% 衣類10.9% バッグ類 5.6% (注) 四捨五入しているため、構成比の合計が 100%とならない場合があります。 4 携帯電話 及び付属 品 11.7% ○輸送形態別輸入差止実績 輸入差止件数は、例年と同じく、郵便物が大半を占めており、郵便物が 7,380 件(構成比 (注) 四捨五入しているため、構成比の合計が 100%とならない場合がある。 88.0%) 、一般貨物が 1,001 件(構成比 12.0%)となっています。 輸入差止点数は、 郵便物が 94,607 点(構成比 38.2%)、一般貨物が 153,254 点(構成比 61.8%) となり、件数ベースに比べて一般貨物の割合が多くなっています。 輸送形態別差止実績構成比 (件数ベース) 輸送形態別差止実績構成比 (点数ベース) 一般 貨物 12.0% 一般貨物 61.8% 郵便物 88.0% 郵便物 38.2% (注) 四捨五入しているため、構成比の合計が 100%とならない場合があります。 5 (トピックス )消費者の健康や安全を脅かす危険性のある知的財産侵害物品 医薬品、化粧品、運動・健康器具、自動車付属品及びバッテリー等、消費者の健康や安全 を脅かす危険性のある物品の差止実績が 836 件(前年比 43.6%減) 、35,501 点(前年比 19.3% 減)となり、件数ベースで見ると、統計を取り始めた平成 17 年以降、過去 3 番目の数値であり 引続き高い水準で推移しています。 健康や安全を脅かす危険性のある知的財産侵害物品の差止実績の推移 (平成24年~平成28年) 件数 (件) 点数 (万点) 1,474 1,500 15 件数 点数 1,200 12 1,065 900 9 836 723 579 600 6 4.6 4.0 3.6 3.1 300 3 2.5 0 0 平成24年 平成25年 平成26年 6 平成27年 平成28年
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