春の小花 森野かずみ クロッカス 春うららを感じる日が多くなり、3日には上巳の節句(ひなまつ り)を迎えます。最近ではおひなさまの段飾りも少なくなりました が、桃の花やひし餅を飾ったり、ハマグリの潮汁を作ったりなど は続けてほしいものです。 ※ で、クロッカス属内での園芸品にも使われています。秋 の終わり頃に開花するサフランと同じ仲間ですが、早春 に開花するクロッカスは春サフランや花サフランと呼 ばれることもあります。まだまだ土色の花壇ですが、可 憐な花を見つけて春を楽しんでください。 もう一つ、マンションの玄関先やビルの植込みなど、 比較的日陰に植えられている植物の開花を見てみま しょう。ツゲ科フッキソウ属のフッキソウ (富貴草) は、 一見すると草のようにも思えますが、樹木です。茎の下 部は地を這い、上部が斜上しますが、上部の茎は緑色で 草質 (くさだち) 、葉は先端に集まって付き、葉先には大 きなのこぎり歯があります。 のホームページでカラー写真をご覧いただけます。 Kacce ● 14 ● 公園などの花壇では、黄色や紫色のクロッカスが目を楽しませ てくれます。クロッカスの呼び名はアヤメ科クロッカス属の総称 所を探して散歩をお続けください。 の影響によって開花時期が異なりますので、花がない時は別の場 茂る様子を繁栄に例えて付けられたようです。日当たりやビル風 褐色の葯(やく)が付いています。フッキソウの名は、常緑の葉が 雌花はめしべの花柱が2個、雄花はおしべが4個あり、先端に茶 雌花、 上部に雄花の白い花を付けますが、 花弁はありません。通常、 一年中同じように見えますが、3月から4月の初め頃 に花序(かじょ)を伸ばして花を付けます。伸ばした花序の下部に フッキソウ
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