物理 第一編 「力と運動」 4 章:円運動と万有引力 No.5 観測者は加速中なので、球の運動を説明するには慣性力を考えないと 【例4】 円運動中の観測者 遠心力 いけない。円運動中の物体の慣性力を別名______という。 point 「静止中」に見える ma(= mr ω 2) 慣性力 そこで、慣性力を考えた上で、球の状態を 説明すると・・・ 弾性力 (向心力でも OK) (力のつり合いで説明) 弾性力 - 慣性力(遠心力)= 0 (弾性力 =慣性力(遠心力)でも OK) 類題 15 説明完了! 長さ l〔m〕の軽い糸の上端を固定し,下端につるした質量 m〔kg〕の小球が,なめらかな水平面上で 面から垂直抗力を受けながら等速円運動をしている。角速度がω 〔rad/s〕,糸が鉛直方向とθ の角をなす とき,糸が小球を引く力の大きさ S〔N〕と,小球が面から 受ける垂直抗力の大きさ N〔N〕を求めよ。 重力加速度の大きさを g〔m/s2〕とする。 < ヒント > 球とともに運動する観測者として解いてみよう。 (球は静止状態に見える) Ssin θ S N Scos θ 慣性力 -ma 力のつり合いより 円運動中なので a=r ω 2 水平:Scosθ + (-ma) = 0 Scosθ + (-mr ω 2) = 0 ① 鉛直:Ssin θ + N + (-mg) = 0 ② -mg <+α:ややこしい言葉(向心力、慣性力、遠心力)> point ・円運動中の物体にかかる力(全ての力の総和)を向心力 という。 ・円運動中の観測者が状態(静止)を説明するには慣性力(別名:遠心力) を考える必要がある。 地球が静止 地球がゆっくり回転 慣性力(遠心力) 抗力N 地球が速く回転 慣性力(遠心力) 抗力N 抗力N mg N=mg で 説明終わり mg 重力と抗力の合力 =向心力 mg 重力と抗力の合力 =向心力 例題 16 図の半径 r〔m〕のなめらかな半円筒の内面の最下点 A に向かって, 質量 m〔kg〕の小球を水平方向に速さ v〔m/s〕ですべらせた。 重力加速度の大きさを g〔m/s2〕とする。 vB (1) 小球は半円筒の内面をすべり,最高点 B に達したとする。 このときの点 B における小球の速さ vB〔m/s〕と, 小球が受ける垂直抗力の大きさ NB〔N〕を求めよ。 小球と共に動く立場で答えること。 (2) 小球が半円筒の最高点 B に達するためには,v がある大きさ vmin 以上である必要がある。vmin〔m/s〕を求めよ。 v (1) 点 A を含む水平面を重力による位置エネルギーの 基準水平面とすると,点 A と点 B 間での力学的 エネルギー保存則より 1 1 mv2 = mvB2 + mg × 2r 2 2 よって vB = v2 - 4gr〔m/s〕 小球とともに回転する立場で考えると,点 B において小球には重力,垂直抗力, 遠心力がはたらき,これらがつりあっている。 したがって m vB2/r - NB - mg = 0 よって NB = mvB2/r - mg = mv2/r - 5mg〔N〕 (2) NB ≧ 0 であれば,小球は半円筒を離れずに点 B に達することができる。したがって mvmin2/r - 5mg = 0 より vmin = 5gr〔m/s〕
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