平成29年度奈良県立図書情報館設備運転管理及び保守点検業務委託 仕様書 奈良県立図書情報館(以下「図書情報館」という。)の設備運転管理及び保守点検 業務の仕様は、以下のとおりとする。ただし、この仕様書は、当該業務の大要を示す ものであり、現場の状況に応じ、本書に記載されていないものでも、奈良県立図書情 報館長(以下「管理者」という。)が施設管理上必要と認めた業務については、委託 金額の範囲内で、管理者の指示に従うものとする。 1 目 的 図書情報館の安全で快適な施設利用と、施設及び付属設備の財産保全に努め、省 エネルギー・効率化を図るとともに、快適な施設環境を保持し得るように設備機器 の運転監視・保全及び施設内に設置されている電気・機械・建築設備等の保守点検 を行い、もって円滑な施設管理運営に寄与することを目的とする。 2 委託業務履行場所 奈良市大安寺西1丁目1000番地 図書情報館の建物及び敷地内(駐車場等付属施設及び庭園を含む。) 3 委託期間 平成29年4月1日から平成30年3月31日まで 4 受託者の使用責任 (1) 守秘義務 受託者は、業務上知り得た図書情報館の情報等を第三者に漏らしてはならない。 このことは、契約の解除及び契約期間満了後においても同様とする。 (2) 要員の労務管理及び健康管理 受託者は、受託期間中、要員に対して、法律上規定された雇用者としての義務 を負うものであり、要員の労務管理及び健康管理等を適正に行うものとする。 (3) 受託者は、本業務に関する契約書、仕様書及び指示事項について、十分要員 に熟知させるとともに、受託業務を円滑に進めるよう指導すること。 5 一般的事項 (1) ア 業務区分内容及び業務実施体制等 設備運転管理保全業務 管理対象範囲は、図書情報館の建物及び各種設備とし、次のとおりする。 なお、設備内容の詳細については、「奈良県立図書情報館施設概要」を参照の こと。 (a) 建物 一式 (b) 電気設備 一式 (c) 機械設備 一式 (d) 監視制御設備 一式 (e) 防災設備 一式 (f) その他設備 一式 イ 法定点検等 法定点検業務の内容は、次のとおりする。 - 1 - (a)特殊建築物の定期調査(平成28年度実施) (b)建築設備の定期検査(昇降機を除く) (c)自家用電気工作物定期点検 (d)非常用自家発電設備定期点検 (e)直流電源設備定期点検 (f) 消防用設備等定期点検 ウ 業務実施体制 (a) 業務の受託期間中は、常駐の設備運転管理要員を下記のとおり配置する こと。 平成29年4月1日から平成30年3月31日の、休館日(月曜日(国民 の祝日に関する法律に規定する休日の場合はその翌日))と12月29日 から1月3日を除く日 8:15 ~ 11:45 1人 11:45 ~ 17:00 2人 17:00 ~ 20:30 1人 (b) 設備運転管理要員が病気、事故、有給休暇等により欠勤となる場合は、 業務に支障を来たさないように、常駐者と同等の設備管理要員を補充配置 すること。その際は、直ちに管理者に対しその旨報告するものとする。 (c) 設備運転管理要員を交替させる場合は、原則として1か月前までに管理 者に対し書面にて通知し、承認を得るとともに、引継時間を十分に取り、 業務遂行に支障をきたさないようにすること。 (2) 設備運転管理要員 ア 受託者は、設備運転管理業務の遂行に当たり、関係法令その他の基準に基づ き、業務を行うこと。また、必要な知識、経験、技能を習得した者を選任する こと。 なお、受託業務を遂行する要員は、下記の資格を有する者で、設備等の運転又 は保守の実務経験を7年以上有する者とする。 ただし、下記資格は同一者が重複して有していてもよいものとする。 (a) 第3種電気主任技術者 (b) 電気工事士 (c) 建築物環境衛生管理技術者 (d) 消防設備士又は消防設備点検資格者 (e) ボイラー技士 (f) 危険物取扱者乙4類 (g) 防災センター要員(管理者の指示に応じて、講習を受講すればよいもの とする。) イ 受託者は、上記の資格要件を備えた設備運転管理要員の住所、氏名、年齢並 びに、資格及び経験を証する内容を書面をもって管理者に報告するものとする。 また、常駐設備運転管理要員以外の補充配置要員についても、常駐者と同等の 知識を有する者とし、常駐者と同様に要員の住所、氏名、年齢並びに、資格及 び経験を証する内容を書面をもって管理者に報告するものとする。 ウ 設備運転管理要員の服装は、管理者と協議のうえ、管理者が適当と認める制 服を受託者の経費負担により作製し、業務実施に当たっては、それを着用する ものとする。 6 基本業務内容 設備運転管理業務の基本業務内容は、本仕様書で定める。また、業務の実施に当 たっては、定められた関係法令及び規則を遵守するものとする。 (1) 日常点検業務 日常点検業務は、各種設備機器の故障等異常を早期発見することにより、異常 - 2 - 発生の波及範囲を最小限にするものであるから、その効果を十分に発揮するため、 次の事項を遵守するものとする。 なお、各設備の点検項目については、別紙1「点検・保守業務項目一覧表」に よるものとする。 ア 業務のチェックリストを作成し、項目ごとに制限値を明示すること。 イ 設備機器の重要度、代替機及び予備機等の有無、設備機器の環境や使用条件 等によって点検頻度を調整すること。 ウ 点検に必要な計測機器を整え、絶えず整備しておくこと。 エ 異常検知方法の工夫に努めること。 オ 各種点検が安全に行われるよう、各設備機器設置場所ごとに作業手順を作成 すること。 カ 緊急措置を要する情報については、管理者に迅速かつ確実に伝達するととも に、必要に応じて関係機関に連絡できるよう体制を整えておくこと。 キ 中央監視盤による監視を行い、異常時には対処を講じること。 ク 設備運転管理業務日誌(報告書)を提出し、甲の検査をうけるものとする。 (2) 定期点検及び日常保守業務等 建物及び設備機器の機能を良好に維持し、建物及び設備機器の耐久性向上等を 図ることを目的として行う次の業務をいう。 ア 建築点検 屋根、とい、外壁及び屋外会所等を含む雨水、排水関係、外部建具及び防火 区画の点検 イ 個別点検 日常点検で発見困難な部分を対象として、週間、月間、6ヶ月、1年単位等 で設備機器ごとに個別に計器等により点検 なお、各設備の点検項目については、別紙1「点検・保守業務項目一覧表」に よるものとする。 ウ 定期的な潤滑油の給油、周期的な消耗品等の取替え、増締め、増張り エ 粉塵等付着物の除去 オ 不点灯球の取替 カ 軽微な修繕 キ 空気調和機及びファンコイルユニット等のVベルト調整及びグリスアップ (年2回) Vベルトの張り及び外観の異常を点検し、必要に応じて調整及び交換を行う こと。また、グリスはリチウム系グリスで基油が鉱油のものを使用し、適正量 補給すること。 ク 機械及び電気設備関係の清掃 (a) 冷却塔清掃(CT-1、CT-2 年6回) 内外部、充填材及び冷却水ストレーナーを、高圧洗浄機及び揚水ポンプ 等を用いて、水垢、泥及び錆等を掃除すること。 (b) 空気清浄装置(エアーフィルター)の清掃(空気調和機、パッケージエ アコン、ファンコイルユニット、全熱交換機 年2回) 機器より丁寧に取り外して、屋外で中性洗剤及び清水にて洗浄のうえ、 十分に乾燥した後、元どおり取り付けること。 (c) 空気調和機及びファンコイルユニット内部清掃(年1回) 空気調和機内部は真空掃除機にて丁寧に掃除した後、化学雑巾等で乾拭 きすること。ファンコイルユニット内部は真空掃除機にて丁寧に掃除する こと。 (d) 吸収式冷温水発生機、空気調和機、送風機、ボイラー、熱交換器、ポン プ、ファンコイル及びそれらの付帯配管・ダクト等の外部(年1回) 真空掃除機にて丁寧に掃除した後、化学雑巾等で乾拭きすること。この 際には、各スイッチ等計装機器への誤接触、感電及びやけど等の事故防止 対策を講ずること。 - 3 - (e) 動力盤及び自動制御盤(年1回) 外部を真空掃除機にて丁寧に掃除した後、化学雑巾等で乾拭きすること。 この際には、各スイッチ等計装機器への誤接触、感電及びやけど等の事故 防止対策を講ずること。 (f) 吸収式冷温水発生機・ボイラー用煙突(年1回) 点検扉を開き煙突内部をブラシ等で掃除すること。 (g) 各ストレーナー清掃(冷却塔清掃に係るものを除く)(年1回) 高圧洗浄機等を用いて、水垢、泥及び錆等を掃除すること。 (h) 各設備の清掃を行うときは、作業実施予定表を作成し、実施時期の10 日前までに管理者に提出のうえ、管理者の承認を受けて実施すること。作 業終了後は、速やかに作業実施報告書を提出し、甲の検査を受けるものと する。 なお、報告書には、清掃前、清掃中、清掃後の写真を必ず添付すること。 (3) 法定等点検業務 設備機器の関係法令に基づき、適正にその点検及び保守を行うものとする。 ただし、管理者が別途実施する受水槽、汚水槽・雑排水槽、及び雨水貯留槽の 清掃、ITV、非常放送、トイレ呼出装置、中央監視装置に係る空調や熱源等 の自動制御、吸収式冷温水発生機、氷蓄熱装置、ボイラー、蒸気トラップの点 検及び吸収式冷温水発生機の排ガス測定実施等の際、それらの業務を実施する 者と連携を図り、円滑な作業実施となるよう協力すること。 (4) 運転管理業務 ア 運転監視業務 運転監視業務の実施に当たっては、次の事項を遵守すること。 (a) 常に系統ごとの負荷及び全体の負荷の状態を確実に把握し、各種計器表 示類の指示変化を監視し、異常の早期発見に努めること。 (b) 適宜、館内巡回を行い、各室、各フロア等の温湿度、照度等の環境を正 確に把握し、経済的な機器の運転及び、快適な環境維持に努めること。 (c) 事故・故障時は、速やかに適切な処置を行い、被害を最小限にとどめる こと。 イ 設備機器操作・調整業務 設備機器の操作及び調整の実施に当たっては、次の事項を遵守すること。 (a) 他関連機器の運転・停止の有無、あるいは状態の確認を行い、特に調整 は段階ごとに結果を確認しながら進めること。 (b) 予定どおりに進展しない場合は、直ちに調整を中断し、原因を探究し対 処すること。 (c) 管理者の指示により、設備機器の運転は図書情報館の利用状況に合わせ、 設定を変更又は調整すること。 (5) 報告、連絡及び調整業務 ア 日常点検、定期点検、法定点検及び運転監視等により発見した、故障箇所や 要修理箇所等の管理者への報告及び意見の具申 イ 管理者及び他の委託業者との連絡、調整 ウ 月間(当該月の前月まで)及び年間(契約締結後速やかに)作業計画書、作 業日報の管理者への提出 エ 定期点検及び法定点検業務報告書の管理者への提出 オ 関係官庁等に対する諸届出業務及び法定点検報告業務の代行 カ 事故又は非常時における緊急連絡 夜間における異常事態に対応するため、緊急連絡先一覧表を作成すること。 キ 緊急時の対応 (a) 夜間において、停電や電気関係の故障又は浸水事故で二次的被害の発生 のおそれのある場合、またはその事故や故障により図書情報館の業務に支 障を来す場合は、要員を緊急出動させること。 (b) 災害発生時には直ちに連絡を取り、図書情報館の防災計画に従い、現地 - 4 - にて被害箇所の確認後、問題発生箇所については、施設の保全を図るとと もに、対処できないときは管理者に報告し、協議のうえ取り決めるものと する。 (c) 災害後の設備運転管理保守点検業務の仕様及び暫定的な変更については、 管理者と協議のうえ取り決めるものとする。 (d) 上記のほか、災害時における対応の詳細については、別途管理者と協議 のうえ取り決めるものとする。 (6) 管理用記録書類作成業務 管理用記録書類として、次の書類を作成するとともに、整備及び保存するもの とする。 ア 台帳類の整備と保存 必要に応じ、機器台帳、備品台帳、予備品台帳及び消耗品台帳へ保守項目等 の記載 イ 計画書・報告書類 月間・年間作業計画及び報告書、作業日報 ウ 点検記録類 機器ごとの点検表又は記録表 エ 保守・整備記録類 保守記録、整備記録、事故障害記録 (7) 記録分析業務 設備管理業務内容の向上を図るため、次の業務を行うものとする。 ア 各種業務記録データ、メーカー点検データの分析・評価及びその結果の管理 者への報告 イ 電気、水道、蒸気、温水、冷水、ガス、油及び消耗品等の前月比等の調査、 また使用量の適否の分析・評価及びその結果の管理者への報告 (8) 立会業務 ア 管理対象設備に係る関係官庁の立入検査時の立会い イ 管理対象設備に係るメーカー点検、修理及び改修工事等に際する立会い なお、図書情報館の管理区域内で行われる検査・工事については、奈良県立図 書情報館管理運営規則等の説明を行うとともに、検査・工事終了後、設備機器 が完全な状態で、その後の運転に支障のない状態に置かれているかの確認を行 い、その結果を管理者へ報告すること。 (9) 計画業務 受託者は、管理者から要請があった場合、短期・中期・長期の保守整備計画に ついて、管理者に対して、助言及び協力をするものとする。 (10) その他の業務 上記に記載以外に、管理者が必要と認め、指示した事項 7 建築物環境衛生管理技術者(以下、「管理技術者」という。)の業務 1 業務の内容 受託者は、建築物環境衛生管理技術業務の遂行に当たり、管理技術者を選任し、 当該者の住所、氏名、年齢並びに、資格及び経験を証する内容を書面をもって管理 者に報告するものとする。なお、管理技術者は、以下の業務を行う。 ア 帳簿書類の備え付け イ 管理業務計画の作成 ウ 管理業務の指揮・監督 エ 管理基準に関する測定・検査とその結果の評価 オ 管理衛生上の維持管理に必要な各種調査・検査とその結果の評価 2 給水管理 (1) 給水中の残留塩素含有率の測定 - 5 - 給水中の残留塩素含有率の測定は、「建築物における衛生的環境の確保に関 する法律」に基づき行うものとする。 なお、給水中の残留塩素含有率の測定項目、測定頻度及び測定個所については、 次のとおりとする。 ア 測定項目:遊離残留塩素含有率 イ 測定頻度:7日以内ごとに1回 ウ 測定個所:館内:1カ所 (2) 飲料水の水質検査 飲料水の水質検査は、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」に 基づき行うものとする。また、測定実施者は、同法律の規定に基づく者とし、 測定実施前にその資格を証する書類の写しを提出するものとする。 なお、飲料水の水質検査の測定項目、測定頻度及び測定箇所については、次の とおりとする。 ア 測定項目:「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」に基づく項 目 イ 測定頻度:6月1日から9月30日までの間に1回。ただし、実施日につ いては、管理者の指定した日とする。 ウ 測定個所: 館内:1カ所 館外:1カ所 (3) 雑用水(散水に使用する雨水)の水質検査 雑用水の水質検査は、建築物における衛生的環境の確保に関する法律に基づ き行うものとする。また、測定実施者は、同法律の規定に基づく者とし、測定 実施前にその資格を証する書類の写しを提出するものとする。 なお、雑用水の水質検査の測定項目、測定頻度及び測定箇所については、次の とおりとする。 ア 測定項目:(ア) 遊離残留塩素 (イ) pH値 (ウ) 臭気 (エ) 外観 (オ) 大腸菌 (カ) 濁度 イ 測定頻度:(ア)~(エ)は7日以内ごとに1回とし、(オ)及び(カ)に ついては5月、7月、9月、11月、1月及び3月の計6回とする。ただし、 実施日については、管理者の指定した日とする。 ウ 測定個所:庭園内の散水栓口 1カ所(別途、管理者が指示する。) 3 8 空気調和機汚染防止措置 加湿器(エリミネーター、ノズル等)の汚れ、並びに、空気調和機の排水受け の汚れ及び閉塞の状態を、1ヶ月以内ごとに1回点検し、必要に応じて清掃等を 行うこと。 所要経費負担区分 (1) 管理者の負担に係るもの ア 業務遂行上必要な執務場所 イ 施設図面等の保管ロッカー ウ 業務遂行上必要な光熱水費 エ 設備機器の附属工具類及び施設特有の機材 オ 日常的な消耗品(管球類、Vベルト、フィルター等) (2) 受託者の負担に係るもの ア 管理者より貸与される以外の業務遂行上必要な什器や備品 イ 受託者の事務に係る経費(電話、FAX、コピー、事務用雑品、ウエイスや - 6 - テープ類の消耗品等) ウ 点検及び修理に必要な工具類や測定機器類、防護具類 エ 設備運転管理要員に係る教育・福利厚生費及び制服等 オ 法定点検にかかる諸費用 カ その他管理者負担分以外に必要なもの キ 使用する部屋及び備え付け備品等を毀損、破損等させた場合は、受託者の負 担で修繕又は弁償するものとする。 9 服務規律 要員は、次に掲げる事項について遵守しなければならない。 (1) 図書情報館の諸規定を遵守し、館内の秩序や規律を乱して、業務の円滑な遂 行を妨げるような行為をしてはならないこと。 (2) 業務遂行中は、常に制服等を着用し、名札を付けるとともに、受託者の従事 者であることが確認できる身分証明書等を携帯すること。 (3) 資格を要する業務で免許証等の携帯が義務付けられている業務に従事する場 合には、必ず免許証等を携帯すること。 (4) 図書情報館内外において来館者等と接する場合は、親切に対応し、来館者等 に不快感を与えるような言動等のないよう注意すること。 (5) 業務遂行上、知り得た情報等については、従事期間であると否とに関わらず 一切他に漏らしてはならないこと。 (6) 災害発生時には、図書情報館の防災計画に沿って速やかに行動するとともに、 事態に対処すること。 10 受託業務の引き継ぎ 受託者は、契約期間の満了または契約の解除等で、新たに配置される受託者と交 替する場合は、業務一切の引き継ぎを、管理者が定める必要期間内に確実に行い、 図書情報館の業務運営に支障を来さないようにするものとする。 11 その他 本仕様書に定めのない事項については、管理者及び受託者が協議してこれを定め るものとする。 - 7 -
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