こちら - TAC建築士講師室ブログ

平成 29 年
一級建築士
TAC式! 設計製図試験の攻略法
Ⅰ.TACはなぜ合格率が高いのか?
他のスクールと何が違うのか?
Ⅱ.製図のみ受験者が課題発表前にやるべきことは?
Ⅲ.TAC早期添削課題とは?
Ⅳ.TAC建築士講座と他のスクールとの違い
Ⅴ.合格の決め手
Ⅵ.採点基準とランク
Ⅶ.近年の出題傾向
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あⅠ.TACはなぜ合格率が高いのか?
他のスクールと何が違うのか?
平成 28 年 一級建築士設計製図試験
TAC合格率
60.9%
全国合格率
42.4%
(※受験番号が判明しない方を除く)
【TACの合格率が高い理由】
① 完全消化できる、質・量ともに厳選した課題を提供する。
② 教材作成を行う専任講師を中心とした精鋭の講師が指導する。
③ サプライズを当てにいかない。
「設計条件を簡素化(シンプル化)する」という方針の新試験制度において、奇抜な条件の課題は
出題されない。
④ 一貫したプランニングの定石を指導する。
「設計の自由度が高める」という方針の新試験制度において、基本的なプランニングの定石が通用
しないような課題は出題されない。
⑤ 細部にこだわらず、「ゾーニングと動線計画」を徹底指導する。
⑥ メリハリのある作図表現を徹底指導する。
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Ⅱ.製図のみ受験者が課題発表前にやるべきことは?
製図のみ受験者が課題発表前にやるべきことは、
ズバリ「製図力のUP」です。
【設計製図試験対策のポイント】
1.製図力
① 作図スピード
・3時間以内の完成
・スピードアップの秘訣は、線を引く速さではなく、間を詰めること。
手が止まらないこと。そのための作図手順の理解。
・エスキスで開口部やPSの位置、什器の配置など、どこまで詰められたか。
② 作図表現
・メリハリ(太線と細線のメリハリ)
断面線を太く、見え掛かり線を細く!
メリハリのある図面が描ければ、それだけで合格は近い!
・文字の丁寧さ・文字の高さの統一
・テーブル、椅子等の什器のスケール感
・方眼を意識した作図
・作図密度を高める
・「らしい」植栽の表現
2.設計力
エスキス手順は用途によってだいぶ異なるため、エスキスは課題発表後の対策で十分です。
3.記述力
記述内容も用途によってだいぶ異なるため、記述対策も課題発表後の対策で十分です。
4.出題傾向を意識した学習
試験の出題の方針
①「設計の自由度を高める出題」
・床面積「適宜」
・100 点満点のプランが難しく、一長一短を検討してベターなプランを作る判断力
→1つの課題で複数のプランを作る訓練が効果的。応用課題で理解度を高める。
→8課題を完全に消化すること!
②「比較的シンプルな用途の建築物とするなど、ゾーニングや部門間の動線に関する設計条件を簡
素化した出題」
→オーソドックスな出題!
サプライズはない!
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Ⅲ.TAC早期添削課題とは?
1.製図のみ受験者向けの、過去問4課題の通信添削コースです。
・平成 28 年
子ども・子育て支援センター(保育所、児童館・子育て支援施設)
・平成 26 年
温浴施設のある「道の駅」
・平成 24 年
地域図書館(段床形式のホールのある施設である。)
・平成 22 年 小都市に建つ美術館
2.受講料は 22,000 円(8%税・教材費込)で、添削教材は 1 月中旬以降から随時発送します(4月
末日が申込締切)。
※設計製図本科生申込みの方に限ります。
※設計製図本科生申込みの方に、作図手順DVD等からなる「作図練習セット」をお渡しします。
※課題発表前の長期コースはありません。
Ⅳ.TAC建築士講座と他のスクールとの違い
1.設計製図本科生 返金制度
①返金制度
開講日前であれば受講料全額を返金します。(入会金 10,000 円を除く)
②特別返金制度
学科試験後、合格見込の方で、合格基準点の引き上げ等により学科不合格になってしまった場合
は、30,000 円をいただいて、残金を返金します。それまでに半分以上の講義が終了しています。
なお、TACが学科試験翌日に公表する合格推定点からマイナス3点以内の方に限ります。
2.フォロー制度
①クラス振替出席フォロー(定員に達した締切クラスへの振替はできません。)
②個別DVD振替フォロー(@500 円)
③Web フォロー(無料。ご自宅のパソコンで講義受講)
④音声ダウンロードフォロー
⑤自習室開放(一部校舎を除き、平行定規を持ち込める自習室を用意しています。)
3.個別DVD講座・Web通信講座について
・インプットは映像(個別DVD講座は教室のDVDブース、Web通信講座はご自宅)、アウト
プット(作図)は自宅、というスタイルです。
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・添削以外に個別指導ができないこと、添削回数が4回だけであることが、教室講座との受講料の
違いになっています。
・個別DVD講座は、全国のTAC及び提携校で開講しています。
5.適正な受講料が実現できる理由
・学習コンテンツの開発に資源を集中
・営業・管理等にかかるコストの削減
・数多くの資格講座運営による高い教室稼働率
Ⅴ.合格の決め手
① 時間内の図面完成
→図種ごとの作図時間の管理が重要!
② ゾーニングと動線計画
→ゾーニングと動線計画が適切ならばランクⅢにはならない!
→完成させ、ゾーニングと動線計画が適切ならば、合格率 60%の試験になる!
(ランクⅠ・Ⅱ70%)×(60%)≒(合格 40%)
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Ⅵ.採点基準とランク
1.採点基準とランク
(1)空間構成
①建築物の配置計画
→利用者、管理者等のアプローチ
→屋外施設等(駐車場、駐輪場、広場等)の配置
→敷地境界線とのアキ
→敷地の有効利用
②ゾーニング・動線計画
→「部門のまとまり」と「部門間のつながり」
ランクⅢの人に
不足しているもの
→まっすぐな廊下
→二方向避難を考慮した階段・EVの配置
③要求室等の計画
→設計条件(要求室表の特記事項等)に忠実な計画
④建築物の立体構成等
→適正な階高、天井高、階段寸法
→高天井居室の計画
(2)意匠・建築計画
①要求室の機能性・快適性等
→受付から利用者の出入りを管理できる等
→設計条件(要求室表の特記事項等)に対する細かい違反を
無くす
ランクⅡの人に
不足しているもの
②図面、計画の要点等の表現・伝達
→作図表現
→記述力
→積極的にアピールする
(3)構造計画
(4)設備計画
(5)設計条件・要求図面等に対する重大な不適合
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ランクⅣの人に
不足しているもの
Ⅶ.近年の出題傾向
① 「梁伏図」が2年連続で要求されず、平面図が3面要求された
A2という限られた答案用紙のサイズの中で、梁伏図が要求されないのは非常に大きな影響があ
ります。
これにより他の図面のスペースが大きくなり、敷地及び建築物が大きくなり、プランニングが難
しくなり、作図のスピードアップが求められるようになるからです。
梁伏図が要求されないとすれば、平面図3面の出題が増えるでしょう。
今後、梁伏図が出題される可能性は低いと考えられます。
なぜなら、梁伏図は設計の知識・能力を確認するための図面としてはたして適切か、という点で
疑問に思うからです。
そして、構造図面としての梁伏図を無くなる代わりに、平成 27 年では基礎免震構造、平成 28 年
では地盤条件を考慮した基礎構造の計画が出題されたのではないかと考えられます。
② 「地盤条件を考慮した基礎構造の計画」は今後も続くと考えられます
平成 28 年試験で課題発表時に示された「地盤条件を考慮した基礎構造の計画」について、本試
験では、杭基礎ではなく直接基礎(べた基礎、布基礎、独立基礎)を採用するという条件でした。
前述のように、構造図面としての梁伏図が無くなるとすれば、構造設計に関する知識・能力を確
認するために、今後も「地盤条件を考慮した基礎構造の計画」が当たり前のように問われるのでは
ないかと思います。
当然、杭基礎も含めた基礎形式の採用、図面表現、記述力が求められるようになるでしょう。
③ 室の内部の詳細なレイアウトが要求された
まずは平成 28 年の「事務室①」、平成 27 年の「スタッフルーム」、平成 26 年の「休憩・情報ス
ペース」の特記事項を見てください。
●平成 28 年の「事務室①」の特記事項
――――――――――――――――――――
・保育所部門の受付・運営・管理を行う執務スペース(職員数は5人)とする。
・職員の更衣及び休憩用のスペースも含む。
――――――――――――――――――――
●平成 27 年の「スタッフルーム」の特記事項
――――――――――――――――――――
・介護スタッフと事務員の計9人が使用する。
・受付カウンターを設ける。
・休憩スペースを設ける。
・男性用及び女性用の更衣スペースを設ける。
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●平成 26 年の「休憩・情報スペース」の特記事項
――――――――――――――――――――
・30 人程度が利用できるようにする。
・テーブル、椅子等を設ける。
・授乳室及びキッズコーナーを設ける。
・自動販売機コーナーを設ける。
・公衆電話コーナーを設ける。
・交通情報、観光情報等を提供する情報パネルを設ける。
・観光案内のためのカウンターを設ける。
――――――――――――――――――――
いずれも利用者人数から床面積を算定するほか、一つの要求室の中に様々なスペースやコーナー
が要求されています。
一昔前であれば別の要求室として要求されてもおかしくないようなものです。
これは近年の新たな出題傾向として特筆すべき内容です。
つまり、床面積を「適宜」とした出題において、設計の知識・能力を確認し、採点を適切に行う
ためには、このような出題が適切という一つの結論なのではないかと思います。
「事務室の床面積は8㎡/人程度で算定する」というような数値の丸暗記では対応できず、要求
に沿って設計しながら適切な床面積を決めていかなければならないわけです。
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