中小企業地域資源 活用促進法に基づく 福岡県大川市 が応援するふるさと名物 ◎大川の木工技術を活かした インテリア関連製品 平成29年2月23日 地域の プロフィール 福岡県大川市 大川市は、福岡県南部の筑後平野の中央に位置し、市内西部には九州 最大の筑後川が流れています。 また、筑後川上流の大分県日田市から筑後川を通じて運ばれてくる木材の 集積地であったため、室町時代から木工技術が発達してきました。 現在でも大川市の主要な産業は、家具、建具などの木工業で、木工所、 家具店、製材所などの木工業関連の企業が集積しており、480年の 歴史を有する日本有数の家具産地となっています。 「昇開橋」 全長507mにもおよぶ東洋一の可動式鉄橋 「大川秋の木工まつり」 10月に開催する大川市最大のイベント ふるさと名物の内容 ◆480年の伝統を有する「大川木工製品」 主な地域資源 大川家具の開祖である榎津久米之介(えのきづ くめのすけ)が船大工の技術を 生かして、1536年に指物(※)を始めたことが大川家具の始まりとされています。 その後、箱物(タンス類)、棚物(食器棚等)家具を中心とした日本最大の家具産 地に成長し、高価格製品から普及製品まで、幅広い商品構成を特色とした産地を形 成しています。今日では、家具や建具に留まらず、住宅関連産業も含めたトータル インテリア産業へと発展しています。 ※大川指物(おおかわさしもの) 釘などを使わず、木と木を組み合わせて作ったタンスや机などのこと。 ◆機能性が高い「い草製品」 い草は折れにくく、密度が高いという特徴を持っているため、湿度 の調整や二酸化炭素・揮発性有機化合物の吸着による空気の浄化作用、 体に馴染む程よい固さ、防音性等優れた機能性を有しており、古くか ら生活の中に取り入れられていました。 大川市を含む筑後地域は、い草を使用した花ゴザ(※色柄がついた ゴザ製品)の生産量が国内の約95%を占めており、近年では、機能性 に加え、デザイン性を備えた「い草製品」の開発にも取り組んでいま す。 い草製品 ふるさと名物の内容 ◆大川の木工技術を活かしたインテリア関連製品 ふるさと名物 インテリア製品は、木工事業者はもちろん、い草やガラス、塗装業者、 金物事業者、木工機械業者などの匠の技術を組み合わせて出来上がってい ます。 こうした高品質なインテリア製品の開発や販路拡大に取り組むことで、 家具産地大川の認知度向上を図るとともに、稼ぐ力を強化していきます。 また、インテリア関連の工房や職人が大川には数多く存在している強み を生かし、体験型観光や工房見学を通じたマイスターツーリズムも展開し ていきます。 大川市イメージキャラクター 「モッカくん」 大川家具 釘を使わずに組み立てる「大川組子」 クルーズトレイン「ななつ星in九州」の内装にも使用されている 大川組子で製作した行燈 大川市の取り組み 独自の支援策 ◆インテリアの町をPR 大川家具のPRロゴを製作し、大川の事業者が出展する展示会や大都市圏で行うイベント等に て活用しています。こうした取組みを通じて、産地が一体となったPR活動を行っています。 ◆ふるさと納税 ふるさと納税の返礼品の主力品として、家具・建具・い製品をはじめとするインテリア製品 を採用しており、注目度が上昇しています。 ◆新規創業の支援 大川市、大川商工会議所、大川信用金庫、日本政策金融公庫による「おおかわ創業サポート 会議」を立上げ、創業に関する相談や支援を実施しています。 大川市内で商工業に関する創業を行う方に対して、創業に係る経費の一部を補助します。 さらに、木工関連の創業であれば、補助額の上乗せがあります。 ◆大川市中小企業融資制度 大川市内の中小企業・小規模事業者の運転資金や設備資金の支援を実施しています。 ◆空き店舗・工房の登録制度 大川家具のPRロゴ 使用しなくなった店舗や工房の情報を市に登録してもらい、大川に 店舗や工房を出したいと考えている方々に情報提供を行っています。 ◆大川信用金庫との地方創生に関する連携協定 大川信用金庫と地方創生に関する連携協定を結び、基幹産業を 中心とした地域経済の活性化に向けた取り組みを実施しています。 家具展示会での大川ブース 他にもいろいろ 大川の地域資源 ◆筑後川昇開橋(旧筑後川橋梁) 昭和10年(1935年)国鉄佐賀線の敷設とともに架設された日本で現存する最古 の昇開式可動鉄橋です。筑後川の水位は干満差の大きい有明海に大きく影響され るため、列車通過時には、高さ約30mの鉄塔から可動桁を下げ線路をつなぎ、そ れ以外は船の往来のため可動橋を上げる構造になっていました。佐賀線の廃線後 は遊歩道として公開されており、夜間はライトアップもされ、観光スポットに なっています。平成15年国指定重要文化財、平成19年機械遺産認定。 ◆小保・榎津伝統的町並み 江戸時代初期、肥前への水運の要所として肥後街道沿いに位置する榎津地区に 旧久留米藩の港町、隣接する小保地区に旧柳河藩の宿場町が設けられ、二つの藩 により形成された全国でも珍しい地区です。同地区には、藩境を示す石列や堀跡 をはじめ、旧柳河藩別当職を務めた吉原家の居宅や武家屋敷、酢蔵などが江戸期 のまま現存し、小保地区には宿場町の名残で現在も多くの寺が点在しています。 ◆風浪宮(ふうろうぐう) 約1800年前、神功皇后が新羅外征からの帰途、筑後葦原の津(現在の大川市の 榎津)に寄せた際、皇后の乗った船の近くに白鷺がこつ然と現われ、東北の方角に 飛び去りました。皇后は、この白鷺こそ勝運の道を開いた少童命(わだつみのみ こと)の化身であるとして、白鷺の止まった所にお社を建てたのが起源だと言わ れています。 大川では「おふろうさん」と呼ばれ親しまれており、毎年2月9日から11日にかけ て行われる「風浪宮大祭」は、久留米高良大社や水天宮とともに、筑後地方の三 大祭りの一つに数えられている祭りです。
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