沼田市中の会商店街振興組合(群馬県沼田市)

沼田市中の会商店街振興組合
基本データ
沼田市中の会商店街振興組合
主な来街者 年齢:60歳代、
70歳代以上
属性:主婦、高齢者
● 所在地:群馬県沼田市中町858
● 会員数:26名 ● 店舗数:25店舗
●
「となりの仲間は私のなかま」
気仙沼への復興支援と地域連携で
中心市街地の活性化を目指す
少子・高齢化対応
群馬県沼田市
群馬県
沼田市
人口:49,686人
(平成28年12月末日現在)
面積:443.46㎢ ● 人口密度:112人/㎢
●
●
創 業 支 援
品のほか姉妹都市の物産品や近隣農家の野菜やそれらを
事業の経緯
高齢化率が高い地域で、生活利便性の向上が急務
加工した惣菜などを販売する店舗を整備した。毎週火曜・
沼田市中の会商店街は市を東西に貫く国道 120 号沿い
土曜に営業を行っており、地元の実業高校の製品販売や生
にあり、商店街周辺(半径 500m)の高齢化率は平成 27
徒の販売実習の場としても活用されている。12 月 19 日の
年 4 月時点で 40%超と市の平均を大きく上回り、中心市
オープニングイベントには約 500 人、2 月 3 日の節分イベ
街地の空洞化が進む中、高齢者の生活をいかに支えるか
ントには約 400 人、3 月 5 日のひな祭り及び震災復興記念
が課題となっていた。高齢者への調査結果も「日常的な買
イベントには約 600 人が来客。実業高校の開発した「えだ
い物の利便性向上」のニーズが最も高く、特に総菜店を望
まメンチ」は特に好評で毎回完売。近隣農家の野菜は新
む声が多かった。この結果を受け、商店街は、単に総菜
鮮なものが非常に安価で販売されており、飲食店が仕入れ
店を誘致するのではなく、従来から交流があった宮城県気
に来ることもある。
仙沼の協力者と連携することで、商機能の向上だけでなく
今後の事業展開
コミュニティの強化につなげようとした。
仲間を増やし、つながる場としての商店街へ
商店街のキャッチフレーズは、「となりの仲間は私のなか
事業の展開と成果
ま」。人と人のつながりを大切にする姿勢が、今回の気仙沼
気仙沼や姉妹都市との絆で事業を実現
気仙沼商工会議所青年部事業がきっかけで、平成 6 年頃
や姉妹都市などとの連携事業につながった。冬は地場野菜
から沼田商工会議所との交流が始まり、沼田市のイベント
が採れず品数に不安があったが、実業高校など様々な団体
で気仙沼の事業者が特産品を販売するなど友好な関係が続
の協力を得て問題をカバーした。高校生が直接販売してい
いており、平成 23 年の東日本大震災では沼田市から気仙
ることで、新たな地域コミュニティの形成に寄与している。
沼へ支援物資を運び込むなどの復興支援を行ってきた。
来店者数は順調に増え、イベントがない日でも平均して 50
このような強い絆で結ばれていたこともあり、平成 27 年
人程度歩行者通行量が増加した。
は地域住民のニーズを満たすとともに販路拡大による復興
高齢化する地域住民ニーズにどう応えていくか、物を買う
支援につなげていくため、商店街と気仙沼の協力者が連携
場ではなくつながりをつくる場として機能できるか、今後も
して事業を開始。商店街事務所を改装し、気仙沼の物産
地域内外問わず仲間を増やし活動の幅を広げていく構えだ。
整備した店舗での買い物の様子。
オープニングイベントの様子。
40
販売実習に参加した実業高校生たち。