中小・小規模事業者からみた 中小企業支援機関に関するアンケート結果

資料3
中小・小規模事業者からみた
中小企業支援機関に関するアンケート結果
(確報)
平成29年2月7日
中小企業庁
0.調査の趣旨・目的、調査方法
【調査の趣旨・目的】
中小企業・小規模事業者にとって、真に必要な中小企業・小規模事業者支援について、
事業者目線に立った支援の在り方を把握。
【調査方法】
①調査対象
平成25年3月~28年4月までに実施した計33回の「ちいさな企業 成長本
部」、「ちいさな企業 発展会議」、「ちいさな企業 交流キャラバン」への参加事業者
(309社)。
②調査実施方法
インターネット調査(匿名)
③調査機関
平成28年12月27日~29年2月3日
④回答率
55.3%(171社)
1
1.基礎データ
 回答者の属性は、業種では製造業、従業員数では30人以下が中心。
【業種】
80
【従業員数】
(社)
72
1
301人以上
70
201~300人
60
50
51~100人
40
31~50人
17
18
42
11~30人
30
12
6
6
1
3
53
1~5人
11
10
32
6~10人
20
19
20
8
2
8
2
0
10
20
30
40
50
60
(社)
1
その他
漁業
金融業、保険業
鉱物業、採石業、砂利採取業
運輸業
電気・
ガス・
熱供給・
水道業
物品賃貸業
不動産業
農業・
林業
生活関連サービス業、娯楽業
教育、学習支援業
学術研究、専門・
技術サービス業
建設業
情報通信業
医療・
福祉業
飲食業
宿泊業
小売業
卸売業
サービス業
製造業
0
8
101~200人
(注)以下、記載なしの場合はn=171、複数回答可の場合はその旨記載。 2
2.日頃よく相談に行く支援機関について
 日頃よく相談に行く支援機関は、順に、税理士、金融機関、商工会議所。中には、中小企業支
援センター、商工会、よろず支援拠点によく相談に行く事業者も見受けられる。
 なお、どの団体に加入していても、税理士にはよく相談に行っている様子がうかがえる。
【日頃よく相談に行く支援機関】(複数回答可)
0
10
20
30
40
50
70
42
商工会
3
商店街振興組合連合会
46
商工会・中央会
25
中小企業基盤整備機構
5
1
全国商店街支援センター
1
20
商工会・商工会議所・中央会
未加入
30
40
50
60
70
80
90
(社)
51
80
3
8
4
15
商工会議所・中央会
63
金融機関
10
商工会・商工会議所
26
よろず支援拠点
中小企業投資育成株式会社
0
中央会
中小企業支援センター
信用保証協会
【加入団体】(複数回答可)
商工会議所
19
中小企業団体中央会
80
(社)
商工会
52
商工会議所
中小企業再生支援協議会
60
4
6
2
事業引継ぎ支援センター
経営改善センター
下請け駆け込み寺
15
JETRO
知財総合支援窓口
7
71
税理士
公認会計士
弁護士
中小企業診断士
14
13
14
17
民間コンサルティング会社
その他
よく相談に行く支援機関はない
14
13
3
3.最も役に立った支援機関について
 最も役に立った支援機関は、順に、商工会、商工会議所、税理士。
 なお、2番目に役に立った支援機関は、金融機関、税理士、商工会議所。
【参考:役に立った支援機関】
【最も役に立った支援機関】
0
5
10
15
20
25
30
29
商工会
26
商工会議所
8
中小企業団体中央会
商店街振興組合連合会
40
35
30
(社)
34
29
26
25
1
20
20
17
中小企業支援センター
23
20
20
20
10
5
9
中小企業基盤整備機構
税理士
金融機関
該当なし
商工会議所
税理士
金融機関
1
税理士
中小企業投資育成株式会社
商工会議所
3
0
商工会
19
金融機関
信用保証協会
23
15
7
よろず支援拠点
全国商店街支援センター
(社)
35
2
中小企業再生支援協議会
事業引継ぎ支援センター
経営改善センター
1番目に役に
立った機関
下請け駆け込み寺
JETRO
知財総合支援窓口
20
公認会計士
3
弁護士
3
2
9
民間コンサルティング会社
その他
よく相談に行く支援機関はない
3番目に役に
立った機関
1
税理士
中小企業診断士
2番目に役に
立った機関
3
8
4
3.最も役に立った支援機関について②
 「最も役に立った支援機関」の利用のきっかけの殆どは、「従来からの付き合い」。「幅広い分野の
相談に応じてくれた」、「アドバイスが分かりやすかった」ことが良かったと感じている。
0
20
【利用のきっかけ】
40
60
80
100
120
(社)
112
従来からの付き合い
広報誌やHPなど
4
30
紹介された
他の人の評判
3
行きやすかったから
4
その他
該当なし
8
10
【良かった点】
0
①アドバイスが分かりやすかった
②幅広い分野の相談に応じてくれた
③自機関で対応できない場合に他の支援
機関を紹介してくれた
④他の機関と連携して対応を行ってくれた
⑤相談対応時における対応者の態度が良
かった
⑥その他
⑦該当なし
20
80
(社)
61
②
10
③
④
18
⑤
19
⑦
60
40
①
⑥
40
4
19
5
3.最も役に立った支援機関について③
 相談頻度は、「月に1回程度」 が多い。「月に1回程度」の相談先は、商工会議所、商工会、税
理士が多い。相談内容は、補助金や資金繰りのほか、より良いアドバイスを貰うための相談員と
の人間関係の構築など。
0
【相談頻度】
20
40
60
80
(社)
4
6
8
12
72
月に1回程度
11
4
7
中小企業支援センター
56
半年に1回程度
よろず支援拠点
4
中小企業基盤整備機構
4
7
金融機関
19
年に1回程度
21
該当なし
20%
1
中小企業再生支援協議会
1
10
税理士
(参考)【相談頻度毎にみる相談時の状況】
課題を明確にした上で相談
信用保証協会
課題は明確にせず、まずは相談
40%
60%
80%
100%
公認会計士
1
弁護士
2
中小企業診断士
2
6
民間コンサルティング会社
その他
(社)
10
商工会
中小企業団体中央会
0%
10
商工会議所
3
ほぼ毎週
2
0
2
ほぼ毎週
月に1回程度
半年に1回程度
年に1回程度
該当なし
【月に1回程度:相談内容】※追加のヒアリング調査にご協力頂いた事業者からの回答
<商工会>
<商工会議所>
<中央会>
<金融機関>
●補助金
●経営指導
●補助金
●資金繰り
●資金繰り
●経営改善
●設備投資
●販路拡大
●相談員との人間関係の構築
●事業承継
●会社にない備品(FAX)を借りる
<その他>
●相談員との人間関係の構築
6
3.最も役に立った支援機関について④
 最も役に立った支援機関について、「満足」との回答が大宗。
 「期待以上に良かった」支援機関は、商工会議所、次いで商工会、よろず支援拠点。
0
【満足度】
40
20
60
80
(社)
32
期待以上に良かった
91
30
やや満足
1
14
該当なし
(参考)【満足度毎にみる相談時の状況】
0%
20%
4
5
6
7
9
(社)
8
中小企業団体中央会
3
中小企業支援センター
3
4
金融機関
1
信用保証協会
1
税理士
2
弁護士
2
その他
8
4
商工会
3
民間コンサルティング会社
課題を明確にした上で相談
3
2
よろず支援拠点
3
どちらとも言えない
1
商工会議所
満足
期待外れだった
0
100
1
課題は明確にせず、まずは相談
40%
60%
80%
100%
期待以上に良かった
満足
やや満足
どちらとも言えない
(注)「期待外れだった」、「該当なし」は何れも「課題を明確にした上で相談」した事業者からの回答。
【期待以上に良かった理由】※追加のヒアリング調査にご協力頂いた事業者からの回答
<商工会>
●パソコンの使い方など、「こんなことまで教えてくれるんだ」ということに対応してもらったため。
●想定を上回る売上が確保できたため。
●自分が知らない施策を教えて貰えたため。
●素早く対応してくれたため
<中小企業支援センター>
●想定以上に詳しく教えて貰えたため。
7
4.満足な相談ができなかった支援機関について
 満足な相談ができなかった支援機関については、「該当なし」が大宗。
0
20
60
80
100
120
(社)
8
商工会
9
商工会議所
中小企業団体中央会
40
1
商店街振興組合連合会
5
中小企業支援センター
4
よろず支援拠点
中小企業基盤整備機構
2
9
金融機関
3
信用保証協会
中小企業投資育成株式会社
全国商店街支援センター
中小企業再生支援協議会
事業引継ぎ支援センター
経営改善センター
下請け駆け込み寺
JETRO
知財総合支援窓口
2
1
6
税理士
公認会計士
1
弁護士
1
中小企業診断士
民間コンサルティング会社
その他
該当なし
2
5
8
104
8
4.満足な相談ができなかった支援機関について②
 満足な相談ができなかった理由として 、「相談できる分野が限られている」、「アフターフォローがな
い」ことが挙げられている。全体として、相談員の能力、支援機関同士の連携が課題になっている
様子がうかがわれる。
アドバイスが
わかりにくい
アフターフォローが
ない
対応できない場合に
他の支援機関を
紹介してもらえない
相談できる分野が
限られている
商工会
1
-
3
商工会議所
2
2
2
その他
1
・市の指定管理期間(4年間)の制約があるため、長期の支援等の相談ができな
い。
・担当の経営指導員のレベルによりバラツキが大きい。
・会長と喧嘩した後、皆が会長に気を遣い相談に行ける雰囲気ではないから。
・一般会員にとって、あまり入会している実感がない。
中小企業団体中央会
-
-
-
中小企業支援センター
-
-
-
よろず支援拠点
-
-
2
中小企業基盤整備機構
-
2
-
- ・専門知識、意欲、専門家を紹介するつてもない。
・全く対応できる能力を有していない。
-
1
・補助金の直接の担当者と女性の事務員の対応に問題があり、非常に不愉快な
思いをした。
・支援しようという本気の気持ちが感じられない。
・支援を受けたが、非常に分かりずらい説明、明確な答えがない、電話対応が悪
いなど民間企業では考えられない対応。中小企業の困っている所を見えていな
い。
・経験も知識もないため、アドバイスも紹介先も的を得ていない
・上から目線のアドバイスで二度と行きたくないと感じた。
金融機関
- ・問題点を理解してもらえなかった。
-
2
1
3
-
信用保証協会
-
-
2
-
JETRO
-
1
-
1
1
-
-
-
知的財産総合支援窓口
-
・支援を断られた。その後、独自に直接保証協会に支援を求め、保証協会の支
援によって解決した。
・会社合併の相談をしたが、対応できない旨を告げられた。書籍を購入し適格合
併が可能と判断、税理士と合併協議し、合併。
・融資の話ばかりなので他の経営相談をしにくい
・不親切。
・結果に対しての意見しかない。
税理士
-
2
2
1
公認会計士
-
-
-
-
弁護士
-
-
1
-
中小企業診断士
1
-
-
民間コンサルティング会社
1
3
-
-
-
1
-
- ・アドバイス出来るレベルにない。
8
12
15
その他
合計
・対応に責任感と親身さが感じられなかった。
-
- ・分かりきったことしか言わない
-
・融資継続の相談をしたが、あまり話を聞いてもらえなかった(政策公庫)。
4
22
9
5.課題毎の相談状況
 課題毎にみると、中小・小規模事業者は、「経営改善」、「販路開拓」等について、様々な支援機
関に相談している様子がうかがえる。
 一方、「税務・財務」、「法務」については、比較的決まった支援機関に相談している。
経営改善
販路開拓
税務・財務
法務
商品開発・
人材育成・
商品デザイ
人材確保
ン
創業
事業承継
広報関係
事業再生
IT活用
合計
商工会
24
30
15
11
13
21
14
10
18
10
12
178
商工会議所
25
36
17
13
22
14
23
11
20
10
15
206
中小企業団体中央会
7
13
2
6
3
6
7
2
8
6
6
66
商店街振興組合連合会
0
0
0
0
0
1
0
0
1
0
1
3
中小企業支援センター
22
35
7
7
15
20
22
9
10
7
16
170
9
19
1
2
6
9
0
0
6
4
8
64
中小企業基盤整備機構
15
21
1
2
4
11
13
3
6
3
8
87
金融機関
47
41
37
4
25
5
9
21
4
17
8
218
信用保証協会
7
1
4
0
2
0
0
1
0
4
0
19
中小企業投資育成株式会社
1
1
0
0
1
0
0
2
0
0
0
5
全国商店街支援センター
1
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
2
中小企業再生支援協議会
5
1
2
0
0
0
0
1
0
5
0
14
事業引継ぎ支援センター
0
0
0
0
0
0
0
2
0
0
0
2
経営改善センター
1
0
0
0
0
0
0
1
1
1
0
4
下請け駆け込み寺
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
JETRO
1
18
0
2
2
1
0
0
3
0
1
28
知財総合支援窓口
0
2
0
7
0
2
0
0
0
0
1
12
41
3
98
26
20
2
1
28
3
17
4
243
公認会計士
9
3
17
1
1
0
0
8
0
5
0
44
弁護士
5
0
2
49
5
0
0
2
0
6
0
69
中小企業診断士
11
8
11
4
5
2
2
4
2
9
1
59
民間コンサルティング会社
23
11
6
8
8
17
20
9
13
8
13
136
その他
16
24
6
13
12
29
26
10
25
8
20
189
270
267
226
155
144
140
137
124
121
120
114
1818
よろず支援拠点
税理士
合計
10
6.中小企業支援機関に対する期待
 中小企業支援機関に対する期待としては、「各機関の相談対応能力を向上してほしい」、「数が
多すぎて役割分担が不明確なので役割を明確化して分かりやすくしてほしい」といたものが多い。
このほか、「支援機関同士の連携を高めて欲しい」といったニーズもある。
0
20
数が多すぎて役割分担が不明確なので役割を明確化し
て分かりやすくしてほしい
(社)
49
自機関のみで対応できない場合は他の機関の紹介や他
の機関と合同で対応するなど、支援機関同士の連携を高
めてほしい
その他
60
50
各機関の相談対応能力を向上してほしい
全般的に相談時の対応をもっと良くしてほしい
40
47
9
16
11