アジア経済の現状と見通し : 2017年 3月

しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
Shinkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
〒104-0031東京都中央区京橋3丁目8番1号 URL:http:// www.skam.co.jp
※ 最終頁の「本資料に関してご留意していただきたい事項」を必ずご確認ください。
アジア経済の現状と見通し : 2017年 3月
中国、香港 、シンガポール
●中国は、今月5日からの全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、今年の経済成長率目標を6.5%前後としました。昨年の目標(6.5~7%)から引き下げられたものの、安定的な成長が続く見通しに大き
な変化はみられません。ただ、バブル抑制が重視されているため、株価の上昇は限定的なものとなる見込みです。香港は、投資や輸出が回復しており、今年の経済成長率は昨年を上回る見通しです。ただ、米国
の利上げペースが加速すれば、香港の不動産市場や株式市場に悪影響を及ぼす可能性があります。シンガポールは、昨年10-12月期から輸出や生産が持ち直しており、当面、景気回復基調が続きそうです。
図表1.中国の株価と為替
(月末値)
5000
(円/人民元)
22
21
4500
為替
(右目盛)
4000
20
19
中国 上海総合指数
(左目盛)
3500
図表2.香港の株価と為替
(月末値)
30000
(円/香港$)
18
16
3000
香港 ハンセン指数
(左目盛)
26000
16
15
24000
14
22000
13
15
2500
14
13
2000
12
20000
18000
11
10
11
12
13
14
15
16
17
(注)直近は2017年2月末値
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
9
10
11
12
13
14
15
16
17
(年、月次)
(注)直近は2017年2月末値
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
(円/100ウォン)
12
韓国 総合株価指数
(左目盛)
11
図表5.台湾の株価と為替
(月末値)
10000
10
2000
9
1800
8
7
1400
11
12
13
14
4.4
4.2
4.0
台湾 加権指数
(左目盛)
3.8
8500
3.6
8000
3.4
7500
3.2
3.0
7000
為替
(右目盛)
10
(円/台湾$)
9500
9000
1600
85
80
75
3000
70
2800
65
為替
(右目盛)
60
55
2400
10
11
12
13
14
15
16
17 (年、月次)
●アジア金融市場の見通し
図表4.韓国の株価と為替
2200
90
(注)直近は2017年2月末値
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
●韓国は、政局混迷もあり景気は低調であるものの、財政出動や金融緩和の余地があることから、株価は底堅く推移しそうです。台湾は、
中国や米国の景気拡大を背景に、輸出などが回復しつつあります。これを受け、株価も堅調な動きが予想されます。
(月末値)
95
3200
10
韓国、台湾
2400
3400
2600
16000
(年、月次)
(円/シンガポール$)
シンガポール ST指数
(左目盛)
11
為替
(右目盛)
12
1500
3600
17
28000
18
17
図表3.シンガポールの株価と為替
(月末値)
15
(注)直近は2017年2月末値
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
16
17
(年、月次)
6
2.8
為替
(右目盛)
6500
2.6
6000
2.4
10
11
12
13
14
(注)直近は2017年2月末値
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
1/4
15
16
17 (年、月次)
(株式)アジアでは昨年後半以降、輸出や工業生産が回復基調
を示しました。中国については、今年も6%台半ばの経済成長
率が見込まれます。ただ、中国の住宅バブルや不良債権などが
警戒される上、米国のトランプ政権による保護主義的な政策も
懸念されます。それらのリスクが表面化した場合、アジアの株
価も調整を余儀なくされそうです。
(為替)米国は今月に利上げを行う可能性があり、その場合、
ドル高・アジア通貨安圧力が若干高まりそうです ただ、米ト
ランプ政権の政策は不透明で、今後の利上げペースが加速する
かも不確実です。そのため当面、さらなるドル高は限定的なも
のにとどまる見込みです。
(金利)アジアのインフレ率は、抑制された水準にあります。
そのため、アジア各国が急激な金融引締めに転じるとは当面考
えにくく、金利上昇余地は限られるでしょう。
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アジア経済の現状と見通し : 2017年 3月
タイ、インドネシア、マレーシア
●タイは、消費や観光が回復しつつあり、今年は昨年を若干上回る経済成長率が予想されます。ただ、設備投資などに弱さがみられるほか、政局不安も残っています。インドネシアでは、消費や輸出の拡大が見
込まれる中、株価は総じて底堅い動きが予想されます。マレーシアは、原油価格の安定がエネルギー部門の追い風となっている上、旺盛な消費意欲も続きそうです。
図表6.タイの株価と為替
(月末値)
1800
(円/バーツ)
1600
タイ SET指数
(左目盛)
1400
(月末値)
4.0
6000
3.8
5500
3.6
5000
3.4
3.2
1200
(円/100ルピア)
図表7.インドネシアの株価と為替
1.1
2.8
2.6
為替
(右目盛)
800
インドネシア ジャカルタ総合
(左目盛)
1.0
4000
0.9
600
10
11
12
13
14
15
16
17
(年、月次)
3500
2.2
2000
0.8
為替
(右目盛)
11
12
13
14
15
16
17
(年、月次)
(注)直近は2017年2月末値
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
(円/フィリピンペソ)
図表9.フィリピンの株価と為替
3.0
8000
2.8
2.6
6000
2.4
5000
2.2
4000
2.0
3000
2000
1.8
1000
11
12
750
(円/100ベトナムドン)
0.60
700
0.55
13
30
1600
28
26
1400
為替
(右目盛)
24
22
1200
10
11
12
13
14
15
16
17
(年、月次)
14
15
(注)直近は2017年2月末値
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
16
17
(年、月次)
1.6
●インドでは、高額紙幣廃止の影響が和らいだほか、新年度予算に
よる景気刺激策が株価を下支えしそうです。
図表11.インドの株価と為替
(月末値)
30000
ベトナム VN指数
(左目盛)
600
550
0.50
0.45
500
450
為替
(右目盛)
0.40
300
10
11
12
13
14
(注)直近は2017年2月末値
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
2/4
15
16
(年、月次)
17
2.2
2.0
為替
(右目盛)
24000
1.8
22000
1.6
20000
18000
0.35
350
(円/ルピー)
28000
26000
400
為替
(右目盛)
10
図表10.ベトナムの株価と為替
(月末値)
650
フィリピン 総合指数
(左目盛)
7000
1700
インド
●フィリピンは、消費や投資の堅調が継続する中、今年も6%台の経済成長率が見込まれます。ベトナムは、鉱工業生産の伸びが鈍化して
いるものの、海外からの投資資金流入は継続しており、それらが景気や株価を支える見通しです。
9000
32
(注)直近は2017年2月末値
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
フィリピン、ベトナム
(月末値)
FTSEブルサマレーシア
KLCIインデックス(左目盛)
1300
0.7
10
(注)直近は2017年2月末値
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
34
1500
3000
2500
36
1900
1800
4500
2.4
(円/マレーシアリンギット)
2000
3.0
1000
図表8.マレーシアの株価と為替
(月末値)
2100
0.30
1.4
インド ムンバイ
SENSEX30種指数
(左目盛)
16000
14000
10
11
12
13
14
(注)直近は2017年2月末値
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
15
16
17
(年、月次)
1.2
しんきんアセットマネジメント投信株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
Shinkin Asset Management Co., Ltd 加入協会/一般社団法人投資信託協会 一般社団法人日本投資顧問業協会
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アジア経済の現状と見通し : 2017年 3月
図表12.アジア各国・地域の長期金利
16
図表16.アジア株と日本株
(%)
16
14
インド
中国
韓国
14
12
台湾
シンガポール
香港
ベトナム
タイ
(%)
インドネシア
マレーシア
(10/1=100)
フィリピン
220
200
アジア株
日本株
12
180
10
10
160
8
8
140
6
6
120
4
4
100
2
2
80
0
0
10
11
12
13
14
15
16
17
(年、月次)
10
11
12
13
14
15
16
17
(年、月次)
(注)長期金利は10年国債利回りの月末値。直近は2017年2月
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
60
(年/月、月次)
10
11
12
13
14
15
16
17
(注)アジア株:MSCIエマージング・マーケット・アジア・インデックス(円ベース)
日本株:日経平均株価
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
図表13.アジア各国・地域の政策金利
16
(%)
ベトナム
インドネシア
14
フィリピン
タイ
12
マレーシア
16
インド
台湾
14
12
中国
シンガポール
韓国
香港
10
10
8
8
6
6
4
4
2
(%)
(前年比、%)
①GDP成長率
2
0
10
11
12
13
14
15
16
(年、月次)
17
0
10
11
12
13
14
15
16
17
(年、月次)
(注)直近は2017年2月。香港とシンガポールは、参考金利としてインターバンク3か月物金利、ベトナムはリファイナンス金利を表示している。
(出所)各国通貨当局、Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
図表15.アジア通貨とドル円
図表14.債券利回りの比較
5.0
4.5
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
(10/1=100)
(%)
アジア債券
先進国債券
国内債券
150
140
アジア通貨(対円)
130
ドル円
図表17.東アジア各国・地域の経済見通し
120
110
②インフレ率
2015
2016
2017
(予)
2015
2016
2017
(予)
中国
NIEs
韓国
台湾
香港
シンガポール
6.9
6.7
6.5
1.4
2.0
2.3
2.6
0.7
2.4
2.0
2.7
1.5
1.9
2.0
3.0
1.7
1.9
2.2
0.7
-0.3
3.0
-0.5
1.0
1.4
2.4
-0.5
1.9
1.1
2.6
1.1
ASEAN
タイ
インドネシア
マレーシア
フィリピン
ベトナム
インド
2.8
4.9
5.0
5.9
6.7
7.6
3.2
5.0
4.2
6.8
6.2
3.3
5.3
4.6
6.7
6.2
7.2
-0.9
6.4
2.1
1.4
0.6
4.9
0.2
3.5
2.1
1.8
2.7
1.6
4.2
3.0
3.4
3.6
5.2
6.6
5.5
(注)インドは年度データ(4月~3月)。
実績はBloomberg、予測(斜体数字)はIMF
(出所)Bloomberg、、IMF 「World Economic Outlook Update,January 2017」よりデータ取得し、
しんきん投信作成
100
90
80
10
11
12
13
14
15
16
17
(年、月次)
(注)アジア債券:シティアジア国債インデックス
先進国債券:米国10年国債、国内債券:新発10年国債
(出所)Bloomberg、シティグループ証券よりデータ取得し、しんきん投信作成
10
11
12
13
14
15
(注)アジア通貨:JPモルガンELMI+(アジア)
(出所)Bloombergよりデータ取得し、しんきん投信作成
3/4
16
17
(年、月次)
(2017.3.6 チーフエコノミスト 辻 佳人)
しんきんアセットマネジメント投信株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
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4/4