仕様書 [PDFファイル/186KB]

平成28年度広瀬川流域における放射性核種の動態調査に係る分析業務委託仕様書
第1
目的
本委託業務は、東京電力(株)福島第一原子力発電所事故に伴う県土の環境汚染からの早期回復に資する
ため、放射性物質の移動予測モデル(TODAM)によるシミュレーションを行うためのデータの収集を実
施するものである。
第2
業務の内容
広瀬川流域における放射性物質の移動予測モデルによるシミュレーションを実施するために必要な試
料の分析を実施する。期間は契約締結日から平成 29 年 3 月 31 日までとし、成果品の提出は平成 29 年 3
月 31 日までとする。
受託者が実施する業務は次のとおりとする。
1
土試料の分級
(1)土試料の概要
広瀬川およびその支川の約 20 地点において、平水時に河川敷土と河床土を 1 地点あたり平均して 5 検
体ショベルなどで採取したものを試料とする。分級を委託する試料は、受託者に輸送される。
(2)分析項目
ア
分析項目
受託者は放射性セシウム(134Cs、137Cs)濃度測定のための分級を実施する。
イ
土試料の分級
採取した河川敷の土壌および河床土を篩及び沈降法等により砂(2mm-64um)、シルト(64um-4um)
、
粘土(<4um)などに分級を行う。分級後の土試料は速やかに県に提出すること。
2
水試料の分析
(1)水試料の概要
広瀬川およびその支川の計 9 地点において、各地点で採取した河川水中の放射性セシウムを溶存態と
懸濁態に分けてカートリッジに吸着させ濃縮(100L)したもののうち、溶存態試料を本委託業務では試
料とする(計 99 試料)
。溶存態セシウムを吸着させたカートリッジは、受託者に輸送される。
(2)分析項目
ア
分析項目
受託者は放射性セシウム(134Cs、137Cs)濃度測定を実施する。
イ
水試料の放射性セシウム分析
河川水中の溶存態放射性セシウムを吸着させたカートリッジの放射性セシウム濃度を測定する。測
定方法は、文部科学省測定法シリーズ「ゲルマニウム半導体検出器によるガンマ線スペクトロメトリ
ー」に準拠するものとし、検出限界 1~2mBq/L 以下とする。
検出限界を 1~2mBq/L 程度とするための測定時間と試料数は、次の通りとする。
・30 分( 1,800 秒)程度:55 試料
・1 日( 86,400 秒)程度:33 試料
・2 日(172,800 秒)程度:11 試料
ただし、測定時間が 2 日間(172,800 秒)を超えて
137Cs
が不検出となる場合は、当該試料の測定
打ち切りについて県と協議することとする。
測定終了後の試料(カートリッジ)については、契約終了後に県に提出すること。
3
成果品の提出
本業務の成果品を報告書として次の通り印刷、製本して納入する。
・委託業務報告書(A4 版)
3部
・電子データ
一式
なお、放射性セシウム濃度測定結果は、上記とは別に電子データで速やかに県に提出すること。
第3
その他
1
本調査に係る試料・検体の輸送に係る費用については受託者の負担において実施する。
2
業務開始前及び終了時に 2 回打合せを実施する。打合せの結果は受託者が書面に記録し相互に確認
を行うこととする。
3
本仕様書に記載されていない事項であっても、業務遂行にあたり必要な事項については、受託者の
責任の下で充足すること。
4
本仕様書に定めのない事項及び記載内容に疑義が生じた場合には、その都度、県と受託者が協議し
て定めるものとする。