明石市公共交通安全対策促進方針 平成29年(2017年)3月 明 石 市 お 1.目的 公共交通は、生活に欠くことのできない移動手段であり、その利便性の高さは明石の強みの一 つです。この公共交通を、障害者・高齢者・子ども・妊婦をはじめすべての市民が安全に安心し て利用できるよう、安全対策をより一層充実させるため、交通事業者や市民との連携・協力の下 で、今後、本市が重点的に進める施策について取りまとめるものです。 2.対象とする交通機関 鉄道・バス・タクシー 3.対象とする期間 促進方針の対象期間は、明石市交通安全計画など関連する計画との整合を図るため、平成28 年度から平成32年度までの5年間としています。 4.基本的な考え方 高齢化の進展や、本市が進める、障害がある人もない人も「誰もが安心して暮らせる共生のま ちづくり」の方向性、 「交通事故ゼロのまち明石」の実現に向けて明石市交通安全計画に示す交通 安全施策の基本方針を踏まえて、次の3つの考え方に基づき、安全対策を促進します。 考え方① 配慮が必要な人の視点から 障害者、高齢者、子ども、妊婦など、安全を確保する上で、配慮が必要な人の視点に立 って安全対策を促進します。 考え方② 重要課題を優先し、ハード・ソフトの両面から 生命にかかわる事故の防止など、重要課題の解決に重点的に取り組み、施設・設備の整 備などハード面と、人的対応・情報の充実などソフト面の両面から安全対策を促進します。 考え方③ みんなの連携・協力で 交通事業者・行政・市民がそれぞれの役割を担いつつ、連携・協力して安全対策を促進 します。 『促進方針の位置づけ』 」 」 』 誰もが安心して暮らせる共生のまちづくり 明石市交通安全計画 「交通事故ゼロのまち明石」の実現に向けた、交通安全施策の基本方針 「公共交通」分野の方針を反映 考え方 公共交通安全対策促進方針 ①配慮が必要な人の視点から 誰もが安全に 重点的な ②重要課題を優先、ハードソフトの両面から 安全対策の促進 安心して利用できる 公共交通の実現 ③みんなの連携・協力で 1 5.重点的に促進する安全対策 ⑴ 鉄道について 重要課題「駅ホームからの転落防止」 全国的に視覚障害者等の転落事故が続発していることや、転落が生命を脅かす重大事案に 直結することを踏まえ、駅ホームからの転落防止対策の促進に重点的に取り組みます。 <ハード面> ○JR明石駅、JR西明石駅へのホームドアの設置【最重点】 ○市内全鉄道駅への内方線付き点状ブロックの設置(平成29年度) <ソフト面> ○駅員による視覚障害者等への誘導案内、及び混雑する時間帯などにおけるホームの監視 体制の更なる充実 ・JR明石駅とJR西明石駅へのホームドアの早期設置を最優先に、交通事業者と調整を進 めるとともに、国県と連携して補助を行います。 ・ホームドア設置までの緊急対策として、内方線付き点状ブロックの設置や駅員等による誘 導・見守り体制の充実などを交通事業者に働きかけていきます。 主要課題「駅舎内の段差解消」 「視覚・聴覚障害者に対する情報バリアフリー」 高齢者等の階段での転倒事故の防止や、車椅子・ベビーカーによる円滑な移動、視覚・聴 覚に不安のある方への適切な情報提供に向けて、ハード・ソフト両面から更なるバリアフリ ー化を促進します。 <ハード面> ○駅舎のバリアフリー化 ・山陽電鉄江井ヶ島駅へのエレベーター・スロープの設置(平成29年度) ・山陽電鉄林崎松江海岸駅へのエレベーターの設置に向けた取組 ○駅情報ディスプレイや無人駅へのモニター付きインターフォンの導入 <ソフト面> ○筆談などによる窓口対応の充実や視覚障害者等に配慮した音声アナウンスの実施 ・バリアフリー未対応駅へのエレベーターやスロープの設置促進に向けて、交通事業者と調 整を進めるとともに、国県と連携して補助を行います。 ・駅情報ディスプレイなどハード面に加え、駅員による筆談対応などソフト面での視覚・聴 覚障害者への案内情報の充実を交通事業者に働きかけるとともに、適切な対応事例の紹介 などの支援を行います。 2 ⑵ バス・タクシーについて 主要課題「乗降時及び車内での転倒防止」 「視覚・聴覚障害者に対する情報バリアフリー」 乗降時や車内での転倒事故の防止や、視覚・聴覚に不安のある方への適切な情報提供に向 けて、ハード・ソフト両面から更なるバリアフリー化を促進します。 <ハード面> ○ノンステップバス、ユニバーサルデザインタクシーの導入 <ソフト面> ○安全運転の徹底 ○乗務員による乗降補助の充実 ○全車両への筆談具の設置、視覚障害者等に配慮した音声アナウンスの実施 ・乗降負担の少ないノンステップバスやユニバーサルデザインタクシーの積極的な導入を 交通事業者に働きかけるとともに、ノンステップバスの導入について、国県と連携して 補助を行います。 ・安全運転の徹底と併せて、適切な乗降補助や筆談対応など、視覚・聴覚障害者への案内 情報の充実を交通事業者に働きかけるとともに、交通事業者からの相談に対する助言や 乗務員研修の支援などを行います。 ⑶ 共通の取組について 主要課題「心のバリアフリー」 安全で安心して利用できる公共交通の実現に向けて、施設や車両等の整備や乗務員等のバ リアフリー教育の充実だけでなく、市民の要配慮者に対する理解を深め、利用者同士の自発 的な協力を促す、心のバリアフリーを促進します。 <ソフト面> ○利用者による要配慮者への声かけや適切な対応方法の周知・啓発 ○利用マナーの向上の周知・啓発(歩きスマホ、点字ブロック上への荷物の放置等) ・ユニバーサルマナー研修会の開催や啓発用 DVD などを活用し、市民が要配慮者への適 切な対応方法を学ぶ機会を提供していきます。 ・市の広報誌やホームページだけでなく、交通事業者とも連携して、市民や利用者への効 果的な周知・啓発に取り組んでいきます。 3
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