第6章 参画と協働による まちづくり

第6章
参画と協働による
まちづくり
6. 参画と協働によるまちづくり
《施策体系》
1 協働によるまちづくり
1 市民参画と協働によるまちづくりの推進
2 市民との情報の共有化の推進
2 効率的な行財政運営と改革の推進
1 行財政改革の推進
2 職員の意識改革と育成
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6-1 協働によるまちづくり
施策体系
参画と協働によるまちづくり(行財政)
協働によるまちづくり
市民参画と協働によるまちづくりの推進
市民との情報の共有化の推進
現況と課題
1 市民参画と協働によるまちづくりの推進
(1) 市民参画と協働によるまちづくり
市民ニーズの多様化や少子高齢化の進行など、社会情勢の変化に伴い、公共サービスの範囲が拡
大していく中、「公共サービスはすべて行政が担う」というシステムから、市民参画や地域の多様
なニーズに対応する「新たな公共サービス」への転換として、平成 18 年度策定の「大田市協働によ
るまちづくり推進指針」に基づき、取組みを進めてきた。
その結果、各地で地域住民や団体による地域課題解決の取り組みが進められていることなど、協
働のまちづくりを進めてきた成果も見られる。さらに、地域全体の機運の醸成、担い手の育成、地
域づくりの受け皿となる組織づくりなどの、取り組みを強化していく必要がある。
また、中山間地域を中心に高齢化や過疎化が進行し、集落機能が低下し、コミュニティの維持さ
え困難な状況が増加してきている中で、安心して住み続けることができるよう、大田市版・小さな
拠点づくりとして、まちづくりセンターを基本エリアに、生活機能の確保、生活交通の確保、地域
産業の振興、定住対策の促進の取り組みを中心に地域運営の仕組みを構築し、持続可能なまちの形
成を目指す必要がある。
(2) 定住促進
当市では、
「定住促進ビジョン」を策定し様々な定住施策を積極的に展開している。
その取組み内容は、日本「住みたい田舎ベストランキング」で総合 1 位を獲得するなど、全国に
誇れるものとなっている。さらに、県内最多の登録物件数を持つ空き家バンク制度の有効活用や定
住コーディネーターの配置による相談体制の充実などにより、UIターン者数の増加など一定の成
果が上がっているが、依然として人口減少に歯止めがきかず、年間約 500 人の減となっている。
また、地域におけるUIターン者の受け入れ意識の醸成や移住者に対する相談体制の充実など、
定住後も安心して生活が送れるようフォローアップの充実が課題となっている。
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今後、人口減少に歯止めをかけ、将来にわたって活力のある地域を実現するため、大田市まち・
ひと・しごと創生総合戦略に基づき、定住施策を強力に推進していく必要がある。
(3) 空き校舎の利活用
空き校舎については、民間への貸与や譲渡も含め、あらゆる可能性を検討し、有効活用を図る必
要がある。
2
市民との情報の共有化の推進
行政情報の迅速かつ的確な提供により、市民の市政に対する理解を深めて、市民参画と協働を促
進するため、
「広報おおだ」等の配布や、ホームページでの情報発信を中心に、CATV を利用した
告知番組の放送、市長定例会見などを行っている。
今後は、情報発信の重要性を踏まえ、SNS など時代に即した媒体も効果的に利用しながら、更な
る情報発信力の強化に努める必要がある。
方向と目標
●地域で住み続けることができる「持続可能なまちづくり(大田市版・小さな拠点づくり)」
に向け、住民主体の取り組みを支援する。
●UIターン者に対する支援の充実と、定住コーディネーター等の配置による都市部などか
らの移住・交流を促進する。
●迅速かつ的確に行政情報を提供するため、様々な媒体を通じて情報発信を行い、市民との
情報の共有化を図る。
施策の内容
1
市民参画と協働によるまちづくりの推進
(1) 市民参画と協働によるまちづくり
①住み慣れた地域で住み続けることができる「持続可能なまちの形成」に向けた住民主体の取
り組みへの支援を強化する。
②まちづくり活動の担い手、リーダーの育成を図るとともに、持続可能なまちの運営を行う地
域自主組織等の受け皿づくりを進める。
③ボランティアグループやNPO等の市民活動団体との連携強化や育成を図り、市民と行政の
協働を進めるとともに、事業所や企業等も参画する地域づくりを進める。
④地域のまちづくり活動の新たな人材として、地域おこし協力隊員や集落支援員を配置し、集
落機能の維持・活性化を図るため、住民とともに地域課題解決につながる活動を実施する。
⑤老朽化したまちづくりセンターについては、安全確保のための整備について手法を検討する。
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(2) 定住促進
①UIターン者に対する支援策の充実により定住促進を図る。
②空き家バンク制度、空き家改修等、空き家を活用した定住促進を図る。
③ふるさと島根定住財団と連携し産業体験者の定着に取り組む。
④定住コーディネーター等の配置による都市部などからの移住・交流を促進する。
⑤ふるさと情報誌、定住情報サイトによる情報発信の充実を図る。
(3) 空き校舎の利活用
①空き校舎は、地域の方々との協議を進めるとともに、民間への貸与や、譲渡も含め、様々な
対応策について検討し、多様な利活用を図る。
2 市民との情報の共有化の推進
①あらゆる情報媒体において、その特性を踏まえた効果的な利用を図り、市民との情報の共有
化を推進する。
②情報発信の重要性を認識し、発信力の向上に向けた職員研修等を実施する。
③SNS の活用等、時代や社会の変化に対応した媒体の活用に積極的に取り組む。
④市民の声を的確に施策に反映するため、意見箱や広報紙面を活用した広聴事業のほか、パブ
リックコメントや座談会などを実施する。
主な施策と事業
施
策
事
業
持続可能なまちづくり推進事業
地域おこし協力隊員等受け入れ事業
市民参画と協
働によるまち
づくりの推進
定住促進事業
産業体験者定着事業
空き校舎利活用の推進
記
住民主体の取り組みへの支援と、
活動を担う人材や組織の育成のた
めの研修会の開催
地域おこし協力隊員や集落支援員
を地域に配置し、各種課題の対策
にあたる
定住コーディネーターの配置によ
るU・Iターン者の支援、定住促
進
ふるさと島根定住財団と連携した
産業体験者の継続支援
空き校舎の利活用の検討
仁摩地区道の駅整備事業【再掲】
市民との情報
の共有化の推
進
付
広報広聴事業
ふるさと情報ネットワーク事業
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市民が交流でき、地域活性化やま
ちづくりの拠点として活用できる
道の駅を整備する
広報誌の発行やホームページの充
実による行政情報の発信
ふるさと情報誌の発行(年 3 回)
定住情報サイトの管理運営等
6-2 効率的な行財政運営と改革の推進
施策体系
参画と協働によるまちづくり(行財政)
効率的な行財政運営と改革の推進
行財政改革の推進
職員の意識改革と育成
現況と課題
1
行財政改革の推進
(1) 行財政改革
当市の行財政改革の指針となる「第 3 次大田市行財政改革推進大綱及び大綱実施計画」
(以下「行
革計画」という。
)を策定し、平成 27 年度から平成 31 年度までの 5 年間にわたる行財政改革を推
進している。
本計画では、当市が将来にわたって安定的な市政運営を行っていくために、徹底した事務事業の
見直しや経費削減、自主財源の確保に努め、人・物・金・情報などの経営資源を、より効果的・効
率的に活用することとしている。
厳しい財政状況の中これからの 10 年・20 年先の当市の将来を見据え、市民が愛着を持ち、安心
して暮らし続けることのできる持続可能な当市を目指して、行財政改革を確実に実施することによ
り、真に必要な分野へ財源を重点的に充当するなど、改革の成果を活かした市政運営に努める必要
がある。
(2) 行政情報システム
現在、基幹システムとして総合行政システム(住民記録、税、社会保障等)を、法改正等に対応
するためのシステム改修を行い運用、管理を行っている。また、社会保障・税番号(マイナンバー)
制度の導入によるシステム改修を行うため、平成 28 年度に機器更新を実施した。平成 29 年 7 月か
ら全国自治体との情報連携が開始となり、システム構成、人的な運用体制も含めたセキュリティの
強化などさらなる運用管理の向上が必要である。また、災害時において情報システム停止による行
政事務不全に陥らないため、災害に強い基盤構築についての強化対策が必要である。
業務においては、マイナンバー制度の導入により、今後マイナンバーカードを利用した住民サー
ビスの提供は広い範囲で展開していくこととなる。
行政情報システムの運用については、多額の費用を要すことへの対策、セキュリティ水準の向上、
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災害に強い基盤構築が図られることから、クラウド化に向けて検討する。
(3) 公共施設の適正管理
公共施設の多くは建設から相当年数が経過し、今後、大規模改修や建替えが同時期に集中するこ
とが見込まれ、更には平成 17 年の市町合併により機能が類似する施設も複数あること、加えて社
会環境の変化や施設の利用者が減少するなど課題が山積している。
これらの課題から、自治体経営の視点で総合的かつ統括的に企画、管理及び利活用する仕組みで
ある「公共施設マネジメント」に取り組むことが必要となってきた。
平成 27 年 3 月に「公共施設白書」を取りまとめ、中長期的な視点に立ち、将来負担の軽減を図
りながら、公共施設の安全性の向上と、必要性の高い市民サービスを持続可能なものとし、効率的・
効果的な施設整備や維持管理を行いつつも、平成 28 年度からの 30 年間で保有する公共施設の総延
床面積を 30%以上削減することを目標とする「公共施設総合管理計画」を平成 28 年 3 月に策定し
た。
この「公共施設総合管理計画」に基づき、公共施設の総量の適正化と適正配置を行うための具体
的な方針を示し、適切な施設整備や維持管理による資産管理と効率的な施設配置を実現するため、
「公共施設適正化計画」を策定する必要がある。
2 職員の意識改革と育成
地方自治体を取り巻く環境は、少子・高齢化、高度情報化などにより大きく変化している。また、
地方分権の進展に伴って、地方公共団体には自主性を発揮しながら地域の実情に応じた施策展開と、
創意工夫を凝らしたまちづくりの推進、新たな視点に立った行財政改革への取り組みが求められる
など、その役割はますます重要なものとなっている。
進展する地方分権社会の中、高度化・多様化する市民ニーズや新たな行政課題に迅速かつ的確に
対応するため、「大田市職員人材育成基本方針」に基づき、職員研修や人事評価制度を実施し、職
員の意識改革と人材育成を図ってきた。
今後も、人権尊重の視点に立ち、時代の変化に対応した質の高い市民サービスを提供するには、
職員個々の能力と意欲の向上を図ると共に、性別に関係なく、職員一人ひとりが持てる能力を十分
に発揮することによる、組織力の向上が不可欠であるため、職員の人材育成に一層取り組む必要が
ある。
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方向と目標
●効率的、効果的な行財政システムによる自治体経営を確立するため、行財政改革に積極的
に取り組む。
●安全かつ効率的な行政情報システムを構築する。
●公共施設の総量の適正化と適正配置に努める。
●職員の意識改革と資質の向上を図り、時代の変化に対応できる幅広い人材育成に努める。
施策の内容
1
行財政改革の推進
(1) 行財政改革
①市民との協働によるまちづくりに向け、市民が参画しやすい仕組みづくりに努める。
②広告収入の増収に努めるとともに、ふるさと納税をより一層推進するなど、あらゆる視点から
自主財源の確保を図る。
③抜本的な事務事業の見直しを行い、最小限の経費で最大の効果を生むよう効果的かつ効率的な
市政運営に努める。
④民間活力の活用に向け、引き続き民間委託・民営化を進める。
⑤使用料・手数料等について、受益者負担の見直しを図る中で、適正化に努める。
⑥あらゆる視点から集中的に財政健全化に向けた取り組みを進め、持続可能で健全な財政運営を
確立する。
(2) 行政情報システム
①事務事業の効率化と住民サービスの向上を図るため、行政情報システムを活用したマイナンバ
ーカードの独自利用について検討する。
②行政情報システムのクラウド化に向け検討する。
(3) 公共施設の適正管理
①公共施設適正化計画の策定については、公共施設の更新時の方針を「廃止・民間移管・地域移
管・統合・複合化・建替え」の 6 つに分類し、効率的・効果的に適切な施設配置を行い、総延
床面積の削減に取り組む。
②公共施設の現状や問題点等について、積極的な広報・啓発活動を行うことで情報共有し、ワー
クショップや説明会などで意見交換を行うなど、市民参加・対話により合意形成を図りながら
公共施設の総量の適正化と適正配置に取り組む。
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2 職員の意識改革と育成
①「大田市職員人材育成基本方針」により、職員研修・人事管理・職場管理を充実する。
②職員の人材育成と組織能力の向上を図るため、人事評価制度の適正な運用を行う。
③人材の活用と組織の活性化を図るため、女性職員や若手職員の政策立案への参画を積極的に推
進する。
主な施策と事業
施
策
事
業
行財政改革推進事業
行財政改革の
推進
職員の意識改
革と育成
付
記
「行革計画」の進行管理
マイナンバーカード利用による行政サ
ービスの向上
公共施設の総床面積の削減と適切
な施設配置
受益者負担の見直しを図り使用料
等の適正化を図る
行政情報システムを活用したマイ
ナンバーカード独自利用の検討
人材育成基本方針の推進
職員の人材育成・資質向上に努める
人事評価制度の実施
能力、実績を重視した人事管理制度
の実施
職員研修
各種研修の実施
公共施設適正化推進事業
使用料・手数料の見直し
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