平成29年度における高圧ガス製造事業者に対する指導方針

平成2 9年度 に おける 高 圧ガ ス製 造事 業者 に対する指導方針
平成28年度において当県では,高圧ガスを原因とした死者や多数の負傷者が発生す
る重大な事故は無かったものの,必要な手続きを取らずに高圧ガスを製造していた事業
者や,長年に亘る営業に伴い,施設の保安確保に対する意識が薄れてきていると思慮さ
れる 事 業者 が 見受 け られ た 。
当県では,宮城県高圧ガス製造施設保安検査等実施要領に基づき保安検査等を実施し
ているが,平成28年度における検査結果及び事故の発生状況等を踏まえ,平成29年
度は以下を重点項目として,製造事業者の保安に対する意識の向上と,自己責任に基づ
いた 自 主保 安 体制 の 確立 に 向け た 指導 を 行 う。
1
保安統括者及び保安係員等により関係法令及び危害予防規程に定められた職務が
確実に履行され,事業所の保安管理体制が十分に機能していることを確認する。確
認 の結 果 不十 分 と認 め られ る 場合 に は 必要 な 指導 ・ 助言 を 行う 。
2
従業員等が関係法令及び危害予防規程に定められた内容を理解・習得する機会と
して,当該内容に係る保安教育を定期的に繰り返し実施するよう指導する。特に,
設備の変更工事には法的手続きが伴うことを理解させ,法令を遵守することにより
保 安を 確 保す る 意識 の 醸成 を 促す 。
3
作業従事者に対する正確な設備の操作に係る教育・訓練が徹底され,正しい手順
に より 確 実に 操 作さ れ てい る こと を 確 認す る。ま た,緊急 遮 断弁 及 び 散水 装 置等 は,
緊急時において誰でも確実に操作できるよう,作業従事者はもちろん従業員等にも
手 順の 周 知が 徹 底さ れ てい る こと を 確 認す る 。
4
日常点検,月例点検及び定期自主検査等が,事業所の実態に即した内容かつ合理
的な方法で実施され,結果に異状等が認められた場合は,必要な改善措置が速やか
に 行わ れ てい る こと を 確認 す る。
5
保 安 管 理 部 門 に お いて , 熟 練 担 当 者 の多 く が定 年 退職 す る時 期 を 迎え て いる こ と
か ら , 有 資 格 者 の 計 画的 な 育 成 に つ い て指 導 する 。 併せ て ,保 安 係 員の 再 講習 受 講
等 に係 る 管理 状 況を 確 認の 上 ,確 実 な 受講 に つい て 指導 す る。