徳島県地域防災計画修正の概要

徳島県地域防災計画修正の概要
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地域防災計画について
地域防災計画とは、県や市町村などがそれぞれの地域の状況を考慮して作成する防災
計画です。
国が災害対策基本法に基づき「防災基本計画」を策定し、県が「地域防災計画」を、各
市町村がそれぞれの「地域防災計画」を策定しています。
本県では現在、南海トラフ大地震による災害に備えて被害想定を行い、地域防災計画
を修正し、国や市町村、関係機関や県民・事業者等と連携を図りながら、防災対策を進め
ています。
災害対策基本法における防災計画の体系
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主な修正項目
(1)
熊本地震における課題を踏まえた防災対策の強化
昨年4月の「熊本地震」において顕在化した課題を踏まえ、防災対策の強化を図ります。
ア
活断層地震に対する備え
○ 中央構造線活断層地震に関する被害想定の策定
〔直下型地震対策編 第1章 第4節 活断層変位による災害の予防対策(P259)〕
○ 広域防災活動計画の見直し
〔直下型地震対策編 第1章 第4節 活断層変位による災害の予防対策(P259、P40)〕
イ
安心・快適な避難環境の整備
○ 車中泊など避難所外避難者の支援対策
〔共通対策編 第3章 第10節に新設(P105)〕
○ 避難所等における生活環境の向上
〔共通対策編 第3章 第9節 避難対策の実施(P102)〕
○ 災害時快適トイレ計画の策定
〔共通対策編 第3章 第9節 避難対策の実施(P102)〕
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ウ
行政事務の強化
○ 地方自治体の業務継続、応援受援体制の強化
〔南海トラフ地震対策編 第2章 第9節
自治体業務継続計画(P251、P87)〕
○ 市町村における罹災証明書交付のための支援
〔共通対策編 第4章 第4節
被災者の生活再建等の支援(P189)〕
<熊本地震(熊本城)>
(2)
国の防災基本計画の修正に伴う事項
「平成27年関東・東北豪雨災害」など最近の災害対応の教訓を踏まえた、国の「防災基本
計画」(平成28年2月修正、平成28年5月修正)の修正事項を反映しました。
○ 警戒避難体制の計画に複合的な災害の発生を考慮
〔共通対策編 第3章 第9節 避難対策の実施(P99)〕
○ 住民の主体的な避難所運営のために必要な知識の普及、外部支援者の活用
〔共通対策編 第3章 第9節 避難対策の実施(P101)〕
○ 地方自治体における災害廃棄物処理計画に定めるべき事項
〔共通対策編 第3章 第20節 廃棄物の処理(P145)〕
○ 要配慮者利用施設等管理者による避難確保計画の作成、公表、訓練及び市町村長へ
の報告
〔南海トラフ地震対策編 第2章
第4節 津波災害予防対策(P236)〕
○ ハザードマップ等に「早期立退き避難」が
必要な区域の明示
〔風水害対策編 第1章
第1節 水害予防対策(P262)〕
<H27関東・東北豪雨災害(常総市役所)>
(3)
徳島県戦略的災害医療プロジェクトの推進
大規模災害時において、病院の機能停止をはじめ、
長期の避難生活における身体・精神的疲労などが被災
者の健康面に影響し、「災害関連死」が発生しているこ
とを鑑み、平成28年3月に策定した「徳島県戦略的災害
医療プロジェクト基本戦略」に基づき、「震災時の死者
ゼロ」の実現に向けた事前の防災・減災対策の強化を
図ります。
〔共通対策編 第2章に新設(P51)〕
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○
災害医療力の強化
医学的な要配慮者支援の強化
避難環境の向上
情報共有機能の強化
<徳島県保健師による支援活動(熊本県益城町)>
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