◀19 世 紀 ホ ー ル と名付けられた高 い吹き抜け空間 から、スロープで2 階へ登ることがで き、 回遊できます 文化・ 芸術 ▼回遊式の空間は、天井の高さが 2段階に分かれ、奥行きのある空 間が造り出されています 台東区オリジナル キャラクター 「コルビおじさん」 平成28年7月に世界文化遺産に登録された国立西洋美術館は、 近代建築に多大な影響を及ぼした建築家、 ル・コルビュジエの功績を今に伝える貴重な建築作品です。 長年の努力が実り、 ついに世界文化遺産への登録が決定しました 国立西洋美術館は、美術品コレクショ ン 「松方コレクション」の保存と公開を目 的に建築された美術館です。その本館は 建築家ル・コルビュジエの手によって設 計されました。コルビュジエは、近代建築 の基本形ともいえる建築手法をいくつも 考案した 「近代建築の巨匠」 です。その建 築作品を国内で唯一、間近に見られるの が国立西洋美術館なのです。 平成19年にル・コルビュジエの建築作 品群が世界遺産暫定一覧表に記載され 4 04-07_16120421.02a_MCS4.indd 4-5 て以来、台東区では登録推進のための活 動を積極的に展開してきました。私たち 世界遺産登録推進担当も、登録推進をPR する大きな横断幕を掲げて浅草サンバ カーニバルなどの祭りに参加したり、ユ ネスコの諮問機関ICOMOS の調査員に 対応するための膨大な資料を作成した りするなど、 懸命に取り組んできました。 平成28年7月の登録決定時には、あら ゆるメディアがその快挙を報じました。 それまで、上野に世界文化遺産が生まれ 世界遺産登録 推進担当 主査 木村 裕さん ることに半信半疑 だった 人もいました が、登録と同時に国立西洋美術館に対す る関心は一気に高まり、より多くの人に 足 を 運んでいただけるようになりまし た。その瞬間を関係者のひとりとして迎 えられたことは、言葉では言い表せない ほど貴重な体験でした。これからも多く の人に、台東区が誇るコルビュジエの世 界を味わってほしいと思います。 旧東京音楽学校奏楽堂は、東京音楽学校(現:東京藝 ▼日本最古の洋式音楽ホールを擁する校舎として、 国の重要文化財に指定されています 術大学音楽学部)の校舎として明治23年に建造されま した。時を経て老朽化した奏楽堂は、都外への移築が決 定していましたが、日本近代音楽発祥の地として上野に 残したいと運動が広がり、台東区は、この貴重な文化財 ▲かつて瀧廉太郎がピアノを弾き、 山田耕筰が 歌曲を歌った由緒ある 音楽ホールです を永遠に保存・活用していこうと東京藝術大学から譲り 受け、昭和62年に現在の地へ移築することになりまし た。 この翌年、国の重要文化財に指定されています。 その後、奏楽堂は文化財建造物として広く公開し、演 奏会を行ってきましたが、今後も 「生きた文化財」として 活用していくため、現在、保存活用のための工事を行っ ています。再開は平成30年度の予定です。 ▲コンサート用として は日本最古のパイプ オルガンです 5 2017/01/11 19:00
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