2017年3月3日 Goldm an Sachs Asset M anagem ent MLP市場見通し 情報提供資料 今、MLPに注目する5つの理由 概要 <短期の注目ポイント> 今、MLPに注目する5つの理由: <長期で押さえておきたいポイント> 改めて見るMLPの魅力: ①原油価格の安定化 ②米国のエネルギー生産量の拡大 ③M&Aの増加 ④割安なバリュエーション ⑤MLP市場への資金流入 1.魅力的な配当利回り 2.持続的・安定的な配当成長 3.相対的に高いトータル・リターン 理由①:原油価格は安定的に推移しており、緩やかに上昇する見通し 世界の原油需給の推移(予想) 原油需給は供給過剰から需要超過へ 2016年11月にOPEC(石油輸出国機構)加盟国 に よ る減 産が 合意 され、 翌月に はロシ ア 等の非 OPEC加盟国も減産への参加を表明し、現在、日量 約180万バレルを目標に減産への取り組みが続い ています。 (百万バレル/日) 前回、減産に踏み切る要因の一つになったと考え られるのが、サウジアラビアの国営石油会社である 「サウジアラムコ」の上場計画であり、本計画が実行 されるまでは原油価格の安定化が優先されると見ら れ る こ とか ら、 弊社 では、 6 月に 開 催さ れ る次 の OPEC総会においても減産が延長されると予想して います。 1.0 また、供給量の減少およびグローバルの景気拡大 に伴う需要の増加によって、2017年第2四半期以降、 原油需給は需要超過になると予想されます。 原油価格は安定化、今後は上昇の見込み 原油相場の下落圧力となっていた供給過剰に対 する懸念が解消されつつあり、需給に好転の兆し が見られることから、原油価格は足元で安定的に 推移しています。 MLPの価格押し下げ要因の一つとなっていた原 油価格が安定化することで、MLP市場もよりファン ダメンタルズに沿った成長が期待されます。実際に、 一時的に高まっていたMLPと原油価格の相関も落 ち着きを見せ始め、過去平均に近い水準に向かっ て低下しています。 2.5 予想 2.0 1.5 0.5 0.0 -0.5 出所:ゴールドマン・サックス・グローバル投資調査部、GSAM 期間:2014年第1四半期~2017年第4四半期(2016年第4四半期以降は予想) 2016年12月16日時点 アレリアンMLP指数と原油価格の相関 原油価格調整前 (2011年1月-2014年6月20日) 0.38 原油価格底入れ期 (2016年1-6月) 0.70 原油価格回復期 (2016年7-12月) 原油価格安定期 (2017年1月) 0.59 0.49 0 0.5 出所:ブルームバーグ、GSAM 2017年1月末時点 1 本資料は、情報提供を目的としてゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」といいます。)が作成した資料であり、特定の金融 商品の推奨(有価証券の取得の勧誘)を目的とするものではありません。本資料は、当社が信頼できると判断した情報等に基づいて作成されています が、当社がその正確性・完全性を保証するものではありません。上記は経済や市場等の過去のデータおよび一時点における予測値であり、将来の動 向を示唆あるいは保証するものではありません。経済、市場等に関する予測は資料作成時点のものであり、情報提供を目的とするものです。予測値 の達成を保証するものではありません。本資料に記載された見解は情報提供を目的とするものであり、いかなる投資助言を提供するものではなく、ま た個別銘柄の購入・売却・保有等を推奨するものでもありません。記載された見解は資料作成時点のものであり、将来予告なしに変更する場合があり ます。本資料の一部または全部を、当社の書面による事前承諾なく(I)複写、写真複写、あるいはその他いかなる手段において複製すること、あるいは (Ⅱ)再配布することを禁じます。 © 2017 Goldman Sachs. All rights reserved. <85466-OTU-482427> 1 2017年3月3日 Goldm an Sachs Asset M anagem ent MLP市場見通し 情報提供資料 今、MLPに注目する5つの理由 理由②:米国エネルギー生産は増加見通し 米国のエネルギー生産効率は向上 米国のリグ当たり原油生産量の推移 技術の進歩や破砕手法の改善によって、米国の 生産効率は向上しています。リグ当たりの原油生産 量は、原油価格が調整を始めた2014年6月以降も 増加を続けており、今後も技術革新が進むことで米 国の競争優位性はますます高まると考えられます。 また、米国では、石炭から天然ガスへ発電用エネ ルギーのシフトが見られます。発電用エネルギーと しての天然ガスの使用量は、2030年までの間に大 きく増加すると予想され、天然ガスに対する需要をさ らに拡大させると考えられます。 (万バレル/日) 1,600 1,200 800 400 0 2014/6 2016/12 (年/月) 出所:ゴールドマン・サックス・グローバル投資調査部、 EIA(米エネルギー情 報局)、期間:2014年6月~2017年1月 政策の追い風も期待 エネルギー輸送事業を行うエネルギー・インフラ企 業およびMLPにとっても、同政権による政策が成長 の追い風になると期待されます。 2015/6 2015/12 2016/6 (10億キロワット時) 5,000 3,000 10.2 9.0 49.6% 44.8% 17.3% 19.1% 24.2% 32% 31% 31% 51.0% 2,000 33.1% 37.1% 1,000 33.0% 34% 42% 0 2000 2005 2010 2015 2030(予測) その他 天然ガス 石炭 出所:EIA(米エネルギー情報局)、2016年12月末時点 米国の天然ガス生産見通し 2016年10月時点 (百万バレル/日) 15 21.2% 4,000 米国の原油生産見通し 10 2014/12 米国の発電用エネルギー構成比推移 トランプ米大統領による減税や規制緩和などの景 気刺激策は、エネルギー需要の増加を促すと見られ ます。また、積極的なエネルギー・インフラ政策を公 約に掲げており、1月に2つのパイプラインプロジェク トを推進する大統領令に署名したことも、注目を集め ました。 8.8 パーミアン バッケン ナイオブララ イーグルフォード EIA2017年見通し EIA2022年見通し (10億立方フィート/日) 120 100 80 85.6 70.7 73.8 60 5 40 20 0 0 原油 天然ガス 出所:EIA(米エネルギー情報局)、ブルームバーグ、GSAM 2016年12月末時点 2017年見通しはEIA短期エネルギー見通し(2016年12月10日発行)の予 測値、 2022年見通しはEIA年次エネルギー見通し2017の予測値 エネルギー政策に関連するトランプ政権の閣僚(候補) 役職 国務長官 名前 レックス・ティラーソン エネルギー長官 リック・ペリー 環境保護局長 スコット・プルイット 経歴等 石油大手エクソン・モービル前CEO 前テキサス州知事(2000~2015年) エナジー・トランスファー・パートナーズ(MLP)元取締役 前オクラホマ州司法長官で、地球温暖化に懐疑的な人物の一人 本資料は、情報提供を目的としてゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」といいます。)が作成した資料であり、特定の金融 商品の推奨(有価証券の取得の勧誘)を目的とするものではありません。本資料は、当社が信頼できると判断した情報等に基づいて作成されています が、当社がその正確性・完全性を保証するものではありません。上記は経済や市場等の過去のデータおよび一時点における予測値であり、将来の動 向を示唆あるいは保証するものではありません。経済、市場等に関する予測は資料作成時点のものであり、情報提供を目的とするものです。予測値 の達成を保証するものではありません。本資料に記載された見解は情報提供を目的とするものであり、いかなる投資助言を提供するものではなく、ま た個別銘柄の購入・売却・保有等を推奨するものでもありません。記載された見解は資料作成時点のものであり、将来予告なしに変更する場合があり ます。本資料の一部または全部を、当社の書面による事前承諾なく(I)複写、写真複写、あるいはその他いかなる手段において複製すること、あるいは (Ⅱ)再配布することを禁じます。 © 2017 Goldman Sachs. All rights reserved. <85466-OTU-482427> 2 2017年3月3日 Goldm an Sachs Asset M anagem ent MLP市場見通し 情報提供資料 今、MLPに注目する5つの理由 理由③:M&Aの増加 M&Aの増加によってバリュエーションの改善が期待 足元のMLP市場では、パーミアンなどの優良生産地区の設備・資産獲得や、統合を通じた組織の簡素化な どを目的とした合併や買収が見られます。今後さらにM&Aが増加することにより、MLP市場のバリュエーショ ンが改善することが期待されます。 理由④:割安なバリュエーション 依然として割安な水準 アレリアンMLP指数と米10年国債の利回り差推移 • 2月末時点の利回り差: 米10年国債2.36%-MLP6.87%=-4.51% • 過去平均:-3.54% 0% -1% -2% -3.54% -3% -4% 割安 中期的には、利回り差は過去平均に回帰する可能 性があると見ており、その過程においてMLP市場は 依然として上昇余地があると考えられます。 1% 割高 MLPが堅調なファンダメンタルズを維持するなか、 足元のバリュエーションは引き続き魅力的な水準と 言えます。米10年国債の利回りとMLPの配当利回 りの差を見ても、過去の長期平均と比較し割安な水 準で推移しています。 -5% -6% -7% -9% 2006/6 -4.51% 利回り差(米10年国債-MLP) 過去平均 -8% 2008/6 2010/6 2012/6 2014/6 2016/6 (年/月) 出所:ブルームバーグ 期間:2006年6月末~2017年2月末 理由⑤:MLP市場への資金流入 投資家からの需要は継続 米国籍MLPファンドへの資金フローは2015年後半にかけ落ち込みが見られたものの、2016年には回復傾 向に転じ、昨年は合計で約67億米ドルの純流入となり、前年を50%程度上回る強い需要が見られました。また、 2017年1月には、約10億米ドルの資金流入がありました。 米国籍MLPファンドへの純資金流入額 (億米ドル) 70 60 50 40 30 20 10 0 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 出所:US Capital Advisors 期間:2007年1-3月期~2017年1月末(四半期ベース、2017年1-3月期は1月末時点の純流入額) 2016 2017 (年) 本資料は、情報提供を目的としてゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」といいます。)が作成した資料であり、特定の金融 商品の推奨(有価証券の取得の勧誘)を目的とするものではありません。本資料は、当社が信頼できると判断した情報等に基づいて作成されています が、当社がその正確性・完全性を保証するものではありません。上記は経済や市場等の過去のデータおよび一時点における予測値であり、将来の動 向を示唆あるいは保証するものではありません。経済、市場等に関する予測は資料作成時点のものであり、情報提供を目的とするものです。予測値 の達成を保証するものではありません。本資料に記載された見解は情報提供を目的とするものであり、いかなる投資助言を提供するものではなく、ま た個別銘柄の購入・売却・保有等を推奨するものでもありません。記載された見解は資料作成時点のものであり、将来予告なしに変更する場合があり ます。本資料の一部または全部を、当社の書面による事前承諾なく(I)複写、写真複写、あるいはその他いかなる手段において複製すること、あるいは (Ⅱ)再配布することを禁じます。 © 2017 Goldman Sachs. All rights reserved. <85466-OTU-482427> 3 2017年3月3日 Goldm an Sachs Asset M anagem ent MLP市場見通し 情報提供資料 今、MLPに注目する5つの理由 改めて見るMLPの魅力:1.魅力的な配当利回り 他資産と比較しても相対的に高い配当利回り キャッシュ・フローのほとんどを配当として投資家 に還元するMLPは、債券や株式などの他資産と比 較して、相対的に高い配当利回りで取引されていま す。 各資産の利回り比較 8% 6.9% 5.6% 6% 5.0% 4.2% 4% 2.0% 2.3% 2% 0% 米国株式 米国債 米国REIT バンクローン MLP ハイ・イールド 社債 出所:ブルームバーグ、バークレイズ、クレディ・スイス 2017年2月末時点 改めて見るMLPの魅力:2.持続的・安定的な配当成長 MLPの配当成長 プラス成長を続ける配当 安定的なキャッシュ・フローが期待できるMLPは、 過去も持続的に配当を増加させています。 450 MLPの配当成長率は1999年以降の過去18年間 においても、一度のマイナスも記録せず、一貫して 持続的・安定的に成長してきました。 300 400 350 250 200 150 100 50 0 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013 2015 出所:GSAM 期間:1999年~2016年(1998年末を100として指数化) 改めて見るMLPの魅力:3.相対的に高水準のリターン インカムおよびキャピタル双方が寄与 各資産のトータル・リターン(年率、米ドルベース) 14% トータル・リターンは、インカム・ゲイン(利回り)と 12% キャピタル・ゲイン(値上がり益)から構成されますが、 10% MLPは両方の水準が相対的に高いため、他資産を 8% 上回るトータル・リターンを実現してきました。 6% 4% 2% 13.2% キャピタル要因 インカム要因 トータル・リターン 10.9% 3.8% 8.6% 7.3% 5.1% 1.2% 5.9% 6.6% 9.4% 7.8% 5.0% 4.4% 2.0% 0% -2% 5.9% 5.6% -0.5% -0.8% バンクローン 米国債 MLP ハイ・イールド 米国株式 米国REIT 社債 出所:ブルームバーグ、バークレイズ、クレディ・スイス 期間:1996年1月末~ 2017年2月末 <各指数について>米国株式:S&P500(配当込み)、米国債:ブルームバーグ・バークレイズ米国7-10年国債インデックス、米国REIT:NAREITオール・エ クイティ・リート・インデックス (配当込み)、バンクローン:クレディ・スイス・レバレッジド・ローン・インデックス(配当込み)、ハイ・イールド社債:ブルームバー グ・バークレイズ米国コーポレート・ハイ・イールド・インデックス、MLP:アレリアンMLPインデックス (配当込み) 本資料は、情報提供を目的としてゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」といいます。)が作成した資料であり、特定の金融 商品の推奨(有価証券の取得の勧誘)を目的とするものではありません。本資料は、当社が信頼できると判断した情報等に基づいて作成されています が、当社がその正確性・完全性を保証するものではありません。上記は経済や市場等の過去のデータおよび一時点における予測値であり、将来の動 向を示唆あるいは保証するものではありません。経済、市場等に関する予測は資料作成時点のものであり、情報提供を目的とするものです。予測値 の達成を保証するものではありません。本資料に記載された見解は情報提供を目的とするものであり、いかなる投資助言を提供するものではなく、ま た個別銘柄の購入・売却・保有等を推奨するものでもありません。記載された見解は資料作成時点のものであり、将来予告なしに変更する場合があり ます。本資料の一部または全部を、当社の書面による事前承諾なく(I)複写、写真複写、あるいはその他いかなる手段において複製すること、あるいは (Ⅱ)再配布することを禁じます。 © 2017 Goldman Sachs. 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