使用説明 n Lab-Elite™ 認証標準物質 用途 Lab-Elite™認証標準物質(CRM)は、十分特徴付けられた微視的、巨視的、表 現型および遺伝子型特性を有する、純粋で均質な、安定した凍結乾燥微生物製 剤です。 本CRMとともに提供される分析証明書には、菌株の表現型特性の他にアメリカ 培養細胞系統保存機関(ATCC®)番号またはその他の真正な標準培養番号も記 載されています。 概要および履歴 Microbiologicsは、基準を満たす標準物質生産者として、2009年にISOガイド34 の認定を受けました。ISOガイド34は、「測定過程で意図した使用に適合すると すでに確立された、一つ以上の特性に関して、十分に均質かつ安定性がある(特 性は定量的または定性的(物質または菌種の同定など)であってもよい)」物質 として標準物質を定義しています。 CRMの均質は、純度、生存率、および形態学的特徴に関して、新しい各ロット からの統計的に有効なサンプル数を検査することによって確保されています。 新しいロットのCRMが販売できるようになるには、すべてのサンプルが純粋で あり、十分に成長し、菌株に特徴的な形態学的特徴を示す必要があります。安定 性は使用期限の終りに各CRMロットの生存率を検査することによってモニタリ ングされます。 Lab-Elite™認証標準物質は凍結乾燥微生物製剤です。この凍結乾燥物質を使用す ることにより、標準保存培養コレクションの調製、保管および維持に使用される 従来の方法と同等の結果を得ることができます。 PI.289.JPN 第B版 2013.JAN.07 日本語 1/6ページ LAB-ELITE™ これらの微生物製剤は、培地の品質管理、教育/指導用プログラム、方法のバリ デーション、その他の産業用品質管理アプリケーションで使用します。 原理 —————————— Lab-Elite™認証標準物質には、Obaraらが提案した凍結乾燥法(ゼラチン、スキムミルク、アスコル ビン酸、デキストロース、木炭から成る懸濁液を使用)が取り入れられています。.*ゼラチンは微生 物のキャリヤとして働き、スキムミルク、アスコルビン酸、デキストロースは凍結乾燥中および保存 中に細胞壁の完全性を保存することによって微生物を保護します。木炭は凍結乾燥過程中に発生する あらゆる毒性物質を中和するために含まれています。 本剤の成分 —————————— 微生物母集団 スキムミルク デキストロース ゼラチン アスコルビン酸 木炭 製品の説明 —————————— Lab-Elite™認証標準物質は、KWIK-STIK™と呼ばれるユニット内に包装されています。各 KWIK‑STIK™ユニットには、単一微生物菌株の凍結乾燥ペレット、1個の水和液容器、1本の接種用 綿棒が含まれています。このユニットはラミネート加工のパウチ内に封入されており、パウチには有 害な水分の蓄積を防ぐために乾燥剤が入っています。 Lab-Elite™認証標準物質は、1個のKWIK-STIK™ユニット、分析証明書、使用説明書が入った缶で発 送されます。 •分析証明書:微生物名、カタログ番号、ATCC®またはその他の真正な標準培養番号、純度、 回復率、使用期限、発売情報、巨視的特徴と微視的特徴、および表現型試験の結果が記載され ています。 凍結乾燥製剤またはKWIK-STIKユニットには、水銀またはラテックスは含まれていません。 使用上の注意事項と制限 —————————— •これらの製品はインビトロ(in-vitro)使用専用です。 •これらのデバイスおよび後に続く培地へのこれらの微生物の増殖は、生体有害物質と見なされ ます。 •これらのデバイスには、一定の環境下で疾患を起こさせる可能性のある生菌が含まれています。 微生物の増殖への曝露および接触を避けるために適切な手技を用いる必要があります。 •微生物学研究施設は、生体有害物質を受け入れ、処理、維持、保管および廃棄をする設備を備え ていなければなりません。 •これらのデバイスを使用する微生物学研究施設の職員は、生体有害物質の処理、維持、保管および 廃棄に関する訓練を受けていること、またそれらを熟練していることが必要です。 •政府機関および法律によって、すべての生体有害物質の廃棄が規制されています。各研究施設は生 体有害物質の正しい廃棄方法を承知しており、準拠する必要があります。 PI.289.JPN 第B版 2013.JAN.07 日本語 2/6ページ 保管および使用期限 —————————— Lab-Elite™認証標準物質は、乾燥剤を含む本来の封入パウチ内で、2~8°Cの範囲内で保存してくださ い。指定されたように保存すると、デバイスラベル上に書かれた使用期限内で凍結乾燥微生物製剤は その仕様および性能を維持します。以下の場合は本製品を使用しないでください: •不適正に保管されていた。 •過度の熱または湿度へ暴露した形跡がある、または •使用期限を過ぎている。 使用説明 —————————— 1. 開封されていないLab-Elite™(KWIK-STIK™)パウチが室温温度になるまで待ちます。切れ目 からパウチを開けて、KWIK-STIK™ユニットを取り出します。 2. ラベルのプルタブ部分を切り取り、一次培養プレートまたはQC記録に付けます。水和中にデ バイスを分解しないでください。 部分にあるKWIK-STIK™の上部のアンプルをつまんで(アンプルの流体メニスカスのやや下 3. 蓋 のところ)(1回のみ)水和液を放出します。 4. 垂直に保持し、液体がシャフトから、ペレットを含むユニット底辺部まで流れやすくするため に硬表面で軽くたたきます。水和液が綿棒シャフトを通って、ペレットを含むユニット底辺部 まで流れさせます。 5. ユニットの底辺部をつまむような動作を使って、液中のペレットを潰し、懸濁液が均質になる ようにします。 6. 直ちに水和物質で綿棒を完全に濡らし、寒天培地に移します。 7. 一次培養プレートの3分の1の面上で綿棒をゆっくりと回転させて、プレートに接種します。 8. 滅菌した白金耳を使って、コロニー分離を促すために画線します。 9. 適切な生体有害物質の処分法を使って、KWIK-STIK™を廃棄します。 10. 直ちに微生物に適した温度および条件で接種された一次培養プレートを培養します。 必要な器具(キットには含まれておりません) —————————— 技術情報パンフレット(TIB.081)「推奨増殖必要条件」に、推奨する培地および培養の必要条件が 記載されています。このパンフレットは当社のウェブサイト(www.microbiologics.com)から閲覧で きます。 •Lab-Elite™認証標準物質には、増殖および回復を最適化するために、非選択、栄養、または増菌 寒天培地が必要です。 •Lab-Elite™認証標準物質には、増殖および回復を最適化するために、特定の培養時間および条件 が必要です。 PI.289.JPN 第B版 2013.JAN.07 日本語 3/6ページ 記号の説明 欧州共同体(EC)の認定代理人  バッチコード(ロット)  生物学的危害・生物学的リスク  CEマーク  カタログ番号  注意:添付文書参照、留意事項:使用説明書を参照  インビトロ(in-vitro)診断用医療機器  製造業者  温度制限  使用期限 品質管理 —————————— 本製品は以下に準拠して開発、製造、および流通されています: •FDA:品質システム規制(QSR)、21CFRパート820に準拠 •CEマーク要件に準拠 •ISOガイド34に準拠 品質管理機能には以下が含まれますが、これに限定されるものではありません: •純度および増殖特性 •形態学的特徴 •生化学的活性 •標準培養物に対する微生物製剤の固有性およびトレーサビリティ 追加的な品質管理の実施に関する決定は、各研究施設の責任となります。 製品保証 —————————— これらの製品は、製品添付文書、説明書、および支援文献に印刷・図解されている規格および性能を 満たすことが保証されています。以下の場合には、いかなる明示または黙示を問わず、保証は制限 されます: •研究施設で使用されている手順が印刷・図解された指示・説明書に反する •製品添付文書、説明書、および支持文献に記載された用途以外に製品を使用する。 PI.289.JPN 第B版 2013.JAN.07 日本語 4/6ページ 参考文献 —————————— 1. ISOガイド34:2009、国際標準化機構、第3版、2009。標準物質委員会 *2. Y. Obara, S. Yamai, T. Nikkawa, Y. Shimoda, and Y. Miyamoto. 1981. J. Clin. Microbiol. 14:61-66. 標準保存培養の選択は、品質管理の手順および手技の全体的な計画のほんの一部にすぎません。各研 究室のアプリケーションに対するガイドラインを参照することが非常に重要です。そのような例には 以下があります: 1. Clinical Microbiology Procedures Handbook. ASM. Washington, D.C. 2. FDA Bacteriological Analytical Manual. 3. Manual of Clinical Microbiology, ASM, Washington, D.C. 4. Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically. CLSI. 5. Official Methods of Analysis of the Association of Official Analytical Chemists. 6. Performance Standards for Antimicrobial Disk Susceptibility Tests. CLSI. 7. Quality Assurance for Commercially Prepared Microbiological Culture Media. CLSI. 8. Methods for Antimicrobial Susceptibility Testing of Anaerobic Bacteria. CLSI. 9. Standard Methods for the Examination of Dairy Products. American Public Health Association. 10. Standard Methods for the Examination of Water and Wastewater. American Water Works Association. 11. US Pharmacopeia and National Formulary. 確認 —————————— Microbiologics, Inc MediMark® Europe 200 Cooper Avenue North 11, rue Emile Zola B.P. 2332 St. Cloud, MN 56303 USA 38033 Grenoble Cedex 2, France 電話:320-253-1640 電話:33 (0)4 76 86 43 22 FAX:320-253-6250FAX:33 (0)4 76 17 19 82 電子メール [email protected] 電子メール [email protected] * ATCC Licensed Derivativeの登録商標、ATCC Licensed Derivativeの語マーク、ATCC のカタログマークはATCCの商標です。Microbiologics, Inc.は、これらの商標を使 用し、ATCC®培養に由来する製品を販売することに関して認可を受けています。 ウェブサイト —————————— 最新の技術情報および製品の入手可能性については当社のウェブサイトをご覧ください。 www.microbiologics.com PI.289.JPN 第B版 2013.JAN.07 日本語 5/6ページ LAB-ELITE™ 図解による説明書 —————————— 凍結乾燥された微生物ペレット、水和液容器、接種用綿棒を含む、内蔵型デバイス (KWIK-STIK™ 形式)。 1 開封されていないLab-Elite™ (KWIK-STIK™) パウチが室温温度にな るまで待ちます。切れ目からパウチを開 けて、KWIK-STIK™ユニットを取り出 します。 4 垂直に保持し、液体が シャフトから、ペレッ トを含むユニット底辺 部まで流れやすくする ために硬表面で軽くた たきます。水和液が綿 棒シャフトを通って、 ペレットを含むユニッ ト底辺部まで流れさせ ます。 7 一次培養プレートの3分の1の面上で綿棒 をゆっくりと回転させて、プレートに接 種します。 PI.289.JPN 第B版 2013.JAN.07 3 2 ラベルのプルタブ部分を切り取り、一次 培養プレートまたはQC記録に付けます。 水和中にデバイスを分解しないでくだ さい。 5 蓋部分にある KWIK-STIK™の上部の アンプルをつまんで(アンプルの 流体メニスカスのやや下のところ) (1回のみ) 水和液を放出します。 6 ユニットの底辺部を つまむような動作 を使って、液 中のペレット を潰し、懸濁液 が均質になるよう にします。 8 直ちに 水和物質で綿棒を完全に濡らし、 寒天培地に移します。 9 適切な生体有害物質の処分法 を使って、KWIK-STIK™ を廃棄します。 10 滅菌した白金耳を使って、コロニー分離 を促すために画線します。 日本語 直ちに 微生物に適した温度お よび条件で接種された一次培養 プレートを培養します。 6/6ページ
© Copyright 2024 ExpyDoc