Microsoft グローバル ヒューマン ライツ ステートメント Microsoft の

Microsoft グローバル ヒューマン ライツ ステートメント
情報テクノロジは人々の生活を急激に変化させつつあります。進化を続けるテクノロジは、
人々の生活に新たな影響を与えています。本ステートメントでは、どのように Microsoft が人
権の尊重と促進に努め、世界でテクノロジが正しい役割を果たすよう後押しするかについて説
明します。
Microsoft のコミットメント
基本原則
主な影響分野
事業原則
Microsoft のコミットメント
Microsoft は、人権の尊重に努めます。Microsoft は人権を尊重し、他者の人権の侵害の回避
や、人権への悪影響のある問題への対応に取り組みます。Microsoft は、人権の促進にも努め
ます。全世界で人権を確保し、維持することを目的に、テクノロジの有益な力を活用します。
Microsoft は、このコミットメントを従業員、パートナー、サプライヤー、お客様、政府と共
有し、情報テクノロジおよび Microsoft の事業における人権の尊重と促進を確実なものにした
いと考えています。
基本原則
人権に関する問題についての Microsoft の取り組みは、次の原則に基づいています。
テクノロジの力による人権の促進: 世界中どこでも、テクノロジは人権を享受するために欠か
せない手段となりつつあります。政府、市民社会、企業、個人は、テクノロジの力を利用し
て、すべての個人がその潜在力を発揮でき、人権を擁護できるようにすることに責任を負って
います。Microsoft のグローバル公共政策は、すべての人が人権促進のためにテクノロジの恩
恵をこうむることができるようサポートし、さらなるテクノロジの発展に努めます。
良い統治と法の支配: Microsoft は、世界中での良い統治と法の支配を促進することによっ
て、人権をサポートします。良い統治と法の支配の促進は、企業としての責任の重要な一面で
す。良い統治と法の支配は、どちらも人権のためにきわめて重要です。良い統治と法の支配に
よって、たとえば労働と環境の法令を有効に執行し、人々の安全の保護と政府による人権侵害
からの保護の適切なバランスを維持しながら、正義と国家安全保証を促進することができま
す。Microsoft は全世界で、人権を擁護しつつイノベーションを促進する公共政策と法令を支
持します。
関与: Microsoft は、人権に関する大きな課題を抱えた国々から、身を引くのではなく、関与
することによって、より効果的に人権を尊重できると考えています。課題を持つ環境にある
人々や政府に対して責任ある関与を行うことが、特に中長期的な人権の推進に好影響を与える
ことがよくあります。
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この取り組みを成功させるためには、地域の利害関係者グループを含む複数の利害関係者への
関与、その他の主要関係者への Microsoft の影響力の行使、人権への悪影響の可能性を認識し
対策するための適切な努力などが重要となります。
グローバルな取り組み: 人権に関する企業としての取り組みは、国際的に認識された基準に基
づく必要があります。Microsoft は、次の宣言や規約で定義されている人権を尊重します。

世界人権宣言

市民的及び政治的権利に関する国際規約

経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約
Microsoft の事業運営は、次の文書に記述された人権ガイドラインに基づいています。

労働における基本的原則及び権利に関する ILO (国際労働機関) 宣言

子どもの権利とビジネス原則

OECD 多国籍企業行動指針
さらに Microsoft は次の機関のメンバーです。

グローバル ネットワーク イニシアチブ

女性のエンパワーメント原則

国連グローバル コンパクト
100 か国以上で事業を展開している情報通信技術 (ICT) のグローバル企業である Microsoft
は、市民的、政治的、経済的、社会的、文化的を含む、すべての人権を尊重します。
主な影響分野
Microsoft はその取り組みにより、次の 5 分野において人権の尊重のための責任を果たすこと
ができると考えています。
政府の要求に対する Microsoft のポリシーと対応: Microsoft は法の支配を尊重しているた
め、事業を展開する国や地域における現地法令を遵守することが求められます。Microsoft が
政府からユーザー データの提供やコンテンツの削除を求められた場合、プライバシーの権利と
表現の自由を尊重し保護するために、政府の要求が正当であり拘束力を持つかどうか、法の支
配の原則に則っているかどうかを検証します。さらに、現地の国内法が国際法や国際的な人権
基準から逸脱していないかどうかを評価します。
Microsoft の製品: Microsoft は、人権および数十億人のユーザーへのコミットメントを反映
し、能力、言語、出自、地位や身分を問わず、あらゆる人々の力となるような製品やサービス
の提供を追求します。Bing、Office、Outlook、Skype などを始めとする多くの Microsoft 製
品では、さまざまな力を与えるテクノロジとして、表現の自由を促進し、ユーザーがそのプラ
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イバシーを制御して保護できるようにしています。Microsoft の製品は、100 以上の言語で提
供されています。Microsoft は製品の設計開発でアクセシビリティを重視しており、インクル
ーシブなデザイン原則によって障碍のある方々の力になるテクノロジを作成し提供するという
コミットメントを実行しています。
Microsoft のパートナーシップ: 力を合わせることで、私たちはさらに強くなります。Micros
oft の取り組みの中核となるのは、パートナーシップと、さまざまな関係者との協調です。あ
らゆるさまざまな人権を尊重することは、世界中の数十億人ものさまざまな権利保有者に対し
て幅広い事業を行う Microsoft のような企業にとって、課題となる場合があります。
世界中の社会が、市民のプライバシーと安全の両立に取り組んでいます。Microsoft はこの両
方の目標をサポートするために、業界パートナーシップに参加し、さまざまな利害関係者グル
ープと協力しています。Microsoft は国連グローバル コンパクトに当初から参加しています。
さらに、ICT 企業、市民社会組織、社会的責任を重視する投資家、学術機関による共同的な取
り組みであるグローバル ネットワーク イニシアチブ (GNI) に創設時から参加しています。Mi
crosoft が賛同している GNI の原則と実践のガイドラインでは、ICT 企業がユーザーの表現の
自由やプライバシーの権利を尊重して促進するために採用できる、実用的な手順とポリシーが
示されています。
Microsoft の従業員: Microsoft は、労働における基本的原則及び権利に関する ILO 宣言に
基づく従業員の権利を尊重します。これらの保護を含む Microsoft のポリシーには、雇用機会
均等方針、差別ハラスメント禁止方針、業務遂行基準などがあります。これらのポリシーは、
個人の健康、育児休暇、ダイバーシティ&インクルージョン、教育などに焦点を当てた、従業
員と家族の福利厚生をサポートするさまざまなプログラムによって補完されています。
Microsoft のサプライヤー: Microsoft の人権へのコミットメントは数千ものサプライヤーに
も適用されます。すべての Microsoft のサプライヤーは、倫理的なビジネス慣行、雇用慣行、
環境と労働者の安全要件のための法令遵守のため明確な基準を設定して労働者の権利を保護す
る、Microsoft サプライヤーの行動規範に同意して遵守する必要があります。Microsoft は、
サプライヤーの責任ある管理のために、リスクに基づく取り組みを適用し、すべてのサプライ
ヤーに必須のサプライヤー行動規範トレーニングを実施します。また定期的にサプライヤーの
監査を実施し、規範の実行を確認します。
Microsoft は原材料の責任ある調達方針を通じて、原材料の収穫、抽出、輸送に関わる、人
権、労働、健康と安全、環境、倫理にコミットしています。これは特定の原材料や場所にかか
わらず、Microsoft の製品で使用されるすべての物質に適用されるグローバルな責任です。こ
のコミットメントには、Microsoft デバイスにおける紛争鉱物の不使用のための取り組みが含
まれています。複雑なサプライ チェーンにおける根深い人権問題への対処は、業界および複数
の利害関係者による取り組みが必要となることが多い共同責任であると考えています。
事業原則
Microsoft は人権を尊重する責務を果たすため、次の取り組みを行います。
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
Microsoft のあらゆる取り組みに人権の尊重を反映します。

事業の運営とプログラムの実践を通じて、人権の方針の明確化とその方針の促進を図り
ます。

業務、サプライ チェーン、事業のリレーションシップ上での人権に関わるリスクを積
極的に認識し、対応を図るための適切な配慮を行います。

利害関係者および権利保有者と積極的かつ直接的に関与を図り、その声に耳を傾け、Mi
crosoft の長期的な取り組みへの反映を図ります。

世界中の企業や政府によるテクノロジの責任ある活用に関する、公共政策の議論に関与
します。

国連グローバル コンパクト、電子業界 CSR アライアンス (EICC)、グローバル ネット
ワーク イニシアチブ、G3ict (インクルーシブな情報通信技術のためのグローバル イ
ニシアチブ)、WePROTECT 反児童搾取のグローバル アライアンス オンラインなどの、
関連する共同的な取り組みに積極的に参加します。

国連人権高等弁務官事務所 (OHCHR) と連携して、その業務をサポートします。

Microsoft の年次 CSR 報告書、Microsoft Digital Trust Report、その他の手段を通
じて、Microsoft の人権への責務を果たす取り組みについて年次で周知を図ります。

Microsoft が原因となるかまたは影響を及ぼした可能性のある、人権に反する状況に関
する効果的な異議申し立てメカニズムと対応策へのアクセスを提供し、説明責任を果た
します。

Microsoft のポリシー、プロセス、管理システムの定期的な見直しと更新を図り、ベス
ト プラクティスの進化と利害関係者のニーズに対応します。
社会的弱者: 人権を尊重する Microsoft のコミットメントを満たすため、児童、女性、障碍の
ある方々などの社会的弱者に対する特別な配慮を行います。Microsoft のテクノロジ、事業活
動、および雇用慣行が、すべての個人の人権を尊重するものであり、すべての人がより多くの
ことを達成できるための力となるものであり、次の条約で定められている関連人権に沿ったも
のであるように努めます。

女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約

児童の権利に関する条約

障害者の権利に関する条約
人権促進: 人権に対する Microsoft のコミットメントをさらに推し進め、数十億人の人々にさ
まざまな力を与えるテクノロジを提供することにより、経済成長と個人の機会の育成を図りま
す。Microsoft の最先端技術とイノベーションの力の活用を希求するパートナーシップを通じ
て、人権の促進を図ります。
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さらに世界各国の法執行機関と連携し、個人のオンラインおよび物理的な安全の保護を図りま
す。Microsoft 独自の取り組みと他の利害関係者とのパートナーシップで、次の原則を重視し
て人権の促進を図ります。

良い統治

国際基準を反映した法の支配

法執行の透明性、市民の安全確保の透明性、その他の政府施策における透明性
Microsoft は、世界中の非営利組織がその潜在力を十分に発揮できるように、製品を寄贈して
います。Microsoft のクラウド サービスやソフトウェアを、対象となる非営利組織に無償また
は大幅な割引価格で提供することにより、世界中の人権組織にその使命を推進するための力を
与えています。
自然災害や人道危機の際には、影響を受けた地域で求められるテクノロジや情報へのアクセス
をサポートします。
Microsoft は、支援を必要としている地域におけるテクノロジ教育を中心としたプログラムを
通じて、今日の多くの若い人々が直面している機会の不均衡を縮めることにコミットしていま
す。
内部統制: Microsoft 取締役会のパブリック ポリシー コミッティーは、人権を含む Microsof
t の責任ある企業としての方針とプログラムの精査を行います。Microsoft のプレジデント兼
最高法務責任者は、Microsoft 政策渉外・法務部門内において、これらのポリシーの実施を監
督します。Microsoft テクノロジ アンド ヒューマン ライツ センターは、Microsoft の人権
に関するリスクと機会の識別、対応、報告の取り組みを統括して、人権の擁護におけるテクノ
ロジの役割を促進し、人権問題に関する専門家や利害関係者との対話を推進します。
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