ソニーPCLクリエイションセンター:403MA

403 MA-2Room の SSL AWS948 アナログコンソール
ソニー PCL クリエイションセンター:403MA-2Room のメイ
ンミキシングコンソールに SSL AWS948 アナログコンソールを導入。
ソニー PCL クリエイションセンター(東
京都・品川区)には、
3 室の MA 室があるが、
この度は 403 MA-2Room へ伺った。
同社は、1951 年の設立以来、映像の企
画・制作から上映サポート、イベントの企画・
制作・運営、パッケージメディア制作等を
担う企業として、様々な企業のビジネスや
プロモーション活動のサポート行っている。
長年培ったノウハウを持つことはもちろん、
演出効果や制作技術を熟知したスタッフが
揃うことで、より良い作品やイベントの制
作に導けることが同社の強みである。
ポストプロダクション業務では、
「豊か
な感性と経験を持つエディター、カラリス
ト、ミキサーが、撮影からカラコレ、編集、
SSL AWS948
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FDI・2015・05
ニアフィールドスピーカ、ヤマハ NS-10M Studio の真ん中にヤマキ、ラウドネスメータ
ワンタッチ操作で、HUI コントロールに切り替え可能
コンソール卓の右サイドにはエフェクターが並ぶ
MA、そして最終納品形態まで、お客様の
どの音響での、ハイレゾ(ハイレゾリュー
加えて、今までの SSL 4040G +アナ
求める映像コンテンツ制作を、迅速かつ強
ションオーディオ)仕様を見据え、シン
ログコンソールの操作性を継承し、フレキ
力にトータルサポートします。
」としている。
クマスタークロック(32kHz ∼ 384kHz
シブルに対応。
対 応 ) に 更 新 し 192kHz(ProTools は
これらの様々な条件をクリアしたことが
ソニー PCL クリエイションセンター、
192kHz 対応)まで対応できる。
AWS948 導入の一番の理由としている。
403MA-2Room で は 2014 年 5 月 に
良い音を良い環境で再現できればと、ハイ
ProTools 、A マ シ ン、B マ シ ン と
メインミキシングコンソールを中心にリ
レゾが浸透することを願う。としている。
ワークビデオシステム MediaComposer
ニューアルを行った。
(Ver7)はサテライトリンクで同期され、
内 装 な ど は、 ほ ぼ そ の ま ま に、SSL
AWS948 は、ナレーションや SE 環境
「4040G +」に変わり SSL「AWS948」
音など、撮り音がきれいな良い音をハイレ
全てイーサネットでつながる。
が 導 入 さ れ、 そ れ に 伴 い DAW も Avid、
ゾで収録し、再現できる。
同社における MA の業務内容を具体的に
ProTools HDX (Ver11.3) を バ ー ジ ョ
卓 と し て の 機 能 や 操 作 性 の 面 で は、
伺った。同社ではスタッフが、撮影現場に
ン ア ッ プ し た と 共 に ProTools HD
ProTools の コ ン ト ロ ー ラ ー に も な り、
同行し同録作業も行う。
Native(Ver11.3) を導入、
計2台
(A マシン、
ProTools との相性も良く、ワンタッチ操
サウンドデザイン、効果音なども仕込む
B マシン)となった。
作で HUI コントロールに切り替えることが
場合もある。
放送では 48kHz だが、展示イベントな
可能。
DAW は ProTools A マシンをメインと
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マシンルームのマスタークロックジェネレータ:
Isochrone Trinity Antelope Audio
ゆったりした、クライアントコーナー
マシンルーム
お話を伺った、コンテンツサービス事業部 ビジュアルソ
リューション部 ポストプロダクション1課 長谷川有里氏
アナブース
メインスピーカ SEN-5W、手前はニアフィール
ドスピーカヤマハ NS-10M Studio
しているが、音の素材が多く、編集を要す
な会場での場合などは、メインスピーカ
る場合など B マシンでも同時進行し作業効
SEN-5W で行う。CM などは TV モニター
率を高める。
で確認をする。最終環境を想定してモニタ
また , ミキサーとアシスタントが A マ
リングし、微調整を行う。
シン、B マシン別々に同録を仕込んだり、
MA 室で音完パケとする。
他 の も の を 仕 込 ん だ り す る こ と も あ る。
最近は、ファイルベースでのデータ納品
ProTools が 2 台ある利点である。
が増えている。WAV 形式で、編集室で映
作業は基本的に、ツーマンで行い、ナレー
像と合わせる。テープメディアの場合は、
ション撮りや MIX 作業を進める。
VTR に戻す。
仕上がりのモニタリングは、通常の場合
本日は長い間お話を聞かせて頂きまして
は、ニアフィールドスピーカのヤマハ NS-
ありがとうございました。
10M Studio で行うが、イベント等大き
403 MA-2 室の主な機材
●メインシステム
ミキシングコンソール:SSL AWS948
DAW:Avid ProTools HDX (Ver11.2) +
HD I/O(2 台)
(Analog 24ch out + Digital16ch I/O)
Avid ProTools HD Native(Ver11.2) + HD
I/O(1 台)
(Analog16ch out + Digital8ch I/O)
※各 Protools に SDI ビデオ出力カード搭載。
ワークビデオシステム:
Avid MediaComposer Ver7
(VideoSatelite System)HD 対応
マスタークロックジェネレータ:
Isochrone Trinity (32kHz ∼ 384kHz まで対
応 ) Antelope Audio
●モニタリングシステム
メインスピーカ:SME-J SEN-5W Network
ニアフィールドスピーカ:
ヤマハ NS-10M Studio
URL:www.sonypcl.jp
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