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ノバルティス ファーマ株式会社
広報統括部
〒105-6333
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虎ノ門ヒルズ森タワー
https://www.novartis.co.jp
MEDIA RELEASE • COMMUNIQUE AUX MEDIAS • MEDIENMITTEILUNG
2017 年 3 月 8 日
報道関係各位
ノバルティス ファーマ株式会社
この資料は、ノバルティス(スイス・バーゼル)が 2017 年 2 月 23 日(現地時間)に発表したものを日
本語に翻訳(要約)したもので、参考資料として提供するものです。資料の内容および解釈については
英語が優先されます。英語版は https://www.novartis.com をご参照ください。
ノバルティスの「ジカディア®」、未分化リンパ腫キナーゼ陽性
(ALK+)転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者さんの一次治療薬と
して、FDA の優先審査品目に指定

優先審査品目指定の根拠となった第 III 相試験の結果では、「ジカディア」投与
を受けた治療歴のない ALK+転移性 NSCLC 患者さんの無増悪生存期間(PFS)
中央値が 16.6 カ月であったのに対し、化学療法を受けた患者さんは 8.1 カ月で
あった 1

FDA はさらに、第 III 相試験のデータに基づき、脳転移がある治療歴のない
ALK+転移性 NSCLC 患者さんを対象としてブレークスルーセラピー (画期的治
療薬)に指定

「ジカディア」が一次治療薬として承認されれば、治療歴のない ALK+転移性
NSCLC 患者さんの新しい治療選択肢となる
2017年2月23日、スイス・バーゼル発 – ノバルティスは本日、「ジカディア®」(セ
リチニブ)の適応拡大に関する医薬品承認事項変更申請(sNDA)が、米国食品医薬
品局(FDA)によって受理されたこと、またFDA認可の検査によって未分化リンパ
腫キナーゼ陽性(ALK+)と診断された転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者さん
の一次治療薬として、優先審査品目に指定されたことを発表しました。さらにFDA
は「ジカディア」を、脳転移のあるALK+転移性NSCLC患者さんに対するブレーク
スルーセラピー (画期的治療薬)に指定しました。
ノバルティスの開発部門統括責任者兼チーフメディカルオフィサーであるヴァサン
ト・ナラシンハン(Vasant Narasimhan)は次のように述べています。「私たちは、
いまだ大きなアンメットニーズが存在する、遺伝子変異陽性肺がんへの理解を進展
させようと取り組んでいます。ALK+転移性NSCLCと新たに診断された患者さんへ
の治療薬として『ジカディア』が優先審査品目に指定されたこと、また、脳転移の
ある患者さんに対するブレークスルーセラピーに指定されたことにより、適切な患
者さんに適切なタイミングで適切な治療法を提供することに、さらに一歩近づくこ
とができました」
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「ジカディア」の一次治療としての使用についてのsNDA申請は、ステージIIIBまた
はIVのALK+NSCLC成人患者さんを対象に、維持療法を含めたプラチナベースの化
学療法と比較して「ジカディア」の安全性および有効性を評価した、第III相無作為
化非盲検多施設共同グローバル臨床試験ASCEND-4の主要解析結果に基づいて行わ
れました。
試験は世界28カ国134カ所の臨床試験施設で実施され、376人の患者さんを無作為に
割り付けしました。結果は以下のとおりです。
 一次治療として「ジカディア」投与を受けた患者さんのPFS中央値が16.6カ月
(95%信頼区間[CI]:12.6, 27.2)であったのに対し、一次治療として、ペメ
トレキセド維持療法を含めた標準的なペメトレキセドをベースとしたプラチナ
化学療法を受けた患者さんでは8.1カ月(95% CI:5.8, 11.1)であった。「ジカ
ディア」群は化学療法群と比べてPFSのリスクを45%減少させた(ハザード比
[HR]=0.55、[95% CI:0.42, 0.73、片側p値<0.001])1
 スクリーニング時に脳転移がなかった「ジカディア」群患者の事前解析では、患
者さんのPFS中央値は26.3カ月(95% CI: 15.4, 27.7)であったのに対し、化学療
法群では8.3カ月(95% CI: 6.0, 13.7)であった(HR= 0.48 [95% CI: 0.33,
0.69])1
 ベースラインで脳転移があった「ジカディア」群患者の事前解析では、「ジカ
ディア」群のPFS中央値は10.7カ月(95% CI: 8.1, 16.4)であったのに対し、化
学療法群では6.7カ月(95% CI: 4.1, 10.6)であった(HR = 0.70[95% CI: 0.44,
1.12])。頭蓋内病変の奏効率(ORR)(72.7%, [95% CI: 49.8, 89.3])は
全身のORRと一致していた(72.5% [95% CI: 65.5, 78.7])
「ジカディア」群の25%以上の患者さんでもっとも多く観察された有害事象は下痢
(85% vs. [化学療法群]11%)、悪心(69% vs. [化学療法群]55%)、嘔吐
(66% vs. [化学療法群]36%)、ALT上昇(60% vs. [化学療法群]22%)、AST
上昇(53% vs. 19% [化学療法群])、γ-グルタミン酸転移酵素上昇(37% vs.
[化学療法群]10%)、食欲減退(34% vs. [化学療法群] 31%)、血中アルカリ
ホスファターゼ値上昇(29% vs. [化学療法群]5%)、疲労(29% vs. [化学療法
群]30%)でした。
FDAは、重篤な疾患の治療薬で、承認された場合に治療の安全性や有効性に著しい
改善をもたらすと思われる医薬品を優先審査品目に指定しています2。FDAの優先審
査品目に指定されると、通常10カ月の審査期間が6カ月になります。
ブレークスルーセラピー (画期的治療薬)指定は、重篤な疾患や生命を脅かす疾患
の治療薬を対象に、開発とFDAの審査を迅速に進めることを目的とするものです。
指定を受けるには、その治療薬が従来の治療薬に比べ、1つ以上の臨床的に重要な評
価項目に関して実質的な改善をもたらすことが示されなければなりません3。ノバル
ティスはこれまでに13件のブレークスルーセラピー指定を受けており、こうした実
績は、希少疾患や十分な治療が受けられていないがん患者さんのために、革新的な
治療法を開発しようというノバルティスの継続的な取り組みを象徴しています。今
回の指定は、脳転移を有するALK+転移性NSCLC患者さんの一次治療としての適応
に対するものであり、「ジカディア」としては2回目のブレークスルーセラピー指定
となります。
世界全体でみると、肺がんによる死亡者数は、大腸がん、乳がん、前立腺がんによ
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る死亡者数の合計よりも多く4、毎年推定180万人が新たに肺がんと診断されていま
す5。もっとも一般的なタイプの肺がんであるNSCLCの患者さんのうち、3~7%が
ALK陽性です6。
ノバルティスの肺がんに対する取り組み
ノバルティスオンコロジー部門による標的療法の研究により、遺伝子変異による肺
がん患者さんの治療法は大きく変化しており、遺伝子変異によるNSCLCの患者さん
は標的療法の対象であると考えられています7。
「ジカディア」は、FDAのブレークスルーセラピー指定を受けて承認された最初の
治療薬のうちの1つで、現在、クリゾチニブによる治療後に疾患が進行したか、クリ
ゾチニブ不耐容のALK+転移性NSCLC患者さんの治療薬として承認されています。
この適応は、腫瘍奏効率と奏効期間に基づき、迅速承認制度のもとで承認されまし
た。生存期間や疾患関連症状の改善については実証されていません。この適応の承
認の継続条件は、検証試験において臨床的な有用性を証明し記載することです。
「ジカディア」は、最初の患者さんが治験に登録されてから3年半を経過しないうち
に米国で発売されました。
ノバルティスは、すでに市販されている自社製品の継続的な試験を通じて、また、
NSCLCのゲノムバイオマーカーを標的とした治験化合物の検討を通じて、肺がん患
者さんに貢献し続けています。
ASCEND-4 について
ASCEND-4は、これまでに進行性NSCLCに対する全身治療を受けたことのないステ
ージIIIBまたはIVのALK+進行性NSCLC成人患者さんにおいて、維持療法を含めた標
準的な化学療法と比較して、「ジカディア」の安全性および有効性を評価する、多
施設共同第III相非盲検無作為化グローバル臨床試験です。患者さんは、「ジカディ
ア」750 mgを1日1回経口投与、またはペメトレキセドをベースとした標準的なプラ
チナダブレット化学療法(ペメトレキセド500 mg/m2とシスプラチン75 mg/m2また
はカルボプラチンAUC5-6)を4サイクル施行後にペメトレキセド維持療法を受けま
した。
376人の患者さんのうち、189人(脳転移のある患者さん59人)を「ジカディア」群
に、187人(脳転移のある患者さん62人)を化学療法群に無作為に割り付けしました。
「ジカディア」群のベースラインで脳転移があった患者さんのうち約60%に、ベー
スラインの脳転移に対する標準治療である放射線療法の前治療歴がありませんでし
た。 化学療法群に割り付けられた患者さんの中で、145人のうち、105人(72%)に
化学療法後の最初の治療としてALK阻害薬を投与しました。
「ジカディア®」について
「ジカディア」は経口の選択的未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤です。ALK
は、NSCLCなどのがんにおいて、他の遺伝子と融合して特定の腫瘍の増殖を促進す
る異常な「融合タンパク質」を産生することがあります。「ジカディア」は現在、
世界64カ国以上で承認されており、日本ではクリゾチニブに抵抗性又は不耐容の
ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞癌を効能又は効果として、
2016年3月に承認され、同年5月に発売されました。また、日本も治療歴のない
ALK+NSCLC成人患者さんを対象とした国際第III相試験ASCEND-4に参加し、この
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結果に基づいて、2016年11月29日に、ALK+NSCLCに対する一次治療薬として「ジ
カディア」の製造販売承認一部事項変更申請を行いました。
「ジカディア®」の重要な安全性情報
「ジカディア」の投与により、以下のような重篤な有害事象が起きる可能性があり
ます。
「ジカディア」は多くの患者さんで下痢、悪心、嘔吐、腹痛などの胃部不快感およ
びや消化器症状を引き起こすことがあります。これらの症状は重篤化する場合があ
り、改善するためには、医師の指示に従って治療を受ける必要があります。また、
症状が重篤である場合や、改善しない場合は、医師に報告してください。
「ジカディア」は重篤な肝障害を起こす可能性があります。「ジカディア」投与を
受ける患者さんは、投与開始前、投与開始後1カ月間は2週ごと、以降は1カ月ごとに
血液検査を受ける必要があります。疲労、皮膚のかゆみ、皮膚や目の白い部分が黄
色くなる、悪心、嘔吐、食欲減退、右腹部痛、暗色尿、通常よりも出血やあざがで
きやすいなどのいずれかの症状が認められた場合は、すぐに医師に報告してくださ
い。
「ジカディア」投与により、重篤あるいは致命的な肺の腫脹(炎症)が起きること
があり、死に至る可能性もあります。症状は肺がんの症状と似ています。患者さん
は、新たに息苦しさや息切れ、発熱、咳(痰の有無を問わず)、胸部痛を感じた場
合や、症状が悪化した場合はすぐに医師に報告してください。
「ジカディア」の投与を受けている患者さんでは、徐脈、頻脈、不整脈が起きる可
能性があります。医師は「ジカディア」投与中の患者さんの心臓の状態をモニタリ
ングしてください。患者さんは、新たに胸の痛みや不快感、眠気やめまい、失神、
心拍の異常を感じた場合や、唇の青色変色、息切れ、下肢または皮膚の腫脹が認め
られた場合、または併用中の心臓や血圧の薬が変更された場合は、すぐに医師に報
告してください。
「ジカディア」の投与を受けている患者さんは高血糖を起こす恐れがあります。糖
尿病、耐糖能障害、あるいはコルチコステロイドを使用している患者さんでは、
「ジカディア」投与により高血糖のリスクが増加します。「ジカディア」投与を受
ける患者さんは、投与開始前および投与期間中に血糖値検査を受ける必要がありま
す。患者さんは医師の指示に従って血糖値のモニタリングを受けると共に、のどの
渇きや頻尿といった高血糖の症状が一つでも認められた場合は、すぐに医師に報告
してください。
「ジカディア」の投与により血中膵酵素濃度が高くなることがあり、膵炎を引き起
こす可能性があります。患者さんは「ジカディア」による治療を開始する前に、ま
た必要に応じて「ジカディア」投与中に、血液検査を受けなければなりません。上
腹部から背部にまで広がるように痛む、あるいは食事をとると痛みが増すような上
腹部痛などの膵炎の兆候や症状がある場合は、医師に伝えてください。
患者さんは、「ジカディア」投与を受ける前に、肝障害、糖尿病あるいは高血糖、
QT間隔延長症候群等の心臓の問題、妊娠しているかその可能性がある、あるいは妊
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娠を計画している、授乳中、あるいは授乳する予定があるなど、全ての健康状態に
ついて医師に報告してください。
「ジカディア」は胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。妊娠可能な女性は「ジ
カディア」による治療中および治療終了から3カ月までの間は効果の高い方法で避妊
を行う必要があります。「ジカディア」が母乳中に移行するかどうかはわかってい
ません。患者さんと医師は、「ジカディア」による治療を受けるか、授乳をするか
どちらかを選ぶ必要があります。両方を同時に行うことはできません。
患者さんは、使用中の全ての薬物(処方薬、一般用医薬品、ビタミン類や生薬のサ
プリメント等)について医師に報告してください。経口避妊薬の服用中に「ジカデ
ィア」の投与を受ける場合、経口避妊薬の効力が失われる場合があります。
最も多く観察された有害事象(発生率10%以上)は、下痢、悪心、嘔吐、疲労感、
肝機能検査値異常(血液検査によるモニタリングが必要)、腹痛、食欲減退、便秘、
発疹、腎機能検査値異常(血液検査によるモニタリングが必要)、胸やけ、貧血で
す。発生率が5%以上のグレード3または4の有害事象は、肝機能検査値異常、疲労感、
下痢、悪心、高血糖(血液検査によるモニタリングが必要)でした。
アレルギー反応の徴候である可能性のある以下の症状が一つでも認められた患者さ
んは、直ちに「ジカディア」の投与を中止し、医師に相談してください。
 呼吸や嚥下困難
 顔、唇、舌、喉の腫脹
 赤い発疹または隆起を伴う重度の皮膚のかゆみ
辛い副作用が起きたり、副作用が継続する場合は医師に報告してください。「ジカ
ディア」により、上記以外の副作用が起きる可能性もあります。詳細については医
師や薬剤師にお問い合わせください。
「ジカディア」は、厳密に処方に従って使用してください。医師の指導なしに用量
を変更したり、服用を中断したりしないでください。「ジカディア」は1日1回、空
腹時に服用し、前後少なくとも2時間は食物を摂取しないでください。服用し忘れた
場合、気づいたらすぐに服用してください。ただし、12時間以内に次の投与スケジ
ュールがくる場合は、飲み忘れた分は服薬せず、次の服用時刻に通常の1回量を服用
してください。2回分を一度に飲んではいけません。また、血中の「ジカディア」濃
度が有害なレベルまで上昇する可能性があるため、グレープフルーツやグレープフ
ルーツジュースを摂取しないでください。「ジカディア」の服用後に吐いてしまっ
た場合、次の服用時刻まで追加服用はしないようにしてください。
「ジカディア」の処方情報は全文をご参照ください。
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免責事項
本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。したがって、
その内容に関して、また、将来の結果については、不確実な要素や予見できないリ
スクなどにより、現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。なお、詳
細につきましては、ノバルティスが米国証券取引委員会に届けております Form20-F
をご参照ください。
ノバルティスについて
ノバルティスは、ヘルスケアにおける世界的リーダーです。革新的な新薬、アイケ
ア(眼科用医療機器、コンタクトレンズなど)、高品質かつ安価なジェネリック医
薬品など、幅広い分野の製品を提供しています。ノバルティス グループ全体の 2016
年の売上高は 485 億米ドル、研究開発費は 90 億米ドル(減損・償却費用を除くと
84 億米ドル)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは約 118,000
人の社員を擁しており、世界約 155 カ国で製品が販売されています。詳細はホーム
ページをご覧ください。https://www.novartis.com
参考文献
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以上