海外安全対策情報(平成28年度10月~12月)

海外安全対策情報
平成28年度第3四半期
1. 社会・治安情勢
(1 )首都コナクリ市の電力事情については,昨年のカレタ・ダム水力発電所の
稼働により大きく改善していますが,乾期に入り,今後も良好な電力供給を維持
できるかは不透明です。また,市内の給水事情は依然として厳しく改善されてい
ません。以前市内で停電や断水を理由として住民たちが市内各所で道路封鎖や車
両への投石を行い,負傷者が出るという事件が発生していたことを考えると,今
後とも十分な注意が必要です。
(2)現在,与野党間の政治対話が進んでいることもあり,野党の抗議活動は行
われておりません。一方で,一昨年の大統領選挙期間中には,選挙プロセスを巡
る野党側の抗議活動や与野党選挙運動員の衝突により,コナクリ市内で多数の死
傷者や物的損害が出たとの経緯があります。
このため,今後政治対話が決裂する場合には,近い将来予定されている地方選挙,
に向け,野党側が政府に対する抗議の姿勢を強めていく可能性があります。また,
その場合にはデモやストライキの頻発により,社会が不安定となり治安情勢が悪化
する可能性も排除出来ません。
(3)なお,ギニアにおけるエボラ出血熱は、6月1日に世界保健機関(WHO)
による2回目の終息宣言後は落ち着きを取り戻しております。一方,これまでエボ
ラ対策に精力が注がれて,マラリアなどエボラ出血熱以外の従来の感染症対策が手
薄になっているため、それら感染症に対しても一層の注意が必要です。
2.一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
10月~12月の間,日本人が被害に遭った事件は確認されておりません。一
般犯罪は,従前と比較し改善していると言われていますが,政府車両を標的にし
た強盗や,裕福な家を狙った強盗事案がたびたび発生しています。
また,国境周辺や幹線道路沿いでは,長距離タクシーや乗用車を狙ったカージ
ャックによる被害も治安機関より確認されています。
今後も,犯罪に巻き込まれないよう,行動には一層の注意を払うとともに,自
分と家族の安全は自ら守る心構えが必要です。防犯の心構えとして当館ホームペ
ージ【安全の手引き】をご覧いただき,未然の防止に努めてください。
(1) 一般犯罪・凶悪犯罪事案
12月2日,治安市民・防衛大臣の発表によると1月から11月までの間,ギニア
国内で発生した事件のうち,凶悪犯罪は275件(容疑者636名)と発言しまし
た。
そのうち,治安当局関係者72名(警察,憲兵隊,軍)が加害者として検挙され
ています。
ア
11月下旬,国際機関の職員がドンカ通りを車で移動中,渋滞で停止していた
ところ,何者かがドアロックの掛かっていなかった扉をこじ開け,車内にあったカ
バンを窃取し,逃走した。(コナクリ市)
イ
11月下旬、何者かが国連機関の職員の自宅に侵入し,パソコン等を窃取し,
逃走した。(コナクリ市)
ウ
11月23日夜,武装強盗集団がコヤ県知事宅を襲撃し,県知事に重傷を負わ
せ,金品を強奪し,逃走した。(コヤ県)
エ
11月29日夜,武装強盗集団がンゼレコレ県知事宅を襲撃し,金品を強奪し,
逃走した。県知事は不在だったため,怪我は無かった。(ンゼレコレ県)
(2)邦人被害事案
邦人被害事案は確認されていません。
(3)邦人以外の被害事案
在留外国人の被害事案は確認されていません。
3.テロ・爆弾事件発生状況
ギニア国内ではテロ・爆弾事件は発生していませんが,治安当局は昨今の西ア
フリカ周辺におけるテロ発生について警戒をしており,主要なホテルや公共施設
に治安部隊を配置し警戒に当たっています。
4. 誘拐・脅迫事件発生状況
ギニア国内では在留邦人,在留外国人の被害事案は確認されていません。
5. 対日感情
ギ ニア人の日本 人に対する感情は良好です。
6. 日本企業の安 全に関わる諸問題
ギニア人の対日感情は良好であることから,日本企業であることを理由に犯罪
の標的にある可能性は低いと思われます。
以上