「東洋大学井上円了哲学塾における所感について」 塾生登録番号

「東洋大学井上円了哲学塾における所感について」
塾生登録番号 7700161001
松崎 弘勝
今回、東洋大学井上円了哲学塾に参加をさせて頂きまして誠にありがとうございました。
まず、私が東洋大学井上円了哲学塾に参加をさせて頂きました三つの理由を述べたいと
思います。
一つ目は、現在において自分の信念及び基軸を持ち行動できるような人になりたいと思
ったからです。これからは、時代の変革の時期にあり自分の基軸をしっかり持って生きて
いかなければならない時代です。そのために哲学の教育を受けることが必要だと思いまし
た。
二つ目は、仕事をしていく中でコミュニケーションやプレゼンテーションの能力の向上
がより必要であるからです。私の仕事は、滞納者及び部署間との交渉など背景が異なる人
との対話が必要になる場面があります。また、部署間での異動の際には、仕事が全く異な
る場合もあるので始めから仕事を覚える必要が出てきます。その時に、上司、先輩に業務
を教えて頂く時に、コミュニケーション能力が仕事の習得に当たり必要になってくるので
す。
三つ目は、社会の様々な事柄に対して議論のできるような場所が欲しいと思ったからで
す。それは、日本社会には議論の場がまだ少なく、議論をすることがなかなかできません。
そのような中で、東洋大学井上円了哲学塾は議論をすることできる貴重な場だと考えて参
加をしました。
次に、井上円了哲学塾に入塾後のことについて書きたいと思います。東洋大学井上円了
哲学塾では、15回の講義があります。素晴らしく魅力的な講義ばかりでしたが特に私の
中で強く印象にある講義をこれから取り上げていきたいと思います。
一つ目は、井上円了の哲学について勉強をしたことです。井上円了は、
「諸学の基礎は哲
学にあり」と述べています。これは、哲学の考え方を知る中で、自分自身の中で解答が出
たり、他者について知ることができて、他者貢献もできるようになるというものです。こ
の勉強を通じて、私は、井上円了の哲学を含めて様々な哲学の考え方に触れたいと思いま
した。そのことで、私は、自分自身の中の解答が出せたり、他者貢献をすることのできる
人間力に溢れる人になりたいと思います。
二つ目は、他者との関係構築のための交渉の仕方などについて学んだことです。私の仕
事は、滞納者に税金を納付して頂くことです。そのため、仕事において滞納者との納税交
渉をする場面が多くなります。私は、交渉において相手の話に耳を傾けることと、誠実で
あることの二つをこれからも大事にしていきたいと思いました。そして、この講義におい
て習得した交渉方法などをしっかりと復習して、実践的に生かしていけるようにしたいと
思います。
三つ目は、複数の採用候補者から一人の採用者を決めるグループの中でのディスカッシ
ョンです。私は、各人の採用後の仕事に有利に働く又は不利に働く事柄などを指摘して話
をしました。その上で、不利に働く事柄を改善する方法を考えました。最後の各班での発
表においては、それぞれ採用者が異なっていました。そのことから、私は、採用すること
において各人の意思を共有することの難しさと大変さをとても痛感しました。今後、人事
部門に配属になった際には、この講義において勉強をしたことを思いだしながら仕事に励
みたいと思います。
四つ目は、思考を活性化させるための手法としての、プレゼンテーションの仕方につい
てです。プレゼンテーションにおいては、相手に内容が十分に伝わったかどうかとコース・
デザインである説明の設計図が重要だと学びました。また、ボディ・ラングエイジ、アイ・
コンタクト、声の出し方も重要であるが、説明の設計図がそれ以上に重要であることを十
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分に理解することが出来ました。私は、プレゼンテーションをする際には、説明の設計図
の論理構成が十分であるかを意識して行いたいと思います。
五つ目は、カネパッケージ株式会社の社長による「チャンスのつかみ方と成功の鍵につ
いて」です。私は、チャンスは中途半端では気づくことができず、普段から思い続けてい
ると、感性でチャンスがわかるようになると言っていたことが、印象に残りました。また、
カネパッケージ株式会社の社長が、人生や仕事において持ち続けて欲しい熱い言葉も頂き
ました。私は、今後において感性を磨いてチャンスを掴める人間になることと、カネパッ
ケージの社長の熱い言葉を大事にしていきたいと思います。
六つ目は、国際協力のおもしろさについてです。その回は、ラオスでの国際協力につい
ての話や様々な国際協力の仕方について学びました。グループでのディスカッションにお
いては、フィリピンにおいて循環型農業の実践を学ぶためのスタディ・ツアーの企画をし
ました。フィリピンには、サトウキビ農家の飢餓や大土地所有の現実と、大規模資本家に
依存せず自分たちの循環型農業の実践、若者の農学校で生きる糧を身につけているという 2
つの現実があります。この2つを体験できるスタディ・ツアーの企画の作成では、どのよ
うな企画をすればツアーに参加をしたくなり、フィリピンの現状を体験できるかを考える
のがとても難しかったです。しかし、私は、議論をしている中で、自分で実際にフィリピ
ンの現地において現状を見て、スタディ・ツアーなどにより国際協力をしたいと思いまし
た。
七つ目は、変容する世界構造と日本の針路についてです。そこでは、アメリカ、EU,
アジアなどの世界で起きている事と日本で起きている事について学びました。私は、今後
の世界や日本の状況において自分の基軸をしっかりと持つ必要性があることや、AIが社
会に浸透する中で人間の創造性が重要であるという話が印象に残りました。私は、改めて
自分の基軸を持つ必要性を認識し、また、人間の創造性の持ち方ということについて考え
ました。また、私は「志は高く、視野は広く、思索は深く、判断は迅速に、行動は果敢に」
との言葉も強く印象に残りました。私は、今後の人生を送るにあたり、この言葉を大事に
していきたいと思います。
最後に、東洋大学井上円了哲学塾で学んだこと、そしてそれを今後どのように生かして
いくかについて書きたいと思います。
一つ目は、私は、自分の基軸が最初には曖昧だったのがより明確になったと思います。
それは、毎回の講義での話やグループでの議論と発表などにより、様々な人とコミュニケ
ーションを取ったことで身についてきたと思います。そして、これからも、自分の基軸を
しっかりと持つように行動して、人間力に富む人になっていきたいと思います。
二つ目は、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力を向上させることができ
たと思います。特に、異なるものの見方や考え方、自分の伝えたいことについて以前より
深く相手方から理解することやよりしっかりと相手方に伝えることができるようになった
と思います。これらは、交渉などにおけるコミュニケーション能力やプレゼンテーション
能力の講義を聴いたことや毎回のグループでの議論と発表により身についてきたと思いま
す。今後とも、このような勉強を継続していき自分自身の人間力を高めていきたいと思い
ます。
以上、
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