Column - 三井住友トラスト・アセットマネジメント

Column
ご参考資料
「投資のヒント」
2017年2月22日
※以下、ピムコジャパンリミテッド提供のレポートをご紹介します。
2017年の米国ハイイールド社債の投資環境について
 米国ハイイールド企業の業績は足元で回復が見られ、2017年は信用力の改善が同市場の更なる追い風に
 内需関連企業の多い米国ハイイールド社債への投資は、新政権下の米景気回復の恩恵を享受する有効な手段に
 金利リスク対比で効率的なインカムの獲得が可能な同債券は、金利上昇局面でも魅力的な投資対象の一つに
米国ハイイールド社債市場の2016年の年間リターンは、株式市場を上回る+14.7%(米ドルベース)
 資源関連セクターを巡る信用不安からの信用改善に加え、相対的に高いインカムが収益を下支え
• 米国ハイイールド社債は、原油などの資源価格の回復や日欧などの主要中央銀行による緩和的な金融政策が追い風となり、2016年
の年間リターンは+14.7%と堅調に推移し、2017年に入ってからもその流れは継続。米国株式と比べても相対的に安定した値動きに
• 同債券の魅力である相対的に高いインカムが収益を下支えしたことに加え、2016年は債券価格の反発がリターンを押し上げる形に
【2016年初来の各資産の推移】
(米ドルベース)
(米ドル/バレル)
120
【米国ハイイールド社債の年次リターンの要因分解】
(米ドルベース)
60
2016年/2017年1月のリターン(左軸)
110
20%
+16.1%
+14.1% 15%
50
10%
105
5%
115
米国ハイイールド社債:+14.7%/+1.1%
米国株式:+12.0%/+1.9%
100
米大統領選挙
中国株および
原油価格の
大幅下落
95
90
OPEC/
非OPEC
原油減
産合意
40
30
16年3月
16年6月
16年9月
5.4%
6.7%
6.3%
8.7%
7.8%
8.0%
6.9%
-0.6%
-2.4%
価格収益
20
7.8%
3.5%
6.3%
-2.9%
-5%
-10%
17年1月末原油価格(右軸):
1バレル=55.7米ドル
※左軸は2015年12月末を100として指数化
85
15年12月
5.8%
0%
EU離脱を巡る
英国民投票
14.7%
14.7%
14.5%
2016年は債券価格の
反発がプラスに寄与
相対的に高いイン
7.0% カムが収益の土台
6.0%
-2.9%
-8.9%
金利収入
総合収益
-15%
10年
16年12月
11年
12年
13年
14年
15年
16年
期間:2010年~2016年 出所:BofAメリルリンチ
BofAメリルリンチ米国ハイイールド社債BB-B格指数を使用
金利収入は総合収益から価格収益を控除するかたちで算出
期間:2015年12月末~2017年1月末 出所:BofAメリルリンチ、ブルームバーグ
米国ハイイールド社債はBofAメリルリンチ米国ハイイールド社債BB-B格指数、
米国株式はS&P500指数(配当込み)、原油価格はブレント原油価格を使用
ポイント① 信用力および収益力の回復:2017年に向けて米国ハイイールド企業の視界は良好
 2017年はデフォルト率の低下が見込まれ、足元では企業収益にも回復の兆し
• 上昇傾向にあった米国ハイイールド社債のデフォルト率は、資源関連セクターでのデフォルトが一服し、今後は低下が見込まれる
信用不安を発端とする債券価格の急落リスクが限定的である中、インカムを安定的に積み上げやすい環境が続くことが期待される
• 個人消費をはじめとした内需中心の米景気の回復を受け、米国ハイイールド企業の売上や営業利益が前年比で改善傾向にあること
も、同債券市場の追い風に
【米国ハイイールド企業の売上および営業利益*の成長率】
(前年比、四半期毎)
(%)
(%)
【米国ハイイールド社債のデフォルト率の推移】
(12ヵ月平均、発行体数ベース)
15.0%
100
10.0%
50
15
0
0
資源関連セクターを中心とする
デフォルトは今後落ち着く見込み
市場全体
(資源関連含む)
5.0%
0.0%
06年12月
30
営業利益(前年比、左軸)
売上(前年比、右軸)
11年12月
予想値*
3.8%
(17年12月末)
-15
-50
3.1%
除く資源関連
09年6月
5.7%
14年6月
期間:2006年12月末~2017年12月末
(*2017年1月以降はムーディーズ社による予想値)
出所:ムーディーズ、 BofAメリルリンチ
16年12月
-100
06年12月
09年6月
11年12月
14年6月
-30
16年12月
期間:2006年12月末~2016年12月末 出所: BofAメリルリンチ
*営業利益にはEBITDA(減価償却前営業利益)を使用
**2016年12月末の数値は2017年2月3日時点の数値のため今後変更
となる可能性があります。
※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
当資料はピムコジャパンリミテッドの情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基
づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。
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ポイント ② 米国の景気回復を捉える:内需関連企業が多い米国ハイイールド社債市場
 トランプノミクスが内需主導の米景気回復の追い風となれば、米国ハイイールド社債市場にとってもプラスに
• トランプ政権が掲げる政策は、実現可能性に注意が必要な内容も含まれるものの、法人税の減税やインフラ投資など財政出動に
よる国内景気刺激策や規制緩和の促進など、大半は内需主導の米国の景気回復に対して更なる追い風となることが期待される
• 米国ハイイールド企業は売上の多くが国内に由来する内需関連企業が多く、内需主導の米国の景気回復を捉える有効な手段の
一つ
【トランプ新政権の掲げる政策と米国景気への影響】
財政
政策
オバマ政権
トランプ新政権
緊縮的
拡張的
【米国ハイイールド企業の売上分布】
米国景気への影響と具体策
(+)所得/法人税減税
欧州 4%
(+)インフラ投資
(+)米本国投資促進法
規制
改革
強化
通商/
外交
自由貿易
開かれた米国
その他 8%
アジア 3%
米州 5%
(-)医療改革制度撤回
緩和
米国 80%
(+)金融規制見直し
(+)資源輸送/生産の緩和
保護貿易
米国第一主義
(±)TPP/NAFTA撤退
(±)為替政策への干渉
2015年12月末時点
出所:JPモルガンスタンレー
(-)入国管理の厳格化
2017年1月末時点
出所:PIMCO
見通しおよび意見は予告なく変更となる場合があります。
ポイント③ 金利上昇に対する耐性:金利変動リスク対比で効率的にインカムを獲得することが可能
 過去の金利上昇局面では企業の信用力改善や相対的に高いインカムの積み上げがプラスに寄与
• 米国国債利回りの上昇は米国ハイイールド社債の価格の下落要因となるものの、景気回復を伴う金利上昇局面では、企業の信用
力改善が債券価格に対してプラスに働くため、債務返済能力が安定していれば利回りの上昇は中長期的なインカム積み上げの好機
となる可能性
• また、米国ハイイールド社債は主要な米ドル建て債券の中では、相対的に金利変動リスクを抑えつつ効率的に利回りの追求が可能
【過去の金利上昇局面における米国社債のパフォーマンス】
(米ドルベース)
(%)
10
金利上昇局面①
98年9月末~
00年1月末
金利上昇局面②
03年5月末~
06年6月末
金利上昇局面③
13年4月末~
17年1月末
8
(%)
8
6
利回り
5.7
3.4
1.9
2
4
0
2
0
(%)
60
局面②
局面①
30
4.8
0
-1.7
-30
5.5
4
米国5年国債利回り
6
【主要米ドル建て債券の足元の利回りとデュレーション】
5.8
局面③
28.2
10.0
19.0
米国投資適格社債
米国ハイイールド社債
期間:1996年12月末~2017年1月末
出所:BofAメリルリンチ、ブルームバーグ
米国5年国債の利回りは米国国債ジェネリック5年国債インデックス、
米国投資適格社債はブルームバーグ・バークレイズ・米国総合指数のサブインデックス、
米国ハイイールド社債はBofAメリルリンチ米国ハイイールド社債BB-B格指数を使用
0
2
4
6
8
10
(年)
米国
ハイイールド
社債
新興国国債
(米ドル建て)
米国投資
適格社債
米国国債
5.0
6.6
7.3
6.1
デュレーション
2017年1月末時点
出所:BofAメリルリンチ、JPモルガンスタンレー、バークレイズ
米国ハイイールド社債はBofAメリルリンチ米国ハイイールド社債BB-B格
指数、新興国国債(米ドル建て)はJPモルガンEMBIグローバル・
ディバーシファイド・インデックス、米国投資適格社債および米国国債は
ブルームバーグ・バークレイズ・米国総合指数のサブインデックスを使用
※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
当資料はピムコジャパンリミテッドの情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基
づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。
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【コラム】今後、米国ハイイールド社債の価格上昇(スプレッド*の縮小)はどこまで?
足元の水準や過去の事例からみても価格の上昇余地はまだ残すものの、今後収益はインカムが中心となることが想定される
• 米国ハイイールド社債の割高/割安を示す指標の一つとされるスプレッド*は、足元で過去20年間の最低値まで1%超の縮小余地
• 過去、FRB(米連邦準備制度理事会)が段階的な利上げを行う中で、スプレッドが足元で同水準にある時点から過去20年間の最低
値を記録するまでの3年間、米国ハイイールド社債市場のリターンは+27.4%(年率+8.4%)と堅調に推移
• スプレッド縮小に伴う債券価格の上昇が鈍化した場合でも、相対的に高いインカムがリターンに寄与することが期待される
【米国ハイイールド社債のスプレッドと米国の政策金利の推移】
(%)
10
米国ハイイールド
社債のスプレッド
8
04年6月末~07年6月末
の同債券のリターン:
+27.4%(年率+8.4%)
スプレッドの拡大/縮小
=債券価格の下落/上昇
【左図のハイライト期間のリターンの内訳】
(米ドルベース)
15%
10.8%
10.5%
10%
2.3%
4.1%
2.7%
4
最低値まで1%超の余地
2
米国政策金利
0
97年
99年
01年
03年
05年
07年
09年
11年
13年
15年
最低値
2.05%
17年1月末
0.75%
17年
5%
8.2%
7.7%
8.1%
8.4%
0.4%
6
17年1月末
3.18%
インカムが
収益の中心
総合収益
価格収益
8.0%
金利収益
0%
-3.6%
-5%
04年6月末 05年6月末
~
~
05年6月末 06年6月末
06年6月末
~
07年6月末
3年間
(年率)
期間:1997年1月末~2017年1月末 出所:BofAメリルリンチ
*スプレッドは米国債に対する上乗せ金利(オプション調整後)
BofAメリルリンチ米国ハイイールド社債BB-B格指数のスプレッドを使用。金利収益は総合収益から価格収益を控除する形で算出
※上記は過去のデータであり、将来の運用成果を示唆あるいは保証するものではありません。
当資料はピムコジャパンリミテッドの情報を基に三井住友トラスト・アセットマネジメントが作成したものであり、金融商品取引法に基
づく開示書類ではなく、証券取引の勧誘を目的としたものでもありません。当資料のお取扱いについては最終ページをご覧ください。
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