(様式2) 普及課題等の活動報告 普及地区名 普及課題の区別 主要普及課題 課 県産材利活用の推進 題 名 指導員(職・氏名) 主任主査 個別普及課題 県中 連携の( 有・無 ) 山田憲司 ①背景と目的 現在、木材の活用を推進することは重要な課題となっており、新たな木材利用として、CL T(直交集成板)を活用した工法による木造建築が推進されている。当管内でも、CLTを含 む、パネル状の大形の木質部材の加工用機械を木材加工業者が導入するなど、CLT等の活用 を進める下地が整えられつつある。 また、郡山市内において、「CLT等新製品・新技術の実証・展示加速化対策事業(以下、C LT実証事業)」により、日本初のCLTと木造ラーメンの複合工法での教育施設(専門学校) の建設が進められていることから、現場見学会等を活用し、市町村担当者や設計業者等に県産 材を活用した木造建築への理解を深めてもらい、将来的に市町村や民間で整備する施設の木造 木質化を図ることで、間伐材を含む県産材の活用、推進を目的とした。 ②普及活動について 各市町村で定めている木材利用推進方針に基づき、公共施設の木造・木質化を図るために、 市町村が木造・木質化の必要性や利点を理解する必要があるため、林務担当者を対象として、 管内で整備された大断面集成材を用いた施設の研修を行った。また、ふくしま県産材木材利用 県中地方連絡会議において、CLT実証事業の現場研修及び、木造建築にかかる建築基準法の 改正の内容や、建物の木造・木質化が利用者の安心感等につながるという利点について説明を 行った。 CLT実証事業で建設する教育施設において、現場見学会や構造説明会を行うに当たっては、 事業主体と打合せを行い、広く木造の良さを理解してもらうために、県・市町村の林務担当者 だけでなく、建設・教育担当者も普及対象として実施した。 また、木材の利用や、CLT工法について普及するために、県内の設計事務所や大手工務店 を対象とした現場見学会を開催した。 その外、指導林家研修会において、間伐等森林整備を行い木材供給を進めてもらうため、C LT実証事業の現場見学を行い、新たな木材利用について説明を行った。 ③普及効果・評価 今回、実際に事業で整備された建築物や施工中の状況を見ることで、木造施設の計画・施工 の経験が無かった市町村担当者においても、木造施設に対する理解が深まったことから、今後、 各市町村で実施する公共施設等への木材の利用の増が期待される。 また、CLT実証事業での現場見学会においては、設計業者や工務店から、施工性のよさ、 木のあらわしの状況などに高い関心が寄せられた。 今回、実際に建築現場を見ることで、中低層の木造の建物や、CLT工法についてイメージ をつかんでもらい、今後の事業を実施する場合に木造を選択することのきっかけづくりを目的 としたところであり、木造建築の良さや、特に新たな木材利用であるCLTについて、参加者 に理解していただいたと評価している。 また、従来S造やRC造で建設されてきた中低層の建物の木造化の可能性や、施工に当たっ ての注意点等も明らかとなったことから、今後の設計の一助になると思われた。 ④今後の展開 引き続き、今回CLT実証事業で実施した建築物や、これまでの事業で整備した建物等を広 く普及することで、木造施設に対する理解をより一層深めてもらう必要がある。 今後、広く一般県民にCLT実証事業で整備した施設を活用した普及活動や、WOOD.A LC、大断面の製材品の活用など、県内で考案された様々な工法を併せてPRし、建築を考え ている事業者、設計者の木造建築への選択肢を広げてもらうことで、木材、県産材利用の拡大 に繋げていきたい。 市町村担当者研修 (木造施設研修) ふくしま県産木材利用県中地方連絡会議において 建築基準法の改正等について説明 CLT実証事業での現場見学会
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