近畿経済産業局 エネルギー対策課

平成28年度
はじめに
我が国では、東日本大震災以降、電力を中心とするエネルギー対策
が重要な課題となり、加えて、2030年度に向け大幅な温室効果ガスの
削減目標が示される中、徹底した省エネ対策が求められています。
これを受け、経済産業省はエネルギー関連制度の一体的整備を行う
ため、2016年4月に「エネルギー革新戦略」を策定しました。その中でE
MSにおけるIoT技術は、エネルギー利用の最適化を図り省エネのさら
なる進化への貢献が期待される最先端の技術として位置づけられてい
ます。
こうした状況の中、近畿経済産業局では、各企業の省エネルギーに
対する取り組みがより一層推進されることを目的として、EMSを導入し
てエネルギー使用量を見える化し、快適性、生産性を維持しながら、機
器のエネルギー使用を制御し、省エネの効果を上げている事業者の
取り組みを皆様にご紹介するため『EMS活用事例集』を作成しました。
本事例集が、事業者の皆様のスマートな省エネ対策に取り組むきっ
かけとなり、今後、エネルギーマネジメントシステムをはじめとした省エ
ネ設備等の導入を検討される際の一助として、ご活用いただければ幸
いです。
なお、掲載事例については、平成26年度、27年度に「エネルギー使
用合理化等事業者支援補助金」を活用してEMSを導入した近畿経済
産業局管内の事業者を対象にアンケート調査と取材を実施し、エネル
ギー使用量を大幅に削減した事例や、皆様の参考としていただける事
例を選定しました。
最後に、本事例集の作成にあたり、アンケートや取材にご協力いただ
きました事業者の皆様、並びに有益な情報をいただいた関係諸機関
の皆様に厚く御礼申し上げます。
平成29年2月
近畿経済産業局 資源エネルギー環境部 エネルギー対策課
-01-
INDEX
製造業
EMS管理
対象機器
空
空調
照
照明
圧
圧縮機
ボ
ボイラー
加
加熱炉
冷
冷凍・
冷蔵
ポ
ポンプ
他
その他
環境だけでなく、人にも優しい省エネへの転換
多様な手法を組み合わせて空調機器を快適制御
空
照
圧
加
P03
株式会社サン・クロレラ(本社)
製造業
生産設備のEMSによる制御を社内独自で実施
省エネに留まらず生産合理化との両立を目指す
太陽機械工業株式会社(亀岡工場)
製造業
蒸気量の圧力抑制に挑んだ先端的な省エネ事例
汎用性に富んだ高機能システムで拡張も視野に
ポ
P05
他
他
P07
植田製油株式会社(本社)
製造業
EMSにより、空調をローテーションで運転制御
デマンドオーバー対策で、電力コストも削減
空
照
空
照
P09
川村義肢株式会社(本社)
卸売業、
小売業
電力使用量の大きい冷設の他、空調・照明を制御
EMSを3店舗で導入、従業員一丸で省エネを推進
冷
P11
株式会社サンフレッシュ(加茂店)
卸売業、
小売業
省エネソリューションの切り札としてEMSを導入
冷設の自動運転制御で安心・安全と省エネを両立
冷
P13
株式会社マツヤスーパー(矢倉店)
照明・空調をEMSにより遠隔監視・制御
医療、福祉 入所者ファーストの省エネ取り組みを実践
空
照
空
照
P15
医療法人財団 愛野会 あいの病院
運輸業、
郵便業
既存EMSに新たな制御機能を追加
制御改善で、エネルギーロスを更にカット
ポ
P17
日航関西エアカーゴ・システム株式会社
設備更新、エネルギー再編、EMSで省エネ促進
生活関連
サービス業、 クラブハウスの空調、ボイラーをEMSで監視・制御
娯楽業
京阪カントリー株式会社(京阪カントリー倶楽部)
空 ボ
LED化やEMS導入で電力使用量を大幅に削減
生活関連
サービス業、 節電意識の習慣化で、運用面からも省エネ改善
娯楽業
有限会社インターナショナル・スポーツ・プランニング
空
■EMS(エネルギーマネジメントシステム)とは
-02-
照
P19
P21
P23
業種
製造業
環境だけでなく、人にも優しい省エネへの転換
多様な手法を組み合わせて空調機器を快適制御
株式会社サン・クロレラ(本社)
取組の概要
●取組の背景と内容
人手による管理・制御では省エネの展開に限界、更なる高みを目指し自動制御に移行。
従来よりデマンドブザーを設置して、手動で空調機器や照明機器の使用抑制や停止・運転等の制御を行ってきたが、それに
よって得られる省エネ効果にも限界があり、また、通常業務と並行して機器の手動制御を行うことで従業員の負担となっては会
社全体の生産性の低下にも繋がりかねないと危惧していた。
こうした背景から、ビル内で老朽化していた空調設備を高効率インバータ式エアコンへ、照明設備をLED照明への更新の際
に、EMSによる自動制御も同時に実施し、中長期的な視点で快適性と省エネを両立させ、人にも優しい省エネ体制を築いた。
●EMSの概要と運用状況
本社ビル全体のエネルギーを管理しながら、空調機器の
最適運転を図る。
EMSの管理対象は照明・空調設備で、照明は電力使用量の監視、空調は監
視・制御している。
本社ビル全体に設置したコントローラーとエネマネ事業者のデータセンター
が相互に通信し合い、計測した照明・空調の消費電力量及び運転データがデー
タセンターに蓄積され、見える化サービスによりリアルタイムに確認可能と
なっている。
空調の制御は、室外機能力制御・温度設定・台数制御など3つの制御手段と8
段階の制御レベル設定で快適性を保ちながら実施。気象情報も参考にEMSに
適切な制御方法を指示。空調を細かく制御することで、なるべく空調を止めず
に、快適な環境を維持しながらデマンド値が上回らないようコントロールを行
うことが可能となっている。
▲システム参考図
▲デマンドパルス
▲EMS制御盤
▲高効率空調
-03-
EMS管理
対象機器
空
空調
照
省エネルギーの効果
□設備更新・EMS導入前後のエネルギー使用量
自動制御のみで9.7%の削減効果。
制御と社内一体の取り組みが功を奏す。
事業所全体の
エネルギー使用量
設備更新及びEMS導入後におけるエネルギー使
(原油換算kℓ)
用量の削減率は44.1%となった。
EMS単体による削減率は9.7%となり、設備更新
132.3
導入前
に加えてEMSを導入したことにより、さらに大き
な削減効果を得ることができた。
74.0
導入後
契約電力は、導入前の274kWに対して、導入後は
185kWと32.5%もの削減に成功し、設備導入時の目
標としていた220kWを導入1年目にして早くも達成
▲44.1%(58.3)
削減率
EMS単体
設備更新
▲9.7%
▲34.4%
(12.8)
(45.5)
した。
また、EMSによる電力使用量が見える化された
事により、社内掲示物で社員に対して空調制御によ
る節電成果の周知を行い、さらに必要な箇所のみの
照明使用などを実施したことにより、社員に省エネ
※導入前は2014年2月~2014年9月の実績値、導入後は2016年2月~
2016年9月の実績値。事業所全体のエネルギー削減量は、高効率空調、
LED照明への設備更新による削減分を含む。
意識が広く定着した。
現状の課題と今後の取組
年数を重ねることでエネルギー使用に関するデータが
導入検討事業者へのアドバイス
蓄積されるので、そのデータを基に、エネマネ事業者と
連携を図りながら運用改善を行うことにより、これまで
以上に消費エネルギーの抑制に取り組みたい。
また、今回EMSを導入した本社ビルでの取り組みを
参考として、グループ会社の各販売拠点においても、E
MSの導入や省エネ活動を更に推進させることを検討し
ている。
ビル全体の光熱費削減は全ての企業様における課題ですが、
通常業務と並行してでは、なかなか解決は難しいことと思いま
す。
まずはEMS事業者等に相談することで手掛かりが得られる
可能性がありますので、社内での取り組みだけでなく外部を含
めて相談することが課題解決に向けての第一歩としては有効か
と思います。
事業者概要
株式会社サン・クロレラ
■ 所在地:〒600-8177 京都府京都市下京
区烏丸通五条下る大坂町369番地
■ 電話番号:075-288-3000
■ 資本金:1億円
■ 従業員数:67名
■ URL:https://www.sunchlorella.co.jp/
■ 事業内容:健康食品の開発、製造卸販売、
輸出入他
(事業者からのPR)
株式会社サン・クロレラは昭和44年創業の健康食品メーカーです。淡水
産緑藻類の一つで、健康に不可欠な栄養素をバランス良く含む「クロレ
ラ」をはじめとする健康食品を製造販売しております。おかげさまで創業
以来クロレラでは業界トップのシェアを誇っております。
また、当社ではゴミの分別によるリサイクルやゴミのリデュース活動の
実施、防風林等の植樹協力など、環境に配慮した取り組みを実施しており
ます。今後も引き続き環境保護・保全の取り組みを行っていきます。
-04-
照明
業種
製造業
生産設備のEMSによる制御を社内独自で実施
省エネに留まらず生産合理化との両立を目指す
太陽機械工業株式会社(亀岡工場)
取組の概要
●取組の背景と内容
個別で実施した省エネ対策の一元的な管理と、更なる強化を目指してEMSを導入。
東日本大震災以降、電力を始めとする燃料調達費の高騰や再エネ賦課金などコスト増加に伴い省エネ、節電の必要性が高まり、
コンプレッサーの台数制御やインバータ化、水銀灯から蛍光灯への順次変更、空調のインバーター化、冬季の暖房使用制限、一
部ラインの夜間操業など独自の工夫で省エネ活動を推進し、成果を出してきた。
さらに、よりハイレベルな省エネを実現していくために、照明のLED化や省エネ化に繋がる生産設備の導入に加え、個別の
ライン・機器の消費電力の把握と適正運転、データ蓄積の必要性を感じ、EMSを導入した。
●EMSの概要と運用状況
トランスファーマシンなどの生産設備や電気コンプレッサーの自動制御で最適運転。
2015年1月よりトランスファーマシン・焼き入れ炉・クーラントポンプなどの生産設備に順次EMSを取付けた。また、同年
に導入したエンジンコンプレッサーにEMSを設置した。
導入したEMSは、自社にて全社PLCネットワークを構築し、社内イントラネットにより、どこからでも電力使用量の管
理・監視ができるようにしている。EMSに関わる機器類は市販のものを使用し、設置・接続・制御プログラムの変更、データ
の管理・運営などはエネマネ事業者を介さずに、全て自社で行うことで、省エネ投資のコストを抑制している。
EMSによる消費電力量のデータから、トランスファーマシン・焼き入れ炉・クーラントポンプが、昼休み等の稼働時間外に
も電力を消費している実態が判明した為、生産停止時には自動停止するよう制御し、電力消費量を削減した。
また、コンプレッサーについては、既存の電気コンプレッサーに加えて、エンジンコンプレッサーを新たに1台導入した。亀岡
工場の電力が設定値を超えるとエンジンコンプレッサーが自動で始動して、エアーの供給を補助することで、電気コンプレッ
サーの出力を制御し、デマンドオーバーの対策を実施している。
▲PCモニタ
▲エンジンコンプレッサー
-05-
▲電気コンプレッサー
EMS管理
対象機器
圧
圧縮機
加
加熱炉
ポ
ポンプ
他
省エネルギーの効果
□設備更新・EMS導入前後の電力使用量
管理・制御で電力使用量15.4%削減。
デマンド値は100kWの削減に成功。
事業所全体の
電力使用量
設備更新及びEMS導入後における電力使用量の
(kWh)
削減率は15.4%となった。
導入前
特にエンジンコンプレッサーを導入し、制御を開
2,089,720
始した2015年8月以降、電力削減量は拡大した。
契約電力もこれまでの様々な省エネ対策によって、
導入後
840kWから640kWに引き下げられていたが、更に
1,768,576
100kWの引き下げに成功した。
消費電力の約3割を占めるコンプレッサーの節電
は緊喫の課題であったため、工場全体の電力使用量
削減率
の抑制にとって、大きな成果となった。
▲15.4%
なお、エンジンコンプレッサーの運転に使用した
(321,144)
軽油の使用量は100ℓに満たなかったことから、
※導入前は2014年1月~2014年12月の実績値、導入後は2015年1月
~2015年12月の実績値。工場全体のエネルギー削減量には、LED照
明への更新による削減分を含む。また、事業所全体のエネルギー使用
量が把握できない為、電力使用量の削減状況を記載している。
トータルコストも大幅に削減した。
現状の課題と今後の取組
同社は亀岡、園部に2つの工場があり、2016年度には、
導入検討事業者へのアドバイス
園部工場にもEMSを導入した。
亀岡工場より規模が大きい園部工場は、亀岡工場には無
い自家発電装置があり、自動制御することで関西電力から
の買電量を調整して、デマンドコントロールを行っている
が、まだ手が及んでいない改善箇所がある為、今後は園部
工場におけるEMSによる省エネの取り組みを拡充する事
が課題。また、亀岡・園部両工場のEMSをデータで連携
し、一元的に管理することで、生産設備の合理化を図り、
生産性の面からも改善を推進していく。
費用対効果の観点から、エネマネ事業者などのアウトソース
を利用した省エネの改善の取り組みでは、投資回収に年数がか
かります。
弊社ではプログラムの構築や制御盤の設置などは極力社内独
自で実施しています。社内にEMSをはじめとする省エネ機器
に精通している担当者を配する事で、その後の拡張、展開が容
易に出来るという利点があります。
事業者概要
太陽機械工業株式会社
■ 所在地:〒621-0022 京都府亀岡市曽我部
町南条中向田1番地
■ 電話番号:0771-24-1131
■ 資本金:1億円
■ 従業員数:218名
■ URL:http://www.taiyokikai.com/
■ 事業内容:自家用エンジン・トランスミッ
ションコンポーネント及び部品、エアコン用
部品、二輪クラッチ用歯車、減速機用歯車、
産業機器部品
(事業者からのPR)
太陽機械工業株式会社は昭和18年創業の自動車、ロボット等の部品加工
製造を主力としています。特に歯車加工は社内で、熱処理・歯車精度管
理・シェービング・転造・ハードギアホーニング・歯車研削が可能で、少
量(試作)から量産まで一貫生産対応して、単品加工からトランスミッ
ションASSYまで行う製造会社です。
省エネや環境にも配慮しながら、「社会の進歩に貢献する」ことを経営
の理念に、今後も常にニーズを先取りした独創的な技術開発により業界の
進歩、発展に努めてまいります。
-06-
その他
業種
製造業
蒸気量の圧力抑制に挑んだ先端的な省エネ事例
汎用性に富んだ高機能システムで拡張も視野に
植田製油株式会社(本社)
取組の概要
●取組の背景と内容
EMSを活用した省エネ対策の抜本強化とエネルギーの安定供給の両立を目指す。
京都議定書発効を機に種々の省エネ活動を行ってきており、平成27年度に最新型のコージェネレーションを導入するなど、エ
ネルギー消費原単位を年平均で1%以上低減させることを目標に掲げ、環境負荷を最小限に留める活動を推進している。
しかし、設備更新が主で、エネルギー使用の測定データに基づいた装置の制御までには手が及んでいなかった為、エネルギー
削減の効果は一時的なものに止まっていた。また、製造業の性質上エネルギーの安定供給が優先されるため、製造部門の省エネ
は、長年見過ごされてきた部分も多かった。
このような中、高効率の脱臭設備、LED照明への更新に加えて、油脂製品の製造過程において多量に使用する蒸気量の圧力
を制御するEMSを導入した。
●EMSの概要と運用状況
蒸気最適移送制御と、不要時の停止制御で蒸気の使用量を抑制。
EMSにより、事業所で使用される都市ガス・重
油・電力等の全エネルギーの監視を行い、蒸気量の
制御を行う。
本社工場内の全7系統の圧力系統のうち4系統に偏
心軸回転形調節弁を設置し、蒸気の減圧制御により、
必要最低圧力で蒸気を供給することが可能となった。
加えて、従来は使用側である配管の先端弁を人の
手で開閉し、蒸気の使用を止めていたが、設定した
条件に応じて、自動制御により、供給元である配管
根元で蒸気を止めるようにし、配管経路で発生して
いた放熱ロスを抑制した。
▲システム参考図
▲PCモニタ
▲EMS制御盤
▲配管根元に設置された自動弁
-07-
EMS管理
対象機器
他
その他
省エネルギーの効果
□設備更新・EMS導入前後のエネルギー使用量
EMSの蒸気制御だけで4.8%の削減効果。
目標達成で社員の省エネ意識も向上。
事業所全体の
エネルギー使用量
設備更新及びEMS導入後におけるエネルギー使用
(原油換算kℓ)
量の削減率は7.3%となった。
EMSによる蒸気量の制御によるエネルギー削減率
1,431
導入前
は4.8%と、設備更新による削減率を上回っており、
導入直後から大きな成果が表れている。
1,327
導入後
この傾向で推移すると、当初計画値の2倍以上とな
るエネルギー使用量の削減が達成される見通しである。
想定以上のエネルギー削減効果が出たことで、あま
▲7.3%(104)
削減率
EMS単体
設備更新
▲4.8%
▲2.4%
(69.3)
(34.7)
り関心がなかった従業員全体の省エネ意識にも変化が
生まれており、部署内で小グループを作って省エネに
関する取り組みを行う従業員が出始めるなど、事業所
全体で省エネ推進に向けて士気が高まった。
※導入前は2015年9月~2015年11月、導入後は2016年9月~2016年
11月の実績値。事業所全体のエネルギー削減量には、高効率の脱臭設
備、LED照明への設備更新による削減分を含む。
現状の課題と今後の取組
本社工場の7つの系統のうち残る3つは、製造設備に直接
導入検討事業者へのアドバイス
関係する部分が背後にあるため容易に手を加えられないが、
既設の4系統と比べて蒸気使用量が大きい箇所であること
EMSは非常に有用ですが、人の意思に基づいた運用があっ
から、ここに自動調整弁を設置できれば大きな削減効果が
てこそ最高のパフォーマンスを発揮します。機器の自動制御を
見込めるので、将来的には導入したい。
今回導入したEMSは汎用性が高く、生産設備のエネル
行うにしても、人が設定した時間や圧力、温度などの条件に応
ギー効率向上を実現させる最適制御と各種ユーティリティ
じて動作を行うことから、日々細かな点をチェックしなければ
の省エネ制御等にも対応することから対象設備の拡大も視
なりません。最初から大きな削減を狙うのではなく、中長期的
野に入れながら有効に活用したい。また、管理・解析によ
な視点に立ち、データに基づいた試行錯誤を根気強く継続する
り得られたデータを元に、エネマネ事業者と一体になって、
ことが大事です。
更なる省エネに取り組みたい。
事業者概要
植田製油株式会社
■ 所在地:〒658-0024 兵庫県神戸市東灘区魚崎浜17
番地
■ 電話番号:078-451-2361
■ 資本金:7,200万円
■ 従業員数:185名
■ URL:http://www.uedaoil.co.jp/
■ 事業内容:食用動植物油脂の精製、硬化油の製造販売、
マーガリン、ショートニング、ラード、粉末油脂、エス
テル交換油、栄養補助食品、加工食品用具材の製造販売、
その他総合的な食用油脂、および工業用油脂の製造販売
(事業者からのPR)
植田製油株式会社は「地域社会に貢献する」という企業理念の
下、製品の生産、使用、廃棄、リサイクルまで、製品のライフ
サイクル全体での省資源、省エネルギーが可能となるよう、原
料の調達段階から環境への配慮に努めています。
1.事業活動を通じて、環境負荷を最小限にするよう努め、環境
の保全に取り組みます。
2.地域の方々との清掃活動など環境保全活動に取り組みます。
3.環境保全に関する法令を遵守します。
4.この方針を全社員に周知徹底するとともに広く公開し、適切
な情報提供に努めます。
-08-
業種
製造業
EMSにより、空調をローテーションで運転制御
デマンドオーバー対策で、電力コストも削減
川村義肢株式会社(本社)
取組の概要
●取組の背景と内容
エネルギー管理と一歩踏み込んだ省エネ推進を図るためにEMSを導入。
東日本大震災によって社会全体の電力需給が逼迫する中、毎年従業員が設定する行動指針「ミッション・ステートメント」に
基づいて、従業員から会社に「省エネ・節電」を提案したのが始まり。
これに伴い高効率空調、LED照明への更新の他、より本格的な省エネを推進するには、電力使用状況の把握とピークカット
を含めた自動制御によるデマンド抑制の必要性を実感し、EMS導入に至った。
●EMSの概要と運用状況
エネルギーの「見える化」と共に、空調ローテーション運転制御で快適性維持。
EMSの管理対象は照明・空調設備で、照明は電力使用量の監
空調
A
視、空調は監視・制御している。
管理センターのクラウドを通じて送られてくるデータは、事業
者のパソコンの端末装置で電力消費量がリアルタイムで表示され
空調
B
運転
制御
通常運転
運転
制御
通常運転
通常運転
る。空調は自動制御されるが、同時に空間温度の変化を抑え、快
適性が維持出来るよう、個々でローテーション運転制御する方式
となっている。
空調の自動制御に関しては事務所スペースのみに留め、お客様
が来場される1階ショールームは自動制御しない等、状況に応じ
空調
C
空調
D
運転
制御
通常運転
通常運転
通常運転
運転
制御
て個別に設定している。設定温度は手動対応だが、温度変更が
あった場合も一定時間たつと、自動的にあらかじめ決められた温
ローテーション運転制御
度に戻るようになっている。
空調設備の能力制限(運転制御)をローテーションで行う。たとえ
EMSによる計測で、夏場の11時に食堂の電力使用量のピーク
が出現していた事が判明した為、食堂にある2ヶ所の空調を時間
差で起動するよう対策を講じて、ピークカットを行った。
▲PCモニタ
▲デマンド制御アダプタ
-09-
ば、一部の空調機の能力を40%制限したとしても他のエアコンが
通常運転しているため、空間温度はさほど変化せず、快適さを保っ
たまま使用電力を抑えることが出来る。
▲高効率エアコン
EMS管理
対象機器
空
空調
照
省エネルギーの効果
自動制御でEMS単体で2.3%削減。
デマンド値は15.6%削減に成功。
□設備更新・EMS導入前後のエネルギー使用量
事業所全体の
エネルギー使用量
設備更新及びEMS導入後におけるエネルギー使用
(原油換算kℓ)
量の削減率は25.5%となり、事業計画時の削減見込
みに対し、120%の達成率となった。
443.6
導入前
また、EMS単体の削減率は2.3%で、より一層の
エネルギー削減に寄与した。
330.5
導入後
また、デマンド値は694kWから586kWになり、契
約電力の削減量は108kW(削減率15.6%)となった。
EMSを活用した省エネの取り組みにおいては、同
▲25.5%(113.1)
削減率
EMS単体
設備更新
▲2.3%
▲23.2%
(10.0)
(103.1)
社の総務課の社員が主導して実践しているが、全社員
の端末機でエネルギーの使用状況や省エネ効果の結果
が見られるようになり、社員一人一人の省エネに対す
る意識の向上が見られ始めている。
※導入前は2014年4月~2015年3月の実績値、導入後は2016年1月~
2016年12月の実績値。事業所全体のエネルギー削減量は、高効率空調、
LED照明への設備更新による削減分を含む。
現状の課題と今後の取組
EMSで自動制御をしているものの、日常の電力使用に
導入検討事業者へのアドバイス
関しては従来通りのままで特に制限は設けていないため、
電力使用量の対策は、データ分析に基づいて、来期以降の
以前から省エネ対策に取り組んでいましたが、具体的に電力
課題としている。
生産ラインは、顧客ごとにオーダーメイドという製品上
の特殊性があり品質維持の観点から、エネルギー使用の制
御は難しい。ただ、工場内で比較的エネルギー使用量が大
きい排気設備の高効率化と制御、樹脂ソケットを成形する
ために使用するオーブンの温度管理の適正化をすることで、
エネルギーロスの改善を図りたい。
の使用状況を把握することができず、漠然とした取り組みに
なっていました。EMS導入後は電力が見える化され、「い
つ」「どこで」「どれくらい」の電力を使用しているか分かる
ようになり、PDCAサイクルの「C」が明確になりました。
その結果、次のステップである「A」を具体的にできるように
なりました。
事業者概要
川村義肢株式会社
■ 所在地:〒574-0064 大阪府大東市御領
1-12-1
■ 電話番号:072-875-8000
■ 資本金:8,350万円
■ 従業員数:586名
■ URL:https://www.kawamura-gishi.co.jp
■ 事業内容:義肢、装具、車いす・姿勢保持、
リハビリ訓練器具、補助器具、コミュニケー
ションエイド、福祉用具レンタル、手すり設
置等の住宅改修、人工ボディの製作
(事業者からのPR)
川村義肢株式会社は、主力である義肢装具の製造販売以外にも、車椅子、
介護用品、レンタル事業、住宅改修まで対応することで、お客様のニーズ
にお応えできるよう日々取り組んでいる会社です。本社には自立支援用品
を展示したショールーム、義肢や装具を製作するための採型室・装着室・
試歩行室、義肢や装具の歴史を紹介した歴史展示室があります。「ソウル
パートナーとお客さまのQ.O.L.向上を絶対にあきらめない」ことを理念
とし、お客さまに一生涯の価値をお届けできるよう、世界一品質の高い仕
事への挑戦を続けています。
-10-
照明
業種
卸売業、小売業
電力使用量の大きい冷設の他、空調・照明を制御
EMSを3店舗で導入、従業員一丸で省エネを推進
株式会社サンフレッシュ(加茂店)
取組の概要
●取組の背景と内容
EMS導入済みの他店舗で省エネ成果が出た事により、設備更新に合わせEMSを導入。
同社は、京都府下で4店舗のスーパーを経営しているが、もともと経営課題となっていた節電対策の為、高効率の冷凍機や冷
蔵・冷凍ショーケースなどの設備更新に伴い、宇治田原店、三山木店の2店舗にEMSを導入していた。
導入済みの他店舗におけるEMSによる節電の成果が出た事で、加茂店でも、設備更新時期にさしかかった2014年度に、既存
の冷凍機と冷蔵・冷凍ショーケースをそれぞれ、インバータ制御された高効率冷凍機、電子膨張弁仕様の高効率ショーケースへ
更新し、併せてEMSを導入した。
●EMSの概要と運用状況
電力消費量の大きい冷凍・冷蔵設備の他、空調や照明を遠隔で最適運転制御。
2014年度に更新した高効率の冷凍機、冷蔵・冷凍ショーケースの
他、既設の売場空調やLED照明にもEMSを設置し、エネマネ事業
加茂店の電力全体使用量(2016年8月)
者が電力使用量やデマンド値を遠隔で監視・制御している。
2%
事業所全体の電力消費量の約6割を占める冷凍・冷蔵設備は、電力
使用量を元に、ショーケースに入れる製品の種類や量に応じて冷凍機
19%
や防露ヒーターを自動で制御している他、ショーケース及び空調、照
6%
明をタイムスケジュールで制御し、食品の鮮度や店舗内温度など、快
適さを保ちながら、最適に省エネ運転されている。
また、2015年夏季の関西電力管内の電力需給逼迫時に関西電力よ
12%
り、電力負荷調整協力の要請があった。サンフレッシュ加茂店も負荷
調整要請に協力し、計4回の負荷調整実施にて合計171kW、平均
61%
14.5kWの負荷調整に協力。関西電力のDR信号を受けてエネマネ事
業者が自動制御を行う取り組みにより、従業員や買物客に負担を掛け
ることなくスマートに電力調整が可能な仕組みを実現している。
▲集中制御盤(ホストコントローラー)
▲インバーター冷凍機
-11-
▲高効率ショーケース
空調設備
照明設備
冷設動力
冷設電灯
その他
EMS管理
対象機器
空
空調
照
照明
冷
省エネルギーの効果
□設備更新・EMS導入前後のエネルギー使用量
事業所全体で22.5%の削減に成功。
EMS単体では1.4%削減。
事業所全体の
エネルギー使用量
設備更新及びEMS導入後におけるエネルギー使用
(原油換算kℓ/年)
量の削減率は22.5%となった。また、EMS単体の
削減率は1.4%となった。
203.2
導入前
契約電力は、導入前の165kWから、導入後は
138kWに削減。加茂店はガス空調の為、電気空調を
157.4
導入後
導入している他の店舗に比べ、デマンド値の削減率は
やや低めだが、導入後の削減率は16.4%となった。
従来は節電対策として「電気を消す」ことくらいし
▲22.5%(45.8)
削減率
EMS単体
設備更新
▲1.4%
▲21.2%
(2.8)
(43.0)
か思いつかなかったが、EMSにより数値で節電効果
を見える化した事で、細かな制御が節電効果に結びつ
くことがわかった。
また、デマンド値の抑制が基本料金削減につながる
など、新しい知識を得たことも成果のひとつとなって
※導入前は2013年4月~2014年3月、導入後は2015年2月~2016年
1月の実績値。事業所全体のエネルギー削減量には、高効率冷凍機及び
高効率ショーケースへの設備更新による削減分を含む。
いる。
現状の課題と今後の取組
EMSの導入により使用エネルギー量が見える化された
導入検討事業者へのアドバイス
事で、店舗ごとに節電目標を設定し、節電目標を達成した
店舗を表彰する社内報奨金制度を導入するなど、EMSか
ら計測されるエネルギー使用量を元に、従業員一丸となっ
て積極的に節電に取り組んでおり、従業員のコストや節電
意識の向上に大きく貢献している。
今後も引き続きエネマネ事業者と連携を図りながら省エ
ネにおける運用改善を行うことにより、お客様にとって快
適な環境は維持しながら、更なる省エネ・節電に取り組ん
でいきたい。
EMSによる節電効果で、電気料金の大幅な削減が達成でき
ました。高効率設備への更新と合わせ、導入後5~7年で、省エ
ネ設備導入にかかるコストを、電気料金の削減が上回るなど、
費用対効果は高いと思います。
また、各店舗のエネルギー使用量やデマンド値を、エネマネ
事業者が一元的に管理・制御してくれるので、日常業務に支障
なく省エネの取組みが推進されます。
事業者概要
株式会社サンフレッシュ
■ 所在地:〒610-0361 京都府京田辺市河原
御影30番地8
■ 電話番号:0774-62-0758
■ 資本金:4,300万円
■ 従業員数:約300名(パート・アルバイト含
む)
■ URL:http://super-sunfresh.net
■ 事業内容:生鮮・加工食品を販売するスー
パーマーケット
(事業者からのPR)
株式会社サンフレッシュは、京都府下で4店舗のスーパーを経営してお
り、この内3店舗でEMSを導入し、省エネや節電に日々取り組んでおり
ます。
また、当社の一貫した考えはお客様、お取引先様、そして従業員のみん
なに信頼される誠実な会社づくりに取組む事であり、省エネや節電の取り
組みを通じて、微力ながら社会に貢献していきたいと考えております。
-12-
冷凍・
冷蔵
業種
卸売業、小売業
省エネソリューションの切り札としてEMSを導入
冷設の自動運転制御で安心・安全と省エネを両立
株式会社マツヤスーパー(矢倉店)
取組の概要
●取組の背景と内容
安心・安全への取り組み強化と、環境負荷の低減に向けた解決策としてEMSを導入。
同社は、京都・滋賀で8店舗を経営している。従来より店内照明機器の高効率化や時間帯に応じた照明機器の自動運転等を行う
ことでエネルギー使用量の抑制に積極的に取り組んできた。その一方で、食品を扱うため「安心・安全」が最優先されること
や、顧客満足度や品質を維持しながら行う必要があること、冷凍冷蔵機器は24時間エネルギーを消費することなどが、省エネ推
進の課題となっていた。
また、6年程前から自社で設置した計測器により受電電力量を店舗単位で管理し、デマンドの警報装置が作動した際には担当者
がマニュアル化された手順で各種設備の停止・復旧を行ってきたが、人の手による制御では管理できる機器の数量に限界がある
うえに、通常の稼働状況から急に電力供給をストップさせることで、業務の支障や、お客様へのサービスに影響を及ぼす可能性
が懸念された。
こうした背景から、更新時期を迎えた冷蔵冷凍機器の高効率化と同時に、初めてEMSを設置して自動制御を行い、品質を保
ちながら、設備更新のみでは実現できない高い省エネ効果を得ることを目指した。
●EMSの概要と運用状況
EMSでデマンド値連動型制御とスケジュール制御、冷設の省エネ最適化運転を図る。
EMSで冷凍・冷蔵設備(ショーケース55点、冷
却器8点、冷凍機6点)を監視・制御するほか、店内
の照明等にもEMSを設置し、エネルギー使用量の計
測を行う。
冷凍・冷蔵設備のEMSは、ショーケースの庫内温
度を常時計測し、細かく冷気の圧力制御を行い、夜間
閉店時の過冷却防止、商品種別に応じた制御、季節別
の制御管理など運転効率の改善と最適な温度管理・品
質管理を行いながら電力使用量の抑制を行う。
▲システム参考図
▲集中制御盤(ホストコントローラー)
▲冷凍機
▲ショーケース
-13-
EMS管理
対象機器
冷
冷凍・
冷蔵
省エネルギーの効果
□設備更新・EMS導入前後のエネルギー使用量
冷設更新と制御のみで大幅カットに成功。
「電力・温度・品質」の管理も同時に実現。
事業所全体の
エネルギー使用量
(原油換算kℓ/年)
設備更新及びEMS導入後におけるエネルギー使
用量の削減率は18.8%となった。
328.2
導入前
EMS単体によるエネルギー削減率は4.2%と目標
以上の成果を得ることに成功したほか、店舗全体の
受電電力は303.6kWから245.4kWとなり、削減量は
266.6
導入後
58.2kW(削減率19.2%)となった。
また、EMS導入後は、マツヤスーパーとして直
近5年間平均でエネルギー消費原単位1%削減を達成
▲18.8%(61.6)
削減率
するなど、法人全体でも好影響が出ている。
日々の運用は店長が中心となって行っているが、
EMS単体
設備更新
▲4.2%
▲14.6%
EMSによる冷凍・冷蔵設備の自動制御により、従
(13.7)
(47.9)
来よりも手動で対応する事が減少した為、他の業務
に時間を割けるようになるなど、本業での好循環も
※導入前は2013年4月~2014年3月、導入後は2015年2月~2016年
1月の実績値。事業所全体のエネルギー削減量には、高効率冷凍機及び
高効率ショーケースへの更新による削減分を含む。
生まれている。
現状の課題と今後の取組
同社初となるEMS導入事業であったが、当初計画を
導入検討事業者へのアドバイス
上回るエネルギー削減効果を得られてたことから、矢倉
店での取り組みをモデルケースとして、将来的には他の
冷設へのEMS導入を検討していた頃は導入事例が少なく、
店舗にも普及・拡大していくことを検討している。
また、今回は冷凍冷蔵設備をEMSの管理対象とした
シミュレーション通りの削減効果を得られるか不安でしたが、
が、今後は運用面での改善を継続しながら、各店舗の設
現在はエネマネ事業者のノウハウも蓄積され、事例を参考にし
備更新時期にあわせ、空調や照明等に対象範囲を拡大す
ながらあらゆる方向性を探ることが可能になりました。
また、エネマネ事業者との報告会で、改善策の提案も頂ける
ることで、エネルギー削減量の底上げを図りたい。
ので、相互信頼のもと共同事業として安心して取り組めます。
事業者概要
株式会社マツヤスーパー
■ 所在地:〒607-8088 京都府京都市山科区
竹鼻地蔵寺南町9番地1
■ 電話番号:075-501-3388
■ 資本金:8,650万円
■ 従業員数:1018名うち正社員156名
■ URL:http://www.matsuyasuper.co.jp/
■ 事業内容:スーパーマーケットの経営(生鮮
食料品、一般食品、酒類、日用雑貨などの販
売)
(事業者からのPR)
株式会社マツヤスーパーでは数年前から電気使用量などの「見える化」
を行い、店長を先頭に各店で使用量の削減とデマンドの抑制に努めてきま
した。
店舗照明のLED化や冷蔵・冷凍設備の更新など積極的に省エネに取組
む一方で、「リサイクルステーション」の設置やレジ袋の無料配布を中止
するなど省エネ以外での環境への取組みも進めています。
-14-
業種
医療・福祉
照明・空調をEMSにより遠隔監視・制御
入所者ファーストの省エネ取り組みを実践
医療法人財団 愛野会 あいの病院
取組の概要
●取組の背景と内容
電力使用のコスト削減を図る為に、高効率設備への更新と共に、EMSを導入。
あいの病院では、病棟(145床)に加え、老人保健施設「アルカディア」(入所定員138名)も運営している。老人保健施設
も含め、従来から電力使用量によるコストが運営における課題となっていた。また、空調機をはじめとした付帯設備の老朽化も
課題となっていた事から、高効率設備への更新を検討した。
こうしたことから、2014年に施設内の空調機を新型高効率機器に更新、また照明器具をLEDへ更新すると共に、EMS設備
の導入によりエネルギーの監視・制御を行い、運用面で更なる省エネルギー化を図る事を決めた。
10年程前よりデマンド監視装置は設置していたが、電力使用量を把握する事により、省エネの取り組み改善が期待できる事
や、自動制御により、温度管理に係る職員の負担が軽減する事などの理由から、EMSの導入を決定した。
●EMSの概要と運用状況
エネマネ事業者が遠隔で、空調機の電力使用量やデマンド値を監視・制御。
EMSの管理対象は照明・空調設備で、照明は電力使用量の監視、空調は監視・制御している。
空調については、室外機能力制御・温度設定・台数制御など3つの制御手段を最適に組み合わせて、エネマネ事業者が遠隔で電
力使用量やデマンド値を制御している。また、入所者にとって快適な状態を維持する為に、8段階ものきめ細かい抑制レベルを設
定し、デマンド値を制御している。
事業者側からは、エネルギーデータの他、空調の運転データ(設定温度、運転時間など)を、エネマネ事業者が提供する専用
WEBページでどこからでも見ることが可能である。また、エネルギー使用状況については、エネマネ事業者から省エネ診断報
告書として、月に1回事業者に提供され、省エネ運用改善の提案を受けている。
これにより、職員が出勤する冬場の8時前後にメータが跳ね上がる事が報告された為、空調のスイッチを入れる時間をずらす
など、デマンドオーバーの対策を行った。
▲デマンドパルス
▲EMS制御盤
▲高効率空調
-15-
EMS管理
対象機器
空
空調
照
省エネルギーの効果
□設備更新・EMS導入前後のエネルギー使用量
EMS単体による削減率は3.0%。
デマンド値は16.7%の削減に成功。
事業所全体の
エネルギー使用量
設備更新及びEMS導入後におけるエネルギー使用
(原油換算kℓ)
量の削減率は28.1%となった。また、EMS単体の
削減率は3.0%となった。
531
導入前
また、EMS導入後、デマンド値は70kWとなり、
削減率16.7%となった。
382
導入後
EMS導入後の1年間は、空調の自動制御により入
所者に影響がでないか職員からの不安の声も聞かれた
が、これまで空調制御によるトラブルもなく、入所者
▲28.1%(149)
削減率
EMS単体
設備更新
▲3.0%
▲25.0%
(16)
(133)
や職員にとって快適な温度管理がなされている。
また、電力使用量を見える化する事で、職員の省エ
ネに対する意識が向上し、各フロアごとの省エネ活動
が活発化し、現在では職員各自で消灯や省電など省エ
ネに対する取り組みを実践している。
※導入前は2013年4月~2014年3月の実績値、導入後は2015年2月~
2016年1月の実績値。事業所全体のエネルギー削減量は、高効率空
調、LED照明への設備更新による削減分を含む。
現状の課題と今後の取組
病院での省エネは、入所されている方々の健康や体調管
理に十分配慮した上で、取り組む事が必要不可欠で、EM
導入検討事業者へのアドバイス
Sによる空調制御による温度管理においては、数多くの入
EMSの導入当初は、職員からの不安の声もありましたが、
所者がいる病院という性質上、一括制御しづらい点が課題
導入後見えてきた電力使用における改善策などを職員と積極的
として挙げられる。
自動制御の為、温度管理の手間は軽減されたものの、E
MS導入後も、看護師の見回りの際には、室温のチェック
に意見交換する事で、徐々に職員全体の省エネへの意識の向上
が図れました。
などは不可欠であるし、常住されている入所者の状態に応
導入当初は、試行錯誤すると思いますが、エネマネ事業者か
じて、温度センサーの取り外しなど、マニュアル的な対応
らの適切なアドバイスの元、PDCAサイクルを回す事で、円
が求められる側面もある。
滑な省エネが実現されると思います。
事業者概要
医療法人財団 愛野会 あいの病院
■ 所在地:〒669-1357 兵庫県三田市東本庄
2493
■ 電話番号:079-568-1351
■ 資本金:非公開
■ 従業員数:非公開
■ URL:http://ainokai.jp/index.html
■ 事業内容:①病院(認知症疾患専門病院)、
②介護老人保健施設、③居宅介護支援事業
所、④通所リハビリテーション
(事業者からのPR)
治療からリハビリまで、トータルに心身の健康をサポートいたします。
認知症治療病棟の「あいの病院」と介護老人保健施設「アルカディア」
は、認知症の治療やリハビリテーションなど高齢者をトータルに応援する
高齢者専門の医療・介護施設です。
EMSの導入などにより、省エネや環境に対応しながら、充実した施設
と専門スタッフが心身の健康をサポートいたします。
-16-
照明
業種
運輸業、郵便業
既存EMSに新たな制御機能を追加
制御改善で、エネルギーロスを更にカット
日航関西エアカーゴ・システム株式会社
取組の概要
●取組の背景と内容
労働環境の改善に向けたLED導入に伴い、更なる省エネを目指しソフトウェアを付加。
航空貨物業界では、近年のeコマース需要拡大に伴い、輸入品のスモールパッケージの取扱件数が増加、従来よりも扱う貨物
が小型化したことにより作業改善を図る上で、作業現場の照度を確保する必要が生じた。
それと同時に、24時間稼働の関西国際空港では、夜間帯を中心に労働資源を確保することが難しい状況にあったことから、労
働環境改善による人材獲得の為、作業現場におけるLED照明への更新を決定した。
また、JALグループ全体で省エネの取り組みを推し進めている中、作業現場のLED化に伴い、更なる省エネをめざし、既
存のEMSに新たな制御機能を付加した。
●EMSの概要と運用状況
既存EMSに、熱源冷温水ポンプの末端差圧制御と、空調機器の間欠運転制御を追加。
EMSの管理対象設備は空調、冷温水ポンプ、照明で、空調及び冷温水ポンプは監視・制御、照明は電力量の監視をしてい
る。
以前に導入した冷温水ポンプ及び空調機を制御する既存のEMSに、エネルギー使用量の更なる削減を可能とする制御機能を
追加。冷温水ポンプは、ツーポンプシステムでの圧力制御において、従来はヘッダー間差圧設定値を固定して変流量制御を行っ
ていたが、EMSにより末端の空調機の冷温水二方弁で測定された差圧を用い、自動で末端差圧が一定となるようにヘッダー間
差圧設定値の変更を行うカスケード制御に更新した。これにより、低負荷時には送水流量及び吐出圧力を下げることができ、こ
れまで発生していた無駄な二次ポンプ搬送動力を削減している。
また、空調機については、従来のスケジュール制御に加えて、空調機ファン及び換気ファンの発停制御を行い、快適環境を確
保できる範囲内で、最適停止時間を自動演算し、複数動力をずらして1時間のうち10分間停止させる等の間欠運転により、熱源
エネルギー及び電力使用量の削減と平均分散化を図った。
▲PCモニタ
▲熱源用ポンプコントローラ
-17-
▲熱源冷温水ポンプ
EMS管理
対象機器
空
空調
照
照明
ポ
ポンプ
省エネルギーの効果
□設備更新・EMS制御機能追加前後のエネルギー使用量
事業所全体の
エネルギー使用量
事業所全体で22.7%削減。
デマンド値は217kWの削減に成功。
設備更新及び既存EMSの制御機能を追加
(原油換算kℓ)
した後のエネルギー使用量の削減率は22.7%
となり、2016年11月時点では目標値を約
1,739
導入前
60%上回る状況で推移している。また、EM
S単体による削減率は1.3%となる。
1,345
導入後
契約電力は、輸出貨物ビルで525kWから
408kWとなり、117kW削減。輸入貨物ビル
で470kWから370kWとなり、100kW削減
▲22.7%(394)
削減率
と、事業所全体で顕著な削減効果が見られ
た。
EMS単体
設備更新
▲1.3%
▲21.3%
(23)
(371)
部門単位で消費エネルギー量を日々開示し
たことで、「何故消費電力が増えたのか」等
の理由を考える習慣が生まれ、業務に反映さ
※導入前は2014年2月~2015年1月の実績値、導入後は2016年2月~2016年11月
までは実績値、2016年12月~2017年1月は目標値。事業所全体のエネルギー削減
量は、LED照明への設備更新による削減分を含む。
れていることも成果となっている。
現状の課題と今後の取組
事業計画策定時の削減目標を達成できた事に対し、一定
導入検討事業者へのアドバイス
の評価をしているものの、新たな目標を定め、達成に向け
た計画を策定し、更なる省エネに取り組みたい。
今後はフォークリフトの動力がディーゼルから電気へと
移行する事が予測される中、事業所全体でエネルギーの電
化が強まる傾向にある。
電化の拡大により、今後更にEMSの活躍の場が増える
と考えており、電力を消費するだけでなく太陽光発電など
による創エネへの取り組みも含めて、エネルギー使用量が
単純に増加しないような体制を構築していきたい。
EMS導入により、エネルギー使用に関する膨大なデータの
蓄積が可能になり、従業員個人々の省エネに対する意識向上
で、自発的に業務の進め方の改善等の試行錯誤を行うようにな
りました。
省エネ削減目標達成には機器の制御や一部の人間の活動だけ
でなく、会社全体でエネルギー削減を行う雰囲気作りにはじま
り、社員一人ひとりの主体的な取り組みが求められます。
事業者概要
日航関西エアカーゴ・システム株式会社
■ 所在地:〒549-0021 大阪府泉南市泉州空
港南1番地JALKAS輸入貨物ビル
■ 電話番号:072-455-3660
■ 資本金:1億円
■ 従業員数:159名(15年5月現在)
■ URL:http://www.jalkas.co.jp/index.html
■ 事業内容:貨物取扱および郵便物の運送受託
業務、荷役用機材および機器の整備、保管、
賃貸、自動車による貨物の運送およびその取
扱事業、前各号に付帯する一切の事業
(事業者からのPR)
弊社は、関西国際空港に拠点を持つ航空貨物を中心とした総合物流サ
ポート会社です。航空貨物の内容は時勢に従い変化を続けており、昨今で
はeコマースの発展に伴って小口貨物の比率が増加しています。取扱の正確
さ・細やかさや迅速さを更に追求するために、照度の向上やIT化・自動
化を進めながら経済性を求めていくことが弊社の課題です。EMSの導入に
より省エネや環境に対応しながらサービス品質の向上を実現しています。
-18-
業種
生活関連サービス業、娯楽業
設備更新、エネルギー再編、EMSで省エネ促進
クラブハウスの空調、ボイラーをEMSで監視・制御
京阪カントリー株式会社(京阪カントリー倶楽部)
取組の概要
●取組の背景と内容
高額な設備投資に対する成果確認と省エネ推進のためにEMSを導入。
同社では、京阪カントリー倶楽部というゴルフ場を経営。ゴルフ場では電気、ガス、重油、水など様々なエネルギーを膨大に
消費するため、省エネによるコスト削減が経営課題となっていた。
この為、2014年度に照明器具をLEDに更新した。2015年度は全て電気式だった空調設備を電気式とガスヒーポン(GH
P)に、重油式(2缶)だったボイラーをエコキュートとプロパンガスボイラーにそれぞれハイブリッド化し、エネルギー使用量
を抑制。併せて、これら設備投資の成果を数値的に把握し、「次の省エネ」へとステップアップする為にEMSも導入した。
●EMSの概要と運用状況
EMSにより、クラブハウスの空調を監視・制御、ボイラー、エコキュートを監視。
空調は全ての機器にEMSを付けて監視、制御している。電力使用量が大きいロッカールーム(脱衣場)とエントランスの空
調は自動制御、デマンド抑制効果が期待できない事務所や個別ロッカー室のような小スペースは監視のみに留めている。
ロッカールーム(脱衣場)の空調は、予約時間や利用者数によって混雑する時間が異なるため、起動はスケジュール管理が難
しく手動で対応しているが、稼働時間内はデマンドの上昇を抑えるように、複数の機器をローテーションで自動制御。エントラ
ンスは広いスペースを1台の空調機でカバーしていることから電力使用量が大きく、デマンドピーク時には最優先で制御してい
る。ロッカールーム、エントランスは利用者の滞在時間が短いことから、短時間の空調制御であれば温度変化は小さく、利用者
からのクレーム等の問題は出ていない。
また、ボイラー及びエコキュートは、クラブハウスの浴室に給湯しており、利用者が使用するお湯の制限ができないので、E
MSでは制御できず、ボイラーのガス流量とエコキュートの電力の監視のみをしている。
クラブハウスの電力使用量は、クラブハウス内の事務所の端末で施設課の管理者が監視している。同時にエネマネ事業者が遠
隔で監視しているが、遠隔での制御はできないので、デマンドピーク時には両者が連携して事業者が対応するような体制になっ
ている。
▲クラブハウス
▲デマンドモニタ(月報)
-19-
▲ボイラー
EMS管理
対象機器
空
空調
ボ
省エネルギーの効果
□設備更新・EMS導入前後のエネルギー使用量
設備更新を含む全体で20.9%削減。
EMS単体では2.4%削減。
事業所全体の
エネルギー使用量
設備更新及びEMS導入後におけるエネルギー使
(原油換算kℓ/年)
用量の削減率は20.9%となり、事業所全体の削減率
は、照明をLED化した2014年の数値と比較して
304.3
導入前
も、想定以上の成果が得られた。
トータルの電力コストは、給湯器を重油式からエ
240.6
導入後
コキュートに変更したことで大きな変化は無かった
が、給湯設備のエネルギーコストに関しては、重油
から電気・ガス併用にしたことで、約40%の削減
▲20.9%(63.7)
削減率
EMS単体
設備更新
▲2.4%
▲18.6%
(7.2)
(56.5)
となった。
今回の省エネ効果は、設備更新、熱源の再編成、
EMSの三本柱をミックスさせたことが主たる要
因。また、EMSによって、毎月の電力使用量を全
社員で共有することで、社員のコスト意識が大幅に
※導入前は2014年4月~2015年3月の実績値、導入後は2016年1月~
2016年12月の実績値。事業所全体のエネルギー削減量は、高効率空
調、給湯設備への設備更新による削減分を含む。
改善し、「省エネ」意欲を高めることに繋がったと
ことも大きな効果があった。
現状の課題と今後の取組
ゴルフ場は利用者の快適性が優先されるため過度な省エ
導入検討事業者へのアドバイス
ネが難しいのが課題。ただ、1年分のデータが蓄積された
ため、時間帯・月毎・季節毎の電力使用量を分析すること
で無駄を把握し次の「省エネ」へと進化させたい。EMS
の本当の効果を発揮するのは2年目、3年目であり、そうい
う意味では、今後に大きな期待を寄せている。
また、電力使用量が大きいゴルフ場の散水栓モーターの
コスト抑制を図りたいが、モーターの設置箇所はコースに
点在し距離があることからEMSとの接続は難しく、当面
以前から省エネに取り組んできましたが、日々の意識や努力
だけでは効果が分からず、徹底も不十分でした。
設備更新に比べ、EMS単体では省エネ効果が高いとは言え
ないですが、電力使用量を把握することで全社員の「省エネ」
意識が高まり、適切な運用を検討出来るという点で、EMS導
入の「メリット」は非常に大きいと思います。
は設備更新によって対応したい。
事業者概要
京阪カントリー株式会社
■ 所在地:〒520-2261 滋賀県大津市大石曾束
町525
■ 電話番号:077-546-0271
■ 資本金:2,650万円
■ 従業員数:約80人(2017年2月時点)
■ URL:https://www.keihan-cc.co.jp/
■ 事業内容:ゴルフ場運営
(事業者からのPR)
当倶楽部は京阪神の都心へのアクセスに恵まれたロケーションにあり、
自然の造形美を生かしながら、あらゆるレベルのゴルファーに挑戦と攻略
の楽しさを存分に味わって頂けるように設計されたコースです。
コルフ場は、電力を始めとする消費エネルギー量が多く、単なるコスト
削減だけにとどまらず、環境保護・保全という観点からも省エネ実践の重
要性は理解しており、今後も引き続き、積極的に取り組んでいきたいと考
えています。
-20-
ボイラー
業種
生活関連サービス業、娯楽業
LED化やEMS導入で電力使用量を大幅に削減
節電意識の習慣化で、運用面からも省エネ改善
有限会社インターナショナル・スポーツ・プランニング
取組の概要
●取組の背景と内容
テニスコートの照明のLED化、高効率空調への更新とともにEMSを導入。
同社は、国際基準のテニスコートをインドアコート4面、アウトドアコート2面を完備しているテニススクール。平日は朝8時
台~夜11時台、休日は朝7時台~夜9時台と長時間に渡ってレッスン・レンタルコート等を行っており、営業時間中は照明・空調
をほとんど稼働させているため、毎月の電力コストの削減が経営課題となっていた。
こうした状況を踏まえて、インドア及びアウトドアのテニスコートや外灯の照明設備を、従来の水銀灯からLED照明に更新
する事を検討。また、更なる節電を目指す為に、付帯するクラブハウスの空調を高効率空調に設備更新を決めた。
テニスコートの照明をLED化する事により、水銀灯のデメリットであった瞬時点灯が可能となり、インドアのテニスコート
の照度も改善され、運営の手間が改善された。
また、空調機器の快適運転を図ることやエネルギー使用に係る各種データの見える化により、更なる節電の取り組みを推進す
る為に、EMSを導入した。
●EMSの概要と運用状況
遠隔サーバーによる監視・制御により、少ない負荷で快適に節電。
EMSの管理対象設備は、照明・空調設備で、エネマネ事業者遠隔で、照明は監視、空調は監視・制御している。
空調は、EMSにより間欠運転制御されており、営業時間中に空調室外機に対し、周期的にサーモOFF(送風運転)時間を
設け、クラブハウスの快適環境を保ちながら、節電運転されている。また、予め設定された値に消費電力量が近づくと、空調の
自動制御を行い、ピーク時の電力カットが行われる。
さらに、予め設定されたデマンド値に消費電力が近づくと、エネマネ事業者から自動で事業者へメールが送信され、事業者の
方で空調や照明の使用を調整し、ピーク時の電力カットを行う。
また、空調は自動制御される為、事業者の方で細やかな温度調整は実施していないものの、冬場のレッスンの入れ替わり時に
は30~40人がクラブハウスを出入りし、室温が激しく上下したりする時には、受講者の負担を考慮しながら、エネマネ事業者に
温度設定条件の変更をその都度依頼している。
▲EMS制御盤
▲LED照明(インドアコート)
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▲LED照明(アウトドアコート)
EMS管理
対象機器
空
空調
照
省エネルギーの効果
□設備更新・EMS導入前後のエネルギー使用量
設備更新、制御、運用改善の合わせ技。
事業所全体で65.9%削減と大幅カット。
事業所全体の
エネルギー使用量
設備更新及びEMS導入後におけるエネルギー使用
(原油換算kℓ/年)
量の削減率は65.9%となった。
設備更新による削減率が高いが、EMS単体による
37.5
導入前
削減率は1.6%と一定の効果があった。
デマンド値も導入前より下がっており、課題となっ
12.8
導入後
ていた大幅な電力コスト削減にも繋がっている。
EMSによる電力使用量の見える化により、節電意
識が高まった。また、LED化により、瞬時点灯が可
▲65.9%(24.7)
削減率
EMS単体
設備更新
▲1.6%
▲64.3%
(0.6)
(24.1)
能となった事から、使用していないコートの照明をと
にかく消す、という事が習慣化し、運用面からも省エ
ネが図られている。
LED化した事で、受講者からは従来よりもコート
が明るくなったことでボールが見やすくなり、プレー
※導入前は2014年4月~2015年3月の実績値、導入後は2016年1月~
2016年12月の実績値。事業所全体のエネルギー削減量は、高効率空
調、LED照明への設備更新による削減分を含む。
に集中できる環境が整ったとの評価を得ている。
現状の課題と今後の取組
インドアコートのLED照明は光の拡散が少なく、直線
導入検討事業者へのアドバイス
的に照らすことから、照度を確保するために、多めに器具
を取り付けていたが、受講者からは照度は十分足りている
との声が寄せられており、照明の数量を減らすことで、更
なる節電対策を検討している。
また、エネマネ事業者からの定期報告書を通じて、目標
達成度や今後のアドバイス等を頂いてるが、これからもエ
ネマネ事業者の協力を仰ぎ、受講者にとって快適な環境を
維持しながら、更なる省エネに取り組んでいく。
当社では照明に係る電力コストの削減が長年の課題となって
いました。照明・空調の高効率化のみでも一定の効果を得るこ
とはできたと思いますが、今回EMSを導入したことで、日々
のエネルギー使用データが蓄積され、取り組みの成果を可視化
することができました。
この数値を確認する作業を通じて、社員の省エネに対する取
り組みがより強固になったと感じています。
事業者概要
有限会社インターナショナル・スポーツ・プランニング
■ 所在地:〒598-0048 大阪府泉佐野市りん
くう往来北1-4
■ 電話番号:072-458-1355
■ 資本金:300万円
■ 従業員数:27名(パート・アルバイト含
む)
■ URL:http://www.cs-racquetclub.jp/
■ 事業内容:テニススクールの運営・管理、イ
ベント企画・運営。ショップ運営、大会企
画・運営等
(事業者からのPR)
当社は、泉佐野市のりんくうタウンで、「シーズラケットクラブ」を運
営しています。テニスというスポーツを通じて、様々な人と人の出逢い、
地域のコミュニケーションを総合的にプロデュース出来るテニスクラブを
目指しております。
また、LED照明やEMSの導入など、省エネや節電の取り組みを通じ
て、社会に貢献していきたいと考えております。
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照明
EMS(エネルギーマネジメントシステム)とは、ビルや工場等の
エネルギー使用機器を管理し、電気、ガス、熱などエネルギーの使用
状況の見える化や、設備制御による最適運用などを実現するシステム
のことであり、ICT(情報通信技術)を用いてエネルギー使用状況
を把握・管理し、省エネルギーや負荷平準化等により、エネルギーの
合理的使用につなげることです。
データを表示して利用者のPDCAサイクルによる省エネ行動につ
なげるものから、自動的にエネルギー使用量を調整する機能を持つ例
まで需要側、供給側、搬送側、監視側の連携の度合いにより様々なシ
ステムがあります。
エネルギーマネジメントの全体像
センサー情報やネットワークを活用して情報収集を行い、そのデータの解析と課題解決手
法を開発することで、競争力のある最先端の工場の実現、ビル・家庭に対し最適環境を提供
するサービスを行うビジネスの活性化、社会システムとしてよりスムーズな交通流の実現を
目指します。
出典:経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー対策課
「省エネルギー政策の動向 2016以降の展開」より
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産業部門における徹底的なエネルギー管理の実施
(FEMS等を用いたエネルギーマネジメントによる運用改善)
工場における生産設備のエネルギー使用状況・稼働状況等を把握し、エネルギー使用の合理化および工場内設
備・機器のトータルライフサイクル管理の最適化を図るためにFEMSの普及が必要です。
また、生産設備等をセンサーなどで計測・診断・解析するなどIoTを活用することで、柔軟な生産や設備の余
知保全を行うことでエネルギー原単位の向上を図ることができます。
出典:経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー対策課
「省エネルギー政策の動向 2016以降の展開」より
業務部門における徹底的なエネルギー管理の実施
(BEMSの活用、省エネ診断等)
見える化による意識改革、設備更新による効率化、さらに設備運用改善が省エネルギーの構成要素。BEMSは
これらに必須なシステムです。
BEMSの効用を最大限発揮させるため、エネルギーマネジメント支援サービスの活用を促進することが、BE
MSの普及と併せて重要です。
-24-
エネルギーマネジメント支援ビジネスの活用
省エネノウハウの不足等により、十分に省エネができていない中小ビルや小規模事業者等を対象に、設備更新の
アドバイス、電力使用量の見える化、接続機器の制御、過去実績との比較等を内容とするESCO(Energy
Service Company)等のエネルギー管理支援サービスが浸透しつつあります。
さらに複数の需要家を対象とする多拠点一括管理や、デマンド監視・制御も含めたアグリゲータビジネスも発展
しています。
また、電力供給の逼迫時等において、電力会社が設定する電気料金またはインセンティブの支払いに応じて、需
要家側が電力の使用を抑制するよう電力消費パターンを変化させる(デマンドレスポンス:DR)サービスも展開
されています。
※エネルギーマネジメント事業者(エネマネ事業者)とは
EMSを導入し、エネルギー管理支援サービスを通じて、他の事業者の工場・事業場等
毎の省エネルギー事業を支援する者として、「省エネ補助金」(エネルギー使用合理化等
事業者支援補助金)(平成28年度当初予算)等において位置づけられている者。(エネマ
ネ事業者を活用する事業については補助金の補助率を優遇している。)
出典:経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー対策課
「省エネルギー政策の動向 2016以降の展開」より
EMSを活用した大規模・中小規模建物別の省エネ対策
運用改善・最適化による更なる省エネの推進
省エネ設備導入済みの建物
・省エネ達成状況の確認。
・長期的な設備運用管理・チューニングによる
更なる省エネを推進。
今後省エネ設備導入する建物
・BEMSデータの有効活用による省エネ設備の
最適設計(ダウンサイジング)を推進。
建物規模に応じた建物・設備管理の実現と
潜在省エネポテンシャルの顕在化
大規模と同じ対策が必要。ただし、
・エネルギー専門の技術者が不足。
・ESCO実施には経済的に不合理。
・省エネポテンシャルに
気付く事が出来ない。
出典:経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー対策課
「省エネルギー政策の動向 2016以降の展開」より
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【お問い合わせ】
近畿経済産業局 エネルギー対策課
〒540-8535 大阪市中央区大手前1-5-44
[ T E L ] 06-6966-6043
[FAX] 06-6966-6089
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平成29年2月発行