審査講評 【PDFファイル:173KB】

福島市西部学校給食センター調理業務委託業者選定プロポーザル
審査講評
【審査講評】
福島市西部学校給食センターは、昭和45年より給食の提供を開始し、平成28年度現
在では小学校6校、中学校3校へ1日あたり約3,500食を提供しております。
現在、本市では「福島市学校給食長期計画2016」に基づき、より効率的な学校給食
施設の運営方法の検討を重ねており、福島市西部学校給食センター調理業務についても、
同計画に基づき民間委託するものであります。
民間委託後も安全でおいしい学校給食の提供を継続し、さらには効率の良い給食センタ
ーの運営を図ることが極めて重要となることから、同様業務の経験と本事業への深い理解
を有する最適な業者を選定するため、公募型プロポーザル方式により実施しました。
プロポーザルの審査項目は、本事業に対する取組意欲と理解度に加え、特定テーマとし
て、
「①給食の提供」
、
「②人員配置体制」、
「③安全衛生管理体制」、
「④研修計画・移行準備」
、
「⑤受託コスト」の5点としました。
3者からの参加表明があり、1次審査として企画提案書の書類選考の結果、3者すべて
にヒアリングの要請を行いました。
ヒアリングを要請した3者は、企画提案書についても、十分な研究がなされており、本
事業に対する深い理解が感じられる提案内容でした。
ヒアリングにおいては、3者とも丁寧な説明とともに強い取組意欲が感じられる提案が
なされました。また、安全・衛生管理面への理解や、給食作りを通した食育活動への協力
姿勢体については、言語表現を伴ったプレゼンテーションを行っていただいたことで、よ
り明確になるということを実感しました。
特に特定テーマ「③安全衛生管理体制」
「④研修計画・移行準備」については、いずれも
深い理解のもと的確な提案がなされました。
しかし、
「①給食の提供」
、
「②人員配置体制」
、「⑤受託コスト」については、具体的な提
案及び説明内容に差があり、評価の分かれる要因となりました。
終わりに、本業務において安全でおいしい給食の提供が継続され、効率の良い給食セン
ターの運営が図られることを期待するとともに、各提案者におかれましては、短期間での
本プロポーザル募集趣旨を理解いただき、真摯な提案がなされたことに対し、敬意を表し
ます。
また、本プロポーザルにご参加いただいた皆様に感謝申し上げ、講評とさせていただき
ます。
福島市西部学校給食センター調理業務委託業者選定プロポーザル審査委員会
【各提案に対する講評】
◎最優秀者
ヒアリング番号:3番(受付番号1番)
取組意欲が高く、提案の説明についても明確であり、委員からの質問への回答も的確で
あった。
施設の老朽化等、既存の施設における問題点を十分理解した上で、どのように対策を講
ずるかを的確に且つ具体的に提案したことが高く評価された。
調理作業・衛生面を理解した作業工程表が作成されていたこと、3か年の中での受託コ
ストの縮減について配慮されていたこと等も高く評価された。
全体的に提案が具体的で、直近の衛生管理マニュアル改正についても提案の中にしっか
りと盛り込まれており、最新のことを最短で対応する姿勢が見られた。
企画提案書の内容、説明能力等総合的に見てもバランスの良い提案であり、共に働きた
いと思わせる誠実な姿勢が如実に感じられた。
総合得点 524点/615点
〇次点者
ヒアリング番号:1番(受付番号3番)
本業務に対する強い熱意と意欲が伝わる説明であった。
企画提案書の構成が素晴らしく、これまで培ってきたデータを活かした運営を行ってい
ることが理解できた。
安全衛生管理体制については、独自のデータに基づいた食中毒や異物混入時の対応マニ
ュアルの作成など、食中毒発生ゼロという実績も含め、高い評価を得た。
作業工程表には午後の作業が記載されておらず、委託業務内容の一連をどのように人員
配置し運用するのか不明瞭であった。
インシデントレポート(事故発生につながりかねないような事案が生じた時の報告書)
についての周知、フィードバック体制についても、迅速性に不安が残ったところが残念で
あった。
総合得点 454点/615点
●非選定者
ヒアリング番号:2番(受付番号2番)
取組意欲が感じられ、具体的な提案が多く見られた。
特に、安全衛生管理体制では、原因究明・再発防止策も含めた異物混入防止マニュアル
や衛生マニュアル等を独自に作成している点が評価された。
また、研修計画・移行準備では、新規採用職員の研修時間や学校従事者対象の衛生講習
会の開催頻度について具体的な数値を用いた提案があったことについても評価を得た。
一方で、人員配置体制について配置時間帯が午前中だけの職員もおり、午前と午後の引
継ぎ等に不安が残った点や、ノロウイルス流行時の検便検査の回数が書いていなかった点
などが残念であった。
総合得点 354点/615点