はじめに MESSAGE あなたのアイデアで国の制度を変えてみませんか ? 地方分権改革とは、住民に身近な行政は、できるだけ住民に近い地方公共団体 が担うことにより、各地域が自らの判断と責任で地域の諸課題に取り組むことが できるようにするための改革で、地方創生でも重要な基盤となるものです。 平成7年の地方分権推進法の成立以来、これまで 20 年以上に及び、さまざまな 改革が積み重ねられ、住民サービスの向上や地方公共団体の行財政改革への貢献 など、住民が実感できる改革の成果が各地で現れています。 (この点は、当室が作成した 「地方分権改革事例集」をご覧ください) 平成 26 年からは、 「知恵は現場にあり」との考え方のもと、それまでの国主導の 改革から、地方の発意に基づき改革を推進する「提案募集方式」が導入され、現場 の目線から、地域の課題を解決するために必要な制度の改正や運用改善を進める ことができるようになりました。 日頃から、 「この基準おかしいな ?」 「この手続は過剰じゃないの ?」 「あの権限が あれば、住民のためにこんなことができるのに…」など、疑問や悩みを感じている ことはありませんか ? でも、 「国の制度だから…」 「法律に書いてあるから…」と あきらめていませんか ? 国の法令等に関し、地域における仕事や生活の中で感じている違和感を、あな たのアイデアで解決することができる、それが提案募集方式です。これまでの3 年間で、都道府県はもとより、小さな村に至るまで、延べ 180 団体から 1,500 件 を超える提案が寄せられ、約7割が実現しています。既に 34 本の法律も改正され ました。 「国の省庁相手に制度改正の議論をするのは大変そう」 「自分の団体だけでは ちょっと…」 と感じる方もいるかもしれません。 ご安心ください !私たちがお手伝いします。事前相談は、地方公共団体から内 閣府に派遣されている調査員が丁寧に対応します。また、問題意識を共有する他 の団体があれば、共同提案をお薦めすることで、各地域での支障事例が集まり、 提案の説得力を増します。さらに、各府省からのヒアリングは、行政法をはじめ とする専門家の先生方に現場の実情をお伝えし、地方の側に立って行っていただ いています。 このハンドブックは、提案募集方式の基礎から実践までを、実例も含めて分か りやすく解説したものです。是非、地方の発意で地域の課題を解決するこの方式 をご活用いただき、あなたのアイデアを国の制度改革につなげてください ! 平成 29 年2月 内閣府地方分権改革推進室次長 境 勉
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