平成 28 年度電子情報通信学会東京支部学生会研究発表会 講演番号: 30 光無線 CSK のための 2 種類の直交符号を組み合わせる PN 符号 A-9 Pseudo-noise code based on the two kinds of orthogonal codes for optical wireless code shift keying system 徳永 岳 1 Takashi Tokunaga 羽渕 裕真 1 Hiromasa Habuchi 茨城大学工学部 College of Engineering, Ibaraki University まえがき Correlator OM(1) 光無線通信において、ビット誤り率の改善および情報 伝送効率向上が可能な符号多値変調法 (CSK) が注目さ れている。CSK では、符号数 N と符号長 L の比 (N/L) を相互相関値を小さく抑えながら大きくすることにより 性能改善が図れる。これまでに、N/L≧1 を達成する擬 似雑音 (PN) 符号として、陪直交符号や拡張擬直交 M 系 列 [1] が提案されているが、符号分割多元接続 (CDMA) は困難である。CDMA が実現できる符号として、拡張 プライム符号や一般拡張プライム符号 [2] が提案されて いるが、N/L>1 は実現できない。本稿では、N/L≧1 を 達成し、CDMA が実現できる新しい PN 符号を提案す る。さらに光無線 CSK に適用し、シンボル誤り率特性 を明らかにする。 Correlator OM(MO) Correlator OM(1) 1 1 1 -1 1 0 1 0 0 Outer-Code × Bi-orthogonal code 1 -1 × 11-1-1 11-1-1 11-1-1 11-1-1 0 EPOM(8chip) 11101000 0 1 1 1. 0 1 0 0 . . 01100011 BO(4chip) 1111 1-11-1 . . . -1-1-1-1 OM(4chip) 11-1-1 -111-1 Inner-Code Correlator OM(MI/2) Correlator BO(1) . . . OM Data BO Data Correlator BO(MO) 図 2 受信器 10 0 10 -1 10 -2 10 -3 10 -4 10 -5 10 -6 -80 -78 -76 -74 -72 -70 -68 -66 -64 -62 Average transmitted laser power per bit[dBm] 図 3 SER 誤り率特性 = 性能解析 図 3 に外符号の EPOM が 25 チップ、内符号の OM が 26 チップ、BO が 24 チップの場合のビット当たりの平 均送信光パワー [dBm] に対する SER のシミュレーショ ン、理論解析の結果を示す。 4 むすび 本稿では 2 種類の直交符号を用いることで、N/L ≧ 1 を達成し多元接続可能な符号を提案した。また、シミュ レーションプログラムにより SER 特性を解析した。 謝辞 本研究の一部は, 科学研究費補助金の援助により 行われた. 参考文献 3 [1] 高柳, 羽渕, “拡張擬直交 M 系列を用いる光無線コードシフトキー イングの一検討 (ワイドバンドシステム)”. 信学技報, WBS2015-3, pp12-16, (2015-05) [2] 松嶋, 長尾, 落合, 寺町, “拡張プライム符号の一般化とその特性に ついて”, 信学論 A, Vol.J91-A, No.5, pp. 559-573, (2008-05) Optical Signal (eliminate negative signal) 図1 . . . Correlator BO(MO) . . . システム構成 図1に送信信号構成、図 2 に受信器構成を示す。外符 号は拡張擬直交 M 系列 (EPOM)(8chip)、内符号は直交 M 系列 (OM)(4chip) と陪直交符号 (BO)(4chip) から成 る。外符号は MO (= 8) 個の EPOM から 1 個、内符号 は MI /2(= 2) 個から 1 個、MO (= 8) 個の BO から 1 個 を選択する。外符号の 1 のチップに BO の各チップを対 応させ、内符号の OM を各チップに乗算する。最後に − 信号を除去し + 信号のみにして光送信する。これによ り、最終的な符号数 N は MO × MO × M2I 、符号長 L は MO × MI となり、N/L= M2O (≧ 1) を達成する。受信器 では APD 検波後、まず、外符号を推定する。外符号は MO 個の OM(EPOM の 0 を− 1 にする) と相関をとり、 最大値から決定する。次に、外符号の各チップ毎に推定 した外符号と受信信号との乗算出力と内符号の M2I 個の OM と相関をとる。その M2I 個の相関信号と MO 個の BO の相関をとり、その最大値からデータを復調する。 Select Code EPOM Data Correlator BO(1) APD SER 2 . . . Select Largest 1 Select Largest 1 送信信号構成 -30- Copyright © 2017 IEICE
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