第4章 - 久慈市

第4章
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緑地配置方針の検討
系統別緑地の検討
都市計画区域における緑地の配置については、緑地を「環境保全」、
「レクリエーション」、
「防災」、
「景観形成」の4系統に分けて検討し、それらを総合的に整理するものとします。
(1)環境保全系統の緑地
都市気象(気候が都市化により改変されること)を緩和するため、環境への負荷を軽減する緑地、
野生動植物の棲息地として保全すべき緑地について検討します。
本市の都市計画区域において、用途地域外の多くは山林と農地で占められています。山林には保安
林に指定されている部分もありますが、その多くは規制のゆるやかな地域森林計画対象民有林です。
したがって、緑に囲まれた良好な都市環境を保全するため、民有林を借り上げて市民とともに保全し
活用する仕組みづくりに取り組みます。また、農地についても生産の場としてだけでなく、休耕田の
活用や市民農園への転用など市民とともに保全することを検討します。
(2)レクリエーション系統の緑地
自然に親しめるレクリエーション空間を提供する緑地について検討します。
市民の身近なレクリエーション空間として、久慈川河川公園、中心市街地の巽山公園、高舘市民の
森、久慈港周辺の公園・緑地などがあり、さらに、現在整備を進めている久慈市総合防災公園や、整
備構想段階の久慈市総合運動公園があります。
都市構造上も重要な河川については、久慈川や長内川、そのほかの河川敷の活用を促進し、親水公
園、自然観察エリア、ビオトープなどの様々な取り組みにより市民が日常的に親しめる空間づくりを
進めます。また、緑道整備、特色ある並木づくりなど河川の状況に応じた魅力的な護岸整備や、特色
ある橋梁整備など総合的な魅力づくりに取り組みます。
(3)防災系統の緑地
快適な生活環境や安全な市民生活を維持するための緑地について検討します。
本市の主要な産業系土地利用は、工業団地や国道45号以南の久慈港周辺に集積しており、住宅系市
街地とは概ね分離されている構造といえます。
防災系統の緑地の配置にあたっては、自然災害への対応を考慮し、減災・防災を図るとともに避難
路・避難所を確保することが重要です。今後、久慈市総合防災公園の整備により、大規模な防災活動
や避難の拠点となる空間を確保します。また、現在整備計画が進められている久慈市総合運動公園に
ついても、災害時には避難や防災活動の拠点としての活用が見込まれ、さらなる防災機能の強化を図
ります。
本市の市街地は山林に囲まれた構造であることから、日本全国で頻繁に発生している局所的集中豪
雨とそれに伴う土砂災害という日常的な脅威に備える必要があります。山林に手入れが行き届かず放
置されてしまった場合、景観面のメリットが失われるだけでなく、土砂災害の危険性が高まることが
危惧されます。したがって、土砂災害への危険を抑制するとともに、大津波の発生時には身近な避難
場所となることも想定し、日常的に多くの市民が関わって市街地を囲む山林を保全する必要がありま
す。
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(4)景観形成系統の緑地
良好な景観を形成し、都市に彩りや潤いを与える緑地について検討します。
本市の市街地景観は、久慈川などの河川と市街地の後背を囲う周辺の山林によって形成されていま
す。市街地に彩りや潤いを与える河川と、市街地の背景となる山林の保全と活用が良好な景観形成に
向けて重要となります。
また、市街地の眺望を楽しむスポットとなる巽山公園や港湾を望む諏訪公園など、地形を活かした
眺望ポイントの充実に取り組みます。
なお市街地においては、街路樹整備とともにポケットパークの整備を進め、周辺の山林と調和した
良好な市街地景観の形成を図ります。
4-2
緑地配置方針
系統別緑地の検討をふまえ、都市計画区域において以下のように緑地の保全・活用を行います。
保全・活用
すべき山林
保全・活用
すべき農地
保全・活用
すべき河川
凡例
公益施設用地
田
畑
道路用地
山林
交通施設用地
水面
公共空地
その他の自然地
その他の公的施設用地
住宅用地
駐車場
商業用地
低未利用地
工業用地
その他の空地
図
緑地配置方針のイメージ
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