会議運営 - 参議院

会議運営
法規にのっとった公正・円滑な審議のために
議事部
本会議運営のサポート、議案及び請願に関する事務のほか議院運営関係諸法規に関する事務を行う
議事課 全議員より構成される院の最終的な意思決定機関である本会議が、憲法、国会法、参議院規則等の法規や先例にのっ
とり運営されるよう、本会議中の議長の補佐等を行う。また、常日頃から議会制度に関する研究調査、議院運営関係諸法
規の制定、改廃及び解釈にかかわる事務、参議院改革に関する事務に携わる。
議案課 議長に提出される議案(法律案、予算、決議案等)はすべて議案課を通して処理される。議案課では、議長に提出され
た議案の受理に始まり、委員会への付託、本会議で可決成立した法律の公布奏上まで、国会でのすべての過程における
法規上必要な手続に関する事務を担う。
請願課 請願書の受理、委員会への付託、採択された請願の内閣への送付及び意見書・陳述書の受理等の事務を行っている。
..... Secretariat of the House of Councillors .....
木暮 雅和
VOICE
本会議開会5分前、議事堂内に予鈴が鳴り響く。大
臣の出席は確保できているか、全ての会派が議場に入
場しているか、登壇予定議員は出席しているか、
、
、本会
議開会直前まで、秒単位での確認が要求される。全て
の確認を終える頃、開会の電鈴が鳴り響き、議長が入
場、
ギャベルを叩くと、
一瞬の静寂を経て、
議事が始まる。
開会直前も戦場だが、
ここからが会議本番だ。本会議
の議事は、いわゆる代表質問や法律案の採決、与野
党対立による大臣問責決議案の採決など、
内容は様々
だが、基本的に事前の与野党合意に基づいて進めら
れている。
しかし、協議が難航し直前まで内容が固まら
ない、予定されていた議事が突如変更となる、
といった
事態も生じる。本日も、開会直前に決議案の議事が追
加され、本会議場内でも動議や記名投票要求の提出
が予告されている。動議の内容は正確か、記名投票要
求に必要な人数は足りているか、採決は起立採決か押
しボタン投票か記名投票か、
、
、緊張を強いられながら
の作業が続く。
私が所属する議事課では、本会議の運営全般、法
規・先例の調査等を行っている。本会議の準備段階か
ら、衆参両院における法律案等の審議状況、時々の政
治情勢等を勘案しながら、
あらゆる事態を想定し、憲法、
国会法、参議院規則を始めとする法規や先例を基にし
て、過去の事例の調査・分析を行うことにより、本会議
が公正・円滑、
そして瑕疵なく運営されるよう、
日々検討
を行っている。
井田 理佳子
平成28年入局 議事部議案課
国会 豆 知識・1
常に高い緊張感を持って業務に当たることになるが、
時々刻々と変化する政治を間近で体感できるのは、議
事運営に携わる職員ならではの面白さがある。
私は、平成17年から約5年間議事課に所属した後、
在外公館、委員部勤務を経て、平成28年から再び議
事課配属となった。この間、
「ねじれ国会」、
「政権交代」
を経て、与野党の構成が変動する中、国会の有り様も
変容し、
事務局に求められるものも変化してきている。
し
かし、議会制民主主義を支える一員であるとの意識を
常に持ち、国民の代表である議員とのコミュニケーショ
ンを通じてその問題意識を的確に把握することが重要
であることは、いつの時代でも変わらない。国会で働く
醍醐味を皆さんにも味わってほしい。
VOICE
Rikako Ida
参議院事務局には多様な業務があり、
やりがいのあ
る魅力的な仕事ばかりです。その中でも、国会らしさが
詰まった仕事の一つは議案課であると私は思います。
議案課では、議案が参議院に提出され、院内での審
議を経て公布奏上されるまで、言い換えると
「入口から
出口まで」に法規上必要な手続を行っています。具体
的には議案の受理、委員会への付託、印刷物の調製、
議案の公布奏上などです。そのほか質問主意書や国
会報告に関する事務も行っています。
私が所属する議案調製係は、議員立法や決議案等
の印刷物の調製を主に担当しています。議案の審議
過程で必要な印刷物を必要な時期までに間違いなく用
意するため、
スケジュール管理と作業の正確性が肝要
になります。衆議院も含めた国会全体における各議案
の動きを把握しながらスケジュール管理をするのは、決し
て容易ではありません。特に年度末や会期末は議案が
まとまって本会議に上程されるなど、業務量が膨大にな
ることもしばしばあり、臨機応変な日程調整も必要となり
ます。
日々の細かいスケジュール管理を要する一方、決議
案の調製のように限られた時間との闘いもあります。多
くの場合、決議案は提出から本会議で議題となるまで
の時間が極めて短く、
その間に誤りのない印刷物を調
製しなくてはなりません。その上、与野党の対立が激し
い状況では、立て続けに決議案が提出されることもあり
ます。緊迫した場面だからこそ、冷静かつ迅速な作業が
求められます。こうした事態に備えるため、常日頃から素
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Masakazu Kigure
平成14年入局 議事部議事課課長補佐
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早い正確な作業を心がけています。
議案課の仕事は一見してシンプルですが、
そこには
「間
違いはないもの」
という大前提があります。作業一つ一
つが法規で定められており、一つの誤りが議案の審議
に影響を及ぼしかねません。手にするどの作業にも国
政の一端を担う重みがあるのです。しかし、
その重みも
国の唯一の立法機関たる国会において審議される議
案と正面から向き合う作業だからこそのものです。国民
の生活を形作る議案が私たちの手で成り立っていく、
そ
れは国会に勤める一番の醍醐味ではないでしょうか。
4月に
「議案とは何ぞや」
からスタートした私もすっかり
この仕事に夢中です。そして、
まだ見ぬ皆さんと一緒に
夢中になって仕事ができる日を心待ちにしています。
国会議事堂の設計は一般公募された 国会議事堂は、大正9年(1920年)
から約17年間を費やし、昭和11年(1936年)11月に完成しましたが、その設計案は一般公募により選ばれ たものでした。 大正7年(1918年)9月16日の官報で公示された一般公募には118通の応募があり、1位には渡邊福三氏が選ばれました。( 実際の設計は、当選図案を参考とし、臨時議院建築局が作成しました。)
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