消化器外科同窓会誌 創刊のご挨拶 この度、大阪大学消化器外科教室同窓会誌を発刊することになりました。恐らく一昨年 には予想すらできなかったことで、多くの皆様のご支援に深く御礼を申し上げます。 振り返りますと平成 8 年の大学院重点化により、大阪大学第一外科、第二外科は臓器制 御外科、病態制御外科に名称を変えましたが、一方では診療科統合ということで消化器外 科は一つの単位になり、講座の異なる者が病院では同じカンファの席につくという時代が しばらく続きました。その後、診療科と講座を一致させると言うことで外科学講座の 1 部 門として消化器外科教室は平成 18 年 4 月に誕生しています。初代は門田守人教授ですが、 外科講座再編により、平成 20 年 4 月には消化器外科は門田守人、森正樹 2 名教授の体制に なり、同 5 月には門田教授の後任として私が就任し、森正樹教授との 2 人の主任教授とい う体制になっています。この間、巨大な消化器外科を 2 つに分割するという案が真剣に議 論されました。しかし、2 名の教授および外科学講座全体での協議により消化器外科は一つ の教室として動くということが決定されました。このような不安定な時期を乗り越えて平 成 20 年に大阪大学消化器外科同窓会を発足し、この度同窓会誌を創刊する運びとなりまし た。同窓会は親睦を最大の目的としていますが、同窓会誌には歴史を記録するというもう 一つの大きな役割があります。教室の記録を遅滞なく残すために同窓会誌を年度内に創刊 することと致しました。教室員の皆様には短い時間で企画から校正まで大変な苦労をかけ たことをお詫びします。 消化器外科同窓会を完成するためには、まだ大きな 2 つの作業が残っています。一つは 消化器外科同窓会を関連病院まで拡大することです。関連病院との人事交流、共同研究は 教室に取って最も重要な事業ですが、現在のところ同窓会は大阪大学教室内部(一部卒業 者)に限定しています。一刻も早く関連病院も含めた全ての消化器外科医の基盤となる同 窓会に発展させたいと思います。もう一点はより大きな力としての大阪大学外科講座同門 会の発展です。心臓血管、呼吸器、小児、乳腺内分泌を含めた大きな大阪大学外科講座と して活動することにより、診療、研究のみならず学会活動、外科医勧誘まで含めて規模の メリットを最大限に生かすことができると思います。現在は、旧ナンバー外科と専門臓器 毎の同窓会が錯綜する形になっていますが、これを発展的に解消するには大きな大阪大学 外科としての団結を高めてゆく以外に方法はありません。大阪大学外科同門会を頂点とし て部門の一つとして消化器外科同窓会を充実させるそのような形が実現されることを期待 しています。 森教授とともに新しい歴史の 1 ページを作ることができたことそして教室員の皆さん と同窓会を発展させるという目標ができたことを大変ありがたく思います。今後も宜しく ご指導ご鞭撻のほどお願いいたします。 平成 21 年 10 月 土岐祐一郎
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