B-XRD 1042 粒子径によって異なる蛍光発光スペクトルを示す CdSe ナノ粒子の粒子径分布 はじめに 化合物半導体CdSeナノ粒子はサイズによって蛍光発光スペクトルが異なり、しかも大きな蛍光強度、安定性、単色 性をもつため、可視光~紫外光発光材料、ディスプレイ材料、さらに医療用蛍光マーカーなど医療用・生化学用とし て、活発に研究されています。X線小角散乱法を用いると、数nmオーダの粒子のサイズの違いが、短時間で正確に 求められます。 測定・解析例 図1はマイクロリアクターを用いて合成された5種類の試料の写真です。これらの試料の蛍光発光スペクトルを測定し た結果を図2に示します。 No.2 No.3 No.4 No.5 No.1 Emission Intensity (a.u.) No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 400 700 図 2 各試料の蛍光発光スペクトル 図 1 マイクロリアクターを用いて合成された試料 の紫外線照射による発光の様子 No.1 Distriburion (a.u.) 図3はX線小角散乱法による粒径分布測定結果です。 これらの図から、粒径による発光波長の変化や、発光 スペクトルの幅が粒径分布の広がりと対応している様 子がわかります。 500 600 Wavelength (nm) No.2 No.3 No.4 No.5 1 2 3 4 5 Diameter (nm) 6 7 図 3 各試料の粒径分布測定結果 試料ご提供 : 大阪大学大学院工学研究科 小俣孝久助教授 産業技術総合研究所 マイクロ空間化学ラボ 前田英明博士、中村浩之博士 推奨装置とソフトウェア ► 試料水平型多目的X線回折装置 Ultima IV +粒径・空孔径解析ソフトウェア NANO-Solver ► 全自動水平型多目的X線回折装置 SmartLab +粒径・空孔径解析ソフトウェア NANO-Solver (K1202ja)
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