松原美八重

発表者
松原
美八重
テーマ
「学校・家庭・地域社会の連携」
「学校・家庭・地域社会の連携」を通じて、私がつくっていきたいと思う
のは、子どもたちの笑顔が絶えない社会です。そして、子どもたちが笑顔で
いるためには子どもの「健康」・「安全」、そして個性を生かす「学び」の３
つを守る必要があると私は考えております。
まず、健康については、子どもに限らず大人についても言えることですが、
食事が大事だと思います。そして食事のときに大事にしたいのが、家庭で食
卓を囲んだときの子どもとの会話ではないかと思います。
共働きであったり、食事の時間帯がばらばらであったり、家庭にはそれぞ
れの事情があると思うので必ずしも食事のときではなくても、子どもの目を
ちゃんと見て会話をしたり、時には子どもの心に寄り添ってじっくりと話を
聞いてあげるなど、子どもと向き合うことが大切であると思います。また、
できる範囲で親が手料理をつくって食べさせたり、子どもに料理の手伝いを
させることによって「バランスのよい食事が健康につながる」という自覚を
子ども自身に持たせることも大切だと思います。
親子でなかなかコミュニケーションが取れないときには、学校の先生や地
域の人々の手をかりてみんなで子どもを見守っていき、決してほったらかし
の状態にさせないよう、また子どもが孤独感を抱かないよう配慮していくべ
きだと思います。
健康に関してもう１点つけ加えますと、子どもが病気やけがをしたときに
親同士で情報交換できる場が、インターネット以外での何らかの形であると
心強いのではないかと思います。中野区周辺の医院や病院の情報や処方され
た薬の情報などが入れば、もし子どもの体調不良が長引いたときにも対処の
方法がわかるのではないかと思います。
次に、安全についてですが、これこそ学校や地域の人々が連携して子ども
たちの安全な通学や遊びの場を見守れるので、保護者を初め地域の人々に協
力を呼びかけて日ごろから子どもたちを見守っていき、安全に環境を整えて
いくことが必要です。また、子どもたちにはいつも見守ってくれる人々に感
謝をして、時には地域の清掃のお手伝いに参加させるなどの工夫をすれば、
生まれ育った中野区により愛着を持つようになると思います。
最後に、個性を生かす学びですが、ここに挙げる「個性」という言葉には
幅広い意味を込めています。普通に学校へ通う子どもがそれぞれに持つ個性
はもちろんですが、心や体に障害や病気を持つ子どもたち、成長におくれが
見られる発達障害などの子どもたち、さらに何らかの事情を抱えて親と一緒
に暮らすことができない子どもたちやいじめ・その他の理由から不登校とな
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り引きこもっている子どもたちなど、全ての子どもたちが含まれます。
子どもが成長する過程にはさまざまな心配事や不安が伴うこともありま
すが、どんな子も長い目で見て、いい面や才能を引き出せるようそれぞれに
合った学びをさせることで、子ども本人に自信を持たせることが、どのよう
な場合にも大切ではないかと感じます。
身近な大人がなかなかうまくそのようにできず、悩む場合もあるでしょう
し、学校という集団生活の中では個性を生かすことばかり尊重していては成
り立たない部分もありますから、子育てのことで悩んだり行き詰まったりし
た場合に気楽に相談できる場を設けたり、障害や病気を持つ子どもの親にし
かわからない心の痛みを分かち合えるような会を催したり、あらゆる子ども
に関する悩みや不安に対応できるよう地域を充実させていくことも重要だ
と思います。
いずれにしても、個人の力だけでは行き届かなくても、連携することによ
ってより多くの親や子どもからのＳＯＳに気がつけるかもしれません。私は、
中野区で１人でも多くの子どもが笑顔になることを願ってやみません。
ご清聴ありがとうございました。
区
長
「健康・安全・個性を生かす学び」ということで大変共感ので
きるお話をいただいたと思っています。
どちらかというと、子どもたちをめぐる環境とか、大人側の対
応とか、地域社会の対応とかからのお話だったように思うのです
けれども。そういう中で「子どもたちにどういう大人に育ってほ
しいか」、あるいは「子どもたちのどういう具体的な力を伸ばし
ていくことを教育の中で目指したいか」を教えていただければと
思うのですが。
松
原
具体的にということですよね。私が感じておりますのは、今す
ごく習い事ですとか特に塾なんかが充実しています。働くお母さ
んたちが多くなって応援していく方向になっているのはわかる
のですが、どちらかといえば本来親が子どもを子育てしていくこ
とができたら一番いいと思うのですけれども、塾でしたり習い事
に預けることで、親子の時間が少なくなってきているのではない
かと思われる点がありまして、できれば学校の中で個性を尊重と
いうか、一遍には難しいと思うのですけれども、塾や習い事ばか
りに頼らない学校を、子どもを成長させる学びの場として充実さ
せていけたらいいのではないかなと希望を持っております。
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区
長
学校教育の現場では、今、若い先生が多くて大変苦労をされる
方が多いという状況にあります。特に保護者との関係で悩む、つ
まずいてしまう先生がいるという状況が起きることがしばしば
あります。
先生たちを育てることも教育委員会としてはとても重要にな
ってきますので、教師を育てる「教員の資質の向上」についてご
意見があれば。
松
原
それはすごく大切なことだと思いますし、若い先生方というの
は子育てを経験されていないと、子どもに対して何かトラブルが
生じたときに行き詰まってしまうのではないかと思います。子育
てを経験したから子どもに対してエキスパートなことができる
ということではないのですけれども、子どもは結局親だったり教
師だったり、身近な大人を見て育っていくわけですから、子ども
にとっての指標となれるような大人になれるように教師を指導
していくようなことも必要ではないかと思います。近年スクール
カウンセラーみたいなものを置いていることも多いと聞きまし
たけれども、そういったことも必要なのかなと思います。
区
長
学校はさまざまな教科がありますけれども、教科の学習でどの
教科のどういう点に着目をしていくべきだとお考えか教えてい
ただければと思います。
松
原
やはり国語ではないかなと思います。あと体育に関しましても、
子どもが外で遊ぶ場がすごく少なくなっているのと、スマホだっ
たりゲームにいきがちな習慣が多くなっていると思うので、体育
と日本人であるから国語に関して読解だったり人に何かを伝え
るときの言葉は重要なので。コミュニケーションをしていく人と
人とが、直接会話をしてわかり合っていく力を伸ばしていけるこ
とが大事ではないかなと思います。
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