8.事業工程の検討(99ページから101ページ)

8.事業工程の検討
事業工程の詳細は、表 8-1-1 のとおりとする。
建設契約から引渡しまで約 3~4 年を必要とするが、3 年半の場合を示した。
表 8-1-1 事業工程
項目
平成27年度
平成28年度
平成29年度
平成30年度
平成31年度
平成32年度
平成33年度
平成34年度
平成35年度
平成36年度
施設整備基本計画
施設整備基本設計
環境影響評価
環境影響評価事後評価
測量・地質調査
PFI導入可能性調査
都市計画決定
事業者選定
(要求水準書を含む)
施設建設
施設稼働
(1)
施設整備基本計画
本計画であり、平成 28 年度内に完了見込みである。
(2)
施設整備基本設計
施設整備基本計画よりも、より具体的な設計であり、施設整備基本計画完了後に着手し、
平成 29 年度中盤までに完了する見込みである。
(3)
環境影響評価
施設規模が 200t/日以上の焼却施設であるため、埼玉県条例に基づく環境影響評価が実施
されている。環境影響評価調査計画書の作成(公告・縦覧、意見の徴収、見解書の提示)、調
査・予測・評価の実施、環境影響評価準備書の作成(公告・縦覧、意見の徴収、見解書の提
示)を経た環境影響評価書を公告・縦覧後に事業に着手することができる。
表 8-1-1 に示した期間は、事業着手前の環境影響評価一式の手続きとして想定される期間
である。
(4)
環境影響事後評価
事業着手後は、事後調査書を作成して公告・縦覧、意見の徴収、見解書の提示等の手続き
が必要になる。建設工事中と施設の稼働後において、現地調査を実施し、環境の状態を把握
する。
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(5)
測量・地質調査
建設予定地の形状や面積、高低差を測量し、支持地盤の深さや地下水位、土質(掘り易さ)
の調査を実施する。事業者選定の段階で、プラントメーカーが見積りを行うために必要な情
報提供をすることを目的に行う。
(6)
PFI導入可能性調査
「民間資金等の活用による公共施設等の整備の促進に関する法律(PFI 法)
」において、公
共施設の設計、建設、運営、維持管理について、民間の資金や経営能力、技術的能力を活用
することにより、効率的かつ効果的に実施できる事業は積極的に民間事業者を利用すること
が求められている。近年では、従来の公設公営に替わり、DBO 方式(公設民営)による事業
を廃棄物処理施設の整備に導入する事例も増えている。
そこで、本事業における PFI 導入可能性について調査を行う。事業方式により、事業者選
定の手順が異なるため、事業者選定業務の序盤までに完了する必要がある。
(7)
都市計画決定
ごみ焼却場は、都市計画法における都市施設として位置付けられる。「都市計画運用指針」
(平成 18 年 11 月、国土交通省)では、ごみ焼却場について、特に公益性の高い施設は、都
市計画の手続きにおいて土地利用や他の都市施設との計画調整を図るとともに関係者間の合
意形成を図るため、積極的に都市計画決定することが望ましいとしている。
そこで、関係部署と協議・調整を行い、都市計画決定を行う。環境影響評価の進捗とも関
連するため、環境影響評価の完了と同時期までに完了するものとした。
(8)
事業者選定
施設建設事業者の選定方法について、平成 18 年 7 月に環境省から出された「廃棄物処理施
設建設等にかかる入札・契約の手引き」では、経済性に配慮しつつ価格以外の多様な要素をも
考慮し、価格及び品質が総合的に優れた内容の契約を実現するため「総合評価落札方式」を
積極的に導入することを推奨している。
事業者選定としては、入札の手続きに入るにあたり、建設する施設の仕様を取りまとめた
要求水準書の作成を行うとともに、入札方式を定める。プラントメーカーの選定にあたって
は、適正な技術の評価と公平な審査を行う。
(9)
施設建設
施設建設期間は、建設契約から引渡しまで約 3~4 年を必要とする。
建設期間は、建設技能労働者数の過不足と関わりがあり、建設技能労働者数が不足すると
建設期間が延びる可能性がある。近年の建設技能労働者数過不足率は、東日本大震災以降に
おいて不足状態が続いており、国土強靭化基本計画、東京オリンピック関連工事の影響も加
わり、建設技能労働者数の不足状態が続く可能性がある。
現段階では、3 年半としているが、今後の動向に留意する必要がある。
なお、施設建設工事中においては、環境影響評価の事後調査を実施する必要がある。
100
(%)
2.0
不
足
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
過
-1.0
剰
-1.5
-2.0
平成18年
平成19年
出典:「建設労働需給調査結果
平成20年
平成21年
平成22年
平成23年
平成24年
平成25年
平成 28 年 5 月調査(国土交通省ホームページ)
」
図 8-8-1 建設技能労働者数過不足率の推移(8 職種)
(10)
施設稼動
施設稼動は、平成 34 年度内が見込まれる。
101
平成26年
平成27年